知事定例記者会見
・日時/平成30年3月20日(火) 15:50~16:06
・場所/議会記者室
・記者数/25名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
1 平成30年第1回定例会の閉会にあたって
2 平昌パラリンピックの閉幕について
3 中国への訪問について
4 意思疎通支援条例と手話言語条例の制定について
5 道発注工事における仮契約解除要件の見直しについて
記者からの質問
1 特別職人事について(1)
2 大間原子力発電所について
3 特別職人事について(2)
知事からの話題
平成30年第1回定例会の閉会にあたって
それでは、今日は私から5点お話させていただきます。
一つ目は、今日、(平成30年)第1回定例会が終了いたしました。
2月21日から今日(3月20日)まで、約1カ月の期間でありました。総額2兆7,498億円の一般会計当初予算を議決いただきました。また、道が提案させていただいた障がい者の方々の意思疎通支援の条例、それから手話言語に関する条例、民泊に関する条例、そして議員の皆さま方が全会派で共同提出された自転車条例などについて可決をいただいたところであります。
今回の議会での議論を踏まえ、道政の推進にしっかりと活かしていきたいと考えております。
平昌パラリンピックの閉幕について
二つ目でありますが、平昌パラリンピックの閉幕についてであります。
平昌パラリンピックは10日間の日程を終え、3月18日に閉幕いたしました。どさんこ選手7名、そして関係者の方々にお疲れ様と申し上げたいと思います。
道からは担当局長を現地に派遣いたしまして、ご家族やサポートしている方々と一緒にどさんこ選手を応援し、エールを送らせていただきました。今大会、オールジャパンで選手団全体としては、前回のソチパラリンピックの6個を上回る10個のメダルを獲得したことはご承知のとおりであります。どさんこ選手では、メダルが期待された狩野選手は残念ながらメダルを逃されたところでありますが、入賞を果たされました。また、道庁職員が専用のシットスキーの開発などにも協力させていただいた新田のんの選手は、初出場ながら大変健闘されました。こういったことを含めて、どさんこ選手の方々が本当に一生懸命競技に取り組まれ、感動をわれわれにいただいたことを感謝申し上げたいと思う次第であります。
そして、オリンピック・パラリンピックが終了しましたので、以前、この場でも申し上げておりました、仮称ですが「オリンピック・パラリンピックの出場者のチャレンジを讃える会」につきましては、選手の皆さんの日程を優先しながら準備を進めてまいります。
中国への訪問について
[配付資料:知事の北京訪問について(PDF)]
三つ目であります。配付資料もございますが、私の中国出張についてであります。
今度の日曜日の3月25日から27日まで、中国の北京にある清華大学や中日友好協会を訪問させていただくことといたしております。
ご案内のとおり清華大学は、中国の国家的指導者を輩出している大学でありまして、昨年(2017年)の7月に東京に邱(きゅう)学長が来日された機会に、私も東京にまいりまして、道と清華大学との間で、国際的な共同研究や人材交流を進める包括交流に向けた覚書を取り交わさせていただいたところであります。この覚書のもと、相互に訪問するなどして交流を進めることにいたしておりまして、まず、私が北海道大学の名和(なわ)総長とともに清華大学を訪問することとしております。その際には、邱学長を表敬訪問し、トップ同士の会談を行うと同時に、清華大学の関係者の方々を対象に、北海道の魅力や産学官連携の取り組み、さらには、これからの清華大学と道の交流拡大の方向性などについて、私からプレゼンテーションを行わせていただくこととしているところであります。
また、清華大学に加えて、中日友好協会の唐家璇(とう・かせん)会長にもアポイントをいただけましたので、北海道日中友好協会の青木会長とともに、久しぶりに唐先生にお会いし、さまざまなお話をさせていただければと思っているところでございます。
今年は、日中平和友好条約締結40周年という節目の年でもありますので、道といたしましても、今後は、さまざまな分野で中国との交流をさらに積み重ねてまいりたいと考えております。
意思疎通支援条例と手話言語条例の制定について
四つ目でありますが、意思疎通支援条例と手話言語条例の同時制定についてであります。
本日、(平成30年第1回定例会)最終日におきまして、障がいのある方の意思疎通支援条例と、手話言語条例を道議会で可決いただいたところでありまして、4月1日からの施行に向けて、今、最終準備を行っているところであります。まずは、この条例制定に向けご検討いただいた(北海道障がい者施策推進審議会)意思疎通支援部会の委員の皆さま方をはじめ、関係の皆さま方にあらためて感謝を申し上げたいと思います。こういった形で、二つの条例が同時に制定されたのは、広域自治体、都道府県レベルでは全国初とお伺いしているところでありまして、大変感慨深いものがあります。
先ほど、本会議場で北海道ろうあ連盟の皆さまをはじめ、関係の皆さま方と条例の制定を記念する写真撮影をさせていただいたところであります。その際に、若干ではございますが、私自身、手話でごあいさつをさせていただきました。これからも、機会に応じてできるだけ手話でごあいさつができるよう、研さんを積んでまいりたいと思っております。
また、新年度からは、私ばかりではなく、部長や振興局長などもいろいろな機会の中で手話の発信をするなど、全庁を挙げて多様な意思疎通手段を用いた情報発信などをしっかり行っていきたいと思っております。このようなことを通じて、市町村の皆さま方、関係団体の皆さま方のご理解やご協力もいただきながら、障がいのある方とない方の社会的な障壁の解消に向けて、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
道発注工事における仮契約解除要件の見直しについて
五つ目でありますが、道発注工事における仮契約解除要件の見直しについてであります。 今定例会におきまして、リニア(中央新幹線の談合)関連の逮捕事案等を踏まえまして、予算特別委員会、また、昨日(19日)の総務委員会におきましても、談合容疑により役員が逮捕された事業者と契約すること、あるいは東京都など他の都府県で、仮契約の解除ができるよう契約約款を定めていることなどについて、いろいろなご議論をいただいたところであります。
現在の道の仮契約約款や入札告示などにおきましては、「指名停止となった場合に仮契約を解除できる」旨の定めをしておりませんので、入札の落札後は、契約の信義則から契約締結に向けた事務を行わなければならないということになっているところであります。
仮に、契約解除するとなった場合には、道側の理由による契約解除となることから、損害賠償金の請求の可能性が起こるのではないか、また、事件とは直接関係のないJVの構成企業の方々に経済的損失が生じるのではないかなど、さまざまな影響が想定されるところであります。
こういったことから、私ども道といたしまして、今後こういった契約事務の混乱の未然防止と道民の皆さま方の疑念を払拭するためにも、仮契約の解除ができるように、まずは他都府県の状況を十分に精査していかなければならないわけでありますが、その上で、道の入札・契約事務手続きや仮契約約款等を速やかに見直しを行うよう、私から担当部局に指示をしたところでございます。
これから速やかに検討し、できる限り早く、見直しを行ってまいりたいと思います。
私からは以上5点であります。
記者からの質問
(HTB)
先ほどの本会議に関する件でお伺いいたします。山谷副知事の後任として阿部経済部長を選任する議案の採決の際に、自民党会派の方10人ほどが席を立たれました。知事への抗議とも受け取れるような行動を知事はどのように思われたのか、受け止めをお願いします。
(知事)
分かりました。今日(平成30年第1回定例会)最終日、特別職の人事案件を提案させていただきました。3件提案させていただきましたが、反対意見を述べられた会派の方もいらっしゃいました。また、今ご指摘いただきましたとおり、欠席された議員の方々もいらっしゃった中で、同意をいただいたということであります。
私といたしましては、議決をいただいたわけでありますが、こういった状況につきまして、真摯(しんし)に受け止める、そして謙虚に受け止める、このように申し上げたいと思う次第であります。そして4月1日以降、今、申し上げたような私自身の思いをしっかりと踏まえながら、新体制で道民の皆さま方の幸せのため、そして本道の経済社会の発展のために、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。
(北海道新聞)
青森県で建設中の大間原発についてなのですけれども、函館の市民団体が大間原発の建設差し止めを国や電源開発に求めた訴訟の判決で、函館地裁が請求を棄却しました。知事の受け止めを伺えますでしょうか。
(知事)
議会中で、詳細な判決の内容等については報道以上のことはまだ承知しておりませんので、明日以降に事務方から内容の報告を受け、しっかりと分析をしなければならないと思っております。
大間原発につきましては、世界で初めて全炉心でMOX燃料を使用する商業炉であるということで、函館市をはじめとする道南地域の皆さま方が大きな不安を持っておられるというふうに承知しております。市民団体の方々の提訴もありましたけれども、別に函館市も東京地裁に提訴をしておられるという状況にあります。私の考えは以前から申し上げておりますけれども、現時点において、大間原発は施設が未完成でありますし、これまでも建設中止、建設工事の中断を含めて、立ち止まって検討すべきということを申し上げておりまして、今においてもその考えは全く変わっておりません。
(毎日新聞)
先ほど冒頭の(質問にあった)本会議での副知事人事案件の裁決の関係でお伺いしたいのですけれども、退席した自民党会派の道議の皆さんは、自民党会派の大半ではないのですけれども、(自民党)道連の幹部なども含まれておりまして、見方によっては自民党道連との対立の構図になっているようにも見えたのですけれども、それについて知事ご自身はどうご覧になっているのでしょうか。
(知事)
私はそういう認識には至っておりません。先ほど申し上げましたように、これまでもさまざまな議案を私どもから提案申し上げていることに対して、いろいろなご意見などもありますが、結果としては、同意をいただいたという状況の中で、今回の議員の皆さま方のそれぞれの思いというものを謙虚に、そして真摯(しんし)に受け止めて、4月1日からの新たな体制でしっかりと仕事をしていきたい、こんなふうに思っております。
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