知事定例記者会見(平成29年3月2日)

知事定例記者会見

・日時/平成29年3月2日(木) 17:32~17:44
・場所/議会知事室前
・記者数/17名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 「2017冬季アジア札幌大会」について

記者からの質問

1 ふるさと納税制度について
2 JR北海道の事業範囲の見直しについて

知事からの話題

 

「2017冬季アジア札幌大会」について

  私からは1点であります。
  今日から(平成29年第1回定例会)代表質問が始まったところでありますが、私からの話題は「2017冬季アジア札幌大会」についてのご報告であります。
  2月19日から26日までの8日間、札幌市と帯広市で「2017冬季アジア札幌大会」が行われました。32の国と地域から約2千名の参加というアジア冬季競技大会史上最大規模での開催となったところであります。
  開会式、閉会式に皇太子殿下の御臨席をいただき、心から感謝を申し上げる次第であります。
  本大会で、日本は国・地域別トップとなる金メダル27個、銀と銅を合わせると冬季アジア大会では過去最多の74個のメダルを獲得し、特にスピードスケートの高木美帆選手や女子アイスホッケーのスマイルジャパンなど、道産子選手の活躍が光っていたと、私自身うれしく思っております。
  大会には、約8万人の観客の方々にご来場いただきまして、ウインタースポーツへの関心の高まりを感じるとともに、アジア各国からいらっしゃった競技関係者からは、国際大会開催地としての北海道、札幌市、帯広市の優位性を高く評価する声をいただいたところであります。
  また、私、道知事の立場からは、観光振興との関係において、中東や東南アジアでは北海道ブランドは浸透しつつあるとは言え、中央アジアなども含めた冬の北海道に今まで馴染みが薄いと思われる地域の方々にも多くお越しいただいたということで、冬の北海道の魅力というものをご堪能いただいたのではないかというふうに思うわけでありまして、こうした皆さま方の口コミ等によるそれぞれの国における情報の広がりということが、北海道のインバウンドにさらなるプラスの効果をもたらすということも大いに期待をするところでございます。
  今大会の成果を平昌オリンピックでの活躍や冬季オリンピックの招致にもつなげたいと、このように思っているところであります。
  昨日(3月1日)、私が委員を拝命しておりますスポーツ庁主催のスポーツ審議会に出席をするために上京いたしました。審議会に先立ってスポーツ庁の鈴木長官にお会いした際、鈴木長官には何度もご来道いただきましたので、そのことのお礼を申し上げたところであります。
  私からは以上であります。

記者からの質問

(時事通信)
  ふるさと納税に関してなのですけれども、最近、ふるさと納税をしてくださった方に対する返礼品が高額化しているとか、首都圏に近いベッドタウンのような所の首長さんからは、出ていく額と入ってくる額があまりにも乖離(かいり)しすぎて、現行の制度に対して不満を漏らすような声が出ているのですけれども、北海道でのふるさと納税の現状とさらには返礼品制度をはじめとする現行の枠組みについて、そろそろ見直すべき時にきているとか、そういったところの知事のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

(知事)
  ふるさと納税の趣旨というのは、納税者が自分の生まれ故郷やお世話になった地域などに対して貢献や応援をしたいという思いを実現するために創設されたもので、この趣旨は大変素晴らしいものだと思いますので、ふるさと納税の制度自体は、私は大変評価すべきものではないかなというふうに思うわけであります。
  そういう中で、今何が問題かと言いますと、今二つおっしゃいましたけれども、後者のご質問については、首都圏のベッドタウンの首長の方々にはいろいろな思いがおありになるのでしょうが、私ども過疎地を抱えている地域の首長の立場から申し上げれば、そのような人がたくさん住んでおられる地域はそもそも税収も多いと思いますし、ベッドタウンに住んでおられる方々というのは、だいたいふるさとを持っていて、そこから首都圏に移住をして働いておられる方が多いかと思うわけであります。ですから、それぞれのご主張はあるにしても、やはり私ども地方の立場からすれば、税の制度の趣旨そのものについては、私は評価をしないというところはないというふうに思うわけであります。
  私どもとして問題ではないかと思うのは、返礼品の高額化、それと地域間競争が激しくなってきていると、この点かと思うわけでありまして、これについては、総務省からの通知があるわけでありますけれども、それを踏まえて、それぞれの地域で自律的に判断をすべしということで、今まで対応してきたわけでありますが、そういう中で競争というものが激しくなってきたとすれば、やはり国がもう少し積極的に関与し、返礼品競争、高額化というものに一定の制限を設けるということは理にかなったことかなというふうに思う次第であります。

(NHK)
  先日、知事はJRの島田社長、それから市長会会長、町村会会長の四者で面談をされましたけれども、面談をされてみての知事の受け止めとですね、あともう1点はその後、会議の場ではなかったのですけれども、市長会会長と町村会会長が報道機関の囲み取材に対して、今後は各地の沿線の期成会でもって議論をして、そこに道やJRに入ってきてもらうというのが良いのではないかというような趣旨のお話があったのですけれども、それについて知事のお考えをお伺いしたいと思います。

(知事)
  一つ目の、一昨日(2月28日)の四者会談でありますけれども、私はJR北海道の島田社長とは個別に面談をさせていただいておりますが、それとは別に非公式な形で市長会、町村会のトップの方々とお話をしています。そこで思ったことは、JR北海道の意識と市町村の沿線の方々の意識というのはものすごく乖離(かいり)していて、JR北海道は前のめりで、どんどん協議に入りたいということを島田社長も記者会見でおっしゃっていたのですけれども、地域の方々からは、JR北海道が出てきても赤字だ赤字だと言われるだけで、なんら建設的な議論にはならないし、廃線ありきというような視点ではなかなか協議入りなどできないというようなお話がございまして、ここはもうざっくばらんに四者で会って、思いの丈をぶつけて、そして同じ思いにならなければ協議はできないということで、一昨日、あのような場を私どもがお声掛けをする形で実現したところであります。
  菊谷市長会会長も棚野町村会会長も大変厳しいことも言っておられましたけれども、最後に私が感じましたのは、JR北海道の島田社長は改めるべきは改めるとして、過去の反省を踏まえてこれから取り組んでまいりたいという決意表明があり、市長会会長と町村会会長の一定のご理解はいただいたのかなというふうな思いを持っているところでございます。
  私どもとしては、これは以前に振興局長会議(2月9日)でも指示をしたところでありますが、それぞれの管内の首長さん方に、今回の鉄道ネットワークワーキングチームの報告書について、しっかりと説明をするようにというところから進めているところであり、これを順次行っているのですけれども、一昨日の四者会談を踏まえて、昨日は早速、担当の荒川副知事をオホーツクに向かわせ、オホーツクの皆さま方に鉄道ネットワークワーキングチームの報告書の趣旨、それから道のスタンス、こういうことのご説明をさせていただいたということであります。
  次のご質問の期成会単位で議論をするということについてですが、確かに私も御社の報道などを通じて、市長会会長、町村会会長がそのようなことをおっしゃっていたということは承知をしているところであります。それは一つの考え方だと思うのですが、例えば、昨日のオホーツクの会議は期成会単位だったと思うのですけれども、やはり石北線の事情と釧網線の事情というのは違うということで、部会を作り、それぞれに道も入り、検討をしていこうというような流れになったという報告を荒川副知事から受けているところでございます。もとより、地域の皆さま方の思いを何より大切にしながら進めていくつもりでございますが、それぞれの線区の特徴や違いが明らかだというような場合には、期成会単位だと複数の線区が入り議論が拡散するとか、特徴が共通していればそれで良いのかもしれませんが、必ずしも線区の位置付けや特徴などは一様ではなく、それによって知恵の出し方なども違ってくるとすれば、昨日のオホーツクの皆さま方のように沿線ごとの形での協議ということもあるのかなと、そういうことも含めて、振興局だけではなく本庁からも職員の派遣をしながら、地域の皆さま方の思いというものを的確に把握して、今後の進め方についてはもちろんスピード感は持つわけでありますが、丁寧に丁寧に進めていきたいと、こんなふうに思っております。

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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