知事定例記者会見
- 日時/令和2年1月6日(月) 15:00~15:20
- 場所/記者会見室
- 記者数/28名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
- 年頭に当たって
- ウポポイ(民族共生象徴空間)PRの取り組みについて
- 鉄道の利用促進に向けた取り組みについて
- ベトナム訪問について
記者からの質問
- ベトナム訪問について
- 北海道百年記念塔について
- 年始のあいさつについて
知事からの話題
年頭に当たって
私から、何点か話題を提供させていただきたいと思います。まずは、道政記者クラブの皆さま、明けましておめでとうございます。本年もどうぞ皆さまよろしくお願い申し上げます。
先ほど、職員に向けたあいさつの中で、令和2年、2020年は北海道にとって大きなチャンスの年を迎えると申し上げました。まずは、来週15日から始まります「道内7空港の一括民間委託」、この春に実現する予定であります「新千歳空港の発着枠の拡大」、そして残すところあと109日に迫りました「アイヌ文化発信の拠点ウポポイのオープン」、日ロ両国の関係強化が期待されます「日ロ地域・姉妹都市交流年の開会式の道内開催」、そして東京2020オリンピックのマラソン、競歩、サッカーが札幌で行われるということなど、北海道の魅力が世界に届き、国内外との交流の一層の拡大が期待される「北海道・新交流時代」の幕開けとなる1年であるということであります。
これらの大きなチャンスをしっかりと捉えまして、道民の皆さまと共に成功させて、令和2年、2020年を将来を担う子どもたちの記憶に残り、北海道の歴史に刻まれる、そういった素晴らしい年としていきたいと思っているところであります。
今年も、この記者会見の場におきまして、話題も含め道政の取り組みですとか、私の考え方、思いなどについて発信させていただきたいと考えておりますので、道政記者クラブの皆さまには、引き続きよろしくお願い申し上げます。
ウポポイ(民族共生象徴空間)PRの取り組みについて
それでは、話題に入りたいと思いますけれども、ウポポイのPRの取り組みについてであります。こちら資料を配らせていただいていますが、4月24日のウポポイのオープンに向けまして、民間の皆さまによります応援の輪が確実に広がってきております。今回も新たな取り組みについてご紹介させていただきたいと思います。
まず、JAL(日本航空株式会社)でございますけれども、「エールを北のチカラに。ほっかいどう応援キャンペーン」といたしまして、1月14日火曜日から4月24日金曜日までの搭乗分を対象といたしまして、抽選により、観光タクシーで巡るウポポイ入場と白老周辺観光などをプレゼントするという取り組みを開始していただく予定でございます。
次に、札幌ビューホテル大通公園でございますが、本日から2月29日土曜日まで、「白老フェア」といたしまして、ランチビュッフェでアイヌ料理をアレンジしたメニューの提供や、抽選によりましてウポポイの入場券をプレゼントする、そういった取り組みを行っていただくということであります。
次に、イノヴェッグでございますけれども、ウポポイのロゴマークを掲載いたしました「ハスカップヨーグルトジェラート」の売り上げの一部を、アイヌ民族文化財団に寄付していただけるということでございます。
そして、サッポロウエシマコーヒーの「北海道ハスカップガラナ」や、雪印メグミルクの「味わい北海道しぼり」には、ロゴマークを掲載いただいております。
また、北海道も発売団体となっております「関東・中部・東北自治宝くじ」の図柄で、ウポポイの開設をPRいたします。私の右手にパネルがあるのですけれども、これはウポポイの入場券ではないかというぐらいのインパクトがあるわけですけれども、ウポポイの全景を全面にあしらった、こういった宝くじが明後日から発売となります。道内外の宝くじのファンの皆さまにウポポイをPRさせていただきますとともに、宝くじの売り上げ向上につながればと考えています。
引き続き、一層のPRを進めてまいりますので、マスコミ各社の皆さまにおかれましては、オープンまで残すところあとわずかでございますので、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
鉄道の利用促進に向けた取り組みについて
次の話題でございますが、こちらも資料をお配りしておりますけれども、鉄道の利用促進に向けた取り組みを3点、お話をさせていただきます。
まず1点目でございますけれども、資料をご覧いただければと思いますが、「北海道の鉄道」動画コンテストということで、北海道の鉄道の魅力を多くの皆さまにPRする動画作品を募集いたします。募集期間は本日から3月22日日曜日まででありまして、応募はYouTubeを通じて行います。今後のプロモーションなど、鉄道利用促進の各種事業に活用させていただきたいと考えておりますので、ぜひ奮ってご応募いただければと思っています。
次に2点目ですけれども、「子ども鉄道旅体験in日高線」。こちらをご覧いただきたいと思いますが、今週末の11日土曜日、むかわ町の小学生17名にご参加いただきまして、日高線の鵡川駅から苫小牧駅までの「子ども鉄道旅体験」を実施させていただきます。昨年7月の第1回から数えて、今回で4回目となるわけであります。将来の鉄道利用を担う子どもたちに鉄道の楽しさや魅力などを感じていただきながら、地域のことを学ぶ機会としてもらいたいと考えています。
最後でありますけれども、海外プロモーションの実施です。海外からの観光客の皆さまの鉄道の利用拡大を図るため、昨年11月の中国・上海でのプロモーションに続きまして、1月30日木曜日および31日金曜日の2日間で、北海道鉄道活性化協議会の幹事長、これは交通政策局長でございますが、タイ・バンコクに出向きまして、現地旅行会社などに対して、北海道レールパスや観光列車のPR、こちらを行わせていただきますほか、北海道観光振興機構と連携いたしまして「JAPAN EXPO THAILAND(ジャパン エキスポ タイランド)2020」でプロモーションを行う予定でございます。
道では今後とも、地域の皆さまと連携しながら、鉄道を利用していただく施策を戦略的かつ切れ目なく展開してまいります。こちらも報道各社の皆さまにおかれましては、積極的な取材をしていただければ、大変ありがたいと思っております。
ベトナム訪問について
最後の話題でございますけれども、こちらも、1枚資料をお配りしていますが、1月12日日曜日から15日水曜日までの間、ベトナムを訪問いたします。スケジュール等については、資料をご覧いただきたいと思いますが、まず初日12日でございますが、ホイアン市では、ベトナム観光総局との間で「観光交流促進に向けた覚書」を締結させていただきます。
翌13日、ダナン市では、日本の関係者約千名が参加いたします「日本ベトナム文化経済観光交流団」の行事でございます「観光交流シンポジウム」におきまして、ベトナムの政府要人や観光関係者などに対しまして、私自ら雪や流氷といった自然や食など北海道の多様な魅力についてプレゼンテーションを行わせていただきますほか、両国の知事が参加いたします「交流会」において、これまでの交流の実績や今後の展開についてアピールをさせていただきたいと考えています。
その次の日の14日については、ハノイ市において、労働・傷病兵・社会問題省を訪問させていただきまして、北海道とベトナム国との人材に関する連携を深めるために、政府関係者との面談を予定しているほか、13、14の両日、航空会社に対して直行便誘致に向けたトップセールスを行わせていただく予定でございます。
また、現地の道内関係企業を訪問いたしますほか、日本への人材の送出機関を訪問させていただいて、日本に来られる方々の思いですとか、どのような勉強をされているのか、実際に直接お会いして、お話もお伺いをしたいなと考えています。
ベトナムには、道内から多くの企業が現地に進出しておりますほか、平成29年8月に道とベトナム計画投資省との間で「経済交流に関する覚書」を締結しているわけでありまして、また、昨年9月には北海道初となります「ベトナムフェスティバルin札幌」が開催されるなど、経済や人的交流が活発化してきているところです。今回の訪問を契機に、北海道とベトナム両地域の交流をさらに加速させていきたいと考えております。
私からの話題提供は以上であります。
記者からの質問
(北海道新聞)
今、ご紹介がありましたベトナム訪問についてお聞きします。日程の中で航空会社との面談ですとか訪問とか、直行便就航に向けたトップセールスを行うということでしたけれども、今後その誘致活動に向けて、あらためてどういうふうに進めていくのかというのを教えていただければと思います。
(知事)
今回のベトナム訪問でございますが、私が言うまでもないことですけれども、発展するASEAN(東南アジア諸国連合)地域の中でも、特にベトナムは成長著しい部分がございます。貿易はもとより、人材交流や将来的なインバウンドの誘致先としても大いに期待できる地域でございます。そのような中で、今回、ベトナム観光総局との間で、先ほどお話ししましたけれども、締結することとなりました「観光交流促進に向けた覚書」でございますが、これは昨年9月の「ベトナムフェスティバルin札幌」に併せまして来道されたベトナム文化スポーツ観光大臣と面談させていただきましたが、私のほうから直接この観光交流促進に向けた覚書に関して提案させていただきました。今回調整を経て実現に結び付いたものであります。この覚書の締結に合わせて、先ほどご質問にもありましたベトナムの航空会社を訪問させていただいて、直行便の就航に向けたトップセールスを展開すること、このことが有効であろうと思っております。また、先ほど少し触れましたがベトナム人材については、道内においても多くの方々がすでにご活躍されております。今回、ベトナムの人材の送り出しの担当省であります労働・傷病兵・社会問題省や人材の送出機関を訪問させていただいて、一層の人材交流の活性化に向けた意見交換を予定しております。
今回のベトナム訪問を契機として、ベトナム政府や経済界の方々などとのネットワークをより一層強化いたしまして、経済、観光、人材交流をさらに促進するといったことを期待しての訪問であります。
(北海道新聞)
道立野幌森林公園の百年記念塔について、2点質問です。一昨年、道の構想で、塔の解体方針が正式に決定されましたが、それから約1年過ぎていますけれども、いまだに解体のめどが立っていないと。周辺は、今のところ、立ち入りは禁止されていますけれども、外壁が剥がれ落ちたりなどして、危険性も指摘されていますが、あらためて、解体はいつ頃になるのかの見通しをお聞かせください。
また一方で、地元では、有志による存続を求める声もありまして、先月には建築家の有志による、解体の是非を問う公開質問状も提出されました。こうした動きに対する知事の受け止めも教えてください。
(知事)
(北海道)百年記念塔についてでございますが、今ご質問の中にもありました、一昨年(平成30年)の12月に策定した構想でございますが、こちらでは、百年記念塔については、建設から50年が経過して、先ほどご質問の中にもありましたけれども、老朽化が進んでいます。安全性の確保や将来世代の負担軽減の観点から、解体して、その跡地に新たなモニュメントを設置することとしたところであります。その一方で、ご質問の中にございましたけれども、記念塔を保存したいと考える方々から、先ほど公開質問状のお話もございましたけれども、署名ですとか、公開質問状が提出されているという状況です。
道としては、先ほど申し上げた構想に沿って、現在解体に向けてスケジュールの調整や、関係機関との検討等を行っているところでありますが、記念塔を残したいと考えている方々に対しても、丁寧に対応していく必要があると考えております。
(北海道新聞)
今日、新年のごあいさつを午前中されていましたけれども、知事室をその後開放されて、職員の方々約800人とそれぞれごあいさつに臨まれたということだと思いますけれども、その狙いと、実際にやってみていかがだったかお聞かせください。
(知事)
狙いというのは、年末の仕事納めの時に全ての課を回らせていただきたいということで、3時間弱ぐらい、(時間を)掛けて回らせていただきました。その時に、なかなか直接顔を見て話をする機会というのは、知事という立場上、やはり少ないのですよね。直接お伺いして1年間の感謝の思いを伝えさせていただくのと、その中で一言二言皆さんと話をしている中で、来年はこういったことを頑張りたいのですとか、いろんなお話を伺いました。それで、1年が始まるに当たって、できるかどうかやってみないと分からなかったのですが、とにかく知事室を開放して、皆さん好きなように各部で考えて来てくださいということでやってみました。皆さんいろいろ今年1年こういったことをやりたい、またこういう課題があるのだということをお伺いして、これは非常に良かったと思っていますので、皆さんと直接やりとりする機会というのを、巨大組織ですけれども、やはりやっていきたいなと思っています。ただ今回、800人弱来ていただく予定なのですが、実はまだ終わってないのです。想定した時間を圧倒的に超過してまして、20分とか30分ぐらい押してしまって、まだ中途半端な状況になっているので、この記者会見が早く終わったら、ちょっと引き続きやりたいなと。あとマスコミの皆さんに開放したのですが、マスコミがいるとみんな緊張して喋れないという状況も分かりましたので、またこういういろんな機会を作って、風通しの良いやりとりができるように心掛けていきたいと思っています。
(北海道新聞)
手短に終わらせるようにしますけれども、こちらも。実際やりとりされて、今日、印象的だったやりとり、具体的に何かございますでしょうか。
(知事)
マスコミの皆さんにも公開させていただいた部分でもあるのですが、オリンピックの動きですとか、ウポポイの話、また縄文の(世界文化遺産登録に向けての)そういった機運醸成だとか、いわゆる2020年象徴的にいろいろ取り組んでいかなければならない職員の熱というのを直接感じることができたし、知事も、もっとうちの課で出番を作るので、知事として協力してくれというような具体的な話だとか、また一方でなかなか表に出てこない税の徴収の話だとか、今年は雪が少ないですけれど、道路管理だとか本当にいろんな、正直あまりマスコミの方も報道していただけないけれども、縁の下でとにかく、日夜頑張ってくれている職員が、われわれ誇りを持って道民の安全・安心のために仕事しているのだと、こうやって直接話をしてくれる、そういう姿を見て心強いなと思いました。マスコミの方は見ていないかもしれないけれども、私は少なくとも、その職員のみんなのことを見ているからねと今日、直接言えたので、そういうやりとりというのも大事だと思いました。
この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)