知事定例記者会見(平成28年2月10日)

知事定例記者会見

・日時/平成28年2月10日(水) 14;30~14:46
・場所/記者会見室
・記者数/24名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 新しい北海道総合計画について

記者からの質問

1 マイナス金利政策等による本道経済への影響について
2 北海道新幹線の避難訓練について
3 島尻沖縄・北方対策担当大臣について         

知事からの話題

 

新しい北海道総合計画について

 それでは、私からは1点お話をいたします。
 新しい道の総合計画についてであります。
 今日(2月10日)の午前中、道の総合計画についてご審議をしていただいております北海道総合開発委員会の北海道大学総長の山口委員長から、新しい総合計画の案について、おおむね妥当なものであるというご答申を頂戴したところであります。
 昨年の6月に私からこの委員会に諮問をさせていただいたところでありまして、これまでの間、委員会は3回、専門部会は4回開催され、精力的にご審議を重ねていただいたところでありまして、これまでの委員の皆さま方のご努力に心から敬意を表する次第であります。
 新しい総合計画は、今後、道議会1定(平成28年第1回北海道議会定例会)でのご議論も踏まえた上で、今年度中に策定し、来年度からスタートする予定としております。
 今日のご答申の際に、委員長から、分かりやすい広報活動の実施など、3点のご提言もいただいておりますので、そのようなことも踏まえて、この計画に基づく取組をしっかり行っていきたいと、このように考えています。
 私からは以上1点であります。 

記者からの質問

(北海道新聞)
 経済の話題なんですけれども、長期金利がマイナスになっているということが大きく報道されております。日銀がマイナス金利というのを導入した後からですね、この円高になって株安になるという状況になっておりまして、もともとアベノミクスというのが、円安、株高ということを狙ってですね、経済政策を進めてきたと思うんですけれども、ちょっと逆の動きに今ちょっとなっているかなと思いますけれども、知事のご見解とですね、道内経済にどのような影響があるかと、どういうふうに見ていらっしゃっていて、影響があるとするとですね、何らかの対策というものも必要というふうになってくるのかどうか、その辺を伺えればと思います。 
 
(知事)
 分かりました。日銀の黒田総裁が、いわゆるマイナス金利政策の導入ということを決定されたのが1月29日でしたか、2月の中旬から適用ということでしたが、経済は生き物でありますので、実際に適用される前の段階で、いろいろな動きが出てきているという状況だと認識をしております。
 もともと日銀がマイナス金利政策の導入を決定した意図というのは、企業などの経済主体が事業資金を確保しやすい環境づくりをということで、そうした資金調達が可能になれば、設備投資であるとか、いろいろな前向きな企業活動に結び付くのではないかという意図の下に、マイナス金利政策を取られたというふうに、一つの方向性としてそのように理解するわけであります。また、容易に想定されるとおり、このマイナス金利政策によるマイナスの影響として、まずは当然のことながら金融機関の収益にはマイナスの影響があるであろうということ、それから、黒田総裁はヨーロッパの先例を見ながら、個人の預金金利についてはマイナスになることはないのではないかということを発言されたようでありますが、いずれにいたしましても、個人、企業等の資産運用というのは大変厳しい環境になってくるという、マイナス金利が意図する部分と、導入する前から想定されるマイナスの部分というのがあることも事実であります。
 そういう中で今、経済は中国(経済)の減速等の影響もあるのでしょうか、不透明感が出てきている中で、株安ということも起こっているわけでありますけれども、それとどちらが原因でどちらが結果かはよく分かりませんけれども、同時並行の形で、質問でも触れられた円高ということが進行しつつあると。比較的安定性のある通貨として円を買うという動きを背景とした円高ということが、これからも続くのか、それとも逆の方向(円安)に進むのかというのも、よく見極めないと分からない部分であります。株価については、昨年までは、トレンドとしてここ2年以上上がってきたのが、年明け一気に世界経済の不透明感が広がったのか低下傾向になって、今(日経平均株価が)1万6千円ぐらいという状況で、ちょっと上がったり下がったりしてますけれども、トレンドでいうと確かに下降傾向ということであります。
 さらに原油の問題がありまして、原油安というのが、これは、そんなに変動しない形でずっと続いているということで、これからどんなふうに推移するのかということは、見極めていかなければならないと。道内への影響というご質問でありますので、もとより全国的には、原油安で石油精製関連の企業であるとか、あるいは商社であるとか、石油に関連する企業が苦労されておりますけれども、道内企業、道内経済ということを見た場合には、もとよりマイナスのところもあるのですが、総じて言うと、原油安というのは道内にはプラスなのかなというふうにも私自身も見ておりますし、そういうふうに見ておられる方々が多いと思います。
 そういう中で、株価の今後の動き、それから為替の今後の動き、そういったものを見極めていく、注視をしていく、そういうことが重要なのかなというふうに思っているところでございます。当然のことながら、今はその推移を注視していく中で、良い方向に行くのであれば良いのですが、悪い方向に行くという見極めがつけば、そのタイミングで私どもとしてもやるべきことはしっかりやっていくということは当然だと思っております。

(朝日新聞)
 9日の未明にですね、青函トンネルの中で北海道新幹線の車両を使った初めての避難訓練があり、そこで停電のトラブルが起きました。今後、JR(北海道)は安全対策を強化していくとのことですけれども、知事のこの件についての受け止めをお願いします。

(知事)
 昨日(2月9日)、全国放送も含めて一斉にこのことが報道されまして、せっかく1カ月半後の北海道新幹線の開業に向けて、機運を盛り上げなければならない中で、全国に対してちょっと残念な情報提供がなされたというふうに、まずは感じたところであります。
 ただ、考えてみますと、青函トンネル内の新幹線の運行というのは、これは初めてのことでありますので、もとより安全性に万全を期すという観点で今回初めて避難訓練を行ったわけであり、JR北海道が今後も何回か予定しておられるというふうに聞いているところであります。今回の訓練では、訓練中に本来必要な送電の切り替えが適切に行われなかったために、架線の送電が止まったという状況のようでありまして、人が判断すること、あるいは初めてのことなのでJR北海道の担当の方にも戸惑いがあったのかもしれませんが、やはりあってはならないことが訓練中に起こってしまったということは、遺憾に思うわけであります。
 今日もまた、JR北海道の社長の記者会見があったと聞いておりますが、JR北海道におかれては、原因究明をさらにしっかりと行っていただいて、今回の訓練及びその訓練中に発生した今回のトラブル、そこで得られた教訓を徹底して今後の安全対策に生かしていただきたいと。今後も開業までさらに訓練をされると思いますので、万全を期して対応していただきたいと思います。
 そもそも新幹線は、私ども北海道民にとっては夢の乗り物であり、心待ちにしていたものであり、JR北海道の立場からすれば、その期待感を当然道民の方々と共有していると思うのですが、まず第一に新幹線の運行というものが初めて行われるということ、それから第二に、初めてであるにもかかわらず、国内のどこよりも厳しい冬の極寒の環境の中で定時性、安全性を保って新幹線を通年運行しなければならないという、そういう課題を持っておられるということ、さらに言えば、今回のトラブルとも関連してくるのですが、青函トンネル、これ自体ものすごい施設だと思うのでありますが、このトンネル内において、貨物列車との共用運行という、これもこれまでの各新幹線を運行されているJR各社も行ったことがない運行を行わなければならないという、客観的に見ますと、大変に厳しい課題を抱えながらも、期待感を持ってしっかり準備をしておられる状況だというふうに理解するところであります。結論は冒頭申し上げたことと変わらないわけでありますけれども、JR東日本や他のJR各社のさまざまな経験等も十分踏まえながら、3月26日の開業の日からしっかりとした安全運行、そして定時運行に万全を期していただきたいと、思う次第であります。

(北海道新聞)
 島尻安伊子沖縄・北方対策担当大臣がですね、昨日(2月9日)の記者会見で、歯舞(はぼまい)群島の読み方について「はぼ、何だっけ」と読むことができずに周囲に聞く場面がありました。新聞各紙で報道されたほか、先ほどの衆議院の予算委員会でも議題になっていました。知事は率直にどのように受け止めていらっしゃいますか。

(知事)
 (島尻大臣は)沖縄県選出の国会議員だというふうに理解をしておりますので、沖縄のさまざまな課題、問題については、国会議員の中でも最も知見を持っておられる大臣でいらっしゃると思いますが、沖縄担当と同時に北方担当も務められておられる大臣として、私はちょっとその場面を実際テレビ等で確認する機会はなかったので、御社の報道など新聞で拝見したわけでありますが、そのとおりであるとすれば、北海道の知事としては大変残念であります。
 昨年(11月)、根室管内のほうにも(視察に)入っていただいて、大臣自ら北方領土をご覧になられて、その時に、晴れていれば歯舞群島そのものが目の前に見えるわけでありまして、その段階では、しっかりとご記憶にあったはずだと思います。直近で言えば、2月7日の北方領土の日にも機運を盛り上げるためのさまざまな取組を行ったわけでありますけれども、そういった中で、担当大臣が「歯舞」という言葉を、大臣記者会見の場でおっしゃることができなかったというのは、大変残念であります。ぜひ、何回も頭の中で繰り返すなどして、もう一度覚えていただきたいと思います。

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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