知事定例記者会見
- 日時/令和3年2月13日(土) 15:00~16:22
- 場所/記者会見室
- 記者数/22名(テレビカメラ2台)
会見項目
知事からの話題
- 新型コロナウイルス感染症対策について
記者からの質問
- 新型コロナウイルス感染症対策について(1)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(2)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(3)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(4)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(5)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(6)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(7)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(8)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(9)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(10)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(11)
知事からの話題
新型コロナウイルス感染症対策について
私から新型コロナウイルス感染症について、お話をさせていただきます。
初めに、本日5名の方が新型コロナウイルスに感染され、お亡くなりになったことが確認されました。お亡くなりになった方々に哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみを申し上げます。
これまで、1月16日から2月15日まで、集中対策期間ということで取り組みを進めてきたところでございます。まず、この期間におけます感染状況について、ご説明させていただきたいと思います。
新規感染者数でございますけれども、こちら1月16日と昨日2月12日時点の比較でありますが、これ(モニター)は1週間の累計の比較になりますが、696人、60パーセント減少しているということです。それと、人口10万人当たり何人の方が感染確認されているかというのが(モニターの)かっこ(書き)なのですが、1月16日時点では10万人当たり22人だったものが、12日時点では9人ということです。こちらの10万人当たりの数字(感染者数)が25人になりますと、緊急事態宣言の検討を要請しようという目安にしておりました。ですから、1月16日時点では、25人に大変近い状況でありましたけれども、12日時点では9人まで、10名を切るという状況になったということであります。
次に、入院患者数の状況も見ていきたいと思いますが、こちらにつきましても(1月16日現在)746人から(2月12日現在)464人ということで、38パーセント減少しています。ピークの時は998人の方が入院されていましたので、そう考えると、入院患者数も減少してきているという状況にございます。この点、新規感染者数、また入院患者数の減少、改善ということについては、これはひとえに道民の皆さま、そして事業者の方々のご理解、ご協力のたまものであります。この場をお借りして、皆さんに心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
一方で、ここで対策を緩めることができないという判断をしたわけですけれども、その状況について、これからちょっと説明していきたいと思います。今後の対策を検討する上で、日常的には、毎日、毎日、テレビや新聞などでも、今日は何人感染しましたとか、そういったことを皆さん目にされていると思うのですけれども、足元の状況のみならず、北海道を取り巻く状況についても見ていく必要があるということであります。まず、緊急事態宣言が発令されている中における全国的な動きの中で捉えていく、このことも重要だということです。例えばこちら(モニター)でございますが、人口10万人当たりの新規感染者数です。これは以前も記者会見でお話ししていますけれども、北海道がどこ(の順位)にあるかというと10番目になるわけであります。10番目、47都道府県の中で10番目に北海道は位置しているということで、そういった意味では高い位置にあるということ。それともう一つは、この(モニターの)赤で塗られているところが、緊急事態宣言が出ているところです。ですから、緊急事態宣言が出ているところより、北海道はそういう意味では高い位置にあるという状況であります。愛知県や京都府などより高いというのが、全国的な状況から見ると明らかなわけであります。
次に緊急事態宣言の対象となっている府県があるのですが、その政令市との比較で見ていきたいと思います。こちら(モニターのグラフ)ちょっとすごく簡素化したものなのですけれども、緊急事態宣言が発出された時点、宣言後のピーク、そして直近1週間を結んでみると、これ(モニター)ご覧いただきますと、これ(太線)は札幌市なのですけれども、何とか爆発的な感染拡大は回避したのですけれども、その後減少は緩やかになっているという状況であります。これらは全体のイメージとして、皆さんに見ていただければと思うのですが、では実際今どういう状況なのかというのが次(モニター)ですが、これは緊急事態宣言が出ているところ(政令市)です。札幌市は出ていませんけれども、緊急事態宣言が出ているこういった地域があるわけですが、全国の政令市の中で、札幌市はどういう位置かというと、上から3番目に多いという状況になっているわけであります。ですから、10万人当たりの感染者数で言いますと15.8人、全国の中で3番目に多いというのが、今の実際の状況ということであります。緊急事態宣言は北海道は出ていないわけですけれども、出ているところと比較しても、極めて高いという状況です。このように、道内における新規感染者数は減少傾向にあるものの、いまだ全国と比べると高いということをお分かりいただけたのではないかと思います。(10万人当たりの新規感染者数は)北海道全体で見ると47都道府県の中で10番目です。そして、特に札幌市については、緊急事態宣言の対象となっている地域と並べても全国で3番目、緊急事態宣言が出ているところよりも多いという状況になっている。この点については、留意しなければならない状況がございます。道内の感染者数をもう一段低くしていかなければならない。そのためには、北海道における中心都市である札幌市、ここの抑え込み、これが特に重要だという状況について、ご理解いただきたいと思っています。まずこれが1点目です。
そして2点目が、これからのことですけれども、3月、4月、年度末、年度初めなどは、卒業、入学、転勤、入社などがございまして、人の移動、そして会食の機会というのが増加する時期を迎えること、このことにも注意しなければなりません。直近で言うと、年末年始の行動で全国的に感染が増加するという状況もありましたけれども、皆さんに思い出していただきたいのは、北海道の昨年のこの時期のことなのですけれども、北海道は独自の緊急事態宣言を出しました。そのことによって感染拡大をいったん抑え込めたのですけれども、その後、全国的な感染拡大の中で、人の移動、そういったものの影響を受けて再び感染が拡大したという経験があるわけです。これ(モニター)は、その時の状況で、解除して増加したという経験があります。これは皆さん覚えていらっしゃる方が多いのではないかと思います。まずこの経験があるということ。そしてさらに、これからどういったことがあるかというと、全道的にワクチンの接種、これが始まるわけです。ワクチンの接種に備えた体制構築にも資する、そういった医療提供体制の負荷、こちらをさらに軽減させて、皆さんが安心してワクチンを受けられる、そういった環境づくりもしていかなければならないわけであります。
今までご説明したことをまとめますと、今の局面においては、まずは全国で緊急事態宣言が出ています。緊急事態宣言というのは、全国的にまん延の恐れがあるということで内閣総理大臣が発令している、そういう状況になっています。緊急事態宣言が発令されている地域と比較しても、北海道は(10万人当たりの新規感染者数が)全体で10番目の位置にある。そして、札幌市は全国の政令市の中で上から数えて3番目の位置にあるわけです。そして、今申し上げたような3月の人の移動、それに伴うさらなる再拡大、こういったものを念頭に置かなければならない。そして、来るべくワクチンの接種、これを見据えて十分な備えをしていかなければならない、そういった重要なタイミングであるということが言えると、われわれは考えています。特に、医療提供体制への負荷でございますけれども、これは何度もこちらでもお話ししていますが、長期間にわたってかかり続けているという状況になっています。皆さんのご協力で、入院の方の人数が減ってきているのですけれども、道内で再拡大が急激に進んでいったときに、なかなか医療提供体制の負荷が厳しいものになってまいります。ここでもう一段、感染を徹底的に抑え込んで、次に来る波、それまでの間隔をまず広く持つ、そして次の波のピーク、これを低くする、このことが今必要だと考えました。こうしたことから、感染状況が減少局面にあるわけでありますが、そして、道民の皆さま、事業者の方々に、長期間にわたってご負担をおかけする中にあって、大変苦しく、そして難しい判断となったわけでございますけれども、私自身も熟慮に熟慮を重ねまして、そして専門家の方、有識者の皆さまのご意見を踏まえて、このたび集中対策期間を継続すると、継続させていただきたいという判断をいたしました。
なお、この集中対策期間の名称についてもいろいろご意見をいただきました。長期間のこういった対策にあって、自粛疲れとよく言われますけれども、そういったものがある中で、名前を変えたほうが良いのではないかと。新しい取り組みとして進めたら良いのではないかというご意見もいただきました。この点についても、本当に悩みました。悩んだのですけれども、結果としては同様の名称としたのですが、それには二つほど理由があります。一つ目として、先ほど申し上げたように、感染が緊急事態宣言が出ているところよりもまだ高い状況の中で、感染が完全に抑えられていないという状況の中で名称を変更することによって、感染拡大が一段落したという誤ったメッセージを伝える、そういった恐れがあるのではないか。そして二つ目は、全国的に緊急事態宣言が今出ています。全国民が感染対策に取り組む中において、道としても、これは確かに長期にわたっているわけでございますけれども、感染対策については集中して対策を続けていく必要がある、こうした理由によって、集中対策期間という名称で取り組みを進めさせていただきたいということといたしました。さまざまなご意見があるかと思いますが、そういった背景の下で、この名称で取り組みを進めさせていただきたいと考えています。
またその期間についても、さまざまなご意見がございましたけれども、緊急事態宣言が発令されている間は、同じ取り扱いとしようということで、この期間の設定については考えました。その一方で、特に感染者数が高い水準にある札幌市については、2月16日から今月末までの13日間、これは短期集中でさらなる感染抑制、その徹底を図っていくことといたしました。ですから集中対策期間としては、緊急事態宣言が出ている期間なのでございますが、感染者数が高い水準にある札幌市などについては、今月末までの短期集中で対策に取り組むということであります。
次に具体的な要請内容でございますが、今回新たに札幌市内全域の飲食店などに対し、午後10時までの営業時短ということでお願いすることといたしました。ここで、昨日の(北海道新型コロナウイルス感染症対策)有識者会議において、背景等について分かりやすく説明する必要があるというご指摘をいただきました。少しご説明しましたけれども、あらためて、なぜこの減少局面であるのに札幌市全域で時短を要請するのか、この点を説明したいと思います。
一つは、こちらにも書いてありますけれども、札幌市の分析では、感染者数は少なくなっている。感染者数は少なくなっている一方で、感染の範囲が市中に広がっている。数は減っているのだけれども、その範囲が広がっている。具体的には、さまざまな場所、場面が感染の経路となっている。感染者の中には、ススキノ地区以外の酒類の提供店などに関連する行動歴、こういったものが見られるということ。また、引き続き感染経路不明の感染者が一定数継続して確認されている状況がありますので、このことも理由の一つです。こうした感染経路不明、どのような形で感染されたのかがなかなか分からない方について、国の専門家からは、「その多くは飲食が原因である」、そして「飲食を介しての感染拡大が、職場や家庭、病院内、施設内での感染につながっている」といった見解が示されているところです。この見解などを踏まえて、今緊急事態宣言発出地域などを含めて、全国的にそういった飲食の場面のリスク回避ということが徹底されているわけであります。札幌市においても経路不明の感染者が一定数継続して確認されている、そういう状況にあります。こういったことから、まず考えているということです。
それと、先に説明しましたけれども、札幌市の(10万人当たりの新規)感染者数が全国的にも高い水準にあると。緊急事態宣言が出ている政令指定都市と比較して、全国で3番目の位置にある。これは全国的にも高い水準だと言えるということ。3月の人の移動時期を見据えて、ここで一段、感染者を引き下げていく、そういう必要があること。ワクチンの接種を控えて、医療提供体制の負荷をさらに軽減していく、そういう必要があること。こういった理由を総合的に見ますと、リスクが高いとされている飲食の場面における対策、こちらを通じて市中での感染を徹底的に抑える、その必要があるという判断です。
一方で、この要請に当たっては、これまで長きにわたって対策を続けてきたこと。また減少局面にある中での強い措置となること。こういったことなどを勘案しまして、対策期間中におきましても、新規感染者数、これは週合計でありますけれども、新規感染者数の直近7日間平均が10万人当たり15人を下回るなど、新規感染者数の改善が確認された場合、医療提供体制の負荷の状況等を踏まえて、前倒しでの解除を検討することとしたいと思っています。
また、この時短要請へのご協力に対してでありますが、道から支援金を支給することといたしまして、具体的には、2月16日以降、営業時間を午前5時から午後10時までに短縮いただくことに加えまして、業種別ガイドライン、「新北海道スタイル」に基づく対策に取り組む事業者の皆さまに対して、こちら1店舗、1事業者ではなくて1店舗について、1日当たり2万円ということで支給する考えであります。
また、本道は往来自粛や飲食店の営業時間短縮など、さまざまな対策を講じてまいりました。その中で、時短にご協力いただいている飲食店ばかりではなく、幅広い事業者の皆さまの経済的な影響も長期にわたっております。支援の充実・強化が不可欠な状況にあります。このような中で、国が示しました支援策は、緊急事態宣言が発令されている地域と発令されていない地域で格差があります。その格差があるため、道としては早期に独自の対策に取り組んでいる道県の事業者にも支援がしっかりと及ぶように、国に繰り返し強く要請しているところであります。この点については、引き続き要請してまいる考えであります。
その一方で、道としては非常に厳しい財政状況にあるわけでありますが、国の検討を待っていると、いつになるか分かりません。ですから国の検討を待つのではなくて、経済的な影響を受けている全道の飲食関連事業者などの皆さまに対しまして、どのような支援ができるか、関係部局に先ほど検討の指示をしたところでありまして、今後道議会とも議論させていただきながら、早急に詳細を詰めてまいります。今、その規模や金額などを申し上げることができないわけでございますけれども、本来国がこれをやるべきなのですが、国の検討を待っていると時間だけが過ぎていってしまうものですから、これは国を待たずに、道として大変厳しい財政状況にあるのですが、検討していくということであります。道議会とも議論させていただきながら、早急に詰めていきたいと思います。
続いて、引き続きの要請でございますけれども、札幌市と小樽市においては、不要不急の外出、両市との不要不急の往来自粛、こちらを引き続きお願いいたします。大変皆さんにご協力いただいたことによって、効果が出ているわけでありまして、この点、引き続きよろしくお願い申し上げます。札幌市は、本道の中心都市であります。また、小樽市は札幌市と隣接し、後志管内の中核都市であります。それぞれの市内における感染拡大の防止、これに加えまして、都市部から地方への感染を抑制する、そのためにも、札幌市民、小樽市民をはじめ、全ての道民の皆さまに、この点について引き続きご理解とご協力をお願いいたします。
次に、全道域への要請でございますけれども、国の緊急事態宣言が発令され、全国的な対策が取られています。こういった中において、道民の皆さまには、対象地域、緊急事態宣言が発令されている地域との不要不急の往来、こちらを控えていただくようにお願いいたします。
続いて、飲食の場面での感染リスクを徹底的に避けるため、これは繰り返しでございますけれども、今はできるだけ同居していない方との飲食は、引き続き控えていただきたいと思います。このたび、札幌市全域で飲食店の時短をお願いするわけでありますが、ここで誤解のないようにお話をさせていただきたいのですけれども、感染リスクが高いのは、飲食店という場所ではなくて、飲食する場面、飲食という行為であるということについて、ご理解いただきたいと思います。飲食の場面、これは以前お話ししましたけれども、飲食の場面での事例、これをあらためてちょっと紹介したいと思います。これ(モニター)は飲食店ではないのですが、自宅でみんなで集まって会合をしようという場面での話ですけれども、若い世代6人の感染が確認された事例です。友人同士が自宅に複数回集まって、長時間飲酒という形で、これは飲食店ではないわけです。飲食店ではないのですが、ご自宅で飲酒を行っていたということ。実際にそれで感染が確認されていますという例です。
二つ目は、こちらも以前お話ししましたが、「子どものクラブ」ということで、これはクラブに通う生徒や保護者の方11人の感染が確認された事例です。飲食ができる見学席を利用した際に、マスクの着用が不徹底だったということであります。この事例も飲食店ではないわけです。ですからこの点、注意いただきたいと思います。
札幌市内においては、営業時短をお願いしているわけでありますが、感染拡大防止には飲食店という場所よりも、飲食の場面におけるお一人おひとりの感染予防に向けた意識が重要ということになります。日頃から、飲食店、飲食店以外にかかわらず、飲食の場面での感染リスクというものには、皆さん引き続きご注意いただきたいということであります。
そして先ほど年度末、年度初めに向けた備えが必要だというお話をさせていただきましたけれども、道としてもその対策に取り組んでいきます。国のほうでは、そういったイベントを控えてくださいということなどが出ているわけですが、具体的には不要不急でなくても、転勤ですとか入社ですとか入学ですとか、これは不要不急ではない移動で、そういった場面が当然あるわけですから、そこに対して、「新北海道スタイル」としての感染拡大防止の具体的な取り組み、これを進めていく必要がございます。先ほどの(新型コロナウイルス感染症)対策(本部)会議でもお話ししましたけれども、こちら年度末、年度初めの新しい行動様式として、北海道からこういった広く呼び掛けを行っていって、道外から、域外からの転入者の方々に対しましても、チラシやポスターなどによる普及啓発を行っていくことによって、われわれが1年前に経験した感染の再度の拡大という経験を、どうしても増加傾向になってくるリスクが上がってくるのですけれども、前広にそういった対策をやっていこうということで取り組んでいきたいと思っています。道としては今後の人の移動、こういった活発化などを見据えて、もう一段、繰り返しになりますけれども、感染を徹底して抑え込む、そういう必要があるということであり、新たな集中対策期間、あらためて道民の皆さま、事業者の方々にご理解とご協力をいただきまして、感染拡大防止対策の徹底に取り組んでいきたいと考えております。皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。
ありがとうございます。
記者からの質問
(北海道新聞)
今日の新たな対策の発表を、やはり知事、何度も強調された感染が減少局面にもかかわらず、対策を強化されるということについて、丁寧ないろいろとご説明があったかと思います。昨日の有識者会議の専門家からのご指摘の中でも、やはり分かりにくいという声が結構あったことを踏まえた対応なのかなとは思うのですけれども、こういった分かりにくいという声を、今どのように受け止められて、なおかつ、それでも分かりにくいという声が、今後あるとは思うのですけれども、今後どのように対応していきたいか。で、この説明で納得感はある程度道民から得られるというお考えなのか、その辺ちょっとお考えをお聞かせください。
(知事)
新型コロナウイルス感染症に対する対策については、皆さんいろんなご意見をお持ちだとは思っています。ただ確かに言えることは、感染確認されている方の人数だとか、そういったところについては、いろんな人が見ても共通の数字として見られる部分だと思っていまして、どうしても先ほど冒頭申し上げたように、北海道で何人の感染が確認されたのかということで、毎日その新規感染者数を皆さんは関心を持って見てくれているとは思うのですけれども、実は対策期間を振り返って整理すると、先ほど申し上げたような、確かにこういった形で減少しているという状況はあるのですけれども、例えば10万人当たり(の新規感染者数)で見ると、実は緊急事態宣言が出ている地域よりも感染の割合が高い北海道の状況や、また札幌市で今回対策を講じていくのですけれども、政令指定都市の中では全国で3番目に高い状況です。まずそれが足元の全国から見た状況であります。さらにちょっと先を見ますと、やはり3月だとか、そういう活発に人が移動されたりとかいうこともある。そして医療従事者の方も大変(な中)今コロナの対応をやっていただきつつ、さらにワクチンの接種、これをしっかりやっていくということなども考えますと、やはりもう一段下げていくということが必要ですので、ここは足りない点なども含めて、皆さんからご指摘を絶えずいただきながら、とにかく繰り返し丁寧に疑問に思われる方について、その背景を説明していくということに尽きるかなと思います。
(北海道新聞)
それとですね、こういった対策の内容に至るまで、恐らく札幌市とさまざまな事務レベル、さらには市長、知事を含むトップレベルのやりとりを重ねた末の、この対策ということだと思うのですけれども、この間の協議というのはどのようなものだったのか、そこをちょっと可能な範囲で教えていただければと思います。
(知事)
札幌市との対策協議にあっては、これまでもさまざま繰り返してきていまして、まず札幌市においては、やはり市内における感染状況の分析をしていただく中で、先ほど申し上げたように感染者数は減少しているのだと。ところがその範囲が広がっているのだということであったり、あとやはり感染経路不明の方というのがどうしてもなかなか水準として継続して、ある程度の割合で出続けていくという、まず足元の状況の中で、有効な対策を講じていかなくてはいけないと。もう一段下げていかなくてはいけないということについて、お互い認識を共有する中で、ではどういった対策を取っていこうかということを議論し、今回、認識を一致して、皆さんにお願いしようという形なのです。
(北海道新聞)
その協議では、それぞれの認識というのは最初から割とこう寄っていたわけなのですか。それともやはりこう隔たりがある程度あったのでしょうか。それがもともとあったのだとしたら、どういう認識の違いがあって、それをどう擦り合わせたのか、可能な範囲で結構ですので。
(知事)
いろんなご意見が、札幌市としてもそうでしょうし、道庁の中にもいろんなやはりあらゆる選択肢というのを考えなければいけないということであります。基本的に共通しているのは、やはり先ほど申し上げたようなこういう状況だとか、全国的に見てもやはりなかなか高止まっているところが正直あるということで、もう一段やはり対策しなくてはいけないということについては一緒なのです。その中でどういったパターンがあるかということについては、さまざまありましたので、最終的には、札幌市全域における飲食の場面における対策の徹底ということで、お互い共通の認識になったということです。
(北海道新聞)
最後になりますけれども、小樽市と札幌市において特定の地域ということで、その外出自粛ですとか、札幌市は時短要請という特定地域の対策というのを今回打ち出すわけなのですが、この期間が今月末までということで、集中対策期間が3週間に設定されているよりもちょっと早めになっていて、先ほどの説明だと短期集中、そういうような認識だということなのですが、一方で対策の期間がずれることで、またここも分かりづらいという受け止め、昨日も自民党の道議の方から、一部そういう指摘があったのかなと思うのですけれども、ここのあらためてちょっとその対策期間がずれた理由と、ちょっと分かりづらいという指摘に対する認識、考えなどをお聞かせください。
(知事)
今回、2月28日までという、2月いっぱいまでという対策期間で13日間なのですけれども、今までウイルスの潜伏期間などを考えて、大体14日間というのを一つ考慮してきました。1日足りないのではないかという話があるかもしれませんが、月末という一つの節目で2月28日までの対策とさせていただきたいということは、まず期間設定において考えました。
時短を市全域にかけるという強い措置になります。これまで対策も札幌市においては続けてきたわけでありますし、まずは感染が減少傾向にある。そういう状況の中で先ほど申し上げたことを、繰り返しになって申し訳ないのですが、3月以降の人の動きの活発化だとか、ワクチンの接種だとか、医療提供体制の負荷、これを低減させる必要があるだとか、そういったことを踏まえて、2月中に何としてでも短期集中で対策を講じたいというのが、この時短などに対する考え方です。
一方で、集中対策期間の話は話題の中でもお話ししましたけれども、緊急事態宣言というのは、内閣総理大臣が全国的にまん延の恐れがあるということで発出しているところです。ですから、そういった状況の中で全国的な対策等、しっかり全国民、また全道民一丸となって、その期間中は対策を講じていくという考えから、先ほど申し上げた2点ですよね。そういう対策がトーンダウンしたのではないかという印象であったり、そういった全国的な取り組みの中で、この対策期間の名称の変更はしないことと、その期間を合わせるという判断です。
(NHK)
まず1点お伺いしたかったのが、今回対策について2週間も待たずに解除することもあり得るということだったのですけれども、実際に今回対策を打ち始めて効果が見えるのは14日後ということで、少なくとも最初の検討でも10日は必要だと思うのですが、これはつまり、この対策の効果が見えない段階でも感染が下がれば解除するということがあるということの認識でよろしかったのでしょうか。
(知事)
対策の効果は確かにそのとおりなのですけれども、現時点でも減少傾向にあるという状況なども含めて、あとやはり医療提供体制などを踏まえて判断しなければいけないと思っています。一方で全市に対策を講じた中で、一つみんなでどういうゴールを目指していくのだということについては、札幌市の中でもやはりそういう設定が必要だという状況の中で、一つは(新規感染者数が)10万人当たり15人という、これが一つ目標としてある中で、これを下回るという状況、一時的に下回っても駄目ですけれども、1日だけ下回りました、次の日からすごく増えましたということになってしまうと駄目なのですが、そういうものを皆さんと共有した中で、もう1回ちょっとみんなで頑張ろうということで設定させていただいているということです。
(NHK)
先ほども知事の説明であったと思うのですが、感染者数が下がってきているこのタイミングで強めるという中で、それは短期集中で終わらせたいというような思いがあるということを強調されているのかなと思うのですが、実際問題ここで短期で解除できなかった場合、やはり対策疲れがある事業者の方もいるわけなのですが、そこで、今回の対策で十分なのかというお考えであるのか、そこを協力を求めるためには、やはり知事の決意というのをあらためてお伺いしたいなと思うのですが、そこについてお願いします。
(知事)
これは皆さんに申し上げたいのが、この集中対策期間を進めてきまして、本当に自粛疲れだとかいろんな厳しい状況の中でも、皆さん本当に協力していただいています。そのことによって、新規感染者数、先ほど申し上げたとおり、これ(モニター)を見るとすごくよく分かるのですけれども、爆発的な感染拡大を回避して、本当に何とか踏ん張ってきました。ところがその減少スピードがものすごく他の地域は速いです。ですからこうなってくると、簡単に言えばくすぶり続けると、最後の再拡大がどうしても高い山になってきたり、より早く訪れるということがあります。そうすると、かつて東京都よりも多かったのです、北海道。ですから、ここまでみんなで協力して下げてきた中で、もう一段やはり下げると、そういった次の山が来るのも遅くなるし、ピークも低くなるし、それとやはりワクチンの接種だとか、3月、4月はどうしても年末年始のものを見ていると、基本的にはそういった(人の)動きがありますと、やはり多少増加すると思います。ですからそういったことも踏まえて、やはり今対策をする、そしてこの対策は何とかやはり2月で終わらせたいです。ですから皆さんと一緒に協力して、一致団結してここは抑えて、そしてワクチンもしっかり皆さん受けられるような状況をつくって、年度末、新年度に向かっていくという流れをぜひつくりたいということですので、どうかご協力いただきたいと思います。
(NHK)
その点についても、今(モニターに)出ているグラフを見てもそうなのですが、これまで札幌市に対する時短要請などを中心に対策を講じてきたのかなというのがこれまでの流れを見ているとあるのですが、12月にはいったん解除したということもありますし、今回広げるということもあります。この一貫性についての認識、その対策の一貫性についての認識というのと、やはり札幌市の下がり方と、他の地域の下がり方で違いがあるというのは、もしかしたらこの問題だけではないのかもしれませんが、対策が実際にこれで十分なのかということも検討しないといけないのではないかと思うのですが、その中でこの今回全市に広げたという一方で、その時間を(午後)8時までで(支援金を)4万円に増やすとか、そういったことの検討についてはなかったのかというのをお伺いしたいなと思います。
(知事)
今減少傾向にある中で、これは強力な対策をすれば感染症対策上は効果があるのは間違いないと思います。ですから、とにかく皆さんはもう家にいてくれと、一切外出しないでくれとやれば、それは感染者数は下がると思います。ただ、今法律上まん延防止等重点措置だとか緊急事態宣言下における緊急事態措置だとか、いろんな対策のレベルやその対策のあり方というのがだんだん整理されてきまして、その状況に至らない中でどういった対策を講じていくのかと考えると、その(午後)10時までの時間短縮というのは今までの対策の取り組みとしても、実はそれで何とか爆発的な感染を回避してきたというのもありますし、それを全市に広げることによってよりリスクを下げるという効果を期待した中で、この対策を実施するということです。
(NHK)
あと2点だけなのですが、今回その医療提供体制の負荷というのをやはり強調されていると思うのですが、今回その感染者数を減らすというのはもちろんなのですが、一方でやはり医療提供体制自体を強化していく、その必要性もあるのかなと思うのですが、その新年度予算ももうすぐ発表されると思うのですが、その中でどういう対策を打ち出していくのかというのと、あと最後に小樽市についてなのですが、今回先ほど説明の中でもやはり状況が少し違うということではあるのですが、小樽市では市中感染が広がっているとかそういう状況がある中で、小樽市に対しては道として特措法(新型インフルエンザ等対策特別措置法)に応じた時短措置を行わない、札幌市については道がお金を出して行う、この違いについて最後にお伺いしたいと思います。
(知事)
医療提供体制の点については、皆さんに状況を確認させていただく中で、最大確保病床が1811床から1827床に若干増えました。今、最大確保病床に対する病床利用率というのは25パーセントとか26パーセントぐらいなのです。医療提供体制の確保、さらに体制を強化していくということをやりながら、今足元の状況としてはそういう状況です。ですから、感染が爆発的に増えて医療につながらない状況の中で、例えば不幸にもご自宅で亡くなるとか、そういう事態が道内で起きているという状況ではないです。ですからそこはしっかり堅持していかなくてはいけないということです。
それと小樽市の状況については、小樽市との協議を重ねています。小樽市の分析、この点についても確認しています。感染経路不明、これも一つ市中での感染の広がりを疑わせる、そういう話になってくるのですけれども、ご覧いただいているかもしれませんが、感染経路不明でという方は少ないのですね。もうほとんどいらっしゃらないような状況なのです。ですからそういった感染経路不明の割合が低いと。一方で札幌市については、感染経路不明の方が継続して一定程度出てきている。だからここを考えると、少しちょっと状況が違うということがあります。それと飲食店における集団感染、これが札幌市では確認されています。これはススキノだけではなくて、ススキノ以外も確認されているのですけれども、小樽市の場合はそういったものがないという状況の中で、小樽市ともいろいろ相談しまして、今回は不要不急の外出と往来(自粛)については継続してお願いしたいのだけれども、そのような対応としたいということで、われわれとしても妥当であろうということで、お互い話をさせていただいているということです。
(読売新聞)
飲食店への対策についてなのですけれども、知事はこれまで今までの説明で、感染防止をもう一段する必要があるという説明があったと思うのですけれども、それに加えて、これまでススキノでの対策に集中していて、支援金などもススキノにいっていて、実際時短要請が出ていなくても結局人が来ないのに支援金がないというような方々からの要請などもあったかと思うのですけれども、そういった方にも要請をすることで支援金を出すという、経済的なそういった狙いというのもあるのでしょうか。
(知事)
この支援金でございますけれども、営業は皆さん、本来自由なのですね。本来、営業を何時にやろうが皆さんの自由なのですけれども、感染リスクを回避するということで協力を要請して、それについてご協力いただけるということでの支援金です。ですから、そういう意味では補償の議論のときもありますけれども、国としてはそういった補償金的な、補償をしっかりやるべきだという議論を全国知事会でもいろいろやってきましたが、そういった意味では完全なる補償では当然ないのですね。感染症上の対策が必要だということに対して(要請を)出して、その協力に対してお金を払うというものですから、あくまで経済支援ではないのですね。経済支援というのは、経済支援として当然やらなくてはいけないわけですから、そういった形で対策を当然講じているということです。
(読売新聞)
今回、支援金については、道のほうで負担するということなのですけれども、これまで札幌市と折半という形が多かったかと思うのですけれど、その辺りはどういった議論というか、経過で決まったという。
(知事)
この点については、ちょっと事務的な話になって恐縮なのですけれども、今までは道として地域負担分として2分の1を札幌市に補助という形で出してきたところなのですけれども、今月示された国の3次補正分の(新型コロナウイルス感染症対応地方創生)臨時交付金というのがあるのですけれども、これは協力要請推進枠を活用して、時短要請等への協力支援金を支給した場合に、この都道府県にその割り増しの算定ということがなされているのですね。そういった算定の変更があったので、その点についてはしっかり考慮して、札幌市が支援金の支給に要する経費のうち、国の協力要請推進枠、これを活用した残りの2割、8割は国がやってくれるのです。残りの2割、この部分については道が負担するということで整理したということです。
(朝日新聞)
これまでに出てきた今日のプレゼンテーションおよび出てきた質問について、ちょっと確認を加えていきたいと思いますので、こまごまお伺いしますけれども、ご容赦ください。まず、知事が何回も強調されている「(札幌市の10万人当たりの新規感染者数が)全国で3番目」なのですが、これは東京23区という最も大きな感染の拡大している地域が含まれていません。含まれていれば当然、北海道の順位もかなり下がると思うのですが、それはどうしてなのでしょうか。
(知事)
政令指定都市との比較ということで、比較させていただいています。
(朝日新聞)
政令指定都市でくくる意味というのが特にないと思うのですけれども、それはどうしてなのでしょうか。
(知事)
人口規模などで、法律上その政令市の指定があって、県における中心的な市が多く構成されています。緊急事態宣言が発出されている中で、政令市を抱えているところは、政令市における感染確認数が比較的多いのですね。人口が多いから当然なのですけれども、そういう状況の中で比較することが、一定程度の参考になると考えています。
(朝日新聞)
あと、今画面に映されているこのグラフのようなものなのですけれども、このグラフのようなものは、これはどう考えてもグラフではないのに、どうして減少は穏やかと言い切れるのでしょうか。
(知事)
これは、本当は数字で時点の表を出そうかなと思ったのですが、皆さんなかなか数字を見てもどれぐらいの差があるか、ちょっと分からないなということで、点を捉えて結んでいるだけなのですけれども、こういった形で見ていただくと、大体差が分かるかなということで整理したというものです。
(朝日新聞)
点はこれは3点ありますが、まず1点目と3点目においては、これは時系列で横軸に置くことはできますが、宣言後のピークというのは各地点違うわけで、系列的に合わない。これは線でつなぐこと自体がそもそも不適当な図ではないですか。
(知事)
これは、われわれとしては分かりやすいかなと思ったのですが、確かに時点のずれですよね。ピークはそれぞれ違いますから、その時間の整理として考えるときはピーク、山がそれぞれずれてくるというのはあるかなと思います。
(朝日新聞)
これを見ますと、知事もおっしゃっていたとおり、北海道、特に札幌市は成功して、このピークというものの差がほとんどなかったわけですよね、ベースに比べて。そしてベース以下に落としているということは、これは他のところと比べて、うまくやったということの証でもあると思うのですけれども、これをもってして、札幌市が足りていないというのは、ちょっといかがでしょうか。穏やかだといかがなのでしょうか。
(知事)
札幌市の対策がうまくいっていないということではなくて、札幌市の対策が、しっかり札幌市とも道は連携して、何とか感染拡大の波を低くして、減少に転じさせていることは、当然これは皆さんの力で結果が出ています。ただ先ほど申し上げたような状況と、全国的な比較も持ち合わせることがやはり必要だというのは、われわれの考え方です。
(朝日新聞)
これで比較している内容の理解というのが、統計的にはこれ多分言えないことをおっしゃっているのではないかと思うのですが、その辺りの統計の検証はされたのでしょうか。
(知事)
ちょっと細かい話になってきますけれども、これだけではなくて、これはピークと緊急事態宣言が発出されている時点、ピーク、そして直近の状況というのを皆さんにご覧いただく中で、札幌市の効果が出ているではないかというお話が今ありましたけれども、そのとおりだと思います。感染のピークが他の地域に比べてやはり低い山で抑えられているというのは事実ですし、また発出前から努力している中で、継続した中で、その発出時点よりも、要は下方に転じているというのも事実ですから、これ一つをとって何か対策の切り札というか、これがあるからこうなのだということではなく、皆さんにどういう状況にあるのかというのを、ある程度理解していただく上で、こういった形で見ていただこうということを考えたものです。
(朝日新聞)
あと、10万人当たりのその新規感染者数の比較においてですね、人数で例えば一番だとされる、18.7人の千葉市と比べてもわずか3人でしかありません。ということは、この大体並びで見てですね、その有意な差があるかどうかというのはよく分からないし、あとそのクラスターの発生等によって、容易に変動が起き得る数だと思うのですが、そういった感染の質とも比較した上で、札幌市は他のところに比べて大変だということをおっしゃっているということでよろしいのですか。
(知事)
そうですね。これは一時点の1週間平均を捉えているだけではなくて、これまで感染確認されているのはずっと当然続いているのですね。札幌市の感染確認を毎日発表しますけれども、その状況の中で、やはり減少傾向が思いのほか進んでいない。これは札幌市もそういう認識ですし、われわれもそういう認識で、直近の数字はわれわれいじることはできませんので、直近の状況はこういうことですということで、お示ししているということです。
(朝日新聞)
あとこの15.8人、昨日当たりですが、今日札幌市の数字は20数人と極めて低いです。とすると、今日現在で多分15人を割ってしまうという数字が出ることも十分考えられると思います。そうした中で、先ほどのその医療提供体制がとかとおっしゃっておられましたが、他社がおっしゃったように、効果が出るのは10日後、2週間後であるとかという話と総合すると、あり得るのでしょうか、その前倒しして、これこういったその時短要請がなくなることというのは。もうすでに相当低くなっている。だけれども、効果が出るかどうか分からない。その前倒しするかもという期待だけ与えて、現実の運用としてできるのでしょうか。
(知事)
そこはできるだけ短期間で終了させたいという思いはありますから、慎重に日々の感染状況を確認した上で、総合的に判断したいと思います。
(朝日新聞)
あと最後に確認なのですが、ワクチンを接種するに当たってという話があったのですが、この話とワクチン接種をする話がどうつながるのかもう一つよく分からないので、つまり、あの抑えることがワクチン接種を促進することに、どう関係があるというのか、ちょっとその辺りをもう少しご説明いただけないでしょうか。
(知事)
医療従事者の皆さん、例えば医師や看護師をはじめ、保健所で業務に当たられている皆さんがいまして、ワクチンの接種に当たっても、そういった医療従事者の皆さんのご協力をいただいた中で、適切に対応していくという状況がございます。当然医療従事者の皆さんに限りがありまして、コロナ対応に当たっている中でなかなか手が割けないという声も、これは北海道だけではないですけれども、聞こえてきます。ですから、感染が急拡大しているような状況下で、そういったワクチン接種を円滑に進めていくということは、課題になり得るとわれわれは認識しています。
(朝日新聞)
ワクチンの部分については、後ほどまたお尋ねします。
(HTB)
先ほど支援金の質問が出たと思うのですけれども、この支援金の目的というのが、補償
ではなく要請に応じていただくための協力金としての意味合いであるというお話だったのですが、いくつか市内、ススキノに限らず飲食店の方に取材しますとですね、午後10時以降の売り上げというのがやはり2万円以上のものがあると。かなり目減りするということで、やはり2万円という額では、要請に応じるインセンティブになり得ないのではないかという疑問を持ってしまいます。道外の他の都府県を見ますと、協力金という形で4万円だったり6万円という都市もあるのですが、なぜ今回、額として2万円なのかというところを教えていただきたいと思います。
(知事)
先ほど申し上げた点とちょっと繰り返しになって恐縮なのですけれども、今北海道において、これまでの対策の中で、午後10時までの時短ということで要請して、一定の効果があったということがございまして、その対策については確かに、例えば緊急事態宣言が出ている地域は午後8時までの時間短縮、またその他地域で午後9時までの時間短縮、また午後10時と、大体この3パターンあるのですけれども、午後8時、午後9時、午後10時ということであるのですけれども、(北海道は)緊急事態宣言が発出されているという状況では、今法体系上ないわけです。今、まん延防止等重点措置というのが、これからいろいろ議論がさらにされていくということはありますけれども、そういう法定の状況ではないです。ですから、一つは今までの対策として、午後10時(までの)時短、(支援金)2万円ということをやってきた中で、その対策をススキノだけではなくて、札幌市全域に広げるということを基本的な考え方として、札幌市と協議してきました。
(HTB)
知事としては、もう一段感染を抑え込みたいという旨の発言をされていますが、現状はこちら(モニター)の表に出ていますけれども、今10万人当たり15.8人。これ15人を下回れば解除を検討するとのことですが、15.8から15.0を下回るというのは、これはもう一段というか、もうほぼ微小な減少に感じてしまうのですが、さらに下げ幅として目標を掲げるといったことは検討されていなかったのでしょうか。
(知事)
一つは新規感染者数というのがまず一つあると思っていまして、(10万人当たり)15人という一つの指標がありますので、これを瞬間風速的に切るというだけではなくて、やはり1週間平均と考えていますので、そのトレンドがある程度見られるということが基本になると思っています。それと、やはり医療提供体制ですね。医療提供体制の状況は、今入院患者数も減っていっています。例えば、感染確認された方は、これも日々違うのですけれども、入院が必要な方とそうでない方も状況によって違います。それと、宿泊療養などされている方が入院に移られるとか、そういう状況もあるので、そこは単純に新規感染者数だけではないところもありますので、そこはしっかり見た上で判断していくということになろうかと思います。
ですから基本的にはこの10万人当たりの数字と、あと医療提供体制の負荷ですね。この点をしっかり目標にしていくということです。
(HTB)
言い換えますと、(10万人当たり)15.0人を下回っている状態は、長期的に続けば、医療体制の負荷も下がっていって、抑え込みにつながるだろうという、そういう認識ということだと。
(知事)
そうですね。
(HTB)
前の質問に戻るのですけれども、協力金の4万円、6万円とかというのは、今日に至るまで検討もされていなかった形になりますか。
(知事)
対策を講じるに当たって、当然、今申し上げたように全国的にも午後8時、午後9時、午後10時ということで対策を講じていますので、その状況の中で今までの対策だとか、これからの対策を考えた中で議論して、午後10時というのが妥当ではないかということで考えました。
(HTB)
2万円という額に対してもということで。
(知事)
これまでも2万円という形で支給している形です。
(HTB)
話が右左で恐縮なのですけれども、これとは別に、経済支援を検討されているとのお話があったのですが、金額はまだ言えない状況ということではありますが、大体目安としていつごろの時期を念頭に置いていらっしゃるとか、例えば来年度予算に計上して、来年度から始めたいとかといった、何か念頭に置いているスケジュール等があれば教えてもらえますか。
(知事)
これはもう早急に考えていきたいと思っています。どうしてもわれわれとしては、国の(中堅・中小企業への一時金)60万円、(個人事業主への一時金)30万円というのもございまして、さらに詳細な運用について今後さらに出てくると思うのですけれども、正直そこがすごく時間がかかる可能性もあると思っていますし、国に繰り返しお願いしているのですけれども、なかなか難しいという状況になったときに、お願いはしましたけれども、お願いしただけで、道としての対策はないのだということはないと思いますので、ですからそういった形で、とにかく検討しようということを今日対策本部で指示しましたので、早急にそれをやっていきたいと思います。
(HTB)
今回のその支援をやったりとか要請に対する手段の取り方なのですけれども、ちょっと話が飛ぶのですが、国の動き等をモニタリングしながら、都度対策を講じてこられたと思うのですけれども、それが例えば対策が後手に回っていてという指摘にもつながっていたところもあると思うのですが、例えば道として、こういったコロナ対策について、条例を制定するなどして率先的に動くような、ここで言う話題ではないかもしれないですが、取り組みというのは、今後検討とかの余地はありますでしょうか。
(知事)
そこら辺は、専門家や道議会での議論もありまして、(北海道新型コロナウイルス感染症対策)要綱でそういう手続き的なものを整理したのですけれども、特措法の改正ですとか、感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)の改正だとかがその時点で分からなかったのですね。今回、特措法が改正されて、感染症法も改正されるという大きな動きがあって、実際の適用の中身だとかも、政令で昨日、取り扱いなど出てきているという状況もありますので、まずはそこをしっかり整理するというのが重要だと思います。
(HBC)
2点ほど伺いたいのですけれども、1点目はですね、集中対策期間の延長についてなのですが、国のものと連動するということで、これ例えば10都府県について、例えば先行解除とかがもしあった場合は解除するのかということと、あるいはその3月7日以降も国が延長するという判断になった場合は、集中対策期間の延長もあり得るのか、いかがでしょうか。
(知事)
緊急事態宣言が発出されているというのは、まさに緊急事態でして、日本全体でその感染抑制に取り組んでいくという形です。ですから、例えばですけれども、往来の考え方を国に整理してくれということで、前々回の(新型コロナウイルス感染症対策の基本的)対処方針で、県をまたいだ移動を控えようということになったわけですけれども、それはやはりそれぞれの県でもみんなやらなければならないことに当然なってきます。ですから解除の状況も、10都府県で今は緊急事態宣言が出ていますけれども、今後どうなっていくのか、全体が一緒に解除されるか、一部が解除されていくのか、そういったことも見ながら、必ずしもそこと全てぴったりいくという形が良いのかも含めて、そこは国のほうもちょっと判断がまだ示されていないところもあるので、慎重に見極めていきたいと思っています。
(HBC)
今のことで関連して、国が例えば再延長という判断をされた場合は、道の集中対策期間の再延長もあり得るということでしょうか。
(知事)
その再延長に至る前提がどういう形かだとか、そういったことにもよると思います。いずれにしても、機動的にわれわれとしては判断していくと。必要がないということであればやる必要はないわけですから、そこは慎重に見極めることになると思います。
(HBC)
あと、2点のうちのもう1点なのですけれども、私の計算違いだったら大変恐縮なのですけれども、今日札幌市が21人だったということで、計算すると(10万人当たり)15.0人を下回っているようにも見受けられるのですが、その辺りはどうなのでしょうか。
(知事)
感染状況は、お休みの関係だとかいろんな形で、検査件数に比例して、例えばお休みの後だとかは、検査数が少なくて、陽性確認数が減るだとか、いろんな状況などもありますので、そういった日々の数字というのを慎重に分析して、対策を実施していくというのが基本です。ただ、1日切ったから、では解除ということには、なかなかそうはならないということであります。
(HBC)
1週間、少し足し合わせてみたところで、10万人当たり(15.0人)を切っているように見えたのですが、そういった検討というのはまだ道のほうとかでも、私の計算違いかもしれないですけれども。
(知事)
それは、1週間というのは、1日でできるわけではなくて、例えばその日だけ感染者数が極めて少なくて、次の日、通常の検査数や陽性確認に戻ったときに、感染確認が増えるということなどもありますから、そこら辺は保健所というか札幌市ともご相談しながら、慎重に見ていく必要があると思います。
(北海道新聞)
冒頭でいろいろ質問させていただいた札幌市との協議に関連してなのですけれども、これまで私がいろいろと取材していく中で、札幌市としてはそのススキノを由来とした感染が減っていて、ススキノに特化した対策、これを避けてほしいというような主張をしてきて、一方で道としてはですね、飲食店対策が必要だというようなことをこの協議の中で説明してきたというふうに取材の中では感じておりましてですね、札幌市のそういったススキノに特化した対策が必要であるというような主張に対して、知事はどのように捉えてこられたのかというのが1点と、あと秋元市長とこの協議も当然されていると思うのですけれども、秋元市長との協議、具体的にどのような意見交換をされてこられたのか。ちょっと二つ、先ほどちょっとお聞きしきれなかった部分なのですけれども。
(知事)
これは事務レベルでも、また首長レベルでも、さまざまこの現下の最重要課題である新型コロナウイルス(感染症)への対応で、特に札幌市で感染確認は多いですから、そこは市長とも絶えず連絡を取っています。会ったりお電話でお話ししたりということはしています。ただそこでの内容について、詳細に申し上げることは差し控えたいと思いますが、いずれにしても、認識を共有しながら、今の感染をやはりもう一段抑制していかなければならないという中で、さまざまな対策、先ほど申し上げたようなススキノでの対策を継続するということもあるでしょうし、また全市に拡大するという形もあるでしょうし、あらゆる可能性をテーブルに載せた上で議論し、同じ方向性で今対策を講じているということです。
(北海道新聞)
そのススキノに特化した対策を避けてほしいというような、その市側の思いというのは、知事はどういうふうに受け止めてこられましたか。
(知事)
これは感染をやはり一段下げていくべきだというのが私自身の、今もそうですし、これまでの協議の中でもそういう認識でありました。その中で、さまざまな事務レベルで調整する過程の中で、いろんな意見があったのは事実です。
(釧路新聞)
先ほどの、この(配付資料)18ページ目にあります関連事業者への支援検討というところで、経済的な影響を受けている全道の飲食関連事業者等への道独自支援策を検討されると。イメージとしては、全道のどんな飲食関連事業者等というのは、ちょっと、「等」が入ると非常に幅広いものですから、どういうようなイメージで出されるということなのでしょうか。
(知事)
一つは、先ほどご説明させていただきましたけれども、国のほうで、経済産業省が示している売り上げが減少した中小事業者に対する一時金という制度がありまして、その部分で緊急事態宣言が出ているところと出ていないところで差が出てしまっているので、われわれとしては独自に頑張ってきたものですから、国のそういう制度の対象にしてほしいということを要請してきたのですけれども、その国の状況を待っていると、なかなかそれが難しいと。道の財政も非常に厳しい状況がありますが、そういう中で、いわゆる飲食店だけではなくて、幅広い事業者の皆さんが長期間にわたって経済的影響を受けていますから、そういったところを厳しい財政状況の中で支援することを、今検討してくださいということを指示したと申し上げたところです。ですから、国と同額の支援というのは財政上も正直厳しいというのは率直にあるのですが、そういう背景の中で対策を検討したいということであります。
(時事通信)
先ほどの、この対策を解除する指標についてなのですけれども、あらためてちょっと整理したいのですが、(新規感染者数が)10万人当たり15人を下回るなど、これもそうなのですか。要は今日時点での札幌市の感染を踏まえると、15人を下回るのではないかとの指摘もあったと思うのですが、あらためてちょっとこれは一体どういう意図にのっとって作られているものなのかというのを、あらためてちょっと整理したいのですよね。
(知事)
まず、(新規感染者数が)人口10万人当たり15人というものを、それ以下になるという状況を一つの目標に置いていますので、それは単純に日々の合計の中で出てくると思っています。それだけではなくて、やはり医療提供体制、先ほど言ったように、日々確認される感染者も、実は入院にならない方も、例えば若い方で入院が必要のない方が多い場合、入院が必要な方が多い場合、同じ人数でも、医療提供体制にかかる負荷というのは変わってきます。ですから、そういった状況の中で、医療提供体制なども踏まえて、総合的に判断すると。皆さんは、新規感染者数の状況というのはある意味一つ分かりやすい数字として追えますので、まずこれは一つの指標、目安ということで考えていただきたいと思います。
(時事通信)
ということは、(新規感染者数が)10万人当たり15人を下回っても、それだけで機械的に解除するのではなくて、医療提供体制の状況を踏まえて判断するという。
(知事)
はい、基本的にはそういう形で対策本部会議でも整理しています。
(時事通信)
その解除になる場合の医療提供体制の状況というのは、実際数字で言うとどれぐらいの割合になるのかというのが、もし示せるものであるものならば示してもらいたいなというふうに思うのですけれども。
(知事)
これは単純に線引きはできないのですが、ただわれわれとして、これは28日までの期間に限った話ではないですが、基本的には今350床程度という、そういったステージ上の設定があります。ですから、そういったものをやはりしっかり目指していかなければならないということは考えています。
(時事通信)
一つの要素として350床ということ。
(知事)
そうですね、全体の病床数を考えますと若干変わってくるのですけれども、今設定しているのは350床という一つの数字がありますから、そういうところを目指していこうということはあります。
(時事通信)
それと、小樽市の話で振り返るとですね、感染経路不明の割合が低く抑えられていて、飲食店で数多くの感染者が出ている状況にないということで、知事もその法的根拠がない、その休業要請については難色を示された経緯があると思うのですけれども、その考えに立つと、札幌市の今の状況というのは、感染経路(不明)も割合としては高くて、飲食店の関連の感染も多いということなのでしょうか。
(知事)
先ほど申し上げたように、感染者数全体は確かに減少傾向にあります。ただ、そのあらゆる場面で感染が確認されているということもありますし、また飲食の場面も、ススキノ地区だけではなくて、クラスターが確認されているという状況などもあります。それと、感染経路不明の割合が札幌市は下がってきているのですけれども、どうしても一定程度、当然継続して出てきているのですが、そうなってくると、やはり飲食の場面での感染リスクというのが指摘されていますから、そこでの対策を強化するということに、われわれとしては妥当性があると考えています。
(時事通信)
ちょっと、ずっとこの間の対策を見ていて思うのですが、飲食の感染リスクが高まるというその論理は半永久的に成り立つと思うのですね。片一方では私権の制限につながる恐れがあるという意味では、慎重にやはりこの点は考えなければいけないという意味では、すごくエビデンスが大事な気がしているのですが、この北海道の今回の資料を見ても、その札幌市の割合が何パーセントなのかという数字で出てこないので、文言で低いとか多いとか少ないとかというのは分かるのですけれども、やはりちょっと数字で出してもらったほうがフェアな感じもありますし、その数字でボリューム感が分かると、見ている道民の方もすごく安心につながるのかなと思うのですけれども、この辺ちょっと善処いただけたらと思うのですけれども、どうでしょうか。
(知事)
それは先ほどの対策本部会議で全て出ています。札幌市の分析として報告をいただいていますので、後でお渡しします。
(読売新聞)
先ほどの対策本部会議で警戒ステージの見直しを決められたかと思うのですけれども、これまで全ての指標を満たすことが前提という話だったのを、新規報告者数に絞ったという考え方の狙いと、先ほどの対策もですけれども、最近は新規報告数を基準にというか、そこを重視する姿勢がかなり強いと思うのですけれども、その辺り何か変化というか、これまでとの考え方の変わり方というのはあったのかというのを教えてください。
(知事)
これまでもわれわれ、対策はもっと早く打つべきだったのではないかとか、いろんなご指摘をいただいていまして、これはもうわれわれが身をもって経験しているのですけれども、新規感染者数が増えます、その後入院(患者数)が増えます、その後重症者が増えます、ということを考えますと、やはり新規感染者数というのは一つの先行指標だと。ですから、新規感染者数が一定程度のレベルに達したときに対策を講じることが適切であろうということなどもありまして、その運用もさまざま整理する必要があるのではないかということで、皆さんにご意見をお伺いしたということです。
(朝日新聞)
ワクチンの接種の関連での道の役割についてなのですが、今月に入ってファイザーのワクチンについてのさまざまな知見が世界中でいろいろ出てきました。特にどのようにしてマイナス70度とか80度のフリーザーに入れなくてはいけないワクチンを遠隔地に使うのかというのが、ここ数日でたくさん出てきたと思います。北海道では170を超える自治体で多くが遠隔地にある中で、自治体に任せると言ってもファイザーのそのワクチンに関しては、どこからかの拠点で解凍して持ち込むとかそういったさまざまなことが必要になってくると。道としての、振興局単位での支援というのは欠かせないと思うのですが、冒頭の知事のご説明の中でもワクチンがということで先ほど私お伺いしましたけれども、道としては結局その特に遠隔地で人口が少ないような小さな自治体をどのように支援していくことをお考えか教えてください。
(知事)
179の市町村がございまして、広大な行政面積を擁する北海道として、しっかり適切な形でワクチンの接種を希望する方が受けられる体制を、主体は市町村ではありますけれども、広域自治体として支援する。今お話があったような課題に対してもそうですし、市町村からさまざまな疑問やお問い合わせなどもいただいていますので、そういったことを整理して適切な接種にしっかりつなげていきたいと考えています。今これはワクチンの状況なのですけれども、昨日国の薬事・食品衛生審議会で、ファイザー社からの承認申請があった新型コロナウイルスのワクチンについて審議がなされて、今後その結果を踏まえて所要の手続きが進められるという状況でありまして、いろいろ未確定な部分なども多くある。そのことが市町村の不安にもつながっているという状況がありますので、国から得られた情報、これは都道府県だけではなくて市町村も同時に当然共有していくのですけれども、情報共有だとか連携を密にしながら、しっかりと課題に対して対応していきたいと考えています。
(朝日新聞)
その関連でどういうふうに、その輸送についてお伺いしたい点なのですが、ファイザーのワクチンの場合だと練馬方式といって、どこかで解凍して、解凍したものをすぐさまに壊さないように揺らさないようにして持っていって、そこでクリニックの先で希釈して患者に打つ、それも数時間のうちにというような方法が今中央でも注目を浴びています。北海道の地理的な条件とかを考えると、練馬方式ではないのですけれども、ある程度の地域のところに、どこかの拠点から複数の市町村をカバーする拠点からということが避けられないと思うのですが、そうしたことについて道として手を打つべきとお考えでしょうか。
(知事)
必要な対策については当然行っていきたいと思いますし、市町村でそれぞれ接種のあり方など今ご検討いただいている中でいろんな課題が見えてきていますから、そういった情報をしっかりわれわれとして把握して、サポートできることについてはしっかりサポートしていきたいと思います。具体的にまだどの地域でどういった形で、それらの課題、また最も適切な運用のあり方があるのかということについては、これある意味では全国で模索しているところでして、今の練馬方式の話もありましたが、各地域によって、接種のあり方というのも、地域で最も適切なあり方というのを検討いただいているところがございますので、基本的にはそういった地域にしっかり寄り添って、道として対応していくというのが基本的な考え方です。
(朝日新聞)
あと最後なのですが、検査数について知事のお話の中でちょっと触れる部分があったかと思うのですが、検査数が千ぐらいになったり1800ぐらいになったり、北海道の中でも相当その変動が今年に入ってから特に大きいと思います。その中で今週国のほうで決まった対処方針等に反映されているもので見ると、繁華街でモニタリングを強化してある種センサーとしての検査をしていこうという話になっていると思います。道内でこの検査数がある程度キャパシティが増える中で変動すると、ある程度の余裕も民間委託業者も含めてあるかと思うのですが、それを活用したモニタリングの検査、特にPCRの精密な検査を通じたモニタリングの仕方について、ある種のビジョンとかお考えがあればお伺いしたいと思います。
(知事)
これまで札幌市の取り組みの中でも、繁華街ススキノにおける対策、これを強化してきました。今プロジェクトの中で、さまざまその検査のありようなどについても、札幌市と連携しながら取り組みを進めていきたいと考えています。検査の実施にあっては本当に多くの方々にご協力いただいて、検査実施件数もかつてに比べれば大幅に伸びている状況がございます。今後もそういった検査体制のさらなる充実について、しっかりと取り組んでいきたいと思っています。
この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)