知事定例記者会見(平成28年7月26日)

知事定例記者会見

・日時/平成28年7月26日(火) 14:30~14:52
・場所/記者会見室
・記者数/26名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 ポケモンGOについて
2 国立公園満喫プロジェクトについて
3 北方領土返還要求運動強調月間(8月)の取組について
4 全国知事会議について

記者からの質問

1 神奈川県相模原市の障害者施設で発生した殺傷事件について
2 北海道新幹線・札幌駅のホーム位置について
3 「北海道・北東北の縄文遺跡群」世界遺産への推薦見送りについて
4 北海道の新たなキャッチフレーズについて
5 ポケモンGOの活用について

知事からの話題

 

ポケモンGOについて

  私からは4点、お話をさせていただきます。
  一つ目は、ポケモンGOの関連であります。
  ポケモン人気というのはすごいなあということをあらためて感じております。もう歴史も古く、私の30歳を超える息子が小さい頃も「ポケモン、ポケモン」と騒いでいたことを覚えておりますし、今やある意味、日本の文化の一つと言っても過言ではないというふうに思います。そういう背景の中で、ポケモンGOというスマートフォン向けアプリで楽しむゲームについて、私個人はやっておりませんが、これに関するいろいろな報道がされているところでございます。
  もとよりポケモンGOの人気ということを考えた場合に、これまであまり知られていない観光スポットで、かつ多くの人が集まっても安全な場所、この二つ目も重要なわけでありますが、こういうところをPRするというような意味で大変意義深いゲームのように思えるわけでありますが、一方で、所構わずこのゲームをすることによって、自転車の事故が発生したり、ひったくり等の犯罪被害や、あるいは私有地や立ち入り制限区域への無断立ち入りなどの懸念が、国内配信の直後からいろいろと出てきているわけでありまして、こういったゲームアプリについてはメリット・デメリット両方があるなということを感じているところであります。
  そういった中で、道内も観光のハイシーズンになっているところであり、道民の方々、あるいは道外の方々が、大通公園などでスマートフォンのゲームをやっておられる姿を拝見するところでありますが、私どもといたしましては、歩きスマホはしない、自動車や自転車の運転中には利用しない、危険な場所には立ち入らないなど、ゲーム利用上の注意点をぜひ守っていただきたいと、このように考えるところであります。
  道といたしましても、ホームページへの掲載やメールマガジンの配信などにより、道警や道教委とも連携し、注意喚起や広報啓発活動を進めていくことを、私から事務方に指示をいたしているところでございます。
  子どもたちの夏休み、そして観光のハイシーズン、いろいろな外出の機会も増えているところでありますので、マスコミの方々にもご協力をいただき、ぜひこういったさまざまな呼び掛けを行ってまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。

国立公園満喫プロジェクトについて

  二つ目は、国立公園満喫プロジェクトについてであります。
  昨日(7月25日)、環境省が、全国32の国立公園のうち8カ所で実施する「国立公園満喫プロジェクト」の一つとして、道内の国立公園である「阿寒国立公園」を選定したという報告がございました。
  「アイヌ文化をつむぐ森と湖」という、自然景観が美しいだけではなく、アイヌ文化との深い関連性ということにも注目をしていただいた上での選定となったのかなというふうに考えているところでございます。
  阿寒国立公園を含む道東エリアは「広域観光周遊ルート」や「観光立国ショーケース」などにも選ばれているところであり、また、私ども北海道では道内観光全体のレベルアップを目指した空港の民営化ということを、釧路空港も含めて展開しようと考えているところでございまして、この環境省の選定ということが、道内の、特に道東の誘客促進につながっていくことを大いに期待しているところでございます。
  今年の3月21日に丸川環境大臣が阿寒にお越しをいただいた際に、有力な候補地の一つであるというご発言もございましたし、また5月31日に私どもが大臣を訪問させていただきまして、この満喫プロジェクトに阿寒国立公園をぜひ選んでくださるよう要望をさせていただいたところでございます。
  今回の選定を踏まえて、(外国人観光客などの)受け入れ体制ということについて、地元関係自治体や、あるいは民間の観光をはじめとする関係団体の方々とも連携をしながらしっかりと取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

北方領土返還要求運動強調月間(8月)の取組について

〔配付資料:「平成28年度北方領土返還要求運動強調月間」の実施について(PDF)
  三つ目は、北方領土返還要求運動強調月間についてであります。
  エリカちゃん(北方領土のイメージキャラクター)も暑いのにお疲れさまです。
  8月はこの強調月間であります。特に今年は、5月に続き9月にウラジオストクでプーチン・安倍両首脳の会談も予定されているところでございまして、両国のトップ同士の対話によりまして、領土交渉の前進が図られることを大いに期待をいたしているところであります。
  なお、9月にこの首脳会談とともにウラジオストクで開催される東方経済フォーラムに関して、ロシア政府のほうから私に招待状が届きましたので、日程調整をいたしているところでございます。できれば出席したいというふうに思っているところでございまして、この北方領土返還に向けては、日ロ間のさまざまな経済面の協力をはじめとする交流拡大ということも大変重要でありますので、私どもはこの極東のウラジオストクを含む沿海地方あるいはハバロフスク地方などとも交流をしておりますし、またサハリン州とは長年にわたって知事トップ同士の行き来も含めてしっかりと交流をしております。こういったことの中で東方経済フォーラムの中でも役割を果たせればというふうに思っているところでございます。
  さて、8月の強調月間でございますが、8月26日には「北方領土返還要求北海道・東北国民大会」を開催をいたします。この大会に先立ちまして、道庁から大通公園まで街頭行進を行い、領土返還を強くアピールすることといたしております。
  また、根室振興局で取り組んでおります北方領土遺産の発掘事業で得られた資料の展示会「忘れてはいけない、モノがたり展」の開催、あるいは道庁東門前の北3条広場のイベントでの啓発なども予定しているところでございます。また、現在「北方領土中学生作文コンテスト」も募集中であります。期間中はエリカちゃんにもいろいろな場面で頑張ってもらいますので、皆さま方も取材、報道についてよろしくお願いいたします。

全国知事会議について

  四つ目は、全国知事会議でありまして、明後日28日と29日の2日間、福岡市で全国知事会議が行われることになっております。
  来年度の国の予算に関する提案の取りまとめ、あるいは今月、参院選が4県(徳島県、高知県、鳥取県、島根県)で合区の形で行われ、これを経験された県の方々のご意向も踏まえて、この合区ということについてどのように考えるか、これは憲法改正議論にもつながる大きな問題でございますので、このようなことも話題になるのかなというふうに考えているところでございます。
  私は全国知事会農林商工常任委員会委員長の立場でございますので、経済施策についてはさまざまな議論もしていきたいというふうに思っております。また、4月の熊本地震を踏まえての防災・減災対策、あるいはこの度、制度開始が一年延期になった新専門医制度についても、地域の実情に応じた制度の構築やドクターの養成など、いろいろと議論をしていかなければならないと、そんなふうに考えているところでございます。
  私からは以上です。

記者からの質問

(STV)
  今朝発生したすごく大きな事件、障害者福祉施設の殺傷事件がありまして、この話を聞いた知事の思いと、それから道の施設でも同じような事件に対する安全対策というのは何か検討されているのかお伺いしたいと思います。

(知事)
  神奈川県相模原市で、大変衝撃的な事件が今朝発生したという情報が入ってまいりました。大変に残念なことであります。
  知的障害のある方々やさらに身体などに障害がある方々が入所されている施設でこのような痛ましい事件が起こり、19人の方々が亡くなられたと、また多くの方々が負傷されているという状況だと、現時点ではそのように聞いているところであります。こういったことはあってはならない事件でありますが、亡くなられた方々に心からご冥福をお祈りを申し上げますとともに、負傷された方々には心からお見舞いを申し上げたいと思います。
  なお、道内には知的障害の成人の方々のみが入所されている施設というのは道立ではございませんが、民間による施設はございます。いずれにいたしましても、道内に障害者の方々が入っておられる施設が211カ所ございますので、そういった社会福祉施設に対する注意喚起ということをしっかり行っていかなければならない、そんなふうに思っているところでございます。
  さらなる情報収集を行って、必要であれば道警との連携ということも視野に入れながらしっかりと対処していかなければならない、そんなふうに思っております。

(HBC)
  (北海道新幹線の)札幌駅ホームの建設の件なんですが、先日からこれまで出ていなかった創成川を渡らない0番線の東寄り案といいますか、少し東にずらすような案が今後出るのではないかという報道があると思うのですけれども、これについての道の把握と、この案をどう評価するかということを、今現在あればお聞かせいただけますか。

(知事)
  私どもとしては、承知はいたしていないところでございます。
  9月までに、道、札幌市、鉄道・運輸機構、JR北海道の4者で、この駅舎をどこに置くかということについて合意しなければならないという思いは一致をいたしているところでございます。先日(7月19日)、横浜市の鉄道・運輸機構を訪問してお話をさせていただいたのですが、技術的な知識が豊富な鉄道・運輸機構とJR北海道の間でこのことについていろいろと議論されていると聞いておりますので、そこの合意をまずしていただく、その上で道や札幌市も加わって、4者で納得をするような案で合意をする、そのことを模索していきたいというふうに思うわけであります。
  あえて、道の立場から一つだけ申し上げますと、札幌駅はこれからも恒久的に札幌市の中心の駅として存在するであろうものでありますので、20年、30年、40年、50年先まで考えた場合には、例えば昨日(7月25日)も、道内空港民営化の議論を、国の担当者にも来ていただいて行ったわけでありますが、インバウンドを増やすことになった場合には、当然(空港からの)二次交通というようなことも出てくるわけでありますが、これは鉄路もあるだろうし、バスもあるだろうし、いろいろあるわけでありますが、そういう観点から、札幌駅に新たな施設を付加的に整備することもあるかと思いますので、北海道新幹線が延伸するのでこれで全て終了というような形の駅舎のビジョンというよりも、もう少しゆとりのある形での、今後さらなる付加的なことも考えられるような内容で、鉄道・運輸機構とJR北海道の間で合意をしていただければ、道も札幌市もまちづくりという観点からいろいろと検討もしやすいと、そんなふうに思っております。

(北海道新聞)
  北海道・北東北の縄文遺跡群についての質問だったんですけれども、残念ながら推薦が見送りということになってしまったのですけれども、昨日、知事コメントを発表されていますけれども、あらためて知事の受け止めと、今後の展望についてお聞かせいただけたらと思います。

(知事)
  残念ですね。これで4回連続で残念な結果になりました。長崎の教会群があらためて、再度平成28年度の世界文化遺産へ推薦されるという今回の決定となりました。
  われわれ、道だけではなく北東北3県が加わった4道県で運動を展開をしてきたところであります。もとより、文化的な価値のアピールも当然でありますが、加えてこの運動を応援する4道県の国会議員の皆さま方の会というものも設立していただいて、さまざまな中央要請等も行ってきた中での今回の結果でありますので、大変残念でありますが、この歴史的、文化的な価値については、われわれも自信を持っておりますので、この8月にも4道県による北海道・北東北知事サミットもございますので、そういった場でも議論をし、来年の推薦候補選定に向けてしっかりと取り組みを加速していきたいと、こんなふうにあらためて思っております。

(北海道新聞)
  知事の背中(バックボードパネル)にもあるんですけど、新しい道のキャッチフレーズの「その先の、道へ。北海道」について、北海道新聞社の世論調査でどれだけ道民が知っているかというのを調査しました。その結果、「知っている」と答えた方は20パーセントで、まだ決まったばかりということもあって、認知度が進んでいないのかなと。一方で、「試される大地」とどちらが良いかという質問に対しては、「試される大地」のほうが良いという方が47パーセントで、「その先の、道へ。北海道」が38パーセントと、「試される大地」のほうが良いという方が多いという結果になりました。
  受け止めと、今後どのように挽回していくというか、生かしていくかということをお伺いしたいと思います。

(知事)
  そういう調査をしていただいてありがとうございます。
  その結果なども踏まえて、われわれとして新しいキャッチフレーズを一人でも多くの道民の方々にご理解していただくように努力をしていきたいと、こんなふうに思います。

(HTB)
  冒頭の知事のお話にもありましたが、ポケモンGOについてなんですけれども、鳥取県の知事が鳥取砂丘のゲーム解放区宣言を出されたりしましたけれども、北海道の中でそういった解放区になりそうな候補地、今考えていらっしゃるものがあれば教えてください。

(知事)
  そこまではまだ考えておりません。これまであまり知られていない手つかずの観光スポットというのはたくさんあると思うのですが、ただし、例えば原生花園は、今、お花が一番きれいな時期ですが、ここを踏み荒らされるわけにはいかないですよね、マナーを守っていただく必要がある。またその知られていないスポットが山林などで、クマが出たら危ないということなどもあります。
  今のところ、ポケモンGOを活用して、売り出そうというところは募集中であります。ただ、私ども北海道の自然景観の美しさというのは、ポケモン人気の前から大変人気が高いわけでありますので、ポケモン人気にもあやかりたいところもありますが、北海道のその自然景観の美しさということについては、真正面からしっかりと売り込みを進めていきたいと、そんなふうに思っております。


 

この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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