知事定例記者会見(令和3年7月9日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和3年7月9日(金)18:10~19:20
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/18名(テレビカメラ2台)

会見項目

記者会見風景

知事の画像

知事からの話題

  1. 新型コロナウイルス感染症対策について
  2. 東京オリンピック競技大会の観客の取扱いについて

記者からの質問

  1. 東京オリンピック競技大会について(1)
  2. 東京オリンピック競技大会について(2)
  3. 東京オリンピック競技大会について(3)
  4. 東京オリンピック競技大会について(4)
  5. 東京オリンピック競技大会について(5)
  6. 新型コロナウイルス感染症対策について(1)
  7. 東京オリンピック競技大会について(6)
  8. 新型コロナウイルス感染症対策について(2)
  9. 新型コロナウイルス感染症対策について(3)
  10. 新型コロナウイルス感染症対策について(4)
  11. 新型コロナウイルス感染症対策について(5)
  12. 東京オリンピック競技大会について(7)

知事からの話題

新型コロナウイルス感染症対策について

 私から二点、まずお話をさせていただきます。
 一点目が、新型コロナウイルス感染症についてであります。本日1名の方が、新型コロナウイルスに感染され、お亡くなりになったことが確認されました。お亡くなりになった方に哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみを申し上げます。
 道では、6月21日からまん延防止等重点措置の対象区域として、取り組んでまいりました。新規感染者数や入院患者数、療養者数などの多くの指標で改善が図られました。大きなご負担をお掛けする中で、ご理解、ご協力をいただきました道民の皆さま、事業者の方々、そして医療従事者の皆さまをはじめとする、全ての皆さまに心から感謝を申し上げます。しかしながら、人の移動が活発になります、夏休みのシーズンを見据えまして、大きなリバウンドを防止するための取り組みが極めて重要であります。このため、夏の「再拡大防止特別対策」といたしまして、7月12日から6週間、少し長い期間になりますが、お盆が終わる8月22日まで、あらためて皆さまに感染防止対策の徹底について、お願いいたします。具体的には、全道において、日常生活、外出の際、飲食の場面、それぞれの場面での取り組みのご協力をお願いしたいと思います。
 まず日常生活であります。感染性の高いデルタ株への置き換わりが進むことを想定し、あらためて警戒レベルを上げて、日常の行動を見つめ直していただきたいと思います。マスクの着用、手洗い、消毒、咳エチケット、人との距離を取る、こういった基本的な感染対策を徹底していただきたいと思います。特にマスクでありますが、お互いに着用することで、吸い込むウイルス量を大きく減少させることができるとの研究結果が出ています。デルタ株を想定し、隙間なく正しくマスクを着用することなどの徹底を、あらためて皆さまにお願い申し上げます。また、これから北海道は涼しく過ごしやすい夏を迎えるわけでありますが、密閉空間にしないように、窓を開けるなどして、職場やご自宅でも換気の徹底、こちらもお願いいたします。
 二つ目であります、外出の場面です。昨日、沖縄県に加えまして、東京都が緊急事態宣言の対象となることが決定いたしました。関東ではデルタ株の置き換わりが進んでいるとされております。道外から道内への感染の拡大、これを防いでいくためにも、感染が拡大している沖縄県、東京都などとの往来は極力控えてください。これは、道外の方のご協力も必要であります。道外から来道される皆さま、基本的な感染防止対策の徹底、体温チェック、検査を受けるなど、体調確認していただくことについて、協力をお願いいたします。国において、夏休み期間中、羽田空港などから来道される方に対しまして、無料のPCR検査などを実施する予定にあります。こうした取り組みも、積極的にご利用いただくことを働き掛けてまいります。具体的には、インスタ(インスタグラム)やフェイスブックなどを活用いたしまして、首都圏在住で「北海道」や「旅」ということに興味をお持ちのユーザー約25万人に対しまして、発信を行ってまいります。さらには羽田空港のどさんこプラザ、新千歳空港において、空港を利用する来道者の皆さまに対して、体調管理やPCR検査の実施、旅行中の感染防止対策の徹底について呼び掛けを行ってまいります。また、札幌市以外の皆さまには、感染リスクを回避できない場合、できる限り札幌市との往来、こちらを控えていただくようにお願いいたします。
 三つ目は飲食の場面であります。飲食の場面はどうしてもマスクを外します。そのことから感染のリスクが高まってしまうということがあります。これまでも繰り返しお願いしてきたところでありますが、デルタ株の拡大ということも踏まえまして、あらためて黙食、具体的には会話ではマスクを着用する、4人以内、短時間、大声を出さない、深酒をしないといったことについて、皆さまに徹底していただくようお願いいたします。また飲食店では、感染防止対策に一生懸命取り組んでいただいているところであります。それぞれのお店が実施する取り組みについて、利用する皆さまもご協力いただいて、お店と利用者双方で、感染防止対策に取り組んでいただくようにお願いいたします。
 札幌市内においては、7月12日から7月25日までの2週間、重点地域ということで位置付けまして、強い対策を実施してまいります。具体的には全道での対策に加えまして、飲食店など、外出、イベントといった場面でさらなる徹底をお願いいたします。
 まず飲食の場面での対策についてであります。飲食店等の方々には、引き続きご負担をお掛けするわけでございまして、大変心苦しく思うわけでありますが、飲食の場面は感染拡大の主な起点とされております。あと2週間、ご協力をお願いいたします。お酒の提供については、午前11時から午後8時。営業時間については、午前5時から午後9時までとさせていただきまして、飲食店ではカラオケの提供も控えていただくようにお願いいたします。そして業種別ガイドラインをはじめ、アクリル板の設置等、手指消毒の設備の設置、換気の徹底など、あらためて感染防止対策の徹底、こちらをお願いいたします。また、新たな対策が始まります。12日、道と札幌市が連携いたしまして、要請内容の周知、感染防止対策の徹底について、市内にあります飲食店などに道と市の職員が2人1組となって、11組に分かれ訪問させていただいて、呼び掛けを行ってまいります。要請にご協力いただく飲食店等の皆さまには、支援金を支給いたします。要請内容や支援金の詳細につきましては、道や札幌市のホームページに掲載させていただいておりますので、ご覧いただきたいと思います。また専用のコールセンター、こちらも開設しておりますので、お気軽にご相談いただきたいと思います。
 次に外出の場面であります。これまでは、生活や健康の維持のために必要な場合を除いて、外出を控えていただくようにお願いしてまいりました。12日以降については、外出の際は、感染リスクの回避の徹底をお願いすることとし、それが回避できない場合は、外出を控えていただきたいと思います。
 次にイベントの開催についてであります。人数の上限は1万人までの施設の場合は5千人。1万人を超える施設の場合は1万人を上限とした50パーセント以内といたします。収容率は大声の有無で100パーセントか50パーセントとなり、人数上限と収容率の小さいほうを限度とさせていただきます。この制限は札幌市のみならず、全道でお願いするわけでありますが、加えて札幌市内については、無観客で開催されるイベントを除いて、夜9時までとしていただくようご協力を求めてまいります。また感染防止対策が徹底されない場合は、酒類提供を行わないということも、お願いいたします。
 札幌市内の対策は2週間としております。できる限りこの期間で終わらせたいと考えています。しかし、新規感染者数が人口10万人当たり15人に近づくなど、感染の増加が見られる場合は、延長を含め強い措置を講じます。
 これまで、対策の内容についてご説明させていただきました。ここからは対策の背景と必要性について、今後のリバウンドを警戒しなければならない四つの視点についてご説明いたします。
 まずはデルタ株についてです。道内では、6月29日に初めてデルタ株が確認されて以降、これまで計23例が確認されるなど、1週間で急速に増加しているという状況にあります。そしてこのデルタ株でありますが、アルファ株よりも感染性が高いとされておりまして、従来株の約2倍の感染力を持つと推計する研究もあります。今後、このデルタ株への置き換わりが進むことが想定されています。十分な警戒が必要であります。
 二点目は首都圏での感染の再拡大であります。東京都では緊急事態宣言が発令されることとなりました。首都圏では、すでにデルタ株の置き換わりが進んでいるとされておりまして、道内におけるデルタ株の確認事例の多くに、道外との往来歴や、来道者との接触が確認されております。
 そして三つ目でありますが、感染者数増加の予兆とされる指標の悪化です。感染経路不明の割合、若年層の感染割合、人流、このいずれもが増加傾向にあります。すでに道内の新規感染者数は4日連続で先週から増加しております。こうした足元の状況に注意が必要となる中で、今後、北海道においては観光のピークを迎えます。大型連休、お盆といった人の移動が活発化する時期となりますことから、そうした時期に備えていかなければなりません。今年もこれからのシーズン、人の移動が活発化することを前提とした中で、対策に取り組んでいく必要があります。こちらにありますけれども、8月がピークを迎えるということであります。これは参考となる過去の数字であります。
 今後はデルタ株の広がりも想定した行動をとっていかなければなりません。デルタ株の対策は、基本的にはこれまでと一緒なわけでありますが、警戒レベルを上げていくことが必要となります。ここであらためて感染リスクが高まる、そういった場面について皆さんと見ていきたいと思います。
 まずは大人数や長時間に及ぶ飲食の場面であります。実際に全国的にも、そして道内においても、大人数による会食やハシゴ酒などによる感染の疑い事例が数多く見られております。またマスクなしでの近距離の会話、こちらにも注意が必要です。これまでもマスクを着用していない状態で、カラオケや車内でも感染の疑い事例が確認されています。また、狭い空間での共同生活も注意が必要です。これまでも、学生寮や研修所などで感染の疑い事例が確認されています。居場所の切り替わりにも注意が必要になります。休憩時間などは気も緩み、環境の変化による感染リスクも高まります。具体的には休憩室、喫煙所、更衣室で感染が疑われる事例が確認されています。デルタ株は過度に恐れる必要はないわけでありますけれども、こうした場面に注意し、基本的な感染対策を徹底していく、このことが必要になります。長い対策で慣れですとか、疲れもあると思うのですけれども、また、今お話をしたような場面、何度もこの話を聞いたよという方も多いと思うのですが、実際にこのような場面で最近でも感染が確認されていますので、どうしても新規感染者数の減少などによって、そういった警戒意識が下がりますと、感染がこういった場面で拡大するという状況がありますので、これは、あらためて皆さんに振り返っていただいて、徹底していただく、このことをお願いいたします。
 道としてもこのデルタ株の監視について、全力で今取り組んでいます。道立衛生研究所、10の道立保健所、札幌市、旭川市、函館市、小樽市の保健所、こちらで検査体制は整えております。原則、感染経路、リンクが分からないというすべての検体をスクリーニング検査しております。これまでの実績でありますが、6月4日に検査を開始してから、7月8日まで、1400件以上のスクリーニング検査を実施しています。この間の新規感染者数に対する、検査実施率は約6割になっています。このうち、疑い事例が23件ということですので、陽性率については1.7パーセントとなっています。今、全国のデルタ株の陽性率を見ますと、7パーセント程度という状況で、北海道は1.7パーセントという状況ですので、まだ低い状況にあるわけでありますが、今後、置き換わりが進むことを想定していかなければならないと思っていますので、検査について、引き続き徹底してまいりたいと考えています。
 最後に、高齢者向けのワクチン接種の状況についてです。国のワクチン接種記録システム、VRSと言うのですけれども、こちらに基づく接種率については、北海道の1回目の接種率は57.9パーセントとなっています。2回目は28.9パーセントとなっています。全国ではそれぞれ71.5パーセント、2回目が40.4パーセントとなっていますので、北海道においては全国を下回っている状況にあります。こうした状況について、高齢者人口ごとに区分して整理したものをご覧いただきたいと思います。高齢者人口が少ない市町村では接種率が高くなっています。高齢者の対象の方が千人未満の市町村、28カ所ありますが、そういったところでは、もう9割に迫る状況、86.7パーセントとなっています。一方で、高齢者の対象の方が10万人以上いるところは、二つ自治体がありますけれども、そちらにつきましては36.5パーセントということで、かなり大きいところと、小さいところで差が出ています。しかしながら、これは実際に打っている数字とは違います。このVRSという国のシステムに入力している数字が、国のほうでは公表されます。ですので、北海道の中で、高齢者の方10万人以上を対象として接種を取り組んでいます二つの自治体につきましても、36.5パーセントというシステム上の入力はそういう状況ですけれども、これ以上に実際には接種を行っているということであります。今、懸命にそのVRSへの入力に取り組んでいただいております。この入力が進んでいきますと、実際に打っている実績、数字に近づいていくという状況がございますので、今、市町村にVRSの速やかな入力について、繰り返しお願いしているという状況にございます。希望する高齢者の皆さまに対するワクチンの接種は、7月末までに終える予定となっていますけれども、引き続き市町村をしっかりサポートしていきたいと考えています。
 最後になりますけれども、道民の皆さま、事業者の方々、長期間にわたりまして大変なご負担をお掛けしてまいりましたが、皆さまのご理解とご協力によりまして、北海道内における感染状況は大きく改善したわけでありますが、先ほど申し上げましたけれども、決して油断できる状況にはございません。また、まん延防止等重点措置が終了するということが、政府対策本部で決定したわけでありますが、7月11日までは、まん延防止等重点措置の期間がまだ2日間あります。まだ、まん延防止等重点措置が続いておりますので、この点、皆さんにご確認いただいた上で、対策を引き続き徹底していただきたいと思っています。新規感染者数については先週と比較して、4日連続で増加しています。集団感染も各地で連続して発生している状況もあります。この傾向を食い止めて、減少に転じさせていくためにも、道民の皆さまの取り組み、協力が必要であります。残り2日間となったまん延防止等重点措置、こちらを皆さんと取り組んで、感染のさらなる抑制、そしてリバウンドを回避していく、このことに取り組んでいきたいと思いますので、皆さまには引き続きのご理解とご協力をお願いいたします。

東京オリンピック競技大会の観客の取扱いについて

 そして二点目であります。二点目はオリンピックの関係であります。昨日開催されました五者協議において、東京都の競技会場につきましては、無観客ということで決定がされました。またそれ以外の会場は、各首長などと協議の上、決定することとされまして、その後開催されました関係自治体等連絡協議会において、埼玉県、千葉県、神奈川県の競技会場については無観客とすることが決定されました。
 一方、その他の会場においては、有観客とされております。私としては、無観客も含めた措置を決定する際には、首都圏だけではなくて、オリンピック全体で、統一的な取り扱いが必要だということで、繰り返し何度も申し上げてまいりました。首都圏が、無観客ということになったわけであります。オリンピック全体で、統一的な取り扱いが必要だということで繰り返し申し上げてきました。その点について、ご理解いただけなかったということについては、残念に思います。
 仮に、観客を入れる場合について、前提条件を組織委員会に申し上げています。仮に観客を入れるのであれば、緊急事態宣言が出ております東京都、そして1都3県は、無観客での開催となりました。そういった1都3県からの観客の皆さまが実質的に来ない対策、これを講じること。それ以外の県のチケットホルダーの皆さまに対しましては、来道前に空港でPCR検査などを行うこと。そして万全の感染防止対策を講じること。また先ほどお話しましたけれども、イベントの取り扱いについて、先ほど対策本部で決定しましたので、21時以降は無観客とすること。こういった点について、組織委員会に求めているところでございます。
 先ほど、チケットホルダーの皆さま向けのガイドラインということでございました。そちらの中には、緊急事態宣言区域の皆さまへのお願い、他の地域への感染拡大を防止する観点から、不要不急の帰省や旅行など、都道府県間の移動は極力控えてくださいということで記載がございます。これがチケットホルダーの皆さまに対するガイドラインとして、配られたということであります。こういったことを考えますと、緊急事態宣言が東京都に出ているという状況を、どのようにお考えになられるのかということが、重要になると思います。私としては、1都3県から、観客の方が実質的に来ないような、そういった対策を講じることが、有観客で行う場合については必要だと思っていますし、先ほど配られたこのガイドラインを読みますと、移動を極力控えるということでありますので、オリンピックを観戦するということが、どういうことに当たるのかということは組織委員会からお話があるのだと思います。これは橋本会長にも直接申し上げまして、私の考え方については一定の妥当性というか、筋が通っているというお話もありました。そういったことも含めて、どのようにご判断されるかを慎重に見極めていきたいと思っています。
 私としては、例えば1都3県、特に緊急事態宣言が出ています東京都内においては無観客で行うことになったわけですが、他の地域には往来を控えるという状況の中で、多くの方が観戦されることに対する考え方、ここは整理していただく必要があるのではないかと思っています。引き続き、感染拡大防止に向けた対策を徹底していただきたいということを求め、大会組織委員会においては、今回の観客の取り扱いについて、そもそも決定プロセスがよく分かりませんので、その点について多くの関係者がおりますので、そのプロセスも含めて丁寧に説明していただくことが必要ではないかと思っています。
 私からの話題は以上であります。

記者からの質問

(朝日新聞)
 オリンピックの観客についてお伺いしますが、先ほど、チケットホルダー向けの記者会見の中で、北海道のナイトセッション、いわゆる夜の試合についての取り扱いは、自治体の判断を踏まえて行われるというような見解が述べられましたが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 その点は、ナイトセッションについては、無観客を基本に考えている旨はお伝えをさせていただいています。

(朝日新聞)
 自治体の判断によって決定するというような会見の内容でしたけれども、決定は、組織委員会が最終的な決定をすると。

(知事)
 そうですね。当然のことながら、組織委員会が最終的に決定しますから、観客の取り扱いなどについても、私からは申し上げることはしっかり橋本会長にも直接申し上げておりますから、それを踏まえて、組織委員会としては、どこかのタイミングでご判断されるということなのではないでしょうか。

(朝日新聞)
 観客の取り扱いについて、例えば茨城県では県内の観客に限るというような措置もありましたが、道としては、道内の観客に限るといったことを要望されたりですとか、した経緯はありますでしょうか。

(知事)
 基本的には今、例えばサッカーなどでは、これはちょっと正確な数字か不明確ですが、7割ぐらいですかね、7割以上が道内の方からお申し込みされているというふうにお伺いをしていますが、道内の方が道内地域において、競技を観戦するということのリスクと、特に、緊急事態宣言が出ていて、感染状況を一番ご理解されている東京都の小池知事が、東京都については無観客でやることが適切であろうということを判断され、また県外への移動は控えるようにという状況になっているそういった地域から、オリンピックの競技を観戦するということを目的として、ご来道される方の取り扱いについては、今、冒頭申し上げたこのチケットホルダー向けのガイドラインを読みますと、その移動は極力控えてくださいと書いてありますので、これをどのように組織委員会としてお考えなのかということに尽きるのではないかと思います。

(朝日新聞)
 現状ですと、その移動を控えるというお願いベースになってしまって、少なからず1都3県のチケットホルダーの方が大移動されるという可能性はあるわけでして、そこに関して何か強い措置を求めたりですとか、そういったお考えはありますでしょうか。

(知事)
 先ほど申し上げたように、もうすでにそういったことのないように実効性ある対策(を求めています)。本来であれば、1都3県の皆さまにお越しいただいて、競技を観戦していただくというのが、本来であれば通常の形ですが、今、新型コロナウイルスの感染が拡大しまして、1都3県については、それぞれの知事の皆さまが無観客で行うということをご判断され、また県外への移動を控えてくださいという呼び掛けを皆さんに対してしていることを尊重いたしますと、やはりそこは、そういった観客の皆さまが、本道の会場にお越しいただくということにならないような対策をしっかり講じていただくことが、私は必要ではないかと思っていまして、そのことについては、組織委員会のほうにもお話をいたしました。

(朝日新聞)
 来道しないようにという、何か具体的な案、例えばチケットを使えないようにするですとか、返金を求めるですとか、具体的な措置やお願いについては、議論、どういった議論が。

(知事)
 チケットの取り扱いをこちらで決められるのであれば、それはいろいろな考え方があるでしょうが、まさにそれは組織委員会でお考えになることだと思います。
 われわれ自治体の首長の意見を尊重してくださるということでございましたので、それを踏まえて、どのような形が適切であるかということを、お考えいただけるものと思っています。

(共同通信)
 五輪について伺います。知事はかねて、統一的な取り扱いが必要だと、何度もいろんな所でおっしゃってきたと思うのですけれども、昨日の時点になって北海道以外の会場はすべて決まりましたが、北海道だけ会場の取り扱いの検討中とされて、本日になって、有観客にするというような結論になったと思うのですけれども、組織委員会とのどういう部分で折り合わなくて、どういうような議論を重ねていたのか、そして、どうしてこのような結論になったのかということを説明いただけると幸いです。

(知事)
 他の地域も決まっていなかったのではないかと思っています。と言いますのは、基本的に各競技の取り扱いについては、各都道府県知事がオリンピックの競技をこうしますということを決められるということではなくて、五者協議で無観客にするかどうかとか、そういったことを決めるとなっていましたので、それはそういったことなのだろうと、私以外も皆、受け止めていたと思います。
 ところが、その五者協議で決まった内容というのが、自治体と協議して決めるということで、急にそういった形になりまして、今までお話をしていたような方向性でなくなったのが昨日の夜中の話です。その中で、初めてそういう状況をお伺いしたものですから、どういうことなのかお尋ねしたところ、各都道府県における今後の対策で、イベントの取り扱いとかがどのようになるのですかというお問い合わせなどがありました。北海道においては、まん延防止等重点措置があと2日間残っていますけれども、12日以降の措置につきましては、(北海道新型コロナウイルス感染症)対策本部会議で本日決定するという状況でしたので、その旨をお伝えしました。12日以降の対策については、有識者や専門家に意見をお伺いして、明日の対策本部において決定しますよということをご説明させていただきました。そのような状況の中で調整中となったのではないかと思いますけれども、対策が決まっていない以上は軽々なことは当然言えませんので、イベントの取り扱いなどについては、今日決まりましたので、そういった状況などもあった中で組織委員会がそのような表現を使われたのではないかと思います。

(共同通信)
 イベントの取り扱いで今日1万人以下というように決められて、オリンピックの会場もそういうふうに決められたと思うのですけれども、一方で知事は理解いただけなかったことについて残念に思うという表現をされていて、何かここに矛盾のようなものを感じるのですけれども。

(知事)
 私は、矛盾があるのは、この(基本的対処方針の)取り扱いだと思っていまして、今までは政府の基本的対処方針に沿って、原則、オリンピックの取り扱いについて決めるとお伺いしていましたし、そのように言っていました。ところが、例えば東京都については、(上限)5000人、(収容率)50パーセントということで、オリンピック以外の有観客のイベントは行われるわけですが、そうではなくて、オリンピックについては無観客というご判断になりました。ですから、基本的対処方針でいうところの取り扱いより、より厳格な運用ということになったと思っていまして、当然、オリンピックの主な競技が行われます1都3県、首都圏は今、感染拡大していますから、そういう状況を最も理解している知事の皆さん、また、オリンピックを開催していく立場でもある小池知事を含めて、皆さんがその基本的対処方針の数字以上に、無観客という取り扱いをしたと私は認識しています。
 その一方で、他の地域については、基本的対処方針に沿ってお客さんを入れるということですので、ちょっとそこら辺の考え方が、私はちょっと一貫性がないのではないかと思っています。ですから、統一的な対応が必要なのではないか。例えば、有観客であるのであれば、それはどういった地域にあっても基本的には同じことだと思いますし、また逆も然りで、統一的な対応ですね。当然、人が大人数でご移動しますよね。ですから、そういったことなども含めて、基本的には私は統一的な対応が必要ではないかということを申し上げてきました。今はそういう状況にはないということでありますので、先ほど残念であるということを申し上げたということです。

(HTB)
 引き続きオリンピックの話なのですけれども、先ほど組織委員会側のチケットの会見の中で午後9時以降の入場についてということで、札幌ドームの場合は1日当たり2試合通しで見れるチケットにすべての日なっていますけれども、9時以降、イベントの入場ができないということになると、第1試合だけ見ることができて、第2試合は無観客ということにせざるを得ないというふうに、組織委員会のほうではおっしゃっていましたけれども、そのことについては、細かい確認、例えば北海道としては、第1試合は見てもらおう、第2試合はこういった措置が出されるので、ご退場いただいて無観客、そういった細かい確認はされたのでしょうか。

(知事)
 われわれとしては、先ほど申し上げたような三点。実質的に1都3県から競技観戦をするということでお越しいただく、これが難しい。ですから、対策を講じてほしいということや、PCR検査などを空港で受けていただく、感染対策を徹底していただく、そして21時以降は無観客、ということでお話させていただいていますので、その中で組織委員会としても、さまざまお考えになられるところだと思います。
 その上で、詳細な取り扱いについては、競技開催地域であるわれわれとも、もう少し調整することにはなるのかなと思いますけれども、私も、先ほどの会見ですか、その質疑応答というのをすべて見ているわけではないですが、われわれの考え方というのをしっかり伝えていますので、そこを尊重していただく中で、ご検討いただけるものと考えています。

(HTB)
 ちょっと今のお話を伺いますと、知事としては、意向をお伝えしました。知事の考えとしては、第1試合だけ観覧いただいて、第2試合は無観客という意向を伝えたということでよろしいでしょうか。

(知事)
 その試合がどういった形が一番妥当なのかというところまで、正直、詰めていないという認識です。
 イベントの取り扱いについて、どういう扱いになるかということが対策本部で先程決定しました。これはオリンピックだけではないのですけれども、21時までにしてほしいということを協力依頼します。
 ですので、仮にお客さんを入れるというご判断であれば、21時以降については、基本的に無観客でお願いいたしますということを、お話させていただいています。細かいといいますか、そういう詳細なところは、まさに詰めていかなければならないところかなと思います。

(HTB)
 ちょっと細かく確認したいところではあるのですけれども、組織委員会側のほうとしては、首長の意見を尊重すると、道のほうで午後9時以降、駄目ですよということであれば、第1試合だけ見ていただいて、第2試合はご退場いただくと。知事に決定権があるような言い方をされていましたけれども。

(知事)
 そうですか。

(HTB)
 はい。その辺りは、そうするとまだお互い確認がまだできていないということなのでしょうか。

(知事)
 そうですね。1都3県の取り扱いについてもお話しましたけれども、これはすごく大きい影響だと思いますね。例えば1都3県の方が、チケットをキャンセルしなければならないのかどうなのかということが、この配られたガイドラインを見ますと、極力控えてくださいというのを、どういうふうにチケットホルダーの方が捉えるのかということも、お話がなかったみたいですので、そういったことも含めてしっかり調整する必要があるのではないかなと思っています。

(HTB)
 結果、第2試合が見られないとなりますと、なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)の2試合が見られるか、見られないかという、かなり多分、日本人にとってはかなり大きな判断材料になるかなっていうところになるかと思うのですけれども、その辺りをどのように受け止めますでしょうか。

(知事)
 そこは基本的には、21時以降は無観客と考えていますので、その中で組織委員会と考えていくことだと思います。

(HTB)
 その決定まで、まだ今後、知事と組織委員会の間でまだやりとり、調整が続くということなのでしょうか。

(知事)
 そうですね。いろんなことが急転直下で決まっている状況で、正直、組織委員会が、どういうプロセスで、今こういう状況になっているか、われわれも詳細、分からない状況もありますので、先ほど申し上げたように、どうしてこういったプロセスの中で決定しているのかもよく分かりませんし、多くの方が観戦することを楽しみにされていたり、ずっと前から予定を組まれていたりとか、いろいろなことがありますので、そこは丁寧に説明していただく必要があると思っていますし、われわれとしても確認しなければならないこともいろいろありますので、そこはしっかりコミュニケーションを取っていきたいと思います。
 ただ、この取り扱いのお話も昨日の夜中ですかね、(午後)10時とか11時ぐらいでしたでしょうか。そういう状況の中で、私も初めてお伺いしたことがいろいろありますので、観戦することを楽しみにされている方も含めて、かなりいろいろ突然なお話が多いのではないかと思いますので、組織委員会も大変お忙しくて、いろいろ急転直下に対応されていて、電話がつながらなかったり、お話ができなかったりということもありますけれども、確認させていただければありがたいと思っています。

(読売新聞)
 有観客というふうに決まったと思うのですけれども、札幌市との話し合いというのはどういった意見の交換があったのでしょうか。

(知事)
 札幌市においても、先ほど申し上げたような三点の考え方については、認識を一致した中でお話をさせていただいてるところでございます。
 
(読売新聞)
 札幌市としては、有観客でも良いとか、最初の意見としてはどういった話し合いからスタートしたのでしょうか。

(知事)
 その経過とかプロセスというのは、深夜の話でちょっと私もどういうやりとりが事務レベルで取り交わされたのかというのは、正直、詳細に分からないところがあるのですが、大事なポイントとして、先ほど申し上げような1都3県の取り扱いや、検査を受けていただくこと。あともう一つが21時以降の対応。こういった点については大事なことですので、札幌市にもしっかり確認させていただいて、仮に有観客になるのであれば、そういったことを組織委員会にお話していきましょうということで対応しています。

(読売新聞)
 もう一点、今回、重点地域に札幌市を定めていると思うのですけれども、一定のやっぱり道民、市民に対しての活動自粛を、感染リスクを回避できない場合という前提を置いての行動自粛を置いていると思うのですけれども、その中でのオリンピック開催について、知事としてのご意見をお伺いしたいと思います。

(知事)
 やはり札幌市内においては飲食店の皆さまに21時までと、営業時間の短縮などをお願いしていますから、そういった中で、仮に有観客で開催される場合については、なかなかご理解がいただけないと思うのですよね。
 また、オリンピック以外のイベントについても、21時までですよということでお願いしていますので、やはりオリンピックだけが特別なのだということになりますと、なかなか皆さんご理解いただけないところがあるのではないかと思いますし、また1都3県が無観客で行いますよと、そこにお住まいの方については、特に東京都については外出を控えるステイホームということと、県をまたいだ移動は控えるということになっている中で、オリンピックについては東京都としては今の感染状況を考えて、普通のイベント以上に、より厳しい無観客というご判断をされたという状況の中で、都外にはどんどん行って良いですよということは、そういうことなのかと理解できるのかというところが、やはりポイントになるのかなと受け止めています。

(読売新聞)
 最後にもう一点だけ、(午後)9時までの開催ということで、1万人を上限とするということなのですけれども、やはり前後の移動というのは、かなり密になったりという部分が想定されると思います。その点で、輸送手段を、何か臨時便を出したりとか増減したりというのを求めたりっていうのは、道としては、お考えはあるのでしょうか。

(知事)
 これは直行直帰ですとか、会場から出る時間帯をずらしていくですとか、密が生じないように、開催前後における感染リスク回避の徹底ですとか、そういった点については、仮にオリンピックをお客さんを入れて開催する場合についても、全国的にその点も統一的に呼び掛けをする必要があると、かねてから私も知事会で提案して、知事会としても要望しておりますけれども、そういった点が必要ではないかと思っていますので、当然のことながら、仮に有観客で行うということにあっては、そういった対策の徹底は求められるのではないかと思います。

(時事通信)
 五輪関係で、先日、組織委ですとか、道や札幌市で実務者会議を開きまして、その後の記者会見で、組織委の方が(マラソン競技について)沿道での、例えば喫茶店だとか商業施設で見ることは良いようにするような姿勢を示されていたかと思うのですけれども、今、沿道での観戦自粛が決まった中、その一方でお店の中とかで密になって感染してしまっては、ちょっと本末転倒のような気もするのですが、そういった店舗に関する例えば呼び掛けですとか、対策をするように組織委から呼び掛けたりっていうような考えはあるのでしょうか。

(知事)
 そういった感染リスクが高まる場面を、できるだけ減らす取り組みが必要だと思いますので、お店の営業を止めるということは、これはかなり強いものになりますから、そこはなかなか難しいというのは当然ありますが、これは一般的なガイドラインでも、飲食店などでは密にならないような席の確保ですとか、いろいろな取り組みを求められておりますから、そういったものの対応、さらには、マラソンを競技観戦するという観点で、感染リスクがあるような場合については、これは十分皆さんにはご注意いただくということを、組織委員会と共に、呼び掛けていくことにはなるのではないかと思います。

(時事通信)
 分かりました。もう一点なのですけれども、道内のコロナ対策を考えたときに、やはり札幌市の感染者を抑え込むことが、全道への感染者数を落ち着かせることになるかと思うのですが、今、札幌市のワクチン供給っていうのもかなり止まっていて、接種にブレーキが掛かっているような状況だと思います。
 道が先月末にですかね、(要望書を)国に出して、市町村分も含めての(ワクチンの)供給の見通しだとかを(示すように)要請したっていうことをしたようなのですけれども、あらためて札幌市に優先的にワクチンを供給するようにですとか、そういったことを国に求める考えはありますでしょうか。

(知事)
 ファイザー製ワクチンの供給について、この7月7日に国から、8月分、第11、12クールということで、配分の案が示されましたけれども、その案を皆さんもご覧になられて、希望量に対する供給がなされないという非常に厳しい状況の中で、市町村の皆さんからは、かなり厳しい声をお伺いしています。
 また、このファイザー社以外のモデルナ社のワクチンについても、職域接種ですとか、自治体の大規模接種の新規申請を休止するということが発表されてから、その休止をずっと継続しているという状況が続いています。
 さらに、そのことに加えて、6月末までの同社からの供給量が当初計画より大幅に少なかったということが、先日明らかになりました。これは6月のことだったのですけれども、先日、こういう状況でしたということが明らかになりまして、非常に不安な思いをしているという状況になっています。
 一方、国では9月末までには、両ワクチン合わせて、希望する国民の皆様さまが接種する量が確保できる見通しともお話していまして、今お話した部分とこのお話がどう連動してくるのかというところがあるのかなと思うのですが、自治体において非常に不安に思っているという状況です。
 こういったことを踏まえて、今週末の日曜日になりますけれども、全国知事会が緊急で対策本部を開催しようということになっていますので、そこに私も当然参加させていただく中で、これは北海道だけではなくて、全国の都道府県知事が同じように非常に厳しい認識を持っていますので、とにかく現場のスケジュールに合わせて、必要なワクチンを適時適切に供給していただく、これはもう大前提です。そこが崩れる中で、今のお話のような、どこに多くやるとか、どこに少なくなってしまうという話になるのだと思うのですが、そもそも9月末までには十分な量が確保できているということで、政府がお話されていますので、さらなる追加確保がこの間できないのかとか、そういったものを交渉するということなどもそうだと思うのですが、しっかりまず供給してくださいということを、全国知事会一致して、お話しなければならないと思っています。それとこの供給の見通しですね。これがなかなか分からないものですから、さらにそこが不安を呼んでいますので、ここを速やかに明らかにしていただくようにということで、これは全国知事会として統一して、これはまだ調整しなければ、私だけで決めることではないですが、求めていきたいと考えています。

(北海道新聞)
 サッカーの会場の取り扱いについて伺いたいと思います。知事としてですね、首都圏で今回、無観客とした場合はですね、地方会場もそれに準じて無観客とするようにと、かねがね要望してきたと思うのですが、今日の段階で、大会組織委員会だとか橋本会長に、札幌会場について無観客という形で、直接、要望されたかどうか、その辺伺いたいと思います。

(知事)
 先ほど申し上げたようなお話をさせていただきました。まずは、統一的な取り扱いでないという形になる可能性がございましたので、そういった統一的な取り扱いが、私としては必要だと、これは繰り返し、組織委員会にも直接申し上げてきたところであります。その上で、仮に観客を入れるというご判断を組織委員会としてされるということであれば、先ほど申し上げたような、札幌市とも調整をいたしまして、三点申し上げたということになります。

(北海道新聞)
 無観客という形では、要望は今日の段階ではされていないということでよろしいでしょうか。

(知事)
 そうですね。今申し上げたとおりです。

(北海道新聞)
 あらためてですね、知事が求めてきた、その統一的な考え方が示されなかったことに対する受け止めというのをちょっとお伺いしたいと思うのですが。

(知事)
 いろいろな考え方があるかと思いますけれども、これは私の考え方でありますけれども、やはりこのオリンピックというものは、普通のイベントとは異なるところがあります。それは、世界を代表する、世界中が注目するものでありますし、専門家の指摘にもありますけれども、さまざまな人の行動に影響を与えかねないものでもあるということもあります。
また、万全な感染対策の下で安心、安全を最優先でということで、これまで取り組んできたものでもあると思います。
 そういった状況の中で、それぞれ競技アスリートもいますし、それを応援したい方もいますし、関係する方々もいらっしゃるわけであって、オリンピックという一つの大きな枠組みの中で、統一的な対応が本来図られるべきではないかと私は思っていたので、その点を申し上げてきましたけれども、ぎりぎり急転直下といいますか、そういう中で今みたいな地域ごとに全然異なる対応になっているということについては、率直に残念だなと思っています。これは、いろいろな受け止めが皆さんあると思いますので。

(北海道新聞)
 あとですね、ちょっと12日以降のコロナの対策について伺いたいのですが、札幌市内の飲食店への時短要請というのは続けていくということに決まりましたが、一方でまん延防止期間中で要請に応じない飲食店というのも相次いだと。独自の対策では罰則がなくて実効性を保てるか懸念がありますが、要請を守ってもらうための対策などについて知事のお考えをお伺いしたいと思います。

(知事)
 先ほど冒頭でも触れましたけれども、実効性を上げるために、札幌市とも協議させていただく中で、2人1組の11組で、早速、訪問させていただいて、この必要性などについても呼び掛けを行っていきたいと思っています。丁寧にご説明をしながら、ご理解いただくことがやはり大事だと思いますので、その点、札幌市ともしっかり連携して対応していきたいと思っています。

(北海道新聞)
 最後に一つ質問させていただきたかったのですけれども、足元の感染状況というのがですね、知事ご指摘のように再拡大の懸念が出始めていますが、こうした中で対策を緩和することになったと。仮に感染状況がまた悪化してきた場合に、どのような対策、対応を取るのか、または悪化するとすれば札幌市の対策期間の延長というのは挙げていらっしゃいますが、それ以上の対策を打つお考えはあるのかどうか、お伺いできればと思います。

(知事)
 当然、必要な対策については、しっかり行っていく必要があると思います。札幌市で(飲食店に対して営業時間の)時短をまたお願いする中で、一つ指標といったものを、やはり札幌市ともお示しをする必要があるという状況の中で、人口10万人当たり15人というのを一つお示しさせていただきましたけれども、そういうものに近づいた場合については、その対策の延長、強い措置を行っていくと今考えています。全道においても必要な対策というのは機動的に対応していくというのが基本であります。

(HBC)
 時短要請の関係だったのですけれども、時短要請のその命令について、その対象となるお店の扱いというか、区切りといいますか、5月からずっと(要請を)無視し続けたところに対してということなのですけれども、そうなると6月から無視しはじめたところとの平等といいますか、平等性といいますか、その辺、飲食店側からは、何であっちはいいんだっていうような疑問というか、不満も上がると思うのですけれども、それについてはどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 特措法における、この命令、過料は、当然のことでありますけれども、強い対応になってまいります。その運用にあっても、当然のことですけれども、慎重に取り扱わなければなりません。それぞれの事前通知も含めた中で、法律の専門家である弁護士や、国との協議、さまざまなプロセスをしっかり踏んだ中で、適切な対応ということを心掛けてまいりました。
 ただこういった対応というのは、やはり基本的には対策の必要性を丁寧に説明して、そこにご理解をいただいて応じていただくということに、われわれがしっかり努力することが基本でありますから、そこをしっかりお話した上で、5月からも含めて何度も、繰り返しお願い申し上げて、何とかご理解いただけないかということで、丁寧に丁寧に何度もご説明する中で、どうしても応じていただけないと、また妥当なお答えが返ってこないという状況の中で、しっかり丁寧に、慎重に議論した中で対応しているという状況でありますので、さまざま声はあると承知しますけれども、そういった背景があるということはご理解いただけたらありがたいなと思っています。

(朝日新聞)
 特別対策の決定についてお伺いしますが、昨日、政府のほうでまん延防止等(重点)措置の解除が決定されたわけですけれども、これに当たって道としては政府とどんなやりとりがあったのか、またその足元で感染状況が増えている中で、まん延防止等重点措置を継続すべきではないかというような議論はあったのでしょうか。

(知事)
 今の感染状況の認識については、先ほど申し上げたように、やはり警戒していかなければならないと思っています。デルタ株の話や予兆とされるところですとか、さまざまな中でですね。ただ一方で、道民の皆さま、事業者の方々に大変なご協力をいただきまして、それぞれの指標を見ますと、道の警戒ステージ3、国のステージ2の水準になっているというのもまたこれ事実です。
 そしてこの感染状況などについては、国とも情報共有させていただいて、当然のことですけれども、最終的には国の対策本部で決定されるわけですが、われわれとしては、全道における感染防止行動の徹底や、札幌市における一定の強い措置が必要だという認識についても併せて共有させていただいて、まん延防止等重点措置を終了することについて専門家のご意見も踏まえて、この対策本部で、政府として決定されたと受け止めています。再び感染が大きくリバウンドするといったことを起こさないように、しっかり対策を講じていきたいと思います。

(朝日新聞)
 その酒類の提供に関してですけれども、あと2週間という措置が札幌市内でとられましたけれども、この2週間とした根拠に関してはどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 これは、ウイルスの潜伏期間などを勘案しまして、2週間ということで設定させていただきました。また、段階的な緩和を図っていこうという観点から、この期間設定させていただきました。基本的にはこの2週間で解除できたらと思っていますが、先ほど申し上げたように、仮に感染が再度拡大する場合については、そこは延長または措置を講じていかなければならないという認識で札幌市ともおります。

(UHB)
 オリンピックに関してなのですが、今日の要請の中で、札幌市のイベント開催に酒類提供の自粛も入っていたかと思うのですが、その辺りは何か要請はされていたりするのでしょうか。

(知事)
 対策内容について当然共有させていただいています。イベントの取り扱いについて、先ほど申し上げたような飲食店の取り扱いとバランスをとる必要があるという観点から、そういった協力をお願いしていきたいと考えています。

(読売新聞)
 オリンピックに関してで、有観客と決まったと思うのですが、昨日の夜から知事は無観客という考えを、統一的な取り扱いという中で、東京は無観客で決まったというところなので、知事としては無観客でということは組織委にもお伝えしているのですかね。

(知事)
 統一的な取り扱いをしてほしいということです。有観客でやるにしても、無観客でやるにしても、先ほど申し上げたように、いろいろな県にまたいで会場がありますし、今の感染状況も捉えた中で判断しなければいけないというところがあると思っていまして、結果として1都3県については無観客という、この判断もかなり急な判断ではありましたけれども、そういう状況で考えると、先ほど申し上げたような往来を控えるというところと、どのような形でバランスを取っていくのかといった話にもなってくると思います。
 なので、そういう意味でも統一的な対応が必要ではなかったのかと思っていますが、それは組織委員会として決まったことなのかもしれませんが、私としてはそういった思いを持っていたということで、今も持っています。

(読売新聞)
 有観客というのは、組織委の意向が強いという理解で良いのですかね。

(知事)
 基本的には、オリンピックの競技をどのような形で開催するかということを、各都道府県知事が協議できるということは昨日示されました。五者協議で決めるとおっしゃっていたものですから、どういうことなのかなという率直な戸惑いもありますけれども、そういうことにお決めになった中では、しっかり責任を持って対応していかなければいけないとは思っています。

この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)

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