知事定例記者会見
- 日時/令和3年11月5日(金)16:00~16:46
- 場所/記者会見室
- 記者数/19名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
- 新型コロナウイルス感染症対策について
記者からの質問
- 新型コロナウイルス感染症対策について(1)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(2)
- 衆議院議員総選挙の結果について
- 江差高等看護学院を巡る諸問題への対応について(1)
- 江差高等看護学院を巡る諸問題への対応について(2)
- 旭川市いじめ重大事態調査について
- 江差高等看護学院を巡る諸問題への対応について(3)
- 選択的夫婦別姓について
- 同性婚について
- 憲法改正について
- 今年の流行語について
知事からの話題
新型コロナウイルス感染症対策について
それでは定例の記者会見を始めさせていただきます。
私からは一点、新型コロナウイルス感染症について、まずお話させていただきたいと思います。本日は現下の感染状況、そして冬を迎える中での感染防止、そして今後の医療提供体制などについて、説明させていただきたいと思います。
まず初めに、道内の感染状況についてです。本日の新規感染者数でございますが、北海道全体で13人で、人口10万人当たり1.3人という状況になっています。これは昨年の9月上旬と同程度の低い水準を維持しています。これは緊急事態宣言終了後も、道民の皆さまが感染防止行動を実践いただいている結果であると考えています。皆さまのご理解とご協力に感謝を申し上げます。
一方で、本日も旭川市において、飲食店での集団感染が確認されたところであります。先週から集団感染が連続して発生している状況にありまして、注意が必要であります。これらの事例でありますけれども、長時間の利用、そしてマスクの着用、換気が不徹底であったと、対策が不十分な中でカラオケ、また感染された方の約9割が、ワクチンの2回の接種を終えていなかったということが確認されています。こうした感染が、家庭や会社などへの感染につながりますと、あっという間に市中に広がる恐れがあるということで、警戒をしなければならないと考えています。
この旭川市の対応ですけれども、道として旭川市に対して、道の保健師を派遣しています。また国立感染症研究所に対しまして、専門家の派遣依頼を行いました。月曜日、8日からになりますけれども、国立感染症研究所の専門家2名が現地に入ります。支援を開始いたします。この市、国と連携をしながら、臨時の検体採取所の設置、ワクチンの夜間接種会場の開設、全ての飲食店への普及啓発、こういったことなどに取り組み、感染症対策、この支援に取り組んでいきます。
そしてワクチンでございます。北海道全体で道民の皆さま、7割以上の方が2回目の接種を終えるという状況になったわけでありますが、先ほどお話をさせていただいた集団感染の事例があるように、未接種の方を中心とした集団感染が連続して確認されているというところもございます。道としては、引き続き多くの方に、ワクチンを希望する方がワクチンを接種いただけるように取り組みを進めていきます。
そして今月に入りまして、一気に気温も低くなってまいりました。暖房を入れたという方も多いのではないかと思います。窓を閉める、閉め切る場面が多くなる冬を迎えました。基本的な感染防止行動の実践が引き続き重要になってきます。先ほどの集団感染の事例からも分かるように、感染拡大を防ぐためには何よりも三密の回避、マスクの着用、手指消毒など基本的な感染防止行動の取り組みが重要になります。引き続き皆さまには実践をよろしくお願いいたします。
特にこの季節、換気が重要になってきます。外も寒いものですから、換気といっても大変だというのが皆さんのご意見だと思うのですけれども、国の専門家によりますと、この換気でありますけれども、機械換気ということで、換気扇などがあるよというところもあると思います。こういった換気扇などで、常時換気をする。または、窓を開けたら室温が下がって寒いよということがあるわけですけれども、室温が急激に下がらない範囲で窓を少し開けていただいて、18度より室温が下がらないように換気をしていただくということ。それと連続した部屋がある場合は、二段階の換気によって室温を保つということもできますので、換気はなかなか外が寒いのでできないなとお考えの方もいると思うのですが、こういった形で室温を保ちながら、換気をしていただくということを心掛けていただきたいと思います。
また、どうしても飲食の場面はリスクが高くなるという状況があります。認証店などの感染防止の取り組みを徹底していただいているお店を選んでいただきたいと思います。また、短時間で、大声を出さない、深酒をしない、会話の時にはマスクをしていただくということで、引き続きお願いいたします。また事業者の方々にも、業種別ガイドラインをあらためてご確認いただいて、飲食店などにおいて、道の認証についても取得していただきたいと思います。
道としても、次の感染拡大に備えなければならないということで、医療提供体制の整備を進めています。まず、これまでの1日当たりの最大の新規感染者数が、5月21日の727人になります。入院されている方以外も、(自宅などでの)療養者の方がいらっしゃいますので、5月28日時点の8508人というのが、最大(の療養者数)ということになります。道としては、地域ごとにもこれまでの最大値というのが違いますので、この地域ごとの最大値をさらに積み上げをいたしまして、新規感染者数については1207人、療養者の方の数については、9685人をピークと設定させていただいて、万が一の状況にも対応できる体制を作っていくことが必要だということとしました。その上で入院する方は、今の数字で考えるとどれぐらいになるのかということですけれども、今後想定される入院する方の最大の人数が、1586人になるということですので、こういったことを想定して、必要な病床を確保していかなければいけないといたしました。何度かこの場面でもお話していますけれども、北海道については、東京都、大阪府に次ぐ3番目となる病床、2000床を現在確保しています。想定される入院患者数を踏まえまして、2000床で1568人をまかなえるということなので、まずこの2000床を、必要な数としたいと思っています。
さらに札幌市内に大規模な臨時医療施設に転用可能な宿泊療養施設を整備して、10月末に、必要な設備の整備も終わりましたので、130床が稼働できるという体制に10月末時点でなりました。今、臨時医療施設が2カ所ありますけれども、こうした臨時医療施設も効果的に活用していく、そして医療機関など関係者の皆さんと協議させていただいて、11月中に具体的な病床の数を確定したいと思っています。ですので、さっきの数字のシミュレーション上は、1568人の入院する方を想定して、今2000床を確保していますから、その2000床を減らすということではなくて、2000床というのを必要な病床数として捉えて、さらに臨時医療施設だとか、または各医療機関などとお話させていただいて、11月中にこの具体的な病床の数を確定していきたいと思っています。
最後に少し話題が変わるのですけれども、インフルエンザについてです。昨年はこのインフルエンザが大きな流行にならなかったということがあるわけですけれども、インフルエンザが流行する冬を迎えるわけです。新型コロナウイルスと同様に、このインフルエンザは、手洗いですとか、マスクの着用ですとかが効果的でありますので、こうした感染防止行動の実践に取り組んでいただくことで、新型コロナウイルスと同様に、インフルエンザも避けるということができます。またこのインフルエンザのワクチンについても、かかりつけ医にご相談していただくなど、接種も検討していただければと思っています。
結びになりますけれども、皆さまのご協力、ご理解によりまして、感染状況を大きく改善している状況が続いていますが、先ほど言ったように、旭川市での集団感染が連続して発生していると。さらに感染確認された方の約9割が、ワクチンの接種をされていないという状況などもございます。感染リスクが高まる季節を迎えます。屋内で過ごす時間が長くなります。換気などの感染防止行動の実践について、引き続き皆さんにはご理解とご協力をお願いしたいと思います。
私からの話題は以上であります。
記者からの質問
(毎日新聞)
本日、札幌市では久しぶりに0人という、感染者が0人ということで、一方で、旭川市ではまたクラスターが出てしまったということで、ちょっと感染状況にも地域ごとにギャップがいろいろあると思うのですけれども、まず今日の感染者、札幌市ゼロ、旭川市ではクラスターというところについて、受け止めをお願いいたします。
(知事)
札幌市は北海道の中心都市であり人口も多い、また、大きな繁華街も抱えています。多くの方との接触の機会がありますので、どうしても感染者数が連日確認されるというリスクが高いという状況がある中で、札幌市での感染がゼロになりました。これは本当に札幌市民、また札幌市に滞在する方々のお力添えで、今の状況になっていると思っています。
一方で、今ご質問のあった旭川市については、道としても、保健師の派遣ですとか、また国立感染研(国立感染症研究所)の専門家の方に要請をして、来週から入っていただくのですけれども、かなり全国的に感染が少ない状況の中で、旭川市で集団感染をはじめとする感染確認が続いていますので、ここら辺の分析を専門家にしていただきたいという思いもありまして、これを要請しています。
今できる対策を、(旭川市)今津市長とも、さっきも連絡しましたけれども、市としても、振興局、われわれ道とも連携をして、やるべきことをしっかりやっていきたいというお話がありました。検査などもより積極的にやっていきますし、先ほど言ったような感染状況を見ると、9割の方がワクチンの接種2回目を終えていない中での感染という状況もあります。ですので、夜間、ワクチン接種の機会を設けていくこと、さらに飲食の場面でやはり多いですので、全ての店舗に対して啓発していくことを、市としっかり連携して取り組んでいくことによって、今の感染が市中に広がらないという状況をしっかり作っていければと思っています。
(毎日新聞)
あともう一点なのですけれども、旭川市以外でもクラスターが起こる可能性というのは、まだまだあるとは思うのですけれども、今一度、注意喚起というか、感染への警戒についてお聞かせ願えればと思います。
(知事)
やはり感染者数が減少していくとともに、どうしても対策のガードが下がってくるということはあります。また、日常生活を段階的に回復していく中で、人との接触機会も当然増えてきます。皆さんかなりマスクの着用や基本的な感染対策を実践していただいていますので、そういったリスクを回避してきたわけですけれども、どうしても気が緩んでいったり、対策がおろそかになってしまうということはあると思っています。特に飲食の場面において、これからの年末にかけてそういった場面も増えてくると思っていますので、皆さんには、やはり基本的な感染対策を再度徹底していただくと。
特に、北海道は早く冬が訪れます。換気についても、かなり外が寒いので難しいという声も聞かれます。ただ、窓を全開にして、常時開けるとかそういったことではなくて、先ほど言ったような、室温を保ちながら換気を適切にしていただくなど、われわれも皆さんによりご協力いただけるような呼び掛けもしながら、この状況というのを何とか維持していく、この取り組みをしていきたいと思っています。
(読売新聞)
8日から国の実証実験としてカラオケボックスでのワクチン・検査パッケージが始まります。飲食店ではもう既に実証実験が始まっていると思うのですけれども、ほかのスポーツだったり、今後ライブハウス、劇場でもこういったものが始まっていく中で、知事として検査に対する期待感と、先ほど飲食店でのクラスターの話もありましたけれども、どういうふうに効果的につなげていくかという道としてのお考えがあればお聞かせください。
(知事)
カラオケボックスでの実証は全国で初めてになります。北海道だけが国の技術実証ということでやります。これは北海道カラオケボックス協会のほうから道に対して、いろいろな業態で技術実証をやっているけれども、ぜひやりたいということでお話があって、国に協議した中で、全国でやっていないので、協会の思いを踏まえて、北海道でやろうということで始まります。さまざまな事業者の方々が業種別ガイドラインもそうですし、ワクチンの接種を踏まえた中で、感染対策を講じながら事業を継続していく、こういった取り組みを国民的議論を含めた中でやっていくことは、私はすごく必要だと思っています。
一方で、これは本当に課題だなと思っていますけれども、ワクチンを受けた方はワクチンを受けたことを証明して利用すると。そうではない方は検査を受けられて利用するということなのですけれども、検査を受けるというのは技術実証の国のスキームだと、全部国が(費用を)出してくれることになったのです。一時期、地方が負担してくれという話でしたけれども、さすがにそれはないということで国が負担してくれることになったのですけれども、いざ実際にやってみてスペースの問題だとか、またお店の中にスペースを設けて検査を無料でやっているのですけれども、本当に広く全国でやろうとした時に、費用負担のあり方がどうなるのかとか、そこら辺が正直全く出てきていないのですよね。なので、そもそもワクチン・検査パッケージをどういったタイミングで、どういった業種に適用させていくのかというところも、選挙が終わった後にまだ明確に示されていないので、私はとにかく事業者の方が大変厳しいので、なかなか事業者の方に多く負担していただいた中での実施はすごく難しさがあると思いますので、そういったことも踏まえた中で、国としての制度設計に活かしていただければと思っています。一方で店舗の皆さんは枠組み自体については、ワクチン接種した方も含めて、安心してご利用いただきたいということに関しては、前向きに捉えている方も多いので、そこら辺はぜひ活かしていくべきなのかなと思っています。
(北海道新聞)
衆院選の投開票日が先日日曜日にありまして、道内では、自民、公明の与党が合計20議席あるうちの12議席を獲得しまして、野党が8議席だったということから、与党のほうは目標としていた過半数となりました。この結果に対する知事の受け止めと、知事自身、与党応援演説など回られてきた経緯もあったかと思うのですけれども、それを踏まえて今後、知事として国政にどう向き合っていくのか、そういった点ちょっとお聞かせください。
(知事)
まずは当選された方々に、お祝いを申し上げたいと思います。今回、超短期決戦という状況の中で、各候補の政策ですとか政治姿勢だとか人柄ですとか、いろんな要素で有権者の皆さんが判断されて、投票された結果だと受け止めています。
超短期決戦と申し上げましたけれども、今までの選挙と比べた場合に、一つは新型コロナウイルスの感染拡大を防止しながら戦うということもありましたし、また、期間が解散から投票まで短かったですから、候補者が訴えている中身、また、各党の政策の訴えの部分、ここら辺を多くの有権者の方がしっかり聞いて判断する、そこら辺が一部難しさというものがあったのかなと思っていますけれども、コロナの中での初めての衆議院の選挙が行われたということを受け止めたいと思っています。
いずれにせよ、当選された皆さま、期間中にコロナ対策のみならず、経済の再生に向けた取り組みや、さまざまな公約、政策を掲げて戦われましたので、ぜひ投票した皆さんの期待に応えていただきたい、そのことを期待したいと思います。
(HTB)
江差高等看護学院のパワハラについて、先日、知事は第三者委員会の調査が終わった後にコメントいただきましたけれども、あらためて第三者委員会の調査書類、これはまず確認されていますでしょうか。手元に届きましたでしょうか。
(知事)
提出がありました。私としても、調査結果を大変重く受け止めているところであります。
また、できるだけ早く保護者の皆さまなどにご説明をしたいというお話をさせていただきましたけれども、(10月)29日に函館市内において説明会を開催させていただいたところです。
この調査結果をご説明させていただいた際に、いただいたご意見がさまざまございます。
こういったものを踏まえて、教員の処遇、そして学生の皆さんの具体的な救済策を速やかに検討して、併せて再発防止も進めていきたいと考えています。
(HTB)
まず確認なのですけれども、第三者委員会が52件のパワハラを認定したということにつきまして、道としてはパワハラを認めるという姿勢でしょうか。あるいはまだ調査が必要だという姿勢でしょうか。
(知事)
まず、第三者委員会の調査が、大変時間を費やして丁寧に皆さんの調査をしていただいたわけですから、これをしっかりと受け止めていかなければならないと私は考えております。先ほど申し上げました、学生の皆さまに対する救済策ですとか、教員の処分も速やかに検討していく必要があると考えています。ハラスメントの認定については、担当のほうからも話を後ほどするのですかね。
(広報広聴課長)
はい。
(知事)
今するのですか。
(広報広聴課長)
処分についての詳細は終わってからご説明申し上げます。
(HTB)
お伺いしたいのは、道としてパワハラを認める、認めない、この2択で言うとどちらでしょうか。
(知事)
これは第三者委員会の調査の結果ですから、これをしっかり受け止めるべきだと私は思っています。
(HTB)
なかなか知事から明言はないですが、これは認めるというふうに捉えてよろしいのでしょうか。
(知事)
(第三者調査委員会による)パワハラの認定が52件あります。これはしっかり受け止めなければいけないと思っています。また、具体的な処分に入っていくわけです。処分にあっては、教員の方の事実関係の判断も行っていかなければいけないので、第三者調査委員会の52件、これをしっかりとまずは受け止めます。受け止めなければいけない。処分については、これからやっていきますので、その事実関係の判断を行っていくということです。
(HTB)
そうしますと、第三者委員会の調査を、さらに道としては別の調査が必要だというふうにお考えなのでしょうか。
(知事)
調査というか、処分する時には、法令に基づいて処分しなければいけませんから、その手続きを進めるということです。
(HTB)
速やかにとありますが、一方で学院のほうには当該教員がまだ在籍している。その中で、学生たちもまた悶々とした思いだと思うのですけれども、そのような状態については、今、速やかにとはおっしゃられていますけれども、いつごろまでにというような具体的なスケジュールはありますでしょうか。
(知事)
この間の説明会などでも、さまざまなご意見をいただいていますので、基本的には学生の皆さんに寄り添った対応というのを、すぐ対応できるものはすぐやりますし、時間が残念ながらかかる部分もありますから、そこは学生の皆さんに寄り添って、しっかり対応していきたいと思います。細かい話はこの後、(担当局長から)話があると思います。
(HTB)
具体的にいつまでという目標値というのはないのでしょうか、現時点では。
(知事)
それぞれ対応によって、一律、いつという状況を申し上げるような状況ではないと。救済策、処分について、それぞれ第三者調査委員会の結果も踏まえて、しっかりと適切に対応していきたいと思っています。
(HTB)
処分ということなのですけれども、処分について具体的にどのような内容を今検討されているのでしょうか。
(知事)
この質問ばかりずっと長くなっていて、あれなのですが、後ほど説明させていただきますけれども、学生の皆さんから説明会の中でもさまざまな声もいただいていますし、また処分に当たっては、当然、内容に応じて法令に基づいて処分をしていかなければいけませんので、何か感覚で処分するということはあってはなりませんので、しっかり事実関係を判断して、適切に処分していくといった考えです。
(広報広聴課長)
教員の処遇や処分につきましては、この後、担当局長がおりますので、個別にご説明させていただきます。
(HTB)
あらためて、道として認める、認めないという部分だけ、少しはっきりコメントいただけませんでしょうか。
(知事)
今、申し上げていますけれども、第三者調査委員会が調査していただいたわけですから、その結果をしっかり受け止めること、まずこれは分かっていただけますか。その上で、処分をこれからやっていかなければいけないわけですね。その中で、その事実関係の判断をしていかなければいけない。これは、そういう手続きになっているのです。ですから、そこは申し訳ないですけれども、やっていかなければ処分できませんから、そこは適切にやっていきたいと思っています。
(HTB)
ひとまず、処分や異動が必要だということについては、捉えられているということでよろしいでしょうか。解釈としては、処分や異動が必要な結果が出たということで、知事は考えられているということでしょうか。
(知事)
当然、52件のハラスメントの報告があったわけですから、それを非常に重く受け止めていますし、処分についても適切にやっていきたいと思っています。
(HBC)
今の江差高等看護学院に絡んでなのですけれども、今、学生さんたちが不安の中で生活を送っていると思うのですが、それに対しての知事からの学生に対するメッセージはございますでしょうか。
(知事)
ハラスメントによって傷ついた皆さん、そして悩んだ方、本来であれば心穏やかに過ごす場所をわれわれは作っていかなければいけない立場にある中で、そういった状況がない中で日々過ごした学生の皆さん、そして学生を送り出した保護者の方々に対して、あらためてお詫びを申し上げたいと思っています。
先ほどの質問にもお答えさせていただきましたけれども、説明会の中でもさまざまな率直なご意見をいただきました。そういったものをしっかりと受け止めて、救済策、また処分についてしっかり対応していきたいと思いますので、また状況の進展なども共有しながら、進めさせていただきたいと思います。
(HBC)
次は別の質問になるのですけれども、旭川市のいじめに絡んでなのですが、今津市長が個人の、市長の認識としていじめがあったと認識しているというようなお話をされていましたけれども、それについて知事の受け止めというのはいかがでしょうか。
(知事)
以前、記者会見の場でもお話させていただいたのですけれども、令和元年の9月に市のほうから道教委のほうに報告がありました。川に入水するという状況の中で報告があって、道教委のほうから旭川市教委に対して、これはいじめなのではないかということで、市に対応を求めまして、市のほうとしてはいじめとして認知していませんということで、令和元年の9月に話があったという状況があります。この時点からわれわれとしては一貫して、道教委から繰り返し旭川市教委に対して、学校はいじめとして認知して、方針を保護者の方と共有して対応する必要があるということで、指導してきています。これは私としても同じ思いです。ですから、いじめとして認知して、保護者の方と方針を共有して対応する必要があるという考えです。
今、市教委のほうでは第三者委員会ということで調査しています。これは旭川市の市教委、そして第三者委員会の調査ということでやっていますから、われわれとしてはこれまで指導を繰り返ししてきましたけれども、これを鋭意進めていただいて、そして全容を解明していただくことが必要だと思っています。さっき申し上げたように私の認識としては、いじめとして認知して対応していくことが必要ではないかと思います。
(HBC)
第三者委員会の結果次第では、道からもまた何かアクションを起こすようなこともあり得そうでしょうか。
(知事)
市教委が今、第三者委員会の中で、まだいじめがあったかどうかというところについても答えが出ていない。われわれとしてはいじめとして認知してやるべきだと繰り返し言っていますけれども、まずは第三者委員会で早く進めていただいて、どういった形になるのか。そしてこれ(調査結果)を出していただかないことには、次の話というのはコメントすることができないと思っていますが、結局、旭川市の市教委がありますよね。そして市長がいますよね。ですから、市教委で第三者(委員会)の調査が十分ではないとなると、次は市長のほうが、十分ではないのでということで、また調査するという立て付けになっているのです。ですから、仮に、万が一そういった状況になったら、われわれも支援していくことを考えていくことになるのだろうと思いますが、まずは今ある第三者委員会で答えを出していただくことが必要だと思います。
(HTB)
ごめんなさい、江差高等(看護)学院、もう一点だけ質問させてください。
現在も当該教師が学校に残り続けているわけですけれども、まずは知事は異動処分について考えるとおっしゃっていましたけれども、まずそういった当該教諭がまだそこに残っているということについて、これは知事としてはどのように考えますでしょう。多分平気でいられるということではないと思うのですけれども。
(知事)
説明会の中でもさまざまな声をいただいていますし、また、第三者調査委員会のほうからもさまざまな提言もいただいているところでありますので、今のご質問にもありましたけれども、そういった教員の配置についても適切に考えていきたいと思っています。
(HTB)
そういった教師がいまだに学校に残り続けているというこの事実については、どのようにお考えでしょうか。
(知事)
できるだけ学生のお気持ちに寄り添った対応が必要だと私は考えています。
(HTB)
学生の気持ちということを察すると、どのようにこれは受け止められますでしょうか。
(知事)
学生の気持ちに寄り添った対応が必要だと考えています。
(HTB)
その学生の気持ちになると、そこに教師がまだ居続けているということに対しては、どのようにお考えですか。
(知事)
学生たちがそういったハラスメントの説明会の中でも、さまざまな声がありましたので、そういった声も踏まえて対応していきたいと考えています。
(HTB)
そうなったら、速やかに処分ということにまた時間をかける場合ではないのじゃないかなと思うのですけれども、そのあたりはいかがですか。
(知事)
それはそのとおりだと思います。いたずらに期間をかけるべきではないと思っています。ただ、処分にあって、手続きはしなければならないのです。処分をするという時にですね。ですから、そういったしっかりとした手続きを踏んだ上で、適切に処分していきたいと思います。
(北海道新聞)
少し衆院選に話題が戻ってしまうのですけれども、この衆院選の主な争点としてコロナ対応だとか、それからその分配、経済の政策がクローズアップされることが多かったのですが、当然その他もいろいろとテーマがあって、多様性だとか、より具体的に言うと選択的夫婦別姓がこのままでいいのか、導入すべきではないのかといった論点もありました。
道庁としても女性の社会参画を進めていると思います。その観点からもですね、この選択的夫婦別姓を進めるべきだという声もあると思うのですが、知事はこの問題についてどのようなお考えをお持ちでしょうか。
(知事)
選択できることによるメリットを、現実的な制度の中で、どう適切に時代に即して見直していくのか、まさにこれは北海道だけではなく全国に適用される基幹的なルールの設定になりますから、国民的にしっかり議論して、答えを出していくことが必要だと思っています。
(北海道新聞)
あと二つよろしいですか。同じような趣旨で、同性婚というものについても、賛否が両方あって、知事としてはこの問題について、同性婚については認めるべきか、そうではないのか、いかがでしょうか。
(知事)
今のお話と共通する部分だと思っています。これは日本全体で、国民、多くの方々がそういった選択をすることによって、生活上の影響を受ける話になってくると思いますから、国民的議論をしっかりして、みんなで議論して方向性を決めていくべき課題であると思います。
(北海道新聞)
では三点目なのですけれども、非常に国政上重要なテーマだと思いますが、憲法の改正ですね。知事が支援をされた自民党の候補は、これは党として、憲法改正というのは党是であって、今回の公約でも掲げられていました。憲法9条への自衛隊の明記だとか、それからコロナで再び注目された緊急事態条項の新設、そういったものを盛り込んで選挙を戦ったわけです。知事は具体的におっしゃっていただけるのであれば一番ありがたいのですが、憲法改正についてどのようにお考えですか。
(知事)
これもまさに国民の代表者である国会議員の皆さんが、各政党において考え方があるかと思いますから、私はしっかり議論していただいて、その議論の過程も国民にしっかりと伝えた上で、進めていくべきことだと思っています。それぞれ各党において主張が違うことは当然あると思いますけれども、改正しようということであれば、最終的には国民が投票するというプロセスに入っていくわけですね。ですから各政党間の考え方、また議論、これは私はしっかりしていくべきだと思います。
(北海道新聞)
その憲法改正の議論というのも、しっかりとしていくべきだということでよろしいでしょうか。
(知事)
改正していくべきか、また中身について、国民の代表者である国会議員の方々に、考え方に違いがあるわけですから、そこはしっかりと議論して、議論の過程も国民の皆さんに可視化しながら、最終的に判断するのは国民ですから、そこがしっかり果たされていくことが重要だと思います。
(HTB)
先ほどと全然話題が変わりますけれども、(新語・)流行語大賞ということで、今ノミネートが(発表され)、今年の流行っていた言葉がありますけれども、知事の中で今年印象に残った言葉、理由も含めて、どんな言葉が、今年の言葉として印象に残っていますでしょうか。
(知事)
ちょっとその流行語(大賞を)、私がしっかり確認できていないので、確か去年が「三密」か何かだったのですかね。そういう意味では、コロナの関係の言葉が多分結構ノミネートされているのかなと思うのですけれども、まだ今年も11月が始まったばかりで、あと2カ月ぐらいありますから、毎年年末に今年1年間どうだったかということを、言葉で表してくれという、何か定例的な場面があるので、そこに向けてちょっと思いを巡らせながら、考えていければなと思っています。これだというのは、今ちょっと思いつかないですね、申し訳ないですけれど。
(HTB)
何か逆に知事が、今年これまでよく発してきた言葉ですとか、自分なりにこの影響力のあったワンフレーズ、こういったもので言うと、どんなことになりますか。
(知事)
何ですかね。すぐに思いつかないですけれども、特にこれだというのはないですね。このコロナ対策も1年半以上になっていますけれども、その都度その都度、いろいろな対応をしてきましたし、また道民の皆さまにご理解、ご協力をお願いをしてきましたけれども、守りをしっかり固めた上で、攻めに転じるということで、この間みんなとも協議して、取り組みも今考えているところですけれども、皆さんの命、健康、暮らし、こういったものを守る。とにかくしっかり守っていくという思いで仕事はしてきました。思いとして皆さんをいかに守っていくかということで、非常に強く意識して取り組みはしてきましたけれども、ちょっと流行語とは話が違うと思いますし、またあと2カ月ありますから、何があるか分かりません。いつ何があるか分からない中でも、知事としてしっかり24時間対応しなければいけませんので、まだ1年を振り返るのは早いかなと思っています。
(HTB)
何か最近、ちまたで聞こえるような言葉で、気になっているような言葉とかというのもないでしょうか。
(知事)
結構食い下がりますね。そうですね、ぱっと思いつかないですね。最近、仕事以外はほとんど頭を巡らせる時間を持てていないところがあるので、逆に何かあるのですか。
(HTB)
知事のご意見を伺えたらなと思って。
(知事)
そうですね、考えたいと思います。答えられるように、年末にですね。
(HTB)
分かりました。ありがとうございます。
この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)