知事定例記者会見(平成27年12月22日)

知事定例記者会見

・日時/平成27年12月22日(火) 14:30~14:47
・場所/記者会見室
・記者数/21名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 北海道小児救急電話相談事業の相談時間の延長について

記者からの質問

1 札幌市の冬季オリンピック・パラリンピック招致の取組について
2 JR北海道に対する書類送検について
3 日ロフェリー定期航路について
4 TPP交渉合意に関連する平成27年度補正予算政府案について

 

知事からの話題

 

北海道小児救急電話相談事業の相談時間の延長について

〔配付資料: 北海道小児救急電話相談 平成27年12月25日(金)から相談時間が早朝まで延長!(PDF)
 それでは、私からは1件でありまして、北海道小児救急電話相談事業の相談時間の延長についてのご案内であります。
 道では、2004年から小児救急電話相談事業、これは夜間におけるお子さんの急な病気やけがの際に、保護者の方々などからの、どうしたらよいかというご相談に、医師や看護師が電話でいろいろとアドバイスをするという事業でありまして、短縮ダイヤル「#8000」として、実施してきたものであります。
 この事業は、今までは19時から23時までの相談時間としていたのでありますが、皆さま方からのご要望も踏まえまして、配付資料にございますとおり、12月25日金曜日から、相談時間を翌朝の8時まで延長することにしたところでございます。
 ぜひご活用いただければと、また、報道機関の皆さま方には、このことについて、道民の皆さま方への周知をお願いできればと思います。
 私からは以上であります。

記者からの質問

(HBC)
  2点ありまして、第1点目は札幌の冬季オリンピック・パラリンピックの招致についてです。
 先日、知事と秋元(札幌)市長と高向さんが国に要請に行かれましたけれども、最終的には一緒に頑張ろうということで落ち着いたということなんですが、その途中で厳しい言葉で言えばですね、アジアの開催が続くとかですね、(招致が)決まるのがちょうど東京のオリンピック・パラリンピックが始まる前年だということで、余裕がないんじゃないかという、そういうご指摘があったんですけれども。一部の意見ではですね、2026年の開催で本当にいいのかというふうな意見もありまして、北海道としても道内の施設を活用する競技もありますから、知事としてあらためて要請に行った感想とですね、今後の対応を教えていただければと思っております。

(知事)
 冬季オリンピック・パラリンピックの2026年開催ということにつきまして、もう10日ぐらい前(12月11日)に、秋元市長、それから高向(札幌商工会議所)会頭、それから(北海道)スキー連盟の立場で伊藤義郎会長、それから岩田(札幌商工会議所)副会頭など経済界の方々とともに、招致活動を初めて一緒に行いました。
 馳文部科学大臣、それから鈴木スポーツ庁長官などに要請をさせていただきました。馳大臣からは、今おっしゃられたこと以外で言えば、地元の9割以上の住民の方々の熱烈な支持が必要という話、それから財政(負担)についても、地元はどれぐらい準備できるのかということも重要であるという話、あるいはオリンピックは五輪というように、やはり世界の地域の中でバランスのとれた開催ということが、世界の暗黙の了解の中で、冬季オリンピック・パラリンピックは韓国の平昌、そして中国の北京と続き、そこをどう乗り越えるかなど課題はいろいろありますねという話が馳大臣からございました。スポーツ庁の鈴木長官のほうからも、やはりいくつか厳しめのご指摘もあったかというふうに理解をいたしているところであります。
 その意味では、そういう厳しいご指摘もあったのですが、ただ総じて、今は夏のオリンピック・パラリンピックの東京大会が、ようやく新国立競技場の採用案が決まったなど、まだまだこれから、いろいろ課題もあるだろうし、運営経費をどうするかという話も報道を通じて聞いておりますし、いろいろある中で、今は夏の大会に日本国内が盛り上がっていると思いますが、やはり冬の大会ということを日本国全体として考えた場合に、1972年に札幌であり、そして1998年に長野でありまして、久方ぶりに札幌で、あるいは今、広域開催ということも言われておりますので、札幌を中心とした北海道全域で、オール北海道での誘致ということを、私も強く、大臣なり長官にもアピールしたわけでありますが、そういったことはぜひやっていきたいと、招致を成功させたいという思いは、秋元市長あるいは高向会頭らとの間でも再確認をいたしました。今おっしゃられた、その2026年がどうかというのは、これは一にも二にもまずは札幌市がどういうご意向かというのが重要だと思いますが、私としては、やはり冬季のオリンピック・パラリンピックをこの北海道の地に誘致していくという、このことはしっかりとやっていきたいなというふうに思っているところでございます。

(HBC)
 もう1点はですね、ちょっと全然話題が違うんですけれども、JRの大沼駅で脱線事故を起こした件で、先ほど道警が(JR北海道)本社の幹部も含めて書類送検をしたというふうに発表いたしまして、これについてのですね、知事の受け止めをお願いいたします。

(知事)
 大沼駅での脱線事故についてでありますが、もう何年もたった事案ではありますが、やはり(レール検査)データの改ざんという、鉄道事業にとって何より重要な安全性に係るところのデータの改ざんということが、大沼で行われたと。かつ、そのことに現場の担当社員だけではなくて、本社も関与していたのではないか。そして、本社の幹部を含む関係社員のほか、JR北海道という会社についても道警が書類送検をしたということは、今後、どういう展開になるかはわかりませんが、大変重いことであると、このように思うわけであります。
 あらためての話になりますが、JR北海道においては、今は、もう現場の社員も含めてそのような虚偽によって安全性をねじ曲げるというような意識の社員は誰もいないと確信をしておりますが、幹部職員も含めて、襟を正していただいて、道民、そして道民を含めた利用者から信頼を得ることのできる公共交通機関としての責務、このことをしっかり思い起こして、事業を展開をしていただければと、こんなふうに思います。

(北海道新聞)
 稚内市の日ロフェリーについてお尋ねします。稚内とロシアサハリン州を結ぶ定期航路についてですね、稚内市は先日、来期の定期運航を断念すると表明しました。これについての知事の受け止めと、今後、道としてどのような対応を取るお考えがあるのかお聞きします。 

(知事)
 大変残念なニュースでありますが、私どももそのように事務的に報告を受けているところであります。いろいろな思惑違いというところもあったらしくて、詳細については、皆さま方もご承知のとおり、稚内市のほうで発表しておられますので重複は避けますけれども、やはりお隣のサハリン州との間の定期航路という位置付けで、ずっと長年運航されてきたものが、ここで定期運航再開を断念せざるを得ないということは、稚内市長あるいは稚内市民の方々も大変残念だとは思うのでありますが、私も知事の立場として残念であります。
 道に対して、この件についての財政支援の要望というのを受け止めて、そういう方向でというようなことは内々には議論していたわけでありますが、事業自体がこのようなことになりましたので、しばらくは様子を見ていかなければならないなというふうに思う次第であります。
  今でも不定期な形で、小樽とサハリン州の港との間で運航されておりまして、例えば、今年の10月に私がユジノサハリンスクに参りました時に開催した物産展の荷物は、その不定期な航路を通じてサハリンに運んだという経緯もございます。
 何とかチャーターなどの形も含めて、稚内市からの航路ということも再開できればいいなというふうに思っております。

(北海道新聞)
 せんだって、18日でしたか、政府が(平成27年度)補正予算案を閣議決定しまして、その中で農業関連の分野でもTPP関連予算として3,122億円を計上しまして、この中にはですね、さまざまな施策が盛り込まれました。これについての知事の受け止めとですね、さらに、できれば北海道としてはこういう点は非常にありがたいという部分もあったとは思うんですけれども、この点でまだ足りない部分があるとかですね、あるいは今後、今週また本予算(平成28年度予算案)が閣議決定されるんですけれども、来年度の予算案に向けてのですね取組などを教えていただけませんでしょうか。

(知事)
 政府において「総合的なTPP関連政策大綱」が出され、それについては、私どもが累次にわたって、政府なり自民党の部会には私も呼ばれるなどして、47都道府県の中では唯一北海道がこういう政策メニューを出していただきたいという要請もさせていただいたなどという経緯の中で、その大綱には私どもが要望した項目がおおむね盛り込まれたというところまで申し上げておりました。その後、それを実現する予算なり、また、基金化ということも一部要請しておりましたが、長く対策を行っていくには、基金化という単年度予算に縛られない仕組みも重要だということでありますが、それから一部については法制化ということも要望をしてきたところでありまして、大綱が出た後はそういう予算措置等における状況をしっかりと注視して、要請を続けなければならないということを申し上げてきたところであります。
 そういう中で、先週今年度の補正予算がまとまり、明後日(12月)24日には、来年度予算の政府案がまとまる方向というところでありまして、まずは補正予算で見る限りは、例えば畜産クラスター事業(畜産・酪農収益強化整備等特別対策事業)、これはやはり北海道は特に、米国産牛や豪州産牛などと競合する畜産が大変厳しい、あるいはそれに伴って酪農も厳しいというようなことであり、このことが重要項目の一つだと要請していたところでありますが、畜産クラスター事業についても相応の金額が用意されたということ、そして基金化ということも方向性を出してもらったということであります。それから水田や畑作などの耕種(こうしゅ)についても、畜産クラスターと同じようにステップアップを図り、付加価値の高いものを狙っていく、そういう意欲にあふれる農業者を支援する仕組みを作ってほしいというふうに要請しておりましたのに対して、新規事業として産地パワーアップ事業を立ち上げていただき、かつそれなりの金額を用意していただいて、これも基金化ということ。それから基盤整備ですね、これは草地も含めてでありますけれども、やはり土づくりがしっかりしていないと、北海道の農業はこれからの将来展望が開けないということを強く要請しておりまして、その結果、政府予算の中で半分以上は北海道分なのですね、そういったものについても一定程度の配慮をしていただいたということで、補正予算についてはおおむね私どもの要請してきた内容が反映されたというふうに受け止めているところでございます。
 そして来年度予算については今週末を待たなければならないのでありますが、またその段階でコメントをしたいと思うわけでありますが、補正予算でこういった形で一定程度私どもの要請を受け止めていただいておりますので、あらためてそういった目で注視をしていきたいというふうに思う次第であります。
 しかしながら、来年1月4日にも開会と聞いております国会の場で、大綱には盛り込まれておりますが、法制化というこれは予算とは別のものでありますので、今後とも引き続き国の動きというものは注視をしつつ、本道の基幹産業である農業、あるいは水産業、林業についてでありますので、これは人任せにはできない、しっかりとわれわれも、われわれ自身の問題として本道の基幹産業である一次産業の活性化、そして成長、発展ということを推進をしていきたいと、こんなふうに思っております。 

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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