知事定例記者会見記録(平成26年6月17日)

知事定例記者会見

・日時/平成26年6月17日(火)11:00~11:14  
・場所/議会知事室前
・記者数/24名(テレビカメラ1台)

会見項目 

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知事からの話題

1 平成26年第2回定例会の開会にあたって

記者からの質問

1 道州制について(1)
2 北海道観光振興機構の会長人事について
3 道州制について(2)
4 成長戦略について 
5 北朝鮮の拉致問題について 

知事からの話題

 

平成26年第2回定例会の開会にあたって

    いよいよ今日から第2回定例会(平成26年第2回北海道議会定例会)が開会いたしました。冒頭、私の方から補正予算の提案をさせていただきました。主なものとして、一つは北海道新幹線開業に伴いJR北海道から経営分離される江差線の運営を行う第三セクター鉄道株式会社の設立に要する出資金の道分の計上、それから、来年イタリアで行われますミラノ国際博覧会で北海道の食の魅力をPRするための準備経費などでありまして、総額約9億1千万円の補正予算の提案であります。今週後半から本格的な質疑が始まります。私どもとしても真摯(しんし)に議論に対応していきたいと、このように考えております。
  私からは以上です。  

記者からの質問

(時事通信)
 道州制推進の基本法案なんですけれども、自民党が今国会提出を見送ることになりました。知事も3月の要請の際(8道府県知事による「地方分権型道州制の実現について」の要請書)に名を連ねられていたと思うんですけれども、構図としては結局、全国町村会はじめ反対でですね、難航しているという状況だと思うんですけれども、この一連の経緯の受け止めを頂けますでしょうか。 
 
(知事)
 もともと日本維新の会との関係も考慮されながら自民党として法案提出ということを進められて、国会会期末間際のさまざまな事情の中で見送りの方向というふうな、報道を通じてそのように理解しております。
 前(5月27日)もこの記者会見の場で議論になったと思うのですが、道州制については、推進の方向を明確に出しておられる方々、そして慎重な議論をしておられる方、いろいろな立場の各界各層の国民の方々がおられますので、やはり推進派と慎重派が腹を割って、しっかりとこの国の将来の形をどうするかという議論をやっていく、そのことが何より重要かなというふうに、今あらためて思っているところです。


(朝日新聞)
 昨日ですね、(北海道)観光振興機構の新会長に近藤龍夫さんが就任されました。それに対するご感想と、道にとっても非常に関係の深い団体ですけれども、今後どのような関係を築いていくか、それについてもお聞かせください。 
 
(知事)
 今、6月中旬になりましたけれども、今年の初め、突然のことでありましたけれども、坂本(眞一)会長(当時)が亡くなられたという混乱の中で、あの組織(北海道観光振興機構)の規定にトップ(会長)がいなくなるということを想定した代行制度というものがなくて、大変に混乱した中で、いち早くその後を引き継いでいただいた星野(尚夫)前会長に、私はやはりまず心から感謝を申し上げたいと、このように思う次第であります。札幌の観光の組織(札幌観光協会)を率いておられた経験も十分な拓銀マン(北海道拓殖銀行出身の方)でいらっしゃって、今までしっかり引き継いでいただいたことに、感謝ということをまず申し上げたいと思います。
 その上で、昨日、(北海道観光振興機構の)理事会で、全会一致の形で近藤新会長が選ばれたということを事務的にも報告を受けているところでございます。近藤新会長におかれては、これまで道経連(北海道経済連合会)をリーダーシップを持って引っ張ってこられた、まさに民間のリーダーとしてわれわれはよく存じ上げている方でございまして、そういった中で、食なり観光なり、そういったことが明日の北海道のために重要だということを今までもしっかりと発信してこられた方に、観光振興機構の坂本元会長の後を星野前会長がしっかり引き継いでいただいた後を担っていただくということになったわけでありまして、力強いリーダーシップを、私どもとしても心から期待をするところであります。
 報道を通じて、新会長の強い思い、官民挙げてやっていきたいという思いも伺っておりますので、私自身、新会長ともしっかり議論させていただきながら、今、上り坂になっている北海道の観光、外国人観光客も100万人を突破し(平成25年)、全国の(外国人観光客数の)1割をお引き受けするという、それが今、形になっている中で、これをさらに盛り上げていくために、まさに戦略的な取組、オール北海道の取組が求められていると確信いたしますので、近藤会長と連携をしっかり取りながら北海道観光のさらなる拡大に向けて取り組んでいきたいと、このように思っております。 


(北海道新聞)
 道州制の関連で、意見が違う方、いろいろいらっしゃるということで、腹を割って議論することが重要だということをおっしゃったんですけれども、地元の北海道でもですね、北海道の町村会のほうでもやはり反対している方がいらっしゃるということですけれども、やっぱり知事とすれば、地元の方とも腹を割って話していく必要があるとお考えですか。
 
(知事)
 はい、そうですね。重要なことだと思っております。


(北海道新聞)
 昨日、政府が成長戦略の素案を出しましたけれども、その中に一次産品、食品の輸出拡大だとかですね、あるいは地域人材バンク、ふるさと納税の特産品のブランド化といった地方に対する政策というのも盛り込まれています。その他もろもろ外国人労働者の受け入れ拡大だとか農協改革だとか、いろいろ盛られているわけですけれども、北海道の経済の活性化あるいは道民生活の向上という観点で、知事どんなふうに受け止められたのか、どのように活用できるものがあると考えられているのかお願いします。

(知事)
 日本再興戦略の改訂版の素案、大変幅広い分野について、戦略性のある方向性を出されたと。それぞれの項目ごとに、この素案の中に集約される前に、道での議論、あるいは国会での議論、国民的な議論、政府の諮問会議や有識者懇談会の場における議論、いろいろなことがあって今こういう形になったというふうに理解いたしております。地域は産業構造も地理的な条件もそれぞれ違いますので、今回素案に提示されたすべてのメニューをそれぞれの地域が同じような重みで活用できるかどうかというのは、いろいろな議論があろうかと思うわけでありますが、やはり私一つ申し上げたいと思うのは、今までともすれば安倍政権は人口の多い都市部を中心とする都市部重視の政策に傾いているような、そういうイメージを、単なるイメージだったのかもしれませんが、持っていたわけでありますが、やはり地域重視ということを今鮮明にされたということはですね、これは一定の評価をさせていただきたい、歓迎を申し上げたいとこのように思う次第であります。
 ただ、この地域(重視)のやり方につきましても、本当に多様でありまして、例えば北海道と沖縄と同じことをやればいいかというとそういう単純なことではないので、ぜひ、この今回の素案に示されたさまざまな地域重視の政策、成長戦略に繋がるものについて、実行される際には、それぞれの地域の思い、それぞれの地域の意見、提言、こういったことにしっかり耳を傾けながら、政府として取り組んでいただくことを心から期待するものであります。その意味では、今後の政府の動き、具体的にどういうアクションを起こしてこられるかということを見守りながら、われわれとして発信していかなければならないと、こんなふうに思っております。


(HBC)
 特定失踪の関連なのですが、道内に特定失踪(者)81人、東京都より多いという状態でありまして、先日も(拉致問題)担当大臣来られまして、家族の皆さんと会われたりして動きが出てきているのですけれども、それに対して知事の受け止め方をあらためてなのですがお伺いできればと思います。

(知事)
 今おっしゃった81(人)という数字は、警察庁が直近で発表しておられる北朝鮮による拉致の可能性を排除できない方々の数でありまして、残念ながら北海道は全国の中で一番多い人数であるという状況でございます。この数字とか、調査会(特定失踪者問題調査会)発表の数字とか、いろいろな数字がございますので、私どもとしては警察庁発表の数字をベースに話をさせていただきたいと思うわけでありますけれども、5月の下旬(29日)でしたか、(北朝鮮による日本人拉致被害者の再調査での)日朝合意というものが出たという報道、あるいは事務的にも報告を受けた後、私といたしましては、やはり今申しましたような方々が道内にいっぱいおられると、そして、ご家族の帰りを心から待ち望んでおられるご家族が北海道におられるということの認識の中で、できる限り早く、私ども北海道として何としても一日も早く、拉致問題を、この拉致と認定されている方々以外も含めて、全面解決を北朝鮮に迫ってほしいと、そして一日も早いご家族の帰国を待ち望んでおられる方々の手に渡したい、この道内においても再会を実現したい、という思いの中で、政府、具体的には古屋(拉致問題担当)大臣への申し入れをしようということで準備をしていたところでございますが、そういった中で、古屋大臣は国土強靱化のご担当でもあって、そちらの方の意見交換でご来道されるという情報も得ましたので、この機会にもし大臣のお時間を頂けるのであれば、拉致問題、特定失踪者の問題についてもしっかり申し入れをしようということで、ご家族の方々にお声をお掛けしたらですね、ぜひそれはご一緒にということでございましたので、先週の土曜日(6月14日)に、知事公館で大臣に要請させていただいたところであります。私といたしましては、先ほどの繰り返しになりますが、道内から連れ去られたであろう拉致の可能性を排除できない方々が一日も早く北朝鮮から戻ってこられて、ご家族の方にお会いいただくことを実現したいというふうに思っておりますし、また、その環境整備のための啓発活動として、今年もできる限り早く(拉致問題を考える)道民集会をやらなければならないと思っておりますし、また、パネル展示など、道民の皆さま方に対する拉致問題解決に向けてのさまざまな啓発活動もしっかりやっていきたいと、このように考えております。


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなどを整理し、作成しています。

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