知事定例記者会見(平成27年10月20日)

知事定例記者会見

・日時/平成27年10月20日(火) 14:40~14:55
・場所/記者会見室
・記者数/24名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 児童虐待防止推進月間の取組について

記者からの質問

1 サハリン州訪問について
2 北海道新幹線の料金設定について(1)
3 北海道新幹線の料金設定について(2)
4 TPP問題への対応について(1)
5 TPP問題への対応について(2)
6 特別区長会長について
7 TPP問題への対応について(3)
8 学校でのクリアファイルの調査について

知事からの話題

 

児童虐待防止推進月間の取組について

〔配付資料:「児童虐待防止推進月間」について(PDF)
〔配付資料:11月は児童虐待防止推進月間です。(PDF)
 私から話題は1件であります。こちらにポスターがありますが、児童虐待防止推進月間の取組についてであります。
 来月11月は、国が推進する児童虐待防止推進月間であります。児童虐待防止法の施行が平成12年11月でありましたことから、毎年この時期に全国でオレンジリボンキャンペーンなどを集中的に展開しております。
 昨年度、児童相談所の児童虐待に関する相談対応件数は全国で約89,000件、北海道では約3,000件ということで、いずれも過去最多という状況でありまして、虐待によって児童が死亡するなど、悲しい事件が後を絶たない状況であります。過去最多の件数というのをどう評価するかというのはいろいろありますが、それだけ虐待の数が増えてきたということもありますし、また、一般の方々のこの問題についての関心が高まって、通報していただき、私どもの認知が増えてきたという、そういうこともあるのかなと思う部分もありますけれども、道では札幌市とともに、11月1日にJR札幌駅で街頭啓発を行いますほか、道内8カ所の児童相談所で講演会等を開催いたします。
 今年の月間の標語は、『「もしかして」 あなたが救う 小さな手』ということでありまして、児童虐待の防止を着実に推進するために、こうした標語や講演会等の取組を通じて、道教委、道警とも連携しながら、道民の皆さま方の理解や関心を深めていく考えであります。
 6月末(6月24日)の会見でもお話したところでありますが、虐待を受けたと思われる子どもを見つけたときや、子育てに悩んだときに、児童相談所にすぐに相談できるよう、7月1日から3桁の児童相談所全国共通ダイヤル、189(いちはやく)がスタートしております。虐待かなと思ったときにはこちらまでご相談ください。よろしくお願いします。
 私からはこの1点です。 

記者からの質問

(北海道新聞)
 サハリン州への訪問の件でちょっとお伺いします。(10月)22日からロシア・サハリン州に訪問されてですね、新しい州知事(コジェミャコ・サハリン州知事)との初会談だとかですね、北海道センターの竣工式に出席するなどして、道産食品の輸出拡大に向けたPRにも力を入れることとしておりますが、あらためて今回のサハリン州訪問に懸ける知事のお考えというか、意気込みをお聞かせください。 
 
(知事)
 そうですね、サハリン州の知事は、私が就任して以来4人目となられるのでしょうか。ですから、新しい知事と初めてお会いをして、ごあいさつをして、新しい知事がどういうスタンスの方かということを確認するというのも大きな目的かなと思うわけであります。
 もう少し背景から申し上げれば、今はロシアと日本との関係というのは、クリミア半島の問題があって、G7の枠組みの中にいる日本と、ロシアとの関係というのは微妙なところがあります。ただ一方で、北方領土問題が未解決という中で、平和条約も結ばれていないという中で、ロシアに対応をしていかなければならないということもあります。日本の状況はいろいろな複雑な環境下にあるかなと思うわけでありますが、その意味では日本国政府のスタンスがそういう微妙な状況であるからこそ、地域レベルでお隣のサハリン州と仲良くするということは大変重要なことだと思うわけでありまして、このことが北方領土問題解決に向けての日ロ関係の環境整備ということにも資するのかなと、常日頃からそのように思っているところでもあります。
 そういった中で、もう長年にわたり、サハリン州とは知事同士の行き来であるとか、民間ベースであるとか、いろいろな形で交流を進めてまいりまして、今回も、先ほど申しました、新しい知事とお会いすることも目的なのでありますが、それよりも早くから決まっておりましたのは、まさに民間ベースで交流事業、経済提携が進んでいる中で、北海道の建設業の方々が中心に進められた、北海道センターという新たな両地域の経済交流の拠点が竣工するということ。そこに私どもの(北海道)サハリン事務所も新たに入るということになっているわけでありますけれども、そういったことであるとか、あるいは、毎年、旭川市をはじめ道北の方々が中心に進めている道北物産展のほか、(道主催の)北海道フェアが、昨年度は初めて年4回やったのですが、大変好評でありまして、単に食品系だけではなくて、日用雑貨とかアパレルとか幅広い、日本の、北海道のものが、サハリンの方々からニーズがあるということがよく分かりましたので、そういった意味での北海道フェアの開催とかですね、いろいろと盛りだくさんのメニューをやらせていただきたいというふうに考えているところです。

(北海道新聞)
 北海道新幹線の乗車料金の件でまたお伺いしたいのですが、先週の会見(10月14日)でも私お聞きしたのですけれども、JR北海道がですね、東京・新函館北斗間の普通車指定料金をですね、22,690円にするという発表があって、道としてさらなる料金の値下げだとかですね、割引制度の導入を働き掛けるお考えはありますかとお聞きしたのですが、その際の知事のお言葉ではですね、現時点では留保するというお答えだったのですが、その後、新たにご検討された部分などございましたら、お聞かせください。

(知事)
 事務方といろいろ協議をしまして、やはり道民の、あるいは道民を含めて新幹線を利用をする方々の意も込めて、北海道として要請をしようということにいたしまして、近々、多様な割引切符の設定などについて検討するようにJR北海道に要請をしようということにいたしました。
 加えて、これも前から言っておりますけれども、開業の時から4時間の壁を切る3時間台の運行が、全ての便とは言いませんが、可能かどうかということの検討。それから、需要があれば、例えば便数を増やすとか柔軟な対応。それからやはり、青函トンネルを通るということでありますので、安全運行の訓練なんかも十分にやって安全運行の確立、こういったことなども併せて、あらためて要請をしようというふうに考えているところでございます。
 そうこうしている中で、数日前(10月17日、18日)、荒川区のほうで、東京23区(特別区)長会と北海道町村会との連携の第1号として、荒川区内の商店街で、(北海道)町村会長が釧路管内の白糠町長なので、釧路管内の物品を中心にフェアをやったわけでありまして、その関係で、先ほど、私から荒川区長にお礼の電話を入れたところ、早速、新幹線ができるので、区内の子どもたちの修学旅行に新幹線を活用するということを検討したいと。開成高校などにも働き掛けをしているということを言っていただきましたので、修学旅行の話はこれからどんどん増やしてきたいという思いの中で、大変ありがたい話だなというようなことがありまして、やはり多様な運賃体系が必要ですので、需要を掘り起こすためにも、また、JR北海道の収入を増やすためにも、そのような申し入れをしていきたいと、こんなふうに考えております。

(朝日新聞)
 今のお話にあった、多様な割引切符の設定などということでしたけれども、具体的には修学旅行のお話がありましたが、他にも、例えばどのような割引というのを考えていらっしゃるのか、ちょっと詳細がありましたらお聞かせいただきたいのですが。 
 
(知事)
 詳細はどうですか。 
 
(新幹線推進室長)
 これからJR北海道がいろいろ検討していきますので、その中でJR北海道の発表を受けて、またそれについては考えていきたいと思います。今のところはまだJR北海道が検討段階ということですので、今後のJRの検討結果待ちという形になっております。
 
(知事)
 修学旅行のような団体向けであるとか、あるいは旅行をして宿泊もされる場合にはその宿泊とのセット料金とか、私もエージェントの専門的な知識はありませんが、そういう業界の方であれば考えられるようなさまざまなメニューというものを、私どもから問題提起をすることにより、JR北海道がいろいろな業界の方とも議論をして、いろいろ検討されるのではないかなと。それからJR東日本との議論もあるでしょうし、そういうことだと思っております。

(STV)
 TPPに関連してなんですが、今日午前、甘利(経済再生担当)大臣が会見を開きまして、政府としてTPP交渉全容発表ということで、北海道について言いますと、重要5品目の中でおよそ3割について関税撤廃ということも発表されていますが、どのように受け止められるかということと、知事もこれまで国に対して丁寧な説明と万全の対策ということを求めていらっしゃいましたけれども、今回の発表を受けまして、さらに追加して国に望むようなことがあるのかどうかという、この2点お願いいたします。

(知事)
 重要5品目は、関税定率法の別表では詳細な品目に分類されており、重要5品目に含まれる細目がたくさんあるという実態でありまして、その中の、3割程度が関税撤廃と、つい先ほど公表があったというふうな報告を受けたところであります。ちょっとまだ詳細には見ておりません。
 実際に輸入実績があるかないかとか、影響の度合いとか、それぞれ細目ごとにいろいろな状況にあると思いますので、今軽々に何かコメントというのは難しいところありますが、ただTPPというのは、原則関税を撤廃し自由な貿易圏をつくろうという掛け声のもとに始められたということでありますので、そういうことなのかという思いがあるところであります。
 いずれにいたしましても、先週、新任の森山(農林水産)大臣、それから(自民)党の谷垣幹事長をはじめ、多くの方々に、丁寧な説明と、それも道内1カ所ということではなくて、地域ごとに農業の特徴が違うので、何カ所でも地域に入ってしっかりと説明してほしいということと、それから日本最大の食料供給地域である北海道の農業関係の方々が、将来に希望を持って再生産に取り組めるような万全な対応を求めるということを要請をしてきたところでありますので、そういったことを見守っていきたいと思うわけであります。
 私どものほうの影響調査を月末までにもまとめるよう事務方に指示しておりますので、そういったことを踏まえて、ただ、それと並行して国の説明会は道内何カ所やるのでしょうか、振興局単位で14カ所というのもあるでしょうし、また、農業の特徴に合わせてもうちょっとくくりを大きくするというのもあるかもしれませんし、そこも含めて先ほども担当部長に確認したところ、具体的に何月何日に例えば旭川で、何月何日に釧路でといったように決まっている状況ではないということなので、そういう国の誠意というものや、情報開示ということも踏まえながら、さらにわれわれの影響調査も踏まえながら、できる限り早く考え方をまとめ、そしてあらためて国に要請活動というものを行っていかなければならない、そんなふうに今、今後のスケジュールを考えております。

(北海道新聞)
 今のと関連してなのですが、重要5品目の3割、豚肉の加工品だとか、そういったものが関税が撤廃されるということですけれども、国会決議ではですね、この重要5品目というのは聖域だとして守っていくものだというふうに国のほうではしておりましたが、これと照らし合わせてですね、どう受け止めるかということを教えてください。

(知事)
 それは、前回の記者会見(10月14日)の時に同じ質問があったので、それと変わっておりません。

(北海道新聞)
 今回の3割の結果を踏まえて。

(知事)
 同じです。なかなか今の段階で判断はしきれない部分が多いかなというふうに思っておりまして、丁寧な説明と万全な対応というものを見極めた上で、われわれとしてどう判断していくかということだと考えています。

(北海道新聞)
 先ほど出た荒川区との話で、区長とですね、知事とのご関係というか、先ほど電話での話があったということで、今まで西川区長とですね、どんな個人的な結び付きなり何なりというのを、覚えているところでご紹介いただければと思います。 
 
(知事)
 結構長いですよ。一番最初にお目に掛かったのは、私がまだ霞ヶ関(経済産業省)で働いていた頃でありまして、当時、経済産業省の政務官や副大臣をされ、要するに私の上司で、国会議員でいらっしゃいました。それから、札幌のほうに来られた時にご一緒したこともありまして、IT関係の札幌の方々が集う(札幌)ビズカフェで、さまざまな議論をして、当時、ビズカフェは、熱心に北海道の将来を語ったり、北海道のIT業界や新しい産業分野について議論をするという、そういう場であったので、西川さんも積極的に議論を深めて、北海道にとても関心を持っていただいたのかなと。その頃から、15年くらい前から、存じ上げております。
 その後、国会議員を辞められた後、いろいろなご縁で荒川区長になられたと。その後はちょっと連絡が途絶えておりましたが、今回、東京23区(特別区長)会と北海道町村会という、過密、過疎の地域が提携をするという、これはもう棚野白糠町長のおかげなのでありますが、そういうお話があったので、これは私も広域自治体のトップとして、あるいは西川区長と以前からご縁があるので、仲介しようということで、(7月9日)荒川区役所に参りまして、久しぶりにお会いして楽しいお話をさせていただいた、そんな関係であります。 

(NHK)
 ちょっとTPPの話に戻ってしまうのですけれども、説明会のお話、先ほど出てたかと思うのですが、説明会が今行われている、先日も行われて、これからも行っていくのかちょっと分からないのですけれども、そういう中で、国会の場でもしっかり説明してほしいという声もある中で、今、臨時国会をどうするのかというようなところが議論になってるんですけれども、知事、丁寧な説明をこれまでも求めてこられて、説明会なんかも行われてきているという経緯はあるんですけれども、臨時国会を開くかどうかというようなところについて、どのように思っているでしょうか。

(知事)
 なかなか臨時国会のところまで考えが及びませんが、この前(10月15日、16日)、東京に参りましたときも、(自民)党のほうでは幹事長あたりがそのような話もしておられたかなと記憶をしているところでありますけれども、国会ですから、国会議員の多くの方々が求められるかどうかに懸かっているのではないかと、そのように思います。
 私どもは、とにかく道内に、札幌以外でも、きめ細やかで丁寧な、われわれの質問にしっかりお答えいただける、役人的な説明だけではなくて、心を込めた、われわれの率直ないろいろな疑問に対してしっかりとお答えいただくという、そういった情のある、中身のある説明会を、しっかりと道内でやっていただくと、そのことを私は丁寧な説明という言葉で申し上げたつもりであります。 

(朝日新聞)
 教育委員会の一義的には所管事項なんですが、道内の公立学校でですね、安倍政権を批判する文言を記したクリアファイルがあるということで、今、道教委が調査をしております。教職員組合から反発の声があるとともに、関わった教職員の実名も記すように調査しているということで、現場が萎縮するのではないかと指摘する専門家もおります。知事としての、この件についての受け止めをお願いします。

(知事)
 国民一般として、法律違反をしてはいけないということは当然のことであるのですが、とりわけ、われわれ行政はそうですけれど、今般、法律違反の疑義があるということで、道議会で問題提起があったらしいですが、道教委で調査をしておられるというふうに報告を受けておりますので、それはやはり疑義がある場合には調査をされるというのは、そういうことかなというふうに思います。

 


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