知事定例記者会見記録(平成24年4月10日)

知事定例記者会見

・日時/平成24年4月10日(火)13:00~13:23  
・場所/記者会見室
・記者数/25名(テレビカメラ1台)        

会見項目

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知事からの話題

1 韓国訪問について        
2 春の行楽シーズンに向けたヒグマ対策等について

記者からの質問

1 道内空港の運営のあり方検討について
2 原発の再稼働問題について(1)
3 原発ゼロ発言について
4 原発の再稼働問題について(2)
5 北海道エアシステム(HAC)について
6 ダルビッシュ投手のメジャー初勝利について

知事からの話題

 

韓国訪問について

〔配付資料:知事の韓国ソウル特別市訪問について〕
   私から2点お話をいたします。
 一つ目は、韓国訪問についてです。4月15日から2泊3日、17日までの日程で韓国のソウル特別市を訪問することといたしております。私の韓国訪問は、一昨年10月以来です。
 今回は、日本では日本経済新聞社が、韓国は中央日報社が主催しておられる第7回日中韓賢人会議への出席とソウル特別市の朴元淳(パク・ウォンスン)市長との会談などを予定しております。
 日中韓賢人会議というのは、日本、中国、韓国の3カ国のさまざまな分野のオピニオンリーダーの方々、約30名が一堂に会して、東アジア地域の協力や交流のあり方を討議することを目的として行われているものでして、北海道知事として参加をさせていただくからには、北海道をはじめとする日本のアピールをしっかり行ってまいりたいと思っているところです。15日の夜にレセプション、16日に全体会議と分科会がございまして、翌17日に朴市長と会談をするという日程になっているところです。
 ソウル特別市と北海道は、友好提携を結んでいる関係もございます。北海道マラソンのPRであるとか、あるいは観光や食など、経済・貿易面での一層の交流促進について意見交換を行ってまいりたいと考えております。

 

春の行楽シーズンに向けたヒグマ対策等について

    私から二つ目は、春先、少しずつ春めいてまいりましたが、そういった中で道民の皆様方に対するヒグマ事故等への注意喚起ということです。
  注意喚起の1番目は、食中毒事故でして、先日、函館市内でニリンソウと誤ってトリカブトを食べられたことが原因と思われる事例が発生し、2名の方が亡くなられるという痛ましい事故が発生したことは、皆様方ご承知のとおりです。道ではこれまでも、有毒植物による食中毒の防止に向けてさまざまな普及啓発活動を行ってきたところです。大変残念です。これは道のホームページ、パンフレットなどさまざま(な啓発等を)行っておりますが、このたびの事故を受けてあらためて道民の皆様方に有毒植物に関する食中毒の予防を報道機関の皆様方におかれてもぜひご協力をお願いをしたいと思います。
  2番目の注意喚起は、ヒグマ事故でして、今年はちょっと寒かったせいもあって、まだ目撃情報等はないわけですが、雪解けが進みますとレジャーで野山に分け入る機会も増えると思われ、ちょうど冬眠から目覚めたヒグマが活発に活動する時期にもなるわけでありまして、私ども道では5月6日までを「春のヒグマ注意特別期間」として事故防止のための注意喚起を重点的に行っているところです。ぜひ、対策について皆様方のご理解、ご協力もお願いをするところです。
  山菜採りやレジャーで野山に入る際は、ヒグマの出没情報に気を付け、薄暗いときには行動しない、複数で行動する、鈴などを鳴らす、生ゴミは放置しない、小グマに遭遇したり気配があれば速やかにその場を離れるなどの注意が重要です。また、ご家族の方に出発前に帰宅予定時間などを知らせておくことも大切だと考えております。
  3番目の注意喚起は、山菜採り事故であります。春めいてまいりますと山菜採りに夢中になり方向を見失う遭難事故というものも例年多く発生しているところでして、このことについても皆様方の注意喚起を心からお願いいたします。
  私からは、以上であります。

記者からの質問

(北海道新聞)
 空港の民間委託の問題について質問があります。先週の6日ですね、有識者懇談会の報告書の説明会が地元の関係者にありました。その中で質問が結構出たのですが、今後の動きなのですが、道としてはいつごろまでに考えをまとめていく、そのスケジュール感を教えてほしいという声が多々ありました。国のほうでは夏ごろには国の基本的な実行方針を策定するということで、それまでには作りたいということを伺っているのですが、知事として具体的に何月ごろまでに考えをまとめたいというお考えがあればお願いしたいと思います。

(知事)
 空港運営の民営化等の方向性について有識者の皆様方の報告書が昨年度、すなわち3月いっぱいでまとまりまして、その提言も踏まえて空港所在地の皆様方が一堂に会する場を設けて、民間委託なり、より運営の効率化を図るなり、われわれ道内の空港が対処していかなければならない課題について議論しようということで説明会を実施したところです。
 夏までに方針(を策定する)という国の考えもあるように聞いているところですが、全国の中でも一つの県の中に多くの空港があるというのは、沖縄であり、北海道であるということで、北海道は特に離島も含めてですが、地続きのところに空港があるという意味では、全国で大変特徴的な空港の所在でして、多分国も北海道の動きというものは大変注目しているのではないかと思う次第です。東京羽田・新千歳便など、(新千歳空港という)世界一の乗降客を有する路線(のある)空港もありますが、その一方で離島の空港なり、1日1便しかない空港もあるわけでして、こういったところをいわいるバンドリングというのでしょうか、どういう形で束ねて、より効率的な運営を目指していくかというのはなかなか難しい問題であろうと思うわけです。
 われわれとしても国の方向性に合う形で、夏までを一つの意見の集約時期というふうに位置付けたいと思うわけですが、ただ事柄の性格上、単に効率を良くし経営が赤字を脱却すればそれで事が済むということではありません。やはり空港というのは高速道路なり鉄道なり、他の公共交通手段と同じように赤字であっても、やはり公共的な位置付けが重要であるという性格のものでもありますので、それぞれの地域における意義付けであるとか、あるいはより効率的な運営をするためにはどういう方途があり得るかなど、総合的な議論をスピード感も持ちながらも慎重に進めていくことが重要だと思っているところでして、今後また、私も担当部局の建設部と議論を深めながら、どのタイミングまでにどのようなことかという方向性を見極めていきたいと思っております。


(NHK)
 原発の関係なのですけれども、今月の6日に、政府が運転再開の前提となるような新たな安全基準というのを決定いたしました。これについての受け止めをお伺いしたいのですが、まず評価するのかしないのかというところをお聞かせください。

(知事)
 安全基準という言葉が唐突に政府から出てきたということで、拙速ではないかというご批判も出てきているというのは私も承知しております。私としては、安全基準というタイトルは別として、中身の項目を見ますと、私も10年も知事をやっておりますので、当然去年の3.11以降の原発についての国の動き、事業者の動き、それから他県の動き、道内の動き、しっかりとフォローしているつもりですが、そういった観点からしますと、今回安全基準という形でまとめられた各項目というのは、3.11の昨年の事故を踏まえて、その後の福島におけるいろいろな検証であるとか、分析などを踏まえて、国がその時々で事業者に対してこういった安全対策が必要だというふうに指示をし、それに事業者が応えてきたといういろいろなやり取り、あるいは措置が具体的にできた、あるいはこれは中長期的だから今後やるというような、そういった項目の集大成というか、取りまとめたものというような印象を持って受け止めたところです。
 しかしながら、タイトルの「安全基準」というのが大変唐突に出てきたと。これはもうおっしゃるとおりで、私自身もそのように思っています。例えば去年の暮れに、政府としての事故調査委員会の中間報告というのが出ましたが、そういったタイミングでこの安全基準というものが作られていて、私の知識の範囲内では、安全基準に関して12月のその段階と今と新しい要素はないような気もします。そういう今までも福島の事故の節目節目の政府としての知見を踏まえて原発対策、安全対策ということでまとめてきたものであるとすれば、その年末くらいのタイミングで安全基準という形で例えば政府がまとめて、それを安全基準が重要だと言っておられた福井県が一番の旗手でありますので、(そこに)提示をして、福井県としてそれをいろいろな形で検証というのが可能であったわけでして、要するに項目それぞれは重要なこととは認識しつつも、やはり安全基準という形で出す作成プロセスというのでしょうか、それにはやや疑念なしとしないと。もうちょっと前広にそれ(安全基準など)が出てきて世に問うて、そこからさまざまな議論が出て、それを修正ということも場合によってはあるかもしれませんし、そういうことがあるのかなという感じはします。
 いずれにしても、私の立場からすれば、文書で見るだけでは分からないところもございますし、政府からしっかりと安全基準として政府が正式に取りまとめられた内容をご説明いただきたいと。その上で私どもとしてのあらためての評価ということをしていきたいと考えております。

(NHK)
 そうすると、安全基準が出てきたプロセスについては疑念なしとされないということなのですけれども、それは安全基準と呼ばれる今の中身について、まずはご説明いただかないと、今の段階では、安全基準という中身については評価できないということですか。

(知事)
 そうですね。一つ一つの項目を見る限りは、先ほども申しましたとおり「ああ、あれはあの時のあれだなあ」とかそういうふうに思い当たるところはあります。こういうものは一気にできるものではなくて、福島の事故自体が歴史上例を見ないものであったわけですので、その検証一つ一つを政府として積み重ねながら、一つ一つ安全対策を積み重ねていくというのは当然のことだと思いますので、そこ自身はそういうふうに受け止めるのですが、ただやはりあらためて中身についてそれが体系的、包括的であるということをしっかりとご説明いただきませんと、われわれとしては評価はできないのではないかとこのように思っております。

(NHK)
 そうすると安全基準を出されるプロセスについてですけれども、前広に世に問うて議論をしてそれを修正するということがあってもよかったかもしれないとおっしゃっていたのは、これはやはり政府が決めたものを、例えば知事と、原発のある首長さんにまず示して、それを地方から何か議論に参加したいというような意味でしょうか。安全基準を作る上での。

(知事)
 われわれ地方として、それを検証する時間的なゆとりということも必要なのではないかと思うのですけれども。そこまでまだうまく考え方がまとまっていませんが、いずれにしてもこの安全基準という言葉が唐突に出てきたと、そのことには違和感があります。

 


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