知事定例記者会見
・日時/平成28年8月3日(水) 13:15~13:35
・場所/記者会見室
・記者数/28名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
1 道内旅行の呼びかけについて
2 ホッカイドウ競馬のイベントの実施について
記者からの質問
1 泊原発に関する住民アンケート調査について(1)
2 オフサイトセンター(北海道原子力防災センター)の見直しについて
3 泊原発に関する住民アンケート調査について(2)
4 泊原発3号機の取扱いについて(1)
5 泊原発3号機の取扱いについて(2)
6 原発に関する「やらせ」問題について
知事からの話題
道内旅行の呼びかけについて
〔配付資料:「震災児童を励ます会」について〕
それでは私から2点、お話をいたします。一つ目は、道内旅行の呼びかけです。道民の方々に観光の地産地消をもっとやっていただきたいということであります。7月8日の記者会見でもお話をしましたけれども、今日は「震災児童を励ます会」ということで、韓国から頂いた義援金、それから道内で集まったお金などを活用して、夏休みを利用して北海道に招待した被災地の子どもたちとの交流会が札幌ドームで夕方にあります。これに私も参加させていただこうと思っており、元気な子どもたちに会えるのを楽しみにしております。夏の北海道には被災地から千名を超える方々をお招きしております。いろいろな形で来ておりまして、いろいろなグループの方々が大活躍であります。こういった被災地の方々にも、ぜひ笑顔になって元気になってほしいと思うわけです。一方で道内の観光客の入り込み状況はなかなか厳しい状況がまだ続いております。震災の発生した3月は前年比30%の減という大きなものでありましたが、それが6月には17%の減まで改善はいたしております。まだまだ厳しい状況は続いており、道外への売り込みもしっかりやっておりますが、また道民の方々におかれても、ぜひ道内を楽しんでいただければと思う次第であります。
海水浴場も、われわれとして海水の放射性物質等の調査・公表もやっております。全く問題ありませんので、ぜひそちらのほうも夏休みの期間を活用して皆様方に楽しんでいただければと思います。
また、一昨日、昨日と私、「まちかど対話」等で釧路管内に行ってまいりましたが、首長さん方とさまざまな議論をしている中で、道内の(児童、生徒などが道内で行う)修学旅行が今年は増えたのですね。震災の影響ということもありまして、釧路管内も道央圏を中心に、数千人、たくさん来てくれたという話でありましたが、教育施設というか、観光施設と事実上は同じような中身になると思いますが、そういう修学旅行で訪問すべき施設などをうまく地域でリストアップをして、コースの提案を組んで、そして学校当局に提案をするなど、ぜひ今回増えてきた道内の修学旅行、道内旅行を定着させてほしいというお話もございまして、私も全くそのとおりだと思っており、そういったこともまた経済部観光局なり教育庁とも、議論を深めながら進めてまいりたいと思っております。
ホッカイドウ競馬のイベントの実施について
〔配付資料:夏のケイバまつり〕
〔配付資料:第23回ブリーダーズゴールドカップ〕
それからもう一つは、久々にコスモバルクのぬいぐるみがここにありますが、ホッカイドウ競馬についてのイベントの実施のご案内であります。8月9日から11日までの3日間、日高・門別競馬場で「夏のケイバまつり」を実施いたします。日高よりすぐりの一品を集めた「ひだか特産市」、それからサッポロビールさんご協賛の「チャリティービアガーデン」、それからパドックでの「ウエスタンホースショー」、ちびっこを対象とした「お楽しみ縁日」など楽しいイベントがたくさんあります。それから10日には道央流鏑馬(どうおうやぶさめ)会によります「流鏑馬(やぶさめ)」のデモンストレーションも開催いたします。また11日には、ホッカイドウ競馬として最もグレードの高い交流重賞競走の、ブリーダーズゴールドカップ競走も開催されます。牝馬初の道産三冠馬であります「クラキンコ」をはじめ、中央競馬や南関東競馬で活躍中の有力馬が集まって、白熱したレースが期待されているところです。道民の皆様方におかれては、夏のお休みを利用するなどして、門別の本場にぜひお越しいただきたいと思いますし、またお近くの場外馬券売り場Aiba(アイバ)に、足を運んでいただければと思います。ホッカイドウ競馬の活性化に向けて、積極的な報道をお願いいたします。
私からは以上です。
記者からの質問
(STV)
原子力の関係だったんですけれども、原子力防災計画の見直しについては道が独自に、今、検討会で検討しておりますが、地元町村の住民アンケートのですね、部分で実施の方向性について知事のお考えと、あと原子力の防災センターというのがすぐ近くに現状ではありますけれども、今後その辺の移転も含めた見直しについても現状での知事のお考えをちょっとお聞かせいただければと思います。
(知事)
原子力防災計画の見直しを有識者の方々にお集まりいただいて、道独自に行っているというのはご承知のとおりであります。今ご質問がございましたこの住民アンケート調査ということも、その有識者専門委員会の議論に資する資料を作るということで事務方が検討してきている、その段階で報道されたようであります。
私、(8月1日から2日まで)釧路管内におりまして、恥ずかしながら、新聞を見てこういうことを検討していることを初めて知ったところでして、もちろん、事故などが起こったら、瞬時に知事に報告しろということは、常に常に言っておりますが、こういう政策の企画立案をして道が主体でやるもの、とりわけ原子力関係というのは、道民の方々のご関心も大変に高い政策分野でありますので、担当職員がいろいろな議論をして、それから部長職、副知事、知事と重ねて道としての意思決定をして、これでやろうという性格の分野だと思っている中で、事務方はどういう思いでその取材に応じたのかよく分かりませんけども、道民の方々に変な形で情報が出ていたということは、大変残念であります。このアンケート調査については、スケジュールについても、また項目をどういうことにするかについて、私も副知事も同じ認識でありますが、少なくとも庁内的な議論は全くありません。そういう段階のものであると、ご理解いただければと考えているところです。
一方で、有識者専門委員会の皆様方のご議論というのは、これからの北海道の原子力防災計画の方向性を固めていく上で、大変重要なものでございまして、そのために必要な資料とするための、原発から近いところに住んでおられる住民の方々の意識、例えば避難道をどうするのか、それから今おっしゃったオフサイトセンターも大変近いところにありますね。私も何回もお伺いしましたけれども、あれは国の規定からするとあの場所にあるというのはおかしくないわけでありますが、まさに想定外の東日本大震災での福島の事故が起こった中で、本当にあの場所でいいのかどうかというのは、誰が見てもおかしいということだと思いますので、われわれとしてもこのオフサイトセンターの場所等について、国の議論と併行しながら、地元の皆様方の思い、そういったことも慎重に見極めながら議論を進めてまいりたいとこのように思っているところです。
(北海道新聞)
今の関連で1点だけちょっと確認したいのですけれども、アンケート調査なのですが、そのスケジュール、項目についても、道庁内で議論があるという段階ではないということなのですけれども、今後そのアンケートを…
(知事)
事務方は検討していました。ただそれが道庁内で、(全組織的な)情報の共有や議論はなされていなかったということです。
(北海道新聞)
そのアンケートを今後ですね、やるかやらないかも含めて、今後検討するということでしょうか。それとも、やるけれどもスケジュールや項目は考えるということなのか、そこだけちょっと確認したいのですけれども。
(知事)
それも含めて今後の議論かと思いますが、私は、有識者専門委員会の皆様方にしっかりとした原子力防災計画の方向性を議論していただくためには、先ほどの繰り返しになりますが、やはり、原子力発電所に大変近いところに住んでおられる方々の日々の生活を通じての意識というものを、避難道や、オフサイトセンターの場所など、一つ一つの細かいと言えば細かいけれども、でも具体的に重要な方向性を議論するためには、まさに地域住民の方々の意識を見極めていくことが大変重要だと思います。その意味では、私自身、副知事はじめ、原子力安全対策担当局長とも一切議論はしていませんけれども、こういったアンケート調査は必要なものではないかと思っております。
(uhb)
先日、北電の会見でちょっと出ていたことなのですが、泊原発の3号機の営業運転の再開に関して、社長のほうから今後のことについて、道と周辺4町の意思に関して、法的には必要ないというような趣旨の発言をされているのですが、そのことも含めて3号機をめぐる問題について、国からの回答も来ていない状況なのですが、今、知事としてどう考えてらっしゃるのか聞かせていただきたいのですが。
(知事)
北電(北海道電力)の社長会見は報道を通じて存じておりますけれども、その報道ぶりもいろいろあって、実際上どうなのかというのは、事務方からも報告を受けたのですが、その場に私がいたわけではないのでいまひとつ分からない部分はありますけれども、(地元合意は)法的に必要がないかどうかということで言えば、法的には必要はないのでしょう。
ただ、今、玄海原発が問題になっていますよね。あの玄海原発については地元合意というのはこれは制度的には全然必要ではない。しかし、そのことについて「やらせ」だ何だのいろいろなことがごちゃごちゃになって、また政府の意思の疎通が、統一見解が出なかったなどいろいろあって止まっていますよね。それと、その法的に云々という意味では、あの事案とこちらの事案というのは何ら変わりはないと私は認識をしておりまして、ですからもちろん電事法(電気事業法)違反ということで何かその訴訟沙汰になった場合どうなるかというのは私はよく分かりませんが、ただ現実問題として、福島の事案を踏まえて、そういった丁寧な地元との対話というものが重要だというのが、今は世の中全体の流れかなと思っているところです。
そういった中で、社長さんは、そういう制度面はこうなっているということを淡々とおっしゃったのかなと思っているところですが、いずれにしろ私どもとしては、7月の中頃に海江田経産大臣あてに出した質問状に対する政府の統一見解としてのお答えをまず頂いた上で、そこから検討が始まるというスタンスは何ら変わっておりません。
(共同通信)
今、知事、おっしゃったんですけれども、(経産)大臣から回答があってですね、そこから検討が始まるというスタンスはお変わりないということなんですが、大臣、昨日、東京の会見の中で、近く回答を示すというふうにおっしゃって、おそらく、そう遠くはない間に回答が来るんではないかというふうに推測されますが、知事は、回答が来てからですね、どれくらいの期間をおいて判断をお示しになるおつもりなのかというのをちょっとお伺いしたいのが1点と、それから、先ほど、今、質問で出た関係でなんですけれども、玄海原発をめぐる問題等々、九州のほうでは原子力安全・保安院とかですね、さらには佐賀県知事がこういった原発の稼働に関する問題に、やらせ問題にですね、関与していたと疑われるようなことが出てきていて問題になっていますが、同じ原発を立地する自治体の長としてですね、こういった知事が関与しているんではないかと疑われている、こういった現状について、どういうふうに受けとめてらっしゃるかという、率直な感想を伺いたいんですけども。
(知事)
どれくらいの期間で判断というのは、一切予見はありません。まず、返事を返していただくと、それが大前提であります。
それから、二つ目のやらせ問題で、まずは九電(九州電力)さんがやっていたという話で、どうもその誘因の一つに知事発言があったのではないかということ。さらには、九州ではありませんけれども、中部と四国では、保安院の担当官そのものが、賛成の方向に議論を誘導したというような報道などを私も驚きながら見ているという現状であります。
知事発言についてどうかということでありますが、(佐賀県の)古川さんも古いお付き合いでありまして、大変前向きで明るくて、政策通でいらっしゃって、発言もしっかりとしておられる方でありますので、彼が自分自身のその後の記者会見の中で言っているのは、それはすべて事実だと思います。しかしながら、やはり知事の発言というのは、私自身も多くの反省材料があるのですけれども、「重い」ということは事実でありますので、いろいろな場面、これは原子力の分野に限らず、やはり、今回の古川知事のこのことにかかるさまざまな報道を見るにつけても、自分自身への戒めという意味でとらえていきたいというふうに思っております。
一方で、この保安院のやらせというのは、これは甚だ遺憾であります。絶対にあってはいけないことだと思っております。
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