知事定例記者会見
・日時/平成29年4月27日(木) 14:30~14:59
・場所/記者会見室
・記者数/21名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
1 ハワイ州への訪問について
2 北海道150年事業について
3 行楽期における交通事故防止について
記者からの質問
1 来道外国人の医療体制について
2 ハワイ州への訪問について
3 JR北海道の事業範囲の見直しについて
4 小型衛星の射場について
5 鈴木宗男新党大地代表について
知事からの話題
ハワイ州への訪問について
〔配付資料:ハワイ州訪問日程(案)(PDF)〕
〔配付資料:北海道魅力発信プロモーション in Hawaiiについて(PDF)〕
私からは3点であります。
一つ目は、ハワイ州への海外出張についてであります。
5月6日土曜日から10日水曜日までの日程でハワイ州を訪問いたします。
これは、北海道とハワイ州との交流のさらなる拡大ということにつきまして、道議会議長をはじめ道議会議員の方々、そして道内経済界の方々などと共に出張するものであります。
8日月曜日、これはメインの行事になるわけでありますが、両地域による友好提携宣言書への署名を行うことといたしております。イゲ州知事と私がお会いするのは初めてでございますが、楽しみにしているところでございます。
今回の出張の目的はいろいろありまして、私も詳細な日程などの勉強はまだできておりませんが、今、白老町で国を中心に整備が進んでおります民族共生象徴空間、そしてその中核施設である国立アイヌ民族博物館、こういったところの整備に向けて、同じ先住民族との共生ということに成功しておられるハワイ州の現状を勉強しなければならないということで、ポリネシア・カルチャー・センターを視察いたします。ここは、世界から多くの観光客がいらっしゃるハワイ州であるが故のことだと思うのですが、多言語対応などしっかりとされているというお話も聞いておりますので、運営の仕方も含めて勉強してこなければならないと思っております。
また、道内から進出しておられる企業への訪問や私どもの主催で北海道プロモーション・セミナーなどを行うこととしておりまして、道内経済界、あるいは道内企業と先方とのビジネスマッチングの促進になればいいなというふうに思っております。
先ほど申し上げましたとおり、5月8日のハワイ州知事との友好提携署名式典を通じまして、世界の常夏の観光地であるハワイ、アロハと今売り出し中の北のリゾートアイランドである北海道、こちらのほうが知名度はまだまだでありもっともっとハワイに追いついていく努力をしなければなりませんが、イランカラプテを観光の合言葉にしておりまして、アロハとイランカラプテのコラボレーション、これを今後世界に対してアピールできるようにしていきたいなというふうに思っているところでございます。
北海道150年事業について
〔配付資料:みんなでつくる北海道150年事業―参画・協力のお願い―(PDF)〕
〔配付資料:北海道150年事業「パートナー」の決定について(PDF)〕
〔配付資料:「パートナー」の2次募集について(PDF)〕
二つ目は、北海道150年事業についてであります。
これまでも関係者の方々と議論を深めながら取り組んできたところであります。配付資料を見ていただきますと、今回の150年事業は「記念セレモニー」と「北海道みらい事業」の大きく分けて二つの構成としているところであります。また、その推進体制ということで、サポーターやパートナーなどという形での参画や協力をいただくこととしているところでございます。
「北海道みらい事業」につきましては、9月頃まで事業の登録について募集を行っておりますので、引き続きPRをよろしくお願いいたします。併せて、プレ事業として今年実施していただく事業を「応援企画」として募集をしておりますので、こちらの周知についても、マスコミの方々のご協力をお願い申し上げたいと思います。
このほか、「記念セレモニー」の企画やPRを実行委員会とともに実施する「パートナー」、これは企業・団体等でございまして、この一次募集を1月から3月まで行っておりまして、この度一次決定ということで25の企業・団体の方々からご協力をいただくことになったところであります。ご応募いただいた皆さま方に感謝を申し上げますとともに、パートナーは引き続き6月14日まで二次募集をしておりますので、奮ってご参加をいただければというふうに思う次第であります。われわれもしっかりと考えていかなければならないと思いますが、さまざまなアイデアを募集中でありますのでよろしくお願いいたします。
行楽期における交通事故防止について
〔配付資料:交通事故発生概況(平成29年4月26日現在速報値)(PDF)〕
〔配付資料:飲酒運転ダメなものはダメ。(PDF)〕
三つ目は、行楽期における交通事故防止についてであります。
昨日現在で道内における交通事故死者数は30人ですが、これをゼロにすることが私どもの目的でございます。昨年との比較においては12人下回っているという現状です。
しかしながら、札幌市内において4月24日から26日までの3日間で、飲酒運転による4件の逮捕事案が発生したため、飲酒運転根絶緊急対策実施要領に基づきまして、本日4月27日から5月3日までの7日間、札幌市において緊急対策を発動することとしたところであります。これは3月14日に続き2回目ということで、私どもとしては大変緊張感を持っているところであります。
これから大型連休を迎え、行楽などで車を利用する機会やお酒を飲む機会が多くなると思いますが、道民の皆さま方におかれましては、余裕のあるスケジュールで、くれぐれも安全運転を心がけるとともに、飲酒運転を絶対に「しない」、「させない」よう、よろしくお願いを申し上げる次第であります。
道内ではまだ気温が低いところもあり、峠など場所によっては夜間に路面が凍結する可能性もございますので、こうした点にも十分ご注意をいただければと思います。マスコミの皆さまからも、啓発をよろしくお願いいたします。
記者からの質問
(北海道新聞)
北海道運輸局のアンケートで、北海道の病院で、外国人の方がですね、料金を踏み倒したりですとか、そういう問題が28カ所あったというような報道が昨日からNHKさんを中心に各社されてたのですけれども、それに対して、道としては、今後どのような対応をお考えでしょうか。
(知事)
この件は、昨日の全国ニュースでも取り上げられていました。北海道はインバウンドの拡大ということも含めて、観光立国を推進している立場でございます。そのための受け入れ体制の整備ということは、いろいろな取り組みがあるわけでありますが、そういった中で、もともと旅行される方というのは比較的元気な状態でいらっしゃっていると思うのですが、観光でいらっしゃる方が増えれば、確率的にも、突発的なけがであるとか、あるいは急に病気になられたとか、そういうことが高くなることは想像に難くないわけでありまして、こうした方々に対して、しっかりとした医療の受け入れ体制をどのようにするかということも、観光立国を進める上で大変重要なポイントだと思います。その意味で、今回の北海道運輸局の調査は大変時宜を得たものであるということで、感謝を申し上げたいと思うわけであります。
ただ、詳細なことはまだわかってないところがありますので、まずは北海道運輸局にもう少し詳細な内容をお伺いをするというところからスタートする必要があると思うわけではありますけれども、私どもとしてもいろいろとやらなくてはいけないことがあると思っています。
私どもでは、外国語対応が可能な道内の医療機関について、担当部局で情報提供を道のホームページなどを通じて行っているところでありますが、現在は、日本語のみであります。道議会でのご議論も先般ございましたので、まずは5月中をめどに英語でも情報提供するということを進めているところであります。地域別では、やはり道央圏が中心になっていると事務方からも聞いておりますので、道東や道北など道内各地、それぞれの地域ごとにけがをしたり病気になったらここに行ってほしいという、そういう情報提供をきめ細やかにしていくことが重要だと思うわけであります。
一方で、北海道運輸局の調査の結果では、支払いにもいろいろとトラブルがあるということでありまして、カード決済があればという回答もあったようでありますけれども、カード決済は、民間のビジネスであれば、より売り上げを伸ばすというビジネス上の動機でカード決済の導入について独自にご判断をしていいと思うのですが、医療機関というのはやはり儲けよりも人の命や健康を守るということが本来の目的であると思いますが、その視点で道内の病院を見ますと、カード決済の導入がなかなか進んでいないという現状にあります。これは窓口で医療費を払う時には自己負担分だけでありますが、病院の立場からすると、カード決済というのは一時的に負担をしなくてはならないわけです。そうするとわれわれが窓口で払う分だけではなくて、保険でカバーする部分を含めた全額が一時的に負担となることなどを考えた場合に、われわれがインバウンドを拡大しているから、どんどんカード決済を導入してほしいと一方的に言える話ではないというふうに思います。まずは、北海道医師会とも、道内の医療機関におけるカード決済の導入の可能性などについてご相談をしていかなければならないのかなというふうに思っております。これも大きな課題だと思っております。
加えて、私は海外へ出張に行くときは、いつも海外旅行保険に入ります。皆さま方も出張される時もそうだと思うのですが、国によってはそのような習慣がないところもあるかもしれませんが、できる限り海外旅行保険の加入をお勧めするということを旅行会社を通じて啓発していく必要もあるかと思います。外国へ出発する際に海外旅行保険に入っていなくても、日本に入国された段階で入ることができる旅行保険というものもありまして、それは日本の旅行会社を通じての働き掛けというのも可能だと思いますので、そういうことも実施していきたいと思います。旅の途中で誰も病気になったりけがをしたいと思ってはいないので、準備ということなどを含めて、今回の北海道運輸局の調査を踏まえて、私どもとしても感ずるところもありますので、北海道観光振興機構や、事柄の性格上、北海道医師会などとも連携をしながら、一つ一つ取り組みを進めていきたいというふうに思っております。
また、外国人患者受け入れの認証制度というのが国の制度としてあります。(一般財団法人)日本医療教育財団というところが行っておりまして、この認証は、道内ではまだ二つの病院しか受けておられないようでありますが、認証を受けることにより、例えば通訳の人件費など、国から優先的な支援を受けることができまして、国際的に知名度がアップするということで、一定以上の規模の病院の場合には、こういう認証を受けていただくということもあろうかと思いますし、本当にさまざまな観点から、この問題への対応を早急に検討していかなければならないと思っているところであります。
(北海道新聞)
ハワイの訪問の関係で、1点伺います。先ほど目的をお話しいただいて、重複する部分もあるかと思うのですけれども、今回、知事と一緒にだいたい120人くらいの方が一緒にハワイに行くことになると思うのですけれども、道議会をはじめ経済界であるとか、あるいはアイヌ民族の関係の方も行かれます。
(知事)
あらためて配付資料を見ますと150人ほどが行く予定のようです。
(北海道新聞)
札幌国際情報高校の生徒さんも一緒に行って、知事と一緒に歌われたりするかとも思うのですけれども、そういったことも含めて、北海道からたくさん行くということで、意気込みをあらためて伺えればなと思います。
(知事)
私個人としては、観光客として10代の頃だったかな、ハワイへ行きましたが、世界的に大変知名度のあるハワイ州と北海道との交流のスタートは、もう5年前になりますが、直行便ができたことでありました。以降、副知事以下での交流はありましたが、いよいよ機が熟してきたことで、知事同士が面会し、そして友好提携宣言書に署名をして、さらなる友好交流の拡大を図っていくということが、今回の出張の一番大きな意義というふうに思っているところでございます。
北海道は先ほど申し上げましたとおり、スキーをはじめとする冷涼な気候を一つのセールスポイントとするリゾートアイランドとして、世界での認知度は、まず東アジアや東南アジアからスタートし、今は欧米系のお客様とか、インドのお客様とか、それから中東にもアプローチしておりますし、どんどん知名度が高まってきて、売り出し中でありますので、アロハとイランカラプテのコラボレーションでこれを一歩一歩進める契機にできればというふうに思っております。
このような友好提携の部分に加えまして、2020年にオープンするということで白老町で整備が進んでおります民族共生象徴空間に、年間100万人のお客様をお迎えするという高い目標を政府と共に私どもは掲げておりますので、それを実現するために、大いに参考になると思われる一つの先行例であるハワイの施設も勉強させていただくことも今回の出張の大きな目的の一つであります。
加えて、ビジネス関係の方もいらっしゃいますので、道内経済の活性化に向けてのビジネスマッチングなど、今回の出張は多目的で大変楽しみにしているところであります。
(北海道新聞)
全く別件でもう1点伺います。JR北海道の鉄道事業見直しに関連して、今、宗谷線であるとか徐々にJR北海道と沿線自治体との協議も始まったところです。一部報道で、知事が5月に入りましたら、自ら地域に出向いて話をしたいということもお話されていたと思うのですけれども、そのあたりのスケジュール、イメージを含めてお聞かせください。
(知事)
この前、他社の取材の時にそういうお話を申し上げました。国との関係では、地域での協議も行いながらということを言われておりますので、地域での協議を進め、地域に寄り添いながら国への支援を求めていくということをこれまでもやってきたところであります。地域での協議には副知事以下、道職員も入っておりますし、また、それぞれの振興局長には、会議で私からそれぞれきめ細やかに対応するように直接指示をしており、今日に至ったところであります。
今、お話のあったとおり、宗谷、石北沿線で少しずつ協議入りということに前向きになっている中で、宗谷沿線の名寄市あたりでスケジュール調整ができれば、できる限り早く行って、現地の方々のお話などもお伺いできればというふうに思っているところであります。
(十勝毎日新聞)
本日午前中に、自民党の宇宙海洋開発特別委員会が開かれまして、宇宙産業の振興に向けた三次提言をまとめられました。その中で、3年以内を目標に小型衛星の商業打上げ用の新射場について大樹町という地名が明記されたようなんです。もしご存知でしたら、コメントをいただきたいと思うのですがいかがでしょうか。
(知事)
すみません。まだ報告は受けておりません。
種子島のJAXA(宇宙航空研究開発機構)の射場とは別に、民間を中心に小型の衛星等の射場を大樹町を中心に整備しようという機運は、地元、もちろんこれは道も含めて、盛り上がってきておりますし、また、米国のアラスカ州にも射場があるわけでありますけれども、先般、アラスカ州の有識者の方々がご来道されて、今津寛代議士もご一緒でいらっしゃいましたけれども、いろいろとお話をさせていただいたところであります。
また、自民党でこの委員会の委員長を務めておられます元文部科学大臣の河村建夫先生が大樹町へご視察にいらっしゃった時、私もご一緒させていただき、ご説明をさせていただいたところであります。今、民間のベンチャーの方々もさまざまな活動を展開しておられますし、また、JAXAも研究をしています。いろいろな機運が地元あるいは国内外で盛り上がっている中で、自民党で検討を加速していただければ、私としても大変ありがたいし、道としてもそうした中でできることはしっかりと取り組んでいきたいと、こんなふうに思っております。
(北海道新聞)
明後日(29日)、新党大地の鈴木宗男代表がですね、公民権を回復されるそうです。国政復帰に意欲を示していらっしゃって、以前は民主党と連携をして、知事の批判などもされていたと思いますが、最近は自民党に近づいて、立ち位置も変わってきているところです。知事も確か、最近、大地のパーティーに行かれたのではないかと記憶しているのですけれども、今後どのように公民権回復後の鈴木代表と付き合って、接していかれるかというところを伺えればと思います。
(知事)
今までどおりというふうに思っております。4月29日のセミナーのご案内をいただいていて、スケジュール調整をしておりますので、うまく調整できれば、出席させていただこうと思っております。
鈴木先生の存在感というのは、道内において大変大きなものでございますし、前回、2年前の知事選挙が終わった直後に会合でお会いした際、「僕が最後こういう動きをしたから、知事、今、ここにいるんだよな」みたいなお話をいただいたり、個別にお話をいただくなど、大変温かいお心遣いをされる方でありますので、これからも今までと同様に、しっかりとお付き合いをさせていただければなと、そんなふうに思っております。
この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。
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