知事定例記者会見(平成28年12月21日)

知事定例記者会見

・日時/平成28年12月21日(水) 15:30~15:47
・場所/記者会見室
・記者数/17名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 高病原性鳥インフルエンザ対策について
2 ノロウイルスによる感染性胃腸炎について

記者からの質問

1 高病原性鳥インフルエンザ対策について(1)
2 高病原性鳥インフルエンザ対策について(2)
3 台風による農業被害からの復旧について
4 JR日高線について

知事からの話題

 

高病原性鳥インフルエンザ対策について

〔配付資料:高病原性鳥インフルエンザ対策について(PDF)
  これは、先ほど(包括連携協定締結式で)ANAホールディングスの社長からいただいたANA機に乗っているキュンちゃんでありまして、ここに置かせていただきました。
  私からは2点であります。
  一つ目は、高病原性鳥インフルエンザ対策の現状等についてのご報告であります。
  高病原性鳥インフルエンザについては、12月16日金曜日の夜、清水町で発生が確認されました。直ちに、私知事を本部長とする本部会議を設置し、対象となる家きんの殺処分や埋却を進めてきたところであります。その結果、殺処分につきましては12月19日午後9時に、埋却処分につきましては翌20日の午前7時に完了したところであります。今現在はその後の作業として、農場の清掃、消毒を昨日(20日)の午前9時から実施しているところでございまして、清掃活動は順調に進んでおります。明日(22日)中には完了を予定しているところでございます。消毒作業に加えまして、鶏ふん、それから餌、ごみなどの処理ということも合わせて実施をしなければならない、そういう一連の作業を明日中に完了予定ということであります。これらの作業につきましては、自衛隊の皆さま方を中心に、関係機関のご協力をいただき、ここまで進めてきたところでありまして、関係の皆さま方に心より感謝を申し上げる次第であります。
  私は明日、現地を訪問しようと考えているところでございます。自衛隊の皆さま方を含め、作業に従事されている方々へのお礼と激励、それから清水町長との面会などを予定しているところでございます。
  道といたしましては、引き続き防疫措置の完了を目指すとともに、全道における予防対策のさらなる徹底、それから今回の発生農家や周辺のいろいろな制限が加えられております農家に対する支援、また、風評被害対策などに今後取り組んでまいります。加えて、今回の一連の防疫措置の取り組みについて、早急に検証を行っていかなければならない、今後あってほしくないことではありますが、さらにこういった家きんに高病原性鳥インフルエンザが発生した場合に備えていくことが必要であると、このよう考えているところでございます。

ノロウイルスによる感染性胃腸炎について

〔配付資料:ノロウイルスによる感染症・食中毒を予防しましょう!(PDF)
  二つ目は、ノロウイルスによる感染性胃腸炎についてであります。ノロウイルスによる感染性胃腸炎にかかる方は、毎年11月から3月の冬季に多くなり、ほとんどの方は軽症で回復するというふうに報告を受けておりますが、抵抗力の弱いお子さん、あるいはお年寄りにおかれては重症化することがあるのは、ご承知のとおりであります。
  道が把握をしている、介護保険施設、保育所、幼稚園などの施設における集団発生の状況は、報道の皆さま方にも情報提供をさせていただいておりますが、本年11月以降の発生数を見ますと、昨年の同時期と比べても格段に多くなっているところでございます。
  ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、何よりも予防が重要であります。ぜひ道民の皆さま方におかれましては、手洗いの徹底を図るとともに、十分な栄養や睡眠をとるなど規則正しい生活を送っていただくよう心掛けていただければと、このように思います。
  私からは以上2点であります。

記者からの質問

(北海道新聞)
  鳥インフルエンザの関連だったのですけれども、一連の殺処分から埋める作業までが、農水省が指針で定める72時間で終了しなかったということなのですけれども、この鳥インフルエンザに関する一連の対応について、知事の率直な受け止めと、もし課題があるとすればどのような点かということをお尋ねできればと思います。

(知事)
  経緯は先ほど申し上げましたとおりであります。今後、風評被害等の対策を進めていく、あるいは今回の発生農家の周りに被害が拡大しないような防疫措置を厳重に行っていくことなどと並行いたしまして、防疫措置の検証を行っていかなければならないと、このように考えているところでございます。
  検証としては、まず、北海道の今の時期というのは、特に内陸の清水町の辺りですと夜はマイナス20度くらいまで下がる、そのような環境の下で、技術的な問題がいろいろあったということであります。例えば、消毒のための薬品については、凍結すると使えないわけでありまして、その凍結防止なども含めて、いろいろと技術的な面での検証ということもありますし、また、私ども北海道にとって初めての対応であったという意味で、作業の体制が適切だったのかと、そういう議論もあろうかと思います。地元の清水町をはじめとする近隣の市町村の皆さま方、あるいは地元の農協の方々などとの連携のあり方も含め、今回の防疫措置の作業の体制が適切だったかどうか、そういったことも含めて検証をしていかなければならないと、こんなふうに考えております。
  それからもう一つは、台風被害の復旧がまだ終わっていない中で、今回の発生農家で殺処分をした鶏を、もともとは当該農家の農地に埋却するということを想定しており、そこに一定の広さは確保できたのですが、実際掘削をしますと水が出まして、不適当な土地であるということが分かり、排出制限区域10キロメートルから外の町有地でありますが、その近くの関係の方々のご了解も得た上で埋却地を決定したわけであります。そこへの移動が直線距離で行けば約13キロメートルなのでありますが、台風の影響で道路が完全に復旧していないため、一部迂回(うかい)をしなければならなかったということで、思った以上に埋却地への輸送にも時間がかかったなどの問題もありまして、やはり、この夏の台風被害、特に十勝は大きな被害があったわけでありますけれども、そういったことがマイナスに作用したということも、あらためて認識しているところであります。

(毎日新聞)
  今の質問に関連してなのですが、今回の対応の検証なのですが、例えばいつぐらいのスケジュール感、例えば来年早々にも立ち上げたいとかですね。

(知事)
  速やかに立ち上げて、検証を始めます。

(毎日新聞)
  例えば、有識者を招いてといった形になりそうですか。

(食の安全推進監)
  有識者を含めて、自衛隊、警察、今回関係された皆さま方からヒアリングをするなどして、庁内の検討チームでまずは検証していきたいと考えています。

 (STV)
  今、知事からのお話でも台風被害についてありましたけれども、間もなく台風10号の被害から4カ月経ちますが、甚大な被害を受けた農地などではまだ手付かずの場所もありまして、なかなか経営の先行きが見えないという声もありますけれども、それについてはどのようなご認識なのかお願いいたします。

(知事)
  昨日も東京で、国の新年度予算あるいは今年度の第3次補正予算について、自民党の道内選出の両院の国会議員の方々の会合があり、私どもからも要請をさせていただいたところでございます。その場でも議論になりましたが、やはりあまりにも甚大なこの夏の北海道の台風等の被害によりまして、本当に多くの農地で復旧事業を実施しなければならず、全道で540ヘクタールの農地について実施をすることとなります。このうち、170ヘクタールにつきましては、工事を発注済みで、来年の春には営農再開の予定となっております。また、90ヘクタールについては、来年の春に着工して、8月までに復旧をし、なんとか秋まき小麦の播種(はしゅ)までには間に合わせようと考えているところであり、この合わせて260ヘクタールにつきましては、今、鋭意復旧を進めているところであります。復旧事業を実施する540ヘクタールのうち、来年の営農再開に向けて復旧を進めているのは260ヘクタールということでありますので、現場の農業関係の方々が大変ご不安を抱えておられるということは、私どももひしひしと感じているところでございます。先週、農水省の最終査定があり、最後は十勝だったのですが、これで全道終了いたしました。この後、さまざまな作業を鋭意、加速的に行うことによりまして、残り280ヘクタールにつきましても、来年の営農再開に向けて、なんとか復旧を目指していきたいと、このように考えているところでございます。
  私ども道といたしましては、農協や自治体の方々とも連携をしながら、こういった農地の復旧事業の加速化に加えまして、農業改良普及センターなどを中心とした営農指導、あるいはいろいろなセーフティネット資金などもありますので、低利融資の融通など、さまざまな形で今回の台風で被害に遭われた農家の皆さま方に対する支援ということを進めていきたいと、こんなふうに思っております。

(STV)
  重ねてなのですけれども、酪農家の皆さんなどにとっては、来年春の営農というよりは、一刻も早くという思いなのですけれども、行政の皆さんの査定にかかる時間というものもあって、だいたいこれくらいはかかるというそういった感覚と、農家さんの一刻も早くという思いの中に隔たりが生じているのかなと思いますが、そのあたりは受け止めいかがでしょうか。

(知事)
  なかなか難しい問題ですね。今回の被害は全道に及びましたので、もちろん農水省もそれから私どもも一生懸命取り組んでいるのは事実でありますが、やはり査定によって補助の規模が確定するということなので、これは国民の税金、道民の税金を投入するという観点から正確を期していかなければならないというものであり、その兼ね合いだと思います。農家の皆さま方にはご不安を持っておられる方々がおられるのも十分に理解をいたしますが、ぜひこのことにもご理解をいただきながら、われわれとしてもスピード感を持って取り組んでいきたいと、こんなふうに思っております。

(STV)
  これから午後4時にJR北海道の島田社長が、JR日高線沿線の自治体に対して、直接、廃線の申し入れをするということですが、それについて受け止めをお願いします。

(知事)
  午後4時からということなので、まだ、それについての報告は受けておりません。
  ただ、JR日高線の復旧に向けては、昨年の2度の被災やこの夏の台風等の大きな災害があり、その後、その復旧をどのように進めていくかということで、関係者で協議会を立ち上げ、これまでいろいろと議論をしてきたところでありますが、JR北海道からは、復旧後の路線が再開した後の赤字に対する地元負担についての提案があり、その約13億円もの地元負担はできないという回答を関係の町長さん方がされ、次はJR北海道から提案がされるという、そういう流れの中での、本日午後4時のJR北海道の社長の地元訪問、そして表明という流れだと聞いているところでございます。
  私どもからは、JR北海道においては、公共交通機関としての責任ある対応、沿線自治体の皆さま方の思いを十分に踏まえた形での提案をしていただきたいと、そんなふうにこれまでも何度も申し入れをしているところであります。

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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