知事定例記者会見記録(平成27年6月24日)

   

 

知事定例記者会見

・日時/平成27年6月24日(水) 18:02~18:21
・場所/議会知事室前
・記者数/19名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 平成27年第2回定例会代表質問を終えて
2 児童相談所全国共通ダイヤル及び消費者ホットライン3桁化の運用について
3 夏の節電に向けた知事からのメッセージ等について 

記者からの質問

1 ロシア200カイリ水域におけるさけ・ます流し網禁止法案について
2 高レベル放射性廃棄物の最終処分について
3 児童の自立支援対策について
4 安全保障関連法案について(1)
5 安全保障関連法案について(2) 

知事からの話題

 

平成27年第2回定例会代表質問を終えて

私からは3点です。
 一つは、昨日、今日と代表質問が終わりました。明後日から一般質問が始まります。しっかりと議論を深めていきたいと思っております。

児童相談所全国共通ダイヤル及び消費者ホットライン3桁化の運用について

〔配付資料:平成27年7月1日から児童相談所全国共通ダイヤルが3桁の番号になります。(PDF)
〔配付資料:7月1日スタート!「消費者ホットライン」188(PDF)
 それから二つ目は、お手元に配付資料があるかと思いますが、7月1日から3桁の児童相談所全国共通ダイヤル189「いちはやく」及び、消費者ホットライン188「嫌や(イヤヤ)!泣き寝入り」がスタートいたします。
 児童相談所の全国共通ダイヤルは、虐待を受けたと思われるお子さんを見つけた時や、子育てに悩んだ時に児童相談所にすぐに相談していただけるように、全国共通の番号で管轄の児童相談所につながるという仕組みでございます。
 また、消費者ホットラインは、さまざまな消費者被害があった時に、誰かに相談をしたいが、どこに相談してよいか分からないというような方がおられた場合に、身近な窓口で相談できるように、全国共通の番号でお住まいの市町村の消費生活センターなどにつながるという仕組みでございます。
 携帯電話からかける時には、3桁の電話番号にかけると、郵便番号をインプットするよう指示があるそうです。そういう形で携帯電話にも対応できるようになっているようでありますので、必要であれば、後ほど担当部局のほうにお聞きください。
 いずれにしろ、児童虐待なり、消費者相談なり、今、よく話題になる分野でございますので、ぜひ皆さま方にも、必要があれば「189」なり「188」にご相談をいただければと思うわけでありまして、このことにつきまして、マスコミの皆さま方におかれても周知をお願いいたします。

夏の節電に向けた知事からのメッセージ等について

〔配付資料:この夏も一人ひとりが節電を! この夏の節電に向けた知事メッセージ(PDF)
〔配付資料:今夏(H27年度)に向けた道の節電「集中対策」(PDF)
 三つ目は、夏の節電に向けた、私知事からのメッセージについてであります。7月1日からでありますが、節電要請期間がスタートいたします。北海道は昨日今日と肌寒いくらいの天候でございますが、全国的には天気予報を見ますと暑い地域もございます。全国一斉の節電要請期間のスタートであります。私から道民の皆さま方、企業の皆さま方へ、あらためて夏の節電についてのご理解とご協力をお願いしたいということでメッセージを発出させていただきます。
 今年の夏も、沖縄を除く全国9電力管内に対しまして、定着している節電分を無理のない形で確実に行われることを前提に、数値目標を伴わない節電が要請されているところでございます。道といたしましては、地球温暖化対策あるいは省エネの促進のためにも、これまで道民の方々の間で定着してまいりました節電を、この夏も継続していただく必要があると考えているところであり、皆さま方のご理解とご協力を心からお願い申し上げたいと思います。
 そして、これも例年でありますが、道自身も比較的大きな電力使用者の一員であります。7月から9月までを自らの節電集中対策期間と位置付けているところでありまして、私どもは昨年と同様に、2010年度比で8パーセント以上の削減を目指し、節電に取り組むこととしているところでございます。皆さま方におかれては、体調を崩されないように留意をしていただきながら、節電にご協力をいただければと思います。

記者からの質問

(NHK)
 ロシア200カイリ内でのさけ・ますの流し網漁についてなんですけれども、ロシアの下院に続いて上院でも、今日にも法案が可決の可能性が高いと、このような報道があるんですけれども、それについての知事のあらためての受け止めとですね、道としてどういうふうに対応していかれるのか、お伺いできますでしょうか。

(知事)
 日本とロシアは時差があります、日本の方が早く進んでいます。今、(ロシアは)昼くらいになるのですか。日本時間の(午後)4時にロシア国会の上院の審議が始まり、この法案(ロシア200カイリ水域におけるさけ・ます流し網の禁止法案)ばかりではなくて他のことも含めて審議が始まったというところまで私どももフォローをいたしているところであります。今が(午後)6時でありますので、今時点の審議の状況は把握しておりませんが、注視いたしているところでございます。
 私どもとしては、議会議論でもいろいろ申し上げましたが、われわれ地方自治体として、できる限りの努力、自助努力というか、ロシア連邦農業大臣へのレター(知事名書簡)を送付したり、同じような漁業関係者の多いサハリン州とも連携を取ったり、再三にわたり、国(日本国政府)に対して要請を行い、私自身も何回か行っておりますが、直近では6月15日に北方領土(返還促進に関する政府)要請で首相官邸に参りましたときに、安倍総理にも要請をさせていただいて、できる限りのことをやると安倍総理も言っておられたところであります。
 ただ、(ロシア連邦議会での審議が)ここまで進んだところでございますので、私どもも見守ると同時に、仮に法案が承認され、それからロシアの制度によりますと、承認から大統領の調印までが最大限で19日(間)ということになっておりますので、さらに大統領署名があるのかどうかを見極める必要がありますが、そこも含めて法案が成立した場合には、これはやはり道東の水産業を中心に大きな影響が出る事案でありますので、私が本部長を務めております、道庁内の組織の「北海道北洋漁業対策本部」を開催して対策を議論していかなければならないと思っております。
 まずは、漁業者の方々、それから漁連(北海道漁業協同組合連合会)の方も含めて、あるいは地域の関係の方々のご意見も十分に踏まえなければならないわけでありますが、そういうことを踏まえて、北海道として万全の対策を取りまとめて、国に求めていくということをできる限り早くやっていかなければならないのではないかというふうに先ほども水産林務部長と話をしたところであります。
 いずれにいたしましても、今段階でできますことは、ロシア国会の状況を注視していくことと、それから同時並行で進んでおります今年の出漁について、(ロシア漁業庁)長官の操業許可のサインがまだ下りていないというのが現状でありまして、それをモスクワで在ロシア日本国大使館とも連携しながら、現地(モスクワ)に関係者も入って要請をしているところでありまして、これは、実際に長官がサインをしたそのものがフライトで日本に届き、現地(根室市)に入らないとゴーサインが出ないという性格のもののようでありますので、サインを頂いても日本まで1日はかかります、そちらのほうも一生懸命、国と連携しながらモスクワで働き掛けを強めていかなければならないと思っております。

(NHK)
 今日、仮に(法案が)可決をした場合、大統領の署名までの日にちがあるかと思うのですけれども、そこで何か国に働き掛けたりだとか、ロシア側に働き掛けるというようなアクションをお考えでしょうか。

(知事)
 まだ、最大限で19日(間)あるということでありますので、議会中ではありますが、私自身が行けるのか副知事か部長クラスにするのか、いずれにしろ、国に対しての要請はやっていかなければならない、そんなふうに思っております。

(HBC)
 先週土曜日(6月20日)ですね、経産省(経済産業省)とNUMO(原子力発電環境整備機構)がですね、核廃棄物の最終処分場について、シンポジウム(全国シンポジウム「いま改めて考えよう地層処分」)があったわけなんですけれども、その中でですね、道の条例(北海道における特定放射性廃棄物に関する条例)では核廃棄物は受け入れ難い(としていますが)、国はそういった条例の有無にかかわらずですね、その科学的な有望地を示すと、道内にも受け入れの打診をすることはあり得るというふうに言ったわけなんですけれども、こういった発言の受け止めとですね、仮にその受け入れの要請があった場合ですね、知事としてどういう対応されるのかというのを伺えますでしょうか。

(知事)
 このシンポジウムには私どもの担当参事が出席させていただいて、事務的にも報告を受けているところではありますけれども、6月1日に市町村向けの会合(高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する自治体向け連絡会)で国が使ったのと全く同じ資料で、道民あるいは道外の方もおられたのかな、会場に来られた方々にご説明があって、質疑があったというふうに報告を受けているところでありまして、前(6月3日)の記者会見でも申しましたとおり、このことは国が主導して、かつ情報開示を十分に行い、(シンポジウムを)行うということであり、私どもとしては情報収集のために担当参事を参加をさせたということであります。そういう中で、私どもとしては2000年に制定した条例(北海道における特定放射性廃棄物に関する条例)がございますので、それに沿ってしっかりと対応していくと、このことに何ら変わりはございません。

(HBC)
 しっかり対応していくということはどういう意味になるでしょうか。

(知事)
 後ほど(6月3日の)記者会見記録(※)をご覧になってください。  

※「高レベル放射性廃棄物の最終処分場についての私のスタンスは一切変わっておりません。従来どおりであります。」

(朝日新聞)
 子どもたちの自立支援の絡みでですね、児童養護施設を退所したような子どもたちの生活とか、就学、就職の支援のために、基金の設置を含めた検討をされるということを、代表質問で述べられたかと思うのですが、それについて基金の設置というのはいつ頃までに、どれくらいの金額のというような、そういった具体的な絵を描いていらっしゃるのか、お聞かせください。

(知事)
 公明党のご主張の背景は、十分につまびらかにされていないのですが、児童養護施設に入っているお子さん方、そういう立場にあるお子さん方にフォーカス(焦点)を絞って、その子どもたちを支援するための基金の設置をというご趣旨なのでありますが、私も実際、札幌以外の町の児童養護施設に行きまして、そこにおられるお子さん方とお話しをしたりして、本当に大変な境遇にあるお子さん方が北海道にもおられると思った経験もあるわけでありますが、もとより、そういったお子さん方に就職や経済的な支援もしていかなければならないのでありますが、私自身は、そういったお子さんを含めて、公約の中で、経済的な困難に直面して、十分な教育を受けられないお子さん方、これはいろいろな背景があると思うのですが、一人親の家庭というのもあるでしょうし、それ以外にも背景はさまざまあると思うのですが、そういう経済的に困窮して、教育も十分に受けられない子どもたちのための支援の基金を設けるという趣旨を、公約に書かせていただいておりますので、それを実現していくということが、今日の公明党の答弁にもつながっていくわけであります。
 タイミング的なことは、まだ詳細には決めていませんが、できる限り早くそういったことをやっていかなければならないということを、これはこの公約に限らず、私が道民の方々にお約束をした100本以上の公約の反映について、それぞれの部局に指示をしておりますが、できる限り早くというところまで、今日は申させていただきたいと思います。 

(朝日新聞)
 ちょっと別の話題で、安全保障関連法案の件なんですけれども、今日、代表質問でもかなり論議があったと思うんですが、先月(5月)の14日の会見でですね、知事は政府と与党が、有権者に対してですね、この法案の中身ですとか、必要性ですとか、分かりやすく説明していくような必要性があるんじゃないかとおっしゃっていましたけれども、あらためて今の段階でですね、そういった説明というのが十分だとお考えになっているのかどうか聞かせていただけますか。 

(知事)
  そうですね、もとより私自身も、このことを、全ての新聞を詳細に読んだり、テレビ番組を見たり、さらに文献をあたって勉強したり、法案を詳細にチェックしたりというところまでやっていないという中で、やはりまだまだ理解できていない部分はあります。合憲か違憲かの部分も含めて。だから、分からないから説明するのが当たり前というふうに言うつもりはありませんが、私もやはり一国民としてもっともっと自分自身も勉強していかなければならないという思いは強くありますので、政府与党におかれても、3カ月近い国会の会期を延長して、何としてもこの国会で成立させるということを自公両党で確認をしておられるということであれば、もっともっとご説明を尽くしていただくことが必要ではないかと、こういうふうに率直に思います。

(HBC)
 今日の代表質問の共産党さんの質問で、先ほどの安保関連のところでですね、知事が慎重に議論してほしいというふうに、ちょっと一歩踏み込んだ言い方をしたと思うんですけれども、この法案、与党の強行採決です。そういうことには反対というふうな意味で捉えてもよろしいのでしょうか。

(知事)
 強行採決というものの意味もいろいろと難しいところもありますけれども、やはり丁寧に議論の時間を十分に取って論点が出尽くすまで衆参両院とも議論した上で、賛否を問うということが、やはりあるべき姿ではないかと、一国民としては思います。 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなどを整理し、作成しています。

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