知事定例記者会見
・日時/平成23年9月13日(火) 11:11~11:29
・場所/議会知事室前
・記者数/32名(テレビカメラ3台)
会見項目
知事からの話題
1 平成23年第3回定例会の開会にあたって
2 台湾へのタンチョウの寄贈について
3 北海道米の放射性物質モニタリング調査の結果について
記者からの質問
1 JR北海道の社長について
2 沖縄県八重山地区の教科書問題について
3 経済産業大臣の交代について
4 平成12年開催の「道民のご意見を聴く会」への北海道電力の関与について
5 ヒグマ出没に関する注意喚起について JR北海道の事業範囲の見直しについて
知事からの話題
平成23年第3回定例会の開会にあたって
私からは、3点お話しをいたします。一つ目は今日、開会いたしました第3回北海道議会定例会についてであります。実は昨日まで、報道の皆様方のご取材もあったわけでありますが、天皇陛下の行幸に随従させていただきました。3泊4日にわたるご日程、何の問題もなく無事に終了し安堵しております。この間、一つの心残りは、皇后陛下がご来道いただけなかったということでありまして、最後のごあいさつの際に天皇陛下には私からも申し上げましたが、皇后陛下の一日も早いご回復をお祈り申し上げる次第であります。
そして、今日からは気持ちも新たに第3回定例会でございまして、先ほど私からご提案をさせていただいた総額257億8200万円の補正予算がございます。予算の内容は3月11日の大震災からの復旧・復興に向けての漁協の養殖施設の復旧事業、それから道内への避難者の方々に対する応急仮設住宅の確保事業などの東日本大震災関連の経費をはじめとして新たな地域医療再生計画に基づくさまざまな事業、あるいは道路、河川の改修といった道単独事業などとなっているところです。金曜日から代表質問が始まりますが、さまざまな分野における議論に私どもとしても真摯に対応してまいりたいと考えております。
台湾へのタンチョウの寄贈について
それから二つ目の話題は台湾へのタンチョウの寄贈についてです。このことは何回か記者会見でも触れさせていただいておりますが、釧路市さんとニトリホールディングスさんと、そして私ども道の3者によるサルルンカムイ・プロジェクトとして準備を進めてきたところですが、このたび国内の検疫検査が終了しまして、9月14日に新千歳空港からエバー航空を使って、台北市立動物園へ向けて出発することになっております。本日13日10時30分から、釧路市動物園で、「いってらっしゃいタンチョウ!ビッグとキカ!!」と銘打った出発式が開催されておりまして、釧路市民の皆様方とお別れを行っているところであります。
台湾ではタンチョウを迎えるに当たりまして、大変な盛り上がりを見せていると伺っているところです。台北市の有名なニュースキャスターでもある趙心屏(ちょう しんぺい)観光広報局長さんが、たくさんの台湾のマスコミの方々と共に来道し、この釧路市における出発式に出席されていると伺っているところでございます。また、趙局長はタンチョウと同じ飛行機で帰国をされるともお伺いしております。今回出発するタンチョウは、今の予定では先方での検疫手続きなどを経て、10月30日に台北市立動物園においてオープニングセレモニーが開催され、一般公開されると聞いているところです。私自身は、10月下旬から訪問をさせていただくことにしているところでございまして、今回のタンチョウが台湾と北海道の交流のさらなる架け橋となるよう大いに期待をしております。
北海道米の放射性物質モニタリング調査の結果について
〔配付資料:北海道米の放射性物質モニタリング調査結果について〕
それから三つ目は、お米の放射性物質モニタリング調査についてです。お手元に配付資料があると思いますが、これまでも農業王国北海道として、土壌調査、それから水田に限った水田土壌調査ということを重ねてまいったところですが、そうした中でこれからお米の収穫期に入っていくということもございまして、道内3カ所において、場所は資料に記載しておりますとおり農業試験場のある3カ所でございますが、新たに収穫前の玄米についての調査を実施させていただいたところです。結果は当然のことではありますが、全く問題のないレベルの数字だったということです。とりあえず今回1回きりの調査ということにしておりますが、今後のさまざまな状況、各県の動きなども踏まえながら、必要であればさらに対応するということも視野に入れながら、今回皆様方にご報告を申し上げる次第であります。
私といたしましてはこうした結果を踏まえまして、道民の皆様方に、そして全国の皆様方に、本道の農業生産環境に影響がないことをご理解をいただいて、今後収穫されるお米をはじめさまざまな道の農産品を安心して召し上がっていただきたいと考えております。私からは以上、3点のご報告でございます。
記者からの質問
(uhb)
昨日からJR(北海道)の社長の行方が分からなくなってるということになってるんですが、一言頂けますでしょうか。
(知事)
中島社長とは、10年来、知事になる前からのお付き合いでございまして、社長になられてからも、大変、常に真摯なご態度というか、まじめでそして周りにも心配りをよくされる、社員からの人望も大変厚いとお伺いしており、私にとっても本当に近い知人でございます。
そういった中で、昨日から(行方)不明でいらっしゃる、大変心配をしているところでございまして、一刻も早くお元気な姿でもう一度お会いしたいと、このように思っております。
(uhb)
行方が分からなくなった原因として、やっぱり事故の対応に大変苦慮されてたというお話もあるんですが、そのあたりはいかが思われますか。
(知事)
よく分かりません。ただ、常にまじめにいろいろなことに取り組まれる方でございますので、今、言われているようなことも出てきたのかと思いますが、私は原因については、よく分かりません。
(産経新聞)
全国のですね、47都道府県の知事さんにお聞きしてる質問でですね、ちょっと道政と関係ないのでちょっと誠に恐縮なのですけれども、沖縄の八重山のほうでですね、教科書採択に関してですね、ちょっともめておりましてですね、中学校の公民の教科書をめぐって八重山の地区採択協議会で一度決定した育鵬社という教科書がですね、県の教育委員会の主導でですね、非常にもめてたものでですね、もう一度やり直しということになって、それで別の臨時総会っていうのが開かれて、それで覆ったんですけども、それに対してその知事のですね、お考えというか、こういう県の教育委員会の主導でそういうふうな形にもう一度やり直したっていうようなことに関してどう思っているのかっていうことをちょっとお聞きしたいなと。
(知事)
本件については、報道を通じて承知をしている以上の情報はございませんので、詳細についてはちょっとよく分からない部分があります。
そういった中で、法令上は、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律に規定されている手続きによって市町村教育委員会が採択するというふうになっているところでございますので、それに都道府県教育委員会は指導・助言という役割が法律上規定されていると思いますので、その度合いがどのようなものであったかというのは、私は沖縄県内の情勢について、詳細を承知する立場ではございませんので、ちょっとこれ以上のコメントは難しいと思います。
(日本経済新聞)
枝野経産相の就任と鉢呂さんの辞任についての知事のご感想について、あとあらためて期待されることをお聞かせください。
(知事)
まず、鉢呂大臣の辞任、ご就任から9日目での辞任というのは、道選出の国会議員で唯一閣僚になられた方でございましたので、やはり一言で言うと大変残念であります。
ただ、報道等にもございますとおり、本当にああいうご発言があったのだとすれば、それ自身は福島県をはじめとする被災者の方々の気持ちを考えますと不適切だったと言わざるを得ないのかなとは思うわけでありますが、ただ、先ほど申しましたとおり、道選出の国会議員としての唯一の閣僚でいらっしゃった、その意味では、この被災地、震災からの復旧・復興に向けて私どもとしても期待を申し上げると同時に、原発の再稼働の問題についても熟知しておられる関係から、国としての丁寧な対応ということを期待申し上げているとも申しましたし、またTPP問題への対応など、私ども北海道の実情を最もよくご存じの経産大臣でいらっしゃるという認識でございましたので、大変残念でございます。
その上で、枝野大臣のご就任でございまして、ご就任直後ということで、まだそれぞれの経済産業省の抱えておられる政策分野についてのご方針というものも出ておりませんので、そういったことを個々にコメントする状況にはございませんが、一つ言えますのは、菅前内閣の中で官房長官というお立場で原子力発電への対応を含めて、さまざまな政府部内の問題について熟知をしておられるお立場におられたわけですので、今度新たな野田内閣の一員として、それぞれの問題に新たに勉強されることなく、総理は即戦力という言葉を使われたのですか、すぐにキャッチアップしていただいて仕事をやっていただけるのかなという期待をしているところです。
原子力発電の再稼働を認めるのか認めないのか、私ども地方の判断ということもしっかりとやっていかなければならないと思っているわけでございますが、そういった中で過去の経緯を熟知しておられる枝野新大臣は誠実に誠意を持って地方とのやりとりをなされると心から期待いたします。
そしてそれ以外のさまざまな政策分野の問題につきましては、あらためて私も地方、北海道としての主張、TPP問題も含めて、そういったことをしっかり発信してご理解いただく努力をしていかなければならないのではないかと、そのようにも思っているところです。
(共同通信)
北電の関連なんですけれども、また2000年の泊原発3号機の増設に関する一連のまたやらせということが発覚しまして、各報道でも話題になっておりますが、そのことについて知事どういうふうにお考えになるかお聞かせいただきたいと。特にこの件に関しては、これまでは社員の中での動員ということが明らかになったわけですが、この件については一般人を巻き込むというような体系をとっていますけれども、その点についてもどうお考えになるか、お聞かせいただけますか。
(知事)
まず時系列的には、プルサーマルの時の(シンポジウムに関する)出席要請、それから推進意見の発信の要請など一連のさまざまなことが表に出まして、その調査ということを第三者委員会で行うという方針を出された直後に、今ご質問にございました2000年の泊原発3号機の増設計画に係る一連の流れの中における「道民のご意見を聴く会」という道主催の会議において、こういう一般市民の方、地元の住民の方に対して賛成意見を述べるように働き掛けがあったのではないかということが今出ているということでして、一連のいろいろなこの北電からの働き掛けということが出ている中で、さらに新たに2000年のことも表に出てしまったと。また前年の1999年の「道民のご意見を聴く会」についても、さまざまな働き掛けがあったということで、当時の堀知事の遺憾表明などもあり、当時の北電の社長が陳謝をされた直後の2000年でこういうことが今回新たに明らかになったということは、やはり一言で言って、大変残念であると同時に遺憾であるということをあらためて北電に対して私は言わざるを得ないと考える次第であります。
このことについての詳細を慎重かつしっかりと調査をするようにということは、私どもからもう既に北電サイドに依頼を申し上げているところでございますので、その調査結果をまずは見極めていかなければならないと、このように考えているところでございます。
プルサーマルの経緯の中における詳細な事実の把握、そして加えてこの2000年の問題など、全体の結果ということを、やはり慎重さは重要でありますが、できる限り、まずは北電に明らかにしてもらい、そして私どもサイドでも、これは先般の記者会見でも申し上げたと思いますが、検証もやっていかなければならないと思っております。
(室蘭民報)
昨日ですね、道から発表になったのですが、今年の秋のヒグマがですね、大量出没が予想されるということだったのですが、知事の口からあらためて、道民に対してヒグマの出没する地域についての注意を喚起するようなことをおっしゃっていただけるとありがたいのですが。
(知事)
季節的に今の時季にそういった情報を、道民の方々にご提供申し上げるということですが、いろいろな場面があると思います。山菜採りや散策などいろいろな中で、道民の方々には、ヒグマに対してしっかりと対処していただく、ヒグマ対策もいろいろと言われていることもございますので、そういった情報を踏まえながら、身の安全を守っていただく。こういったことをあらためて、私どもからもお声掛けをしていかなければならない、このように考えております。
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