知事定例記者会見
・日時/平成24年12月13日(木)15:00~15:25
・場所/議会記者室
・記者数/18名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
1 北海道見守り共同宣言について
2 交通事故防止について
記者からの質問
1 衆議院議員総選挙について
2 原子力発電所について(1)
3 社会インフラの老朽化について
4 原子力発電所について(2)
5 国の予算編成作業の遅れについて
6 節電について
知事からの話題
北海道見守り共同宣言について
それでは、私から二つであります。
一つ目は、北海道見守り共同宣言についてであります。道内で発生した孤立死の事案というのがございました。そういったことを踏まえての今回の宣言であります。明日、(12月)14日、見守り活動を行う関係者で構成をします「地域での見守り活動連携会議」を開催いたしまして、その場におきまして高齢者や障がいのある方々などを地域で支えるための見守り共同宣言を行うことにしておりまして、そのことはもうすでに皆様方にお知らせ(報道発表)をしております。
この会議では、生活困窮者などの要援護者情報が市町村窓口につながることを目的に、本年2月に設置をしたもので、この会議はこれまで市町村、電気・ガス等のライフライン事業者の方々が情報を共有できる仕組み作りを検討してきているところでありまして、先般、具体的な方策を決定をしたところです。
明日は、これまでの構成メンバーに加えまして新たに日本郵政や新聞社などのご参加も頂きまして、会議を開催をし共同宣言を行う予定であります。具体的な文案は明日の会議の中で議論されることとなっておりますけれども、見守り意識の醸成を図ること、情報を提供・共有すること、地域でのネットワークの促進を図ること、といった取組を連携して進めて、それぞれが積極的に活動し、協働しながら高齢者や障がいのある方々などを地域で支えるための見守り体制の構築を目指すことを宣言するものです。今回の共同宣言を一つのきっかけとして、官民挙げてこの問題に取り組んでまいりたいと考えております。
交通事故防止について
[配付資料:交通事故概況等について]
それからもう一つは、交通事故防止についてであります。このことについては、繰り返し道民の皆様方にお声掛けをさせていただいているところでありますが、先月、11月26日に全道交通死亡事故多発警報を発出をさせていただきました。道警察はもとより、各市町村や関係機関、団体等と総力を挙げて全道で各種施策を講じてきたところでありますが、12月に入りましても連日のように交通死亡事故が発生をしておりまして、10日の月曜日には昨年1年間の死者数であった190名、これを超えてしまうという危機的な状況になっているところです。
12月に入ってからの事故の多くが、対向車線にはみ出しての正面衝突で、その原因の一つは凍結路面でのスリップということであります。12月、師走に入りますと何かと慌ただしくて、車を運転する機会が増えるわけですが、この時期、気温が下がる夕方の路面状況は特に注意を要します。天候など事前にしっかり確認をして、急がずに時間に余裕を持っていただければとこのように思います。今一度、交通事故防止について道民の皆様方のご理解を頂きたく、マスコミの皆様方からも交通安全の呼び掛けにご協力を頂きたいと思います。
私からは、以上です。
記者からの質問
(北海道新聞)
知事、衆院選の真っ只中なのですけれども、知事、応援の演説とかですね、いろいろ入っていらっしゃると思います。
(知事)
昨日の夜、どこかでお会いしましたね。
(北海道新聞)
3区ですね。
それでですね、今日、三井さんの陣営にごあいさつに行かれたというふうに聞きました。これは事実でよろしかったですか。
(知事)
事務所に朝、ごあいさつに参りました。
(北海道新聞)
三井さんのですね、陣営は民主党なのですけれども、これまで自民の支持とか受けてこられた知事なのですが、三井さんのところには、これはどういった思いで、今日行かれたのかということを一つお願いいたします。
(知事)
そうですね。解散になるちょっと前、10月だったと思うのですが、厚労大臣の三井先生のところにお邪魔をして、雇用が道内大変厳しいという状況でもあるので、国と道とのもう一段の連携について、何か知恵を出し合って(いきたいので)よろしく(お願いしたい)ということを要請に参りました。三井大臣はすぐに、これは重要だということで、地元の問題であるということもあったのでしょうが、事務方に下ろしていただきまして、いろいろとわが方の事務方と調整をしている中で、先週でしたか(12月4日)、北海道労働局長と私との間でまずは協定(北海道雇用対策協定)を結びました。そしてこの協定がスタートしまして、今、国のハローワーク(公共職業安定所)とわが方のジョブカフェ(北海道若年者就職支援センター)のコラボに向けての実質的ないろいろな作業とか、模様替えとか進んでおりまして、年明けにはそれが再オープンということになる段取りになっておりまして、そんなことの御礼やら何やら兼ねて、一度事務所をお邪魔したいと思っておりまして、それがたまたま、なかなか日程が取れなくて今朝になりました。
思い返せばこの時期12月、去年の12月は皆様方、去年このクラブ(道政記者クラブ)におられた方はご記憶にあろうかと思いますけれども、新幹線札幌延伸の実質的な最終調整の時期だったかなあというふうに記憶をいたしております。私も必死になって沿線自治体の各市町村の皆様方のご理解を頂くべく、いろいろな調整をさせていただいておりましたし、また東京では党内調整、特に当時は三井先生は政策調査会長代理で、当時の前原政調会長との調整なども含めて党内プロセスのいろいろなことをやっていただくなど、思い起こせばやはり北海道新幹線の札幌延伸が今日にこのように至ったということに本当に多くお力添えを頂いた先生でございまして、いろいろな意味で、私個人というよりもむしろ北海道が大変お世話になっているなと、そんなふうに思っているところでございます。そういった意味も含めて今日事務所にお邪魔をして、さらなるご活躍をというようなことを申し上げようと思ったところであります。
(北海道新聞)
知事、すみません、引き続きなのですけれども、衆院選の中だけあって、いろいろな思惑が飛び交うと思うのですけれど、なぜ民主のほうに行ったんだと。これはやはり今日しかそのタイミングがなかったということなのでしょうか。来週では駄目だったということですか。
(知事)
そうですね。先週、協定を結んだのでできる限り早くという思いの中で参りました。
(北海道新聞)
分かりました。
もう一つはですね、関連してなのですけれども、自民党のほうに応援にたくさん入られていると思います。実際、これまでも選挙いろいろ国政あってですね、その時と比べて、今回の応援しながら、感触というのですかね、知事が応援演説をしたりしてどのような受け止めをされているのかなと。
(知事)
そうですね。まず天候が厳しいですね。日々そのことは感じます。移動に大変時間がかかるし、私の場合は応援でありますので、ワンポイント、1カ所行くだけとかそういうことで、移動が大変でもそれはそれで単発のことになるわけでありますけれども、それぞれの候補、民主党、自民党、公明党、それ以外、第3極、4極、いろいろなところの方々がいっぱい出ておられますけれども、それぞれの地域ごとの天候の特徴はあるにしても、多分やはり天候に泣かされている選挙戦だなあというのは大変感じますね。12月4日の公示日はどしゃ降りの大雨で風がすごく吹いていた。確か私はあの時は恩人である町村先生、ご本人はご不在ですので、出陣式に大雨の中、行った記憶がありますけれども、大変な日からの船出でその後も天候が晴れている日はあまりなくて、大変だなあということを思います。
それでその感触というのは正直よく分からないのですよね。私これで10年間知事やっておりまして、確か3回、(今回を入れて)4回解散総選挙があったかと思うのですが、そういうことと比較して今回が感触が良いとか悪いとか、私はもう本当に応援に短時間入るだけなので何とも言えませんね。御社を含めて各社が調べておられる報道を見て、ふむふむと勉強させていただいております。
(北海道新聞)
知事、すみません、一つだけ聞き忘れたことが、すみません。
先ほど三井さんのほうに行かれたということなのですけれども、ご本人とお会いできなかった。
(知事)
ご本人とはお会いできませんでした。ちょっと早すぎたのかな、でもこっちもちょっと公務の前に行くという都合があったので、お会いはできませんでした。
(毎日新聞)
福井の敦賀原発の件でお伺いします。原子力規制委員会が、直下に活断層のある可能性が高いということで廃炉も不可避という話が出ております。原子力規制委の判断とですね、廃炉の可能性ということについての受け止めを、泊(原発)とは直接関係ありませんけれども、知事の受け止めをお願いいたします。
(知事)
前から申し上げておりますとおり、原発は何より安全確保というのが重要でありますので、敦賀原発の事情は、私は直接は存じませんが、専門家、原子力規制委員会のメンバーの、島崎先生を含めて専門家の方々が現地調査もやられて、その結果を踏まえていろいろ議論をした結果、敦賀発電所敷地内の破砕帯について問題なしとしない、ということで、そういう状況を踏まえて田中委員長から、このままでは再稼働の安全審査はできないとの発言があったというのは報道を通じてお伺いをいたしているところであります。
やはり安全性が何より重要でありますので、中立的、客観的立場、科学的な立場からそういった方向性を出されたということは、私はそういうものとして受け止めさせていただきたいとこのように思います。
(時事通信)
今月の2日にさかのぼるのですが、山梨県内の高速道路で、トンネルで大変な事故がありまして、これを契機に社会インフラの老朽化、これがあらためて議論されているわけなのですが、知事はどのように。知事のご所見をお願いします。
(知事)
笹子トンネルの事故は、大変な衝撃をもって見ておりました。道内は幸いなことにあれと同じ形の内部構造のトンネルはないわけですが、直ちに建設部に指示をいたしまして、まずは目視の検査、そして打音検査ということにも対処するように指示は出したところです。
今、道内を含めて日本国にある公共インフラのいろいろな構築物というのは、やはり日本国がどんどんと発展していた、量的拡大をした時期中心にできているものが多いので、その意味では築30年とか、結構そういうものも多いというふうに理解をしているところですので、すごく大きな問題だなということを思いますね。
私どもは私どもで自分たちのところでできることはやってまいりますが、道内も国管理の構築物もいっぱいあります。こういったところのチェックなり何なり、それは別に道内に限らず、国は全国一律でどのようにしていくのかということの話になってくると思いますので、そういった意味で国が、有識者も多分入れてでしょうけれども、一定の方向性を出されればそういったことをわれわれもしっかり踏まえて、どのようなチェックをしていくのか、あるいはその老朽化したものを全部取り替えてリニューアルするのが一番理想かと思いますが、なかなかそれは難しい中で、どのような形で道民の方々に安全安心を確保しながら、こういったインフラというものを活用していただくかというのは、ここからしばらく時間をかけて、(同時に)スピード感を持ってしっかり検討していかなければならない大きな政策課題であろうとこのように考えております。
(北海道新聞)
今日の午前中に道防災会議の(原子力防災対策部会)有識者専門委員会で、(泊原発の)オフサイトセンター(緊急事態応急対策拠点施設)の移転先というのが決まったのですけれども、その選考していく中で重要視してきた点というのはどういうところだったのかというのをお聞かせください。
(知事)
まだこれは、専門家の委員会で方向性が出たということでして、それを踏まえてわれわれとして、また道議会等とも議論しながらどのようにやっていくかというのはこれからのことだと思います。今のオフサイトセンターが泊原発から2キロのところにあって、去年の福島原発事故の状況を踏まえた場合にはやはり移転せざるを得ないということの中で、ではどこまで移転するのかというのはなかなか難しい問題でありますが、いくつかの候補地というものをいろいろな議論の中で絞り込んでいって、今回その中で共和町のあるところでしたね、方向性が出たわけでありますので、この有識者の皆様方のご検討のその経緯、理由付けなども十分にお伺いをしながら、われわれ自身も論点を整理し、また道議会とも議論をしながら、最終的な確定に向けて議論を進めてまいりたい、こんなふうに思っております。
(北海道新聞)
ちょっと選挙関連に戻るんですけれども、12月の選挙になったということでですね、政府の予算編成ですとか、あるいは地方財政計画の決定、年明けにずれ込むというふうに見られてますけれども、道の予算編成の影響も予想されますけれども、具体的にどのような影響があるのかですとか、あるいはどのように対処しようとお考えになってるのかといったあたりをお聞かせください。
(知事)
今、私が最も心配していることの一つであります。まずは、日曜日(12月16日)の選挙結果を見守る以外ないわけでありますが、そこでなかなか安定的な政権ということが見通せないような状況になった場合に、どこのグループとどこのグループをどうするとか、どうしないとかという議論、これはあっという間に時間が経ってしまって、ただでさえ遅れております来年度の予算編成の政府案づくり、実質的に官僚の方々は、いろいろな下準備はしているに違いないとは思いますが、それでも例年であれば12月のクリスマスのころの閣議決定、これは確実に無理でありますので、年越えと、来年越年予算にならざるを得ないということは、大変に今景気が不透明感も増している中、私としても危機感を持っているところであります。その意味では、日曜日の投開票で勝利を収められた党を中心としてできる政権において、何としても政治空白というのは少しでも短くして、早く政権を安定させて国会召集等のプロセスもあるのでしょうけれども、その後に、予算編成を急いでいただきたいということを強く強く願っているところであります。
ゼロ国(債)ってありますよね。他の県の方に言ってもあまりピンとこないのですけれども、北海道のこの冬場から来年度早々にかけての経済の動きを考えた場合、これは不可欠でありますので、そういったことのためにも国の政治的な混乱は最小限であってほしいというふうに思っているところです。
それで、国の予算が混乱をしたのは15、6年前ですかね、羽田政権の時か、非自民党政権の時ですよね。その時の時系列も私どもちょっと勉強しております。相当やはり苦労した形跡がございます。おっしゃったとおり、政府予算全体の枠組みが決まらない。また、われわれ地方にとって最も重要な地方財政計画もなかなか形が出てこないとですね、一部予測はもちろんしながら、われわれの道予算案というのは作っていくわけでありますが、それでもやはりあまりにぶれると辛いところもありますので、そこをどうするかというのは今、内部では総務部長中心にいろいろ議論をしているところです。できますれば、先ほど申しましたとおり国のほうもあまり時間をかけることなく予算案ができ、そして道を含めて地方にも一定の方向性が出され、そして私どもはその案を通常は皆様方の前で記者発表するのが2月中旬で、それからだいたい1週間後ぐらいの1定(北海道議会第1回定例会)に提案をさせていただいてご議論いただき、3月いっぱいにその成案を得ると、そして来年度に備えるということをやっておりますので、何とかそのスケジュールで今年度もいきたいなと思いつつも、今段階でそれを確実に見通せる状況にはないというのは大変心配の種であります。
(広報広聴課長)
今の件は、93年の12月ぐらいから94年の6月ぐらいまでということです。
(知事)
もう19年前。来年2013年だと20年前になるんですね。
(NHK)
昨日、電力需給の連絡会(第6回北海道地域電力需給連絡会)がありまして、各種業界団体のほうから節電の取組などが報告されてましたけれども、その中でガソリンスタンド、石油関係の団体のほうからですね、例えば電源を消すにしてもですね、スイッチが1個で全部消さなきゃいけないとか、それを節電の意識から替えたいんだけれども、なかなか替える予算、お金がないと。そういった中で、例えば節電というのはわれわれのライフスタイルを変えるようなものだと思うんですけれども、そういった新たに直さなきゃいけないところが出てきたときに、何らかの補助や助成などができないかというような話っていうのが出てきたんですよ。なかなか道の厳しい予算の中でもこれは難しいと思ってはおるんですけれども、もともと国の施策の中でこういった問題が出てきたと思うので、これから例えば国に予算を要求するときとか、あるいはいろいろ折衝するときにですね、そういったこともやる必要もあるのかなとは思うのですが、知事の中でどういうお考えを持っているかお伺いできればと思いまして質問しました。
(知事)
思い起こせばこの節電関係で言えば、夏場の節電に大変苦労した南西日本のところを主たるターゲットとして自家発電設備の導入に向けての国の助成制度というのがございまして、その夏場が終わった後、今度は冬場に向けてわれわれが正念場になるときに、道内でも自家発電装置を、もし一定の助成措置があるのであれば導入したいという潜在ニーズがあるということを私どもは把握いたしましたので、枝野経産大臣にも要請をし、経産省も大変前向きにご検討いただいてこのことが実現をし、一定程度、道内でも、結果的には酪農家の方が結構多かったという報告も受けておりますけれども、自家発電設備の導入が進んだということもございます。そういった経緯からいたしますと、今お話のございました昨日の需給連絡会で、北海道石油業協同組合連合会の方から、今おっしゃったような要請というか、ご質問があったという報告を受けておりますので、もうちょっと時間を頂いてわれわれの融資制度以外に何ができるかということ、あるいは国の制度の活用、あるいは新しい制度の創設を含めて、ちょっと前向きに検討していきたいなと、そんなふうに思っておりました。
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