知事定例記者会見記録(平成26年5月9日)

知事定例記者会見

・日時/平成26年5月9日(金)15:30~15:50  
・場所/記者会見室
・記者数/17名(テレビカメラ1台)

会見項目 

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知事からの話題

1 有毒植物による食中毒の予防について
2 自動車税の納期内納税について    

記者からの質問

1 北海道新幹線について
2 「日本創成会議」の人口推計について
3 参議院選挙制度の見直しについて

知事からの話題

 

有毒植物による食中毒の予防について

〔配付資料:有毒植物による食中毒に注意しましょう 〕
〔配付資料:春の山菜展2014 〕
(※「毒草ハンドブック」は添付省略)
 それでは、私からは2件、お話いたします。
 一つ目は、配付資料があるかと思うのですが、有毒植物による食中毒の予防ということであります。春を迎えまして、多くの皆様方が自然に親しみながら山菜採りを楽しまれる、そういう季節が到来しているところでありますけれども、中には、山菜と見分けることが難しい有毒植物もあるわけでありまして、例年、この時季に注意喚起もさせていただくのですが、食中毒の事故が発生していることもあるわけであります。
 例えば、一昨年に函館市で、残念ながら死者が発生するという事例もあったところであります。道におきましては、山菜と間違えやすい有毒植物について、毒草ハンドブックを作成し、各保健所で配付をさせていただいたり、道のホームページに掲載するなどして、正しい知識の普及啓発を図っているところであります。道民の皆様におかれましては、食べられるか判断のつかない山菜は、採らない、食べない、人にあげない、ということをぜひ徹底していただき、万が一、山菜を食べて異常を感じられた時には、速やかに医師の診断を受けていただければと、このように思う次第であります。
 加えて、山菜採りなどレジャーで野山に入られる際には、毒草のこともあるのですが、ヒグマの遭遇ということにも引き続き十分に注意をしていただきたいと、このように考えているところでございます。
 なお、有毒植物については、5月16日金曜日、17日土曜日に、道立衛生研究所の薬用植物園におきまして「春の山菜展」を開催いたします。実際の植物を見ながら、専門家の方が山菜と毒草の見分け方などを解説することとしております。
 報道の皆様方におかれても、有毒植物による食中毒予防の注意喚起にご協力をいただければと、このように思います。    

自動車税の納期内納税について

〔配付資料:自動車税の納期内納税について 〕
 もう一件は、配付資料もございますが、今年も自動車税の納税の時期になりました。納期内納税についてのお願いであります。
 今年度の自動車税の納税通知書は、約211万台の自動車に対して、5月7日水曜日に発送して、納期限は6月2日月曜日となっております。自動車税は、毎年申し上げるのでありますが、予算規模が772億円ということで、平成26年度の道税収入予算額5,174億円のうちの約15%を占める基幹税目の一つであります。昨年度の自動車税の納期内納税率は、初めて70%を超えて、70.8%というところまでいったわけでありますが、全国平均の76.6%と比較いたしますとまだまだ低いということで、われわれ道といたしまして、納期内納税率の向上に向けて、例えば管理職員が企業を訪問して協力をお願いするなど、いろいろな形で道民の方々に呼び掛けをしているところであります。
 また、今年は、さらなる納期内納税率のアップを図るために、コンビニ納税、これは平成19年度からスタートした制度でありますが、これをさらにPRしようということで、コンビニ専用ポスターを初めて作成したところでございます。昨年度の道内におけるコンビニ納税の比率は21.9%で、ずっと伸びてきております。ただ、これも全国平均との比較においては若干差があって、要するに伸びしろがまだあるというのが私どもの認識でありまして、このことのPRもしっかりやっていきたいと思っておりますので、マスコミの方々のご協力もよろしくお願いいたします。
 私からは以上であります。

記者からの質問

(NHK)
 (北海道)新幹線の(札幌)延伸のことについてお尋ねしたいのですが、報道でも国土交通省が工期短縮の検討へという情報も出ていますが、来週には与党のプロジェクトチーム(与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム)の会合も予定されています。あらためてですね、北海道としてこの延伸部分についてどのようにしてほしいかという思い、お考えをお聞かせください。 
 
(知事)
 分かりました。前(野田)政権時代に北海道新幹線の札幌延伸をお決めいただいて、大いにわれわれも盛り上がったところでございますが、当時のご決定の中身で24年間の工期ということになっておりまして、やはりこの経済効果を少しでも高めるために、工期短縮ということを、われわれとしてもしっかり国なり政党に対して要請していかなければならないという思いの中で、これまでもさまざまな活動を、民間の方々と連携をしつつ、しっかりとやってきたところでございます。
 そのことについて、これまで技術的な面でどれくらい短縮できるかというご質問が与党の新幹線建設推進プロジェクトチームのほうからもございましたので、私どもとして技術的にこういう点をこうすれば5年以上(短縮が)可能であるというふうな説明もさせていただいた経緯もございますし、今回、財源も含めて、与党プロジェクトチームから国土交通省のほうに試算等々について検討を、という話があり、その会合が来週にも(開催される)というふうに私どもは理解しております。
 ぜひ工期短縮ということを前広にご検討いただきたいと思いますし、またその際に、道の厳しい財政を考えた場合には、地方負担に対する財源措置のさらなる拡充ということも併せて要請していかなければならないというふうに思っておりまして、先般、道路の関係で太田(国土交通)大臣を訪問させていただいた際に大臣が言っておられたのですが、明日明後日に大臣が道内に入られるということをその時から聞いておりましたので、明日、私どもから要請をさせていただく機会も設けていただけるやの話も聞いておりますので、そういった場でも、民間の方々と声を合わせて、このことについても大臣に対する要請をしっかりやっていきたいというふうに思っております。
 また、併せて、私どもの内部で、5年以上、10年、現実的にどこまで(可能)かということもあるわけでありますが、工期短縮が実現した場合に、どれくらいの経済効果がプラスになるのか。また、トータルとしての工事費が一定で、前倒しをした場合に、もとより先ほども申しましたとおり地方負担に対する財源措置のさらなる拡充をしっかり要請はするのですが、そういうことを含めて、あるいは含めない場合にどれくらいの道の負担が増えるのか。事業費が一定であればトータルは増えないのですよ。ただし、前倒しになると、毎年毎年の道の負担がどれくらい増えてくるのか、それが私どもの負担の(可能な)範囲に入り得るかどうかなどですね、われわれなりのいろいろな、頭の整理をするための試算もするように事務方には指示をしているところでありまして、そういった作業を並行しながら、与党プロジェクトチームの動き、あるいは明日も含めて、国土交通省に対する働き掛けなどしっかりやっていきたいと、このように考えております。


(北海道新聞)
 民間有識者のですね、日本創成会議というところが、2040年の20歳から39歳でしょうか、この女性の人口の見通しというのを自治体別に出しまして、北海道では大変多くの自治体が半減するという結果が出ました。それで、町村だけではなく都市部でもですね、減少率が大きいところがたくさんあったのですけれども、この結果を知事としてどのようにご覧になっているのか、また、こういう人口減少問題、または女性減少問題というのでしょうか、このような問題にどのように今後取り組まれるかということをお答えいただけますでしょうか。

(知事)
 増田寛也さん(東京大学大学院客員教授)が座長とお伺いしております日本創成会議が、今回正式に市町村の人口等についての独自推計と、そういった状況の危機感のもとに、どのようにそれを回避していくかという処方箋の部分についても提言(「ストップ少子化・地方元気戦略」)をまとめられて、同時に公表されたというふうに理解をいたしております。
 以前から、この民間(有識者)の方々がこういった形で、女性が子どもを産むわけですから、その適齢期人口が減ることが当然人口減少に拍車を掛けるというようなことを含めて、独自の試算ではありますけれども、これからの日本国内の市町村の人口の状況を推計するということは、増田さんから直接聞いておりましたので、それを今回、然りという形で公表されたというふうに理解しております。
 この中では、(2010年から2040年の間に20~39歳の)女性人口が50%以上減少する市町村を将来消滅可能性のある市町村と位置付け、それが本道では約8割(の市町村)が該当すると。この約8割というのは、この推計では札幌市を10区に分けておりますので、分母は179(市町村)ではなくて188(市区町村)になるのでしょうか。そのような計算なのでちょっとそこはわれわれの感覚とは違うところもあるのですが、いずれにしろ、大変な人口減少ということが、道内でも予測されたことではありますが、厳しい形で展開されるであろうということが試算値として出たというふうに思っております。
 今回のこの値が出る以前からですね、われわれとしては道内の市町村、いわゆる限界集落などで集落単位で消滅してしまう危険性のあるところもあるし、そもそも今、人口の増えているところも含めて道内の全体人口が減ってしまうという、いろいろな危機的な状況の中で、まずは集落対策ということでモデル地域も設定をして、その課題解決に向けての取組というものを検討し実行していこうということ。そして、それと並行して、これからの人口減少を見据えた地域のあり方について、医療、子育て、教育、産業など分野横断的な検討を行うという、そういうことも並行して道庁としてやらせていただいているところでありまして、そういった検討の場でもですね、今回の日本創成会議の議論というものをしっかり参考にしながらやっていかなければならないと、このように思う次第であります。
 処方箋のところを拝見しますと、コンパクトシティという考え方、これはもう私どもも前から言っていることでありますけれども、そういうことが出ておりますし、また、「地域拠点都市」と書いてあったでしょうか、要はちょっとブレイクダウン(細かく分析)すると、指定都市プラス中核都市、中核都市というのはご承知のとおり人口20万人以上、そういったところを核として東京一極集中にならないように人口を寄せていくみたいなことも重要だというふうな、そういう言及もあったかなというふうに理解するわけであります。一方で、道内で20万人以上の都市というと3つしかないのですよね。ご承知のとおり札幌市と旭川市とそれから函館市と。私ども北海道で考えた場合にはやはりこういった3つの都市、20万人以上の都市に帯広市であるとか釧路市であるとか、あるいは北見市であるとか、そういうところも重要だと思うのですけれども、ただ、そういう人口がもう何十万人というところに、ではコンパクトシティ(ということ)でどんどん集約していいのかと。それから、来週、私、集落モデル地域の一つとして位置付けられております深川市にお邪魔をして、現地で私自身も勉強させていただこうと思っているのですが、そういったところはどうなるのかとかですね。やはり全国一律の考え方のこの日本創成会議の試算なりその方向性の提言というのは参考にはするものの、やはり北海道は北海道の、この大変広域なるが故の独自の問題点を踏まえた検討というのが不可欠だと思いますので、あらためて私どもとして、先ほど申しました分野横断的な検討を行っておりますので、そういったことをしっかり進めていかなければならないというふうに思っているところであります。


(共同通信社)
 連休前の話なんですけれども、参院選の選挙区の関連で、参院の選挙制度協議会でですね、座長案として合区案が示されたというのがありました。議席が減る地域がある一方で、北海道は、現行の4議席から6議席に増えるということなんですけれども、この合区案に関して知事のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。

(知事)
 脇(雅史選挙制度協議会座長(自民党参議院幹事長))先生が中心となってまとめられたもののことですよね。やはり憲法との関係において、今の(一票の格差が大きい)状況ではいけないというのが司法のご判断でありますので、そういう中で北海道(選挙区)も民意が十分に反映されるだけの定数が配分されていないという状況で、そういう(司法の)ご判断があるわけですので、この参議院の選挙制度の見直しが進んでいること自体は率直に評価をさせていただきたいというふうに思うわけであります。
 ただ、(定数が)減るほうというか、合区となる案が示された対象の県の知事は、私も事務的に報告を受けておりますが、大変慎重で、反対ということを明言されておられる知事もおられますし、県というのは最小単位だということを言っておられる。それはそれで考え方としてあるのかなと。もとより道州制という考え方との関係で、これはもう全国知事会でいつもいつも議論していることとも結びついてくる話でありますが、全国に、やはり慎重に考えるべしということを言っておられる方々もいらっしゃるという現実がある中で、やはり国民の多くの方々が理解をするような形での、この参議院選挙制度の見直しが行われる必要があると思いますので、私は、いろいろな形で、いろいろな場で、いろいろな民意を聞くことができるような議論というものが十分なされる中で、この参議院選挙制度の見直しということが行われることが重要かなと、このように思っております。


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなどを整理し、作成しています。

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