知事定例記者会見(平成29年8月21日)

知事定例記者会見

・日時/平成29年8月21日(月) 14:30~14:53
・場所/記者会見室
・記者数/25名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 「北海道マラソン2017」・「はまなす車いすマラソン2017」について

記者からの質問

1 ベトナム等への訪問について
2 産業用ヘンプ(産業用大麻)について
3 大雨等災害から1年を迎えて

知事からの話題

 

「北海道マラソン2017」・「はまなす車いすマラソン2017」について

〔配付資料:北海道マラソン2017の概要(PDF)〕
〔配付資料:はまなす車いすマラソン2017の概要(PDF)〕
  私からは、1点でございます。
  8月27日、日曜日に、「北海道マラソン」と「はまなす車いすマラソン」を開催いたします。
  今年の北海道マラソンは、フルマラソンと11.5キロのファンラン、合わせて2万人の方々の参加を予定しております。昨年に引き続きまして、道内全市町村から各1名の方にご参加いただく企画を実施し、オール北海道で大会を盛り上げたいと、このように考えております。
  また、今大会は、2018年にジャカルタで行われるアジア競技大会、そして2020年東京オリンピックの日本代表選考レースにも指定されているところでありまして、大きな注目を集めているところでございます。
  そして、今年で合同開催としては3回目となります、はまなす車いすマラソンでは、ハーフマラソンとショートレース合わせて100名以上の選手が参加を予定しております。選手の中に新田のんの選手がおられますが、彼女は、今回は車いすマラソンで参加予定ですけれども、パラリンピックを目指して、シットスキーにも一生懸命取り組んでおられます。そのシットスキーの開発・提供ということを道がお手伝いをさせていただいた経緯もあるご縁のある選手でありますけれども、彼女を含めて100名以上の選手が参加されることになっているところであります。
  はまなす車いすマラソンのハーフマラソンは午前8時30分、北海道マラソンは午前9時にスタートし、私がスターターを務めさせていただきます。
  また、重度障がい者の方々などが出場されます車いすマラソンのショートレースは、午前9時20分にスタートします。
  天候の具合が気になりますけれども、晴れること、そしてそれほど気温が高くならないことを心から祈っているところでありますが、そうした中で、道民の皆さま方におかれましては、交通規制が行われますので、ご理解とご協力をいただき、そして沿道から大きな声援を送っていただければと、このように思う次第であります。マスコミの方々にも周知をよろしくお願いいたします。
  私からは以上であります。

記者からの質問

(NHK)
 お盆前に知事自らベトナム、シンガポールを訪問してトップセールスを行われていましたが、その成果と手応えについていかがだったでしょうか。また、その成果を踏まえて新たなプロジェクトなど検討していることがあれば、お願いします。

(知事)
  先々週、4泊5日という日程で、ベトナム、そしてシンガポールの出張に行ってまいりました。今回の出張は、相当盛りだくさんでありまして、政治の中心でベトナムの首都でございますハノイ、そして経済的にはベトナムの中で一番発展しているというホーチミンを訪問した後に、シンガポールを訪問するという日程でございました。
  ベトナムはご承知のとおり社会主義国家でありますので、政策決定や国家の運営というのはそうした体制の下に行われているわけであります。そういう中で、ハノイでは、ファム・ミン・チン共産党中央組織委員会委員長など政府の要人の方々と面談させていただきました。それから政府の組織であります計画投資省のズン大臣が今年の春に北海道にいらっしゃった際に、大臣サイドからご提案があった投資交流の覚書を、大臣と私との間で調印させていただいたところであります。
  ベトナムとの関係では、これまで釧路のコールマインにおける炭鉱技術の協力・交流なども盛んに行われてきたところでありますが、現地でファム・ミン・チン委員長をはじめ、いろいろな方々と議論している中で、例えば、ベトナムには世界自然遺産に登録されている観光名所もありまして、そういう所の振興策について、さまざまなノウハウなどを含めて観光面での交流ということも考えられるかと思います。また、北海道出身の企業ということで、ニトリあるいはサッポロビールなどが、ベトナムで生産拠点の展開などもしておられますが、これに続く道内企業の進出についても関心があるようでありまして、幅広い分野の投資交流、経済交流の拡大ということについて、先方の期待の大きさというものを感じたところでありますし、私どもも覚書をさらに具体的に展開するための歩みを進めていかなければならない、こんなふうに感じたハノイ訪問でありました。
  そこからホーチミンに参りました。ホーチミンは元々、ハノイよりもさらに経済が発展していたところに、国家体制の違いはあるのですが、経済を開放的に展開しようとしているベトナムの経済発展の中心的な都市でございますので、副市長や経済界の方々などもお招きして、セミナーと交流会を開催させていただきました。そこで北海道のPRを現地で行っていただくチュオン・チー・チュック・ジエムさんにスマイルアンバサダーの依頼書の交付などをさせていただきました。他にも、北海道の理美容学校が進出しておられるところも訪問させていただいたりしたのですが、ベトナムを訪問して感じましたのは、ベトナムの方々の勤勉さという点が日本人に似ているということであります。それから人と人との絆ということについても、ベトナム戦争をはじめ、過去の歴史の中で大変厳しい環境の中で時代を生き抜いて来られた方々が多い国ですので、特に人と人との絆というものを大変大切にされる、この点も日本人と国民性が似ているところがあるのかなというふうに思いました。
  それから北海道には技能実習生という形で、水産加工や農業の現場など、いろいろな所でベトナムの方々が活躍されておられるということもございます。私といたしましては、こうした人と人との交流が、日本全体あるいは北海道との間でも、すでに進んでいるということを踏まえて、ホーチミンでのプレゼンテーションでは、単に北海道がこんなに魅力的で食べ物もおいしいから来てほしいということだけではなく、あえて人と人との絆をキーワードとした交流拡大という内容でプレゼンテーションをさせていただきました。すなわち、観光で北海道に来ていただくことももちろんありがたいですし、われわれもベトナムの素晴らしい観光地に憧れて訪問するという相互交流のために直行便を創設するということも、ベトナム航空に要請させていただいたところでありますが、そういうことに加えて、例えば、これからのベトナムを背負っていかれるような世代の方々に技能実習生という形で北海道にお越しいただいて、道も一緒になって技術、ノウハウを伝授させていただく、そして北海道では人手不足ということもありますので、一定の期間、力添えをしていただいた上で、本国にお戻りいただき、道内で培った技術やノウハウを踏まえて、ベトナムにおける新たな国づくりに貢献していただく、そういったいろいろな意味での人と人との絆を重視するような形で、これからもベトナムとの交流拡大を進めていきたいというふうに感じた次第であります。
  今回は大谷道議会議長や道内経済界の方々をはじめ、道議会の日越議連の皆さま方、現地で工場見学のご案内をしていただきましたニトリの会長、また、前国会議員の武部勤先生にもご一緒していただくなど、大変多くの方々と共に北海道とベトナムとの交流拡大に向けた一歩を進めることができたことは、私にとっても大変な成果であったというふうに思っているところでございます。
  今後に向けては、さらなる経済的なアプローチを続けると同時に、計画投資省との間で覚書を結んだわけでありますので、これを一歩一歩、形にしていくということを進めていきたいと、こんなふうに考えております。

(北海道新聞)
  産業用大麻の件でお聞きしたいのですが、東川町で研究者免許を失効した男性が大麻取締法違反で書類送検されまして、この件について3点質問させていただきます。
  まず、知事はこの件をどう受け止めていらっしゃるかということ。あと、知事は公約で産業用大麻の推進を掲げていらっしゃいましたけれども、今回の事件によって、今後の道の産業用大麻の推進への影響はあるのか、今後も産業用大麻の推進をしていく方針に変わりはないのかということ。あと、もう一つ、ちょっとさまつなことですけれども、男性は大麻の処分に関して、道からの指導は一切なかったというような発言をしているのですが、つまり北海道から大麻を処分をするようにという指導はなかったというふうに言っているそうなのですけれども、私どもの取材に関しては、道は口頭で2度指導をしているというようなことを担当課のほうでおっしゃっていたのですが、この意見の食い違いについてもどうお考えか、お聞かせいただけたらと思います。

(知事)
  一つ目についてでありますが、大変残念であり、遺憾であります。法律違反ということは何人も行ってはいけないことでありますので、書類送致になったことは大変残念であり、遺憾であるというふうに受け止めているところであります。
  二つ目については、私は公約で産業用ヘンプの活用を掲げ、産業用ヘンプが有用な畑作物となる可能性があるということを踏まえて、有識者検討会を設置し、そして、試験栽培などを通じて、その可能性について検討を続けているところであります。道議会議員の皆さまの中にも大変熱心な方がいらっしゃいます。政策面におけるスタンスについては何ら変わりはございません。しかしながら、今回の事案も踏まえまして、その動向を注視すると同時に、より慎重な立場でこのことの対応を進めて行かなければならない、こんなふうに思っております。
  それから三つ目については、担当から説明させます。

(医務薬務課長)
  免許の有効期間が切れます(平成28年)12月中に大麻を処分するように、保健所と本庁からそれぞれ直接本人に対して、有効期間内に処分するように指導しております。

(朝日新聞)
  災害対策について1点お尋ねします。昨年相次いで台風が襲来して、大雨で大きな被害が出てから今月で一年になります。この間、復旧の取り組みが進むと同時に新たな対策、対応を取られてこられたと思うのですが、想定外という未曾有の災害を実際に経験されたことで見えた課題や、今後新たに力を入れていくべき対策など、この一年目の時点であれば、ソフト面、ハード面でそれぞれお教えいただければと思います。

(知事)
  ちょうど昨年の今ぐらいからですか、大雨が台風に伴って降り続き、9月の初めも含めて大変な被害が発生し、昨年の9月、10月ごろ、私は災害現場の視察と激甚災害指定の要請などで、あっという間に秋が終わってしまったと記憶しております。それから一年がたち、道東と道央を結ぶ幹線道路である国道274号は、秋の仮復旧を目指して工事が進んでおりますし、農地や道関連施設あるいは市町村関連施設などの復旧、そして災害をできる限りなくすための工事を鋭意進めている状況であるものの、まだ完了には至っていないという現状であると認識しております。そういう中で、私ども道としては、昨年の夏の災害は、昭和56年(1981年)にあった「56水害」を超える被害規模だったという認識の下、これだけの被害があったけれどもその対応が十分だったのか、事前にやっておくべきソフト面やハード面の措置はなかったのかなど、チェックする必要があるということで、災害検証委員会で検証をしていただき、今年3月にその委員会からの報告をいただいたところであります。そこでハード面、ソフト面のさまざまな課題が見えてきたわけでありますが、まずソフト面のほうから申し上げますと、道民の皆さま方の危機意識というものがやはり少し足りませんでした。7月25日の記者会見の場で、啓発用の動画を紹介させていただきましたが、「まさかは必ずやってくる」、まずはそういった危機意識を道民の皆さま方、広い北海道のそれぞれの地域の方々に持っていただく必要があるだろうというふうに思います。また、昨年の災害で大変ご苦労された市町村の皆さま方、清水町、南富良野町、芽室町、そしてその周辺の地域では、特に被害が大きかったわけであります。こうした中、ソフト面の対策として、今年の4月から市町村長の方々に対して、相談を受け、助言を行う場として防災ミーティングを実施させていただいております。さらに、道の広報紙の活用など、いろいろな形で危機意識の醸成に向けて、啓発・普及ということをさせていただいているところであります。
  それからハード面では、道あるいは国の財政面など、全体のバランスというものがあると思います。どこまで予算を掛けるかということと、国民、道民の理解を得られるかということとの兼ね合いだと思うのでありますが、そういった範囲内で、私どもとして、例えば、堤防の上部をアスファルトで保護するといった、いわゆる粘り強い構造の堤防整備であるとか、繰り返し浸水被害が発生している区間については、先行して暫定的な掘削や河道内樹木の伐採を行うなど、昨年の大災害を経験して、こうしておけば良かったと思うような事業を順次進めさせていただいているところでございます。今年はもうあのような被害がなければ良いと思いつつも、万が一そのような状況になった場合には、しっかり対応していかなければならないと思いますし、現に西日本では今年になって雨による大きな災害も起こっておりますので、われわれも「まさか」ということに備え、しっかりと対応をしていかなければならない、こんなふうに思っております。

 

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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