知事定例記者会見
- 日時/令和4年2月4日(金)15:46~16:57
- 場所/記者会見室
- 記者数/17名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
- 新型コロナウイルス感染症対策について
- 川尻秀之議員のご逝去について
- 「北方領土の日」について
記者からの質問
- 新型コロナウイルス感染症対策について(1)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(2)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(3)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(4)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(5)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(6)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(7)
- 並行在来線について(1)
- 並行在来線について(2)
- 根室線のバス転換について
- 高病原性鳥インフルエンザについて
- 北海道百年記念塔について
知事からの話題
新型コロナウイルス感染症対策について
定例の記者会見を始めさせていただきます。私から三点、話題をお話しさせていただきます。
一点目が新型コロナウイルス感染症についてです。本日、新型コロナウイルスに感染され、1月28日から2月3日までの間に16人の方がお亡くなりになったことが確認されました。感染者数が増加する中で、医療機関などからの報告に時間を要し、本日16人の公表となったところであります。なお、このたび確認された方々は、ご高齢の方々で、基礎疾患が重いことなどにより入院加療中のところ、新型コロナウイルスに感染し、さらに身体状態が悪化したため、お亡くなりになったものと承知しております。お亡くなりになった方々に哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみを申し上げます。
感染力が強いオミクロン株により、新規感染者数は昨日、全国で1日10万人を超え、過去最多が続いています。昨日は、和歌山県がまん延防止等重点措置の適用を受け、現在35の都道府県でまん延防止等重点措置が実施されています。本道では、1月27日からまん延防止等重点措置が開始され、1週間余りが経過しているところであります。全道の新規感染者数は、本日3543人と、3日連続で3千人以上となっています。若年層の感染者が多いという状況に変わりはないのですが、高齢者の実人数が増えています。入院患者も増加してきています。このまま感染が拡大し続ければ、医療全体が逼迫し、さらに社会機能の維持も困難になるという懸念が、現実のものとなりかねないという状況です。こうした状況を踏まえて、道としても高い緊張感を持って対応してまいります。現在の対応について、三つの視点から説明させていただきます。
初めに、道民の皆さまへのお願いであります。オミクロン株の感染力の強さを踏まえますと、今は誰でも感染する可能性がある状況と言えます。一方で、オミクロン株であっても、基本的な感染防止対策が有効であるとされています。皆さまお一人お一人の行動が重要な局面でもあります。感染しない、感染させないという思いを持っていただきまして、三密の回避、マスクの着用など基本的な感染防止行動の徹底を、あらためて道民の皆さまにお願い申し上げます。
10代以下の感染者の方も増加しています。学校ではこれまでも感染防止対策を徹底していただいてきたわけでありますが、現下の状況を踏まえまして、例えば長時間、近距離のグループワークや密集する運動など、感染リスクが高くなる活動については行わないようお願いすることといたします。また、一人でも感染者が確認された場合は、学級閉鎖などを実施することとしています。この場合はオンライン授業などによって、学びの機会を保障していきます。
重症となる方をできる限り少なくしていく取り組みも進めます。まず、診療・検査医療機関にご協力をいただきまして、引き続き検査体制の拡充に取り組んでいきます。一方で、全国的に抗原検査キットが不足しているという状況にあります。安定供給に向けた対策について、国に要望しているところであります。需給が安定するまでの間は、症状がある方への行政検査を優先するなど、供給状況を踏まえて対応していきます。自宅で療養される方も増加しています。このことから特に症状のある方、重症化リスクの高い方に対する健康観察、医療機関の受診調整について、これまでどおりしっかり支援を行っていきます。
高齢者などへのワクチンの3回目接種を加速していくため、道直営の集団接種会場を開設します。予約の受付でございますけれども、明日の2月5日土曜日から予約の受付を、接種については2月11日金曜日から開始します。道のホームページからお申し込みいただけるほか、専用のコールセンターも設置しました。こちら(モニター)にコールセンターの電話番号が書いてありますけれども、こちらの電話は明日5日土曜日の10時からお電話いただきたいと思います。これは今日電話しても駄目ですから、明日の10時から電話いただくという形でお願いしたいと思っています。会場については、前回と同様、札幌市内のホテルエミシア札幌になります。
対象となる方ですけれども、今回については、道内全ての市町村の18歳以上の皆さまで、3回目の接種券が交付されている方が対象になりますので、当然のことですけれども、当日、接種券を持ってきていただくということになります。期間については、2月11日から3月27日までの土日祝日になります。この17日間、開設するという形になりますので、接種回数は1日当たり350回で、全体で6千回を想定しています。ぜひこちらで3回目の接種をご検討いただきたいと思っています。
オミクロン株の知見が蓄積されてきたことによって、国の対応が、日々大きく変わってきています。毎日のように方針の変更が通知されてくるという状況になっています。道としてもこうした変更などを踏まえまして、適切に対応していきたいと考えています。
初めに、国において、同居家族などの濃厚接触者の方に症状がある場合、医師の判断で、検査を行わずに、臨床症状で診断することが可能とされましたので、道におきましても、症状のある方を速やかに診断し、健康観察に迅速につなげていくために、昨日3日から全道域でこの運用を始めました。また、感染者の療養期間、濃厚接触者の方の待機期間も見直されました。毎日のように国の通知で、対応が変わっているので、皆さまも全体像を把握するのがなかなか難しい状況になっていると思うので、ここであらためて整理してお伝えしたいと思っています。
まず、感染した方で、有症状の場合ですけれども、療養期間は、症状が軽快後72時間経過している場合、発症日の翌日から起算して10日間であります。また、無症状の場合には7日間に短縮される取り扱いが可能となりました。次に濃厚接触者の待機期間についてでありますが、10日間から7日間に短縮されています。原則、同居者以外の方は、感染者と最後に接触した日の翌日から起算して、同居の方は感染者の発症日の翌日から起算して、7日間が待機期間ということになります。今ご説明しましたけれども、こうした療養期間ですとか、待機期間につきましては考え方がありますので、こちらは道のホームページにも掲載します。ご参照いただければと思います。
感染者数が増加する中で、今後多くの従業員の方が出勤できなくなるという事態も想定されます。事業者の皆さまにおかれましては、そうした場合でも事業を継続できるように事業継続計画の策定、再確認をお願いいたします。このほか、テレワーク、時差出勤などに取り組んでいただくことを、あらためて事業者の皆さまにはお願い申し上げます。全国、そして本道において、これまで経験したことのない大変厳しい感染状況となっています。医療全体の逼迫、さらに社会機能の維持への影響を避けるためにも、2月20日までの間、まん延防止等重点措置の徹底が重要になってきます。感染防止行動を徹底していきたいと考えていますので、皆さまご理解とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
川尻秀之議員のご逝去について
そして二点目でございます。川尻秀之議員が先週1月27日にご逝去されました。川尻先生は、これまで道議会の建設委員会委員長、自民党道連会長代行などの要職を歴任されました。また、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録に向けまして、自民党道連の縄文遺跡群世界遺産登録推進調査会会長、そして縄文遺跡群の世界遺産登録を目指す北海道議会議員連盟の会長という形で精力的に活動されるなど、本道の発展に多大なるご尽力をいただきました。本道がさまざまな課題に直面する中におきまして、川尻先生のご逝去は、北海道にとって大きな損失でございます。川尻先生のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆さまに衷心よりお悔やみ申し上げます。
「北方領土の日」について
三点目でございます。2月7日は「北方領土の日」となっております。道では北方領土問題の解決に向けて、国民世論の一層の喚起のため、新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で、関係機関の皆さまと連携して、札幌駅前通地下歩行空間「チ・カ・ホ」におきまして、署名、啓発活動を実施させていただきます。道議会をはじめとする関係団体の方々とともに、私も署名、啓発活動に参加させていただく予定でございます。
新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、道内でもさまざまなイベントや行事が中止になる中で、署名、啓発活動の機会の減少を余儀なくされているわけでありますけれども、北方領土問題は道政上の最重要課題でございます。道民の皆さま、国民の皆さまに、ご理解、ご協力をいただき、悲願である北方領土返還の灯を消してはならないという強い意志で取り組んでまいる考えでございます。道民の皆さまにおかれましては、この機会にぜひとも署名していただき、返還要求運動への参加をお願い申し上げます。記者の皆さまにも毎年ご協力いただいていますけれども、積極的な取材、報道につきまして、ご理解ご協力をいただければと思います。
私から以上でございます。
記者からの質問
(北海道新聞)
感染状況のレベルについて、お伺いします。現在の病床率は全道で30パーセントを超えていてですね、ただ、地域によっては、もう40パーセントを超えたところも出てきています。今現在レベル2で、レベル3への移行目安としているこの病床使用率も50パーセントに近づいてきていると思うのですけれども、全道でもし50パーセントになれば、直ちにレベル3に移行するものなのかという確認が一点と、また移行した際に、緊急事態宣言の要請を検討することになるのか、知事としてのお考えをお聞かせください。
(知事)
緊急事態宣言についても、これまで記者会見の場でお話をしてきましたけれども、緊急事態宣言の発出については、そもそも(政府)対策本部長である総理が決定していくという形になります。ですので、まず国に対して、この発出の考え方を明確にしてほしいということで、一貫して全国知事会として求めています。
また、緊急事態宣言という言葉が先行して、それを出す出さないということが注目を集めるわけですけれども、緊急事態宣言を発出した時の措置は、何をするのですかということについて、これはしっかり整理していただくことが必要だと思っています。特に、デルタ株からオミクロン株に感染の主流が変わってきている中で、先ほども冒頭、私から説明したように、日々、国からさまざまな通知が来て、対応方針が変わる中で、保健所や関係する皆さんと共有して、道民の皆さまにもご説明して、今対応していますけれども、やはりオミクロン株の特性を踏まえた(対策の)全体像を早急に示していただく必要があるということも繰り返し申し上げてきたところです。そういった状況の中で、先週ですけれども、1月26日に国のほうから、今ご質問のあったレベル3への移行の取り扱いについて文書が来まして、重症病床使用率を重視しなさいという考え方が示されました。
ですから今、北海道の重症の方はお一人という状況になっていますので、重視するという考え方に立つと、この病床使用率だけでは、レベル3の移行というのはなかなか難しいという考えにもなってくるのかもしれないと思っています。それと、緊急事態宣言、措置の関係について、国に対して確認を行っているのですが、その回答は来ていないです。レベル3に移行する時は、重症病床使用率を重視してくださいという通知が来たけれども、これと緊急事態宣言、措置との関係性を教えてもらわないと。重症病床使用率を重視してくださいという通知は分かるのですが、どういうことか教えてほしいということで、国に今聞いているのですけれど、なかなかその回答がないという状況になっています。
こういう状況を踏まえて、私もオミクロン株の特性を踏まえた対策の全体像を早く示していただく必要があるということで、今、例えば、(措置対象に)新しい地域を追加するかどうかという時に、基本的対処方針分科会というのがありますが、それとは別に、新型コロナウイルス感染症対策分科会というのがあります。これは、昨年の11月にレベル分類とかを整理した分科会なのです。ですから、これを去年の11月から開いていないのはおかしいと。オミクロン株に置き換わったのだから、これを開いてもらって、専門家も入れて、対策の全体像を決めて、さらには、対処方針に反映させる。そうしないと各都道府県知事が対策できないということがあるので、これをお願いして、知事会の緊急提言に入れてもらって、岸田総理にも、平井会長から直接、この分科会を開いてくださいとお願いしていただいて、今日、今まさにこの分科会が行われていると思います。ですから、ぜひ私としては、ここで方針を示してほしいと思っています。その事を期待したいと思っています。ですから、そこで方針が示されましたら、そこを確認しながら適切に対応していきたいと考えています。
(北海道新聞)
すみません、ちょっと追加で確認も含めて二点なのですけれども、先ほど国のほうからレベル3に移行する際は、重症病床使用率も重視するようにというご発言があったと思うのですけれども、今現在のその目安では、病床使用率50パーセント、あるいは重症病床使用率50パーセントとなっていると思うのですが、ということは、その重症病床の使用率50パーセントになるまで、レベル3には移行しないことを含めて検討をなさるという認識でいいのかというのが一点と、あとは、全国知事会としてですね、政府に早く緊急事態宣言の目安となる、発出の目安となるものを示してほしいということだったと思うのですが、ただ、東京都では、独自の指標として、重症病床使用率とか酸素投与が必要な患者の割合のいずれか30パーセントか40パーセントになった場合などにするというような発表もあったのですけれども、道として、このような独自の指標を先に検討するお考えというのはないのでしょうか。
(知事)
重症病床使用率が50パーセントを超えてくるというのは、相当な状況になると思います。ですから、そういった事態に至る前に当然判断するべきだと思っています。ただ、結局、措置の内容も分からないです。東京都がやっていることも、感染される方、濃厚接触者になる方を推計した中で、社会機能を維持する観点から、1週間平均で新規感染者数が2万4000人ぐらいだと(就業人口の)10パーセントぐらいが欠勤する恐れがある状況ということ、また、呼吸器の状況等で判断するということかと思っています。東京都は(病床使用率が)50パーセントになったら緊急事態宣言を検討すると言っていましたけれど、(独自の基準で検討するということは)逆に言えば50パーセントを超えても検討しないということの裏返しなのかなと思っています。ですから、このレベル分類、また、都道府県における当時のレベル分類における考え方もオミクロン株が主流に置き換わってくる中で、全体像がやはり変わってきていると思っています。
当然、医療の負荷の状況というのを正確に把握する上で、各都道府県における考え方は整理する必要があると思っています。ですから、まず、今言った病床の使用率は一つ重要なポイントだと思っています。現時点で30パーセントを超えてきていますから。
先ほど、残念ながらお亡くなりになられた皆さんのお話をしました。高齢の方で、基礎疾患をお持ちの方が、既に入院されて、治療されている中で、新型コロナウイルスに感染されて、お亡くなりになるという状況があります。デルタ株の時のような重篤な肺炎症状によってお亡くなりになるという状況と少し変化も見られますから、こういう状況をどう整理していくのかということも重要なポイントになってくるのではないかなと思っていますけれども、当然、各都道府県で考えることも、やる必要があると思っています。ただ一方で、緊急事態宣言というのは、どうしても総理大臣しか出せないという状況がありますので、これは都道府県だけが考えるべきことではなくて、国としても、こういう状況になったら、国民の皆さんにこういう内容をお願いするのですということについては、やはり専門家も含めて議論した上で、決定していくということが、私は重要だと思っています。どちらかだけでは駄目だと思うので、両方で考えていくということが必要かなと思っています。
(日本経済新聞)
先ほど、一番冒頭でお悔やみの話、16人の方が亡くなられたという話がありました。一方で、重症者数は1人ですという話があって、先ほどの道新さんの質問の中でも基礎疾患などおありで、入院されている、そこから症状が悪化してというような方が、ちょっと不幸な事態になっているという話があって、肺炎とはちょっと違った形だということもおっしゃっておられたと思うのですが、そうすると重症者の病床の使用率という問題が結構重視されていますが、そもそも重症化しないで亡くなっているというのが、不勉強でよく分からなくて、どういう因果関係になっているのかというのをまず知りたいのが一点と、そういった場合に、今多分、重症者というのはECMO(体外式模型人工肺)を使っている人というイメージだと思うのですが、そうではなくて死ぬというのは多分重症だと思うのですが、そういった方が実際に出てきているわけで、どうするべきであるかということの、これは多分最後国との相談という話はあると思うのですが、ご見解をいただきたいのが二点目です。
(知事)
重症者については、例えば東京都が公表している重症患者数というのが、国基準と違うのは皆さん知っていると思うのですけれども、基本的には、例えば人工呼吸器を装着している、ECMOによる治療を受けている、集中治療室、ICUに入っているとか、重症者のカウントのルール、国の基準があるのですよね。その国の基準よりも狭めたり、逆に広げたり、結構この重症患者数の数字が都道府県ごとに違ったりするというところがあります。基本的に、北海道においては、国の重症者のカウントの基準を適用して数を数えて、国に報告しています。
新型コロナウイルスに感染されて、お亡くなりになる場合、先ほど言ったように人工呼吸器を装着するという状況になれば、当然重症者としてカウントされますけれども、元々体調が悪くて、非常に重篤というか厳しい状況にある方が、その状況にある中で後から(新型コロナウイルスに)感染されて、お亡くなりになるという状況では、そういった基準に該当してこないので、重症者のカウントにはなってこないのです。ですから、何で重症患者が1人しかいないのに亡くなる方が出るのですかというのは、簡単に言えばそういう話ということなのです。そもそもデルタ株からオミクロン株に置き換わった中、今の重症の考え方で、正しく医療の負荷を把握できているのですかということに関しては、課題があるのではないかなと思うのです。ただ、全体的な病床の使用率が30パーセントを超えている状況では、間違いなくコロナ陽性になってベッドを埋めているということですから、病床の逼迫度合いは分かると思っています。そこら辺も含めて、各都道府県によってバラバラというのはおかしいと思います。ですから、今のデルタ株からオミクロン株に置き換わった中で、どういった症状が主流になってきて、(医療の)逼迫状態をどう正確に把握していくのかということについて、やはり専門的な知見からもさまざま議論いただいた上で、考えていくことが必要だと思っています。私はずっと考えていたのですけれど、やはり国のほうで決めるのだとしたら、(新型コロナウイルス感染症対策)分科会を11月から開いていないということですから、やはり11月から結構日にちが経ちましたから、ちゃんと開いてもらって、そこで専門家も含めて議論して、対策の全体像を仕切り直さないと。デルタ株からオミクロン株に置き換わって、実際に対応方針が日々変わっていますから、そこをやはり総括して、全体の方針を決めてやっていくことがどうしても必要だということを、私も知事会とかいろいろなところで主張しています。(分科会は)今日やっていますけれど、私は委員ではないから分からないけれども、ぜひ今日の分科会で、そういうことを決めていくことが必要なのではないかなと思っています。
(日本経済新聞)
関連してもう1個だけ教えてください。昨日北海道累計で(新型コロナウイルス感染症の感染者が)10万人を超えました。10万人を超えた順番で言うと9番目ぐらいなので、全国の人口からするとそんなものかなと、順番どおりかなという印象はありますが、人口が8番ぐらいですから。一方で、死者ということを考えていくと、東京都、大阪府に次いで3番目で、もちろん今回のオミクロンではなくてそれ以前の話もあるので一概には言えませんが、死者が感染者数あるいは人口比に対して多いと思うのですが、その辺についてはなぜそうなっているとご理解されていますか。
(知事)
これは、以前もこの場で確かお話をしたと思っていますけれども、これまで何度も感染者の増減を繰り返してきていていますけれども、施設内で大規模なクラスターなどが起きますと、どうしても、そもそも基礎疾患があったり、病状、治療が必要な状況にある方が、感染してお亡くなりになる。オミクロン株とかデルタ株とかいろいろな変異株がありましたけれども、基本的には厳しい状況にある方が、感染によってさらに命の危険に関わるような状況になってしまう。こういう状況になりますと、どうしてもお亡くなりになる方の人数が増えてしまうということがあります。また、基礎疾患はもちろんなのですが、高齢者の方ほど、やはりどうしても感染した時の重症化リスクも高いです。ワクチン接種、また治療薬、そういう武器もない中、当時対応していたわけですが、やはり高齢化率が高いという状況の中で感染が広がると、どうしても重症化してくる方々が一定程度増えてくるという状況があると思っています。
今、またオミクロン株により状況が変わってきていますけれども、感染者の人数で言うと、確かに上から9番目ぐらいだったと思っています。一方で、病床全体の負荷の状況を見ますと、まん延防止等重点措置が出ている今(病床使用率)35パーセントになりましたが、34パーセントの時、下から4番目か5番目ぐらいになっています。ですから、そういう意味では、しっかり医療につなげていることができていると思っています。北海道の場合、長い期間、戦いが続いています。他の地域より早い時期に感染が広がりましたので、医療機関の皆さんにもかなりご協力いただいて、厳しい状況にある皆さんへの治療にも向き合ってきていただいたと思っています。いずれにしても、今後とも、重症化リスクが高い方々をしっかり医療につなげて、重症化する方を最小化していくということに取り組んでいきたいと思っています。
(HTB)
今の質問に関連するのですけれども、医療の体制で、病床使用率とは別に、現場の声として、やっぱり医療に携わる方も、やっぱり感染であったり、濃厚接触といった形で、やっぱり現場の人手が足りなくなっていると。それが、こういった今日発表になった亡くなられた方の多さの一因になっているのかと思うのですけれども、こういった状況についてどのように見ていらっしゃるのかというのと、こういった点についてどういうふうに対応していくのか、お考えをお聞かせください。
(知事)
この点は今までも、医療機関でクラスターが発生しますと、病床、ベッドがあったとしても、どうしてもそこに携わる方々が濃厚接触者または感染という形で職場を離れざるを得ない中で、二重の逼迫状況を招くということが指摘されてきました。今回、ワクチン2回接種、また3回目のブースター接種を受けた中でも感染が確認されて、または濃厚接触者になって、職場を離れざるを得ないという状況があります。今、国のほうでも、医療従事者の皆さまの陰性確認をして、職場復帰を可能とするという状況もあるのですけれども、一方で患者さまと向き合う立場で、なかなかそうは言っても、待機期間は緩めるということにはならないという現場の声もあると思っています。
できるだけ医療従事者の皆さまをはじめ、ワクチンの3回目接種をしっかり進めて、重症化リスクをさらに軽減しながら取り組んでいく。また、どうしても発見が遅くなりますと大規模に拡大しますので、この点については今、大変厳しい感染確認の数にはなっていますけれども、施設などについては速やかにクラスターへの対応をしっかり進めていきたいと思っています。今、かなり厳しい体制上の状況はありますけれども、感染拡大においてリスクの高いところについては、引き続き重点化して取り組みを進めていますので、この取り組みをしっかりやっていきたいと思っています。
(HTB)
ちょっと今、全国的に非常に感染状況が厳しいので難しいかもしれないのですけれども、他府県のほうに、例えば医療のスタッフの応援を依頼するとか、そういった何とかして医療の人材不足、介護の現場もそうなのですけれども、何とか対応するようなすべというのは何かできないものなのでしょうか。
(知事)
今、国のほうからDMAT(災害派遣医療チーム)で専門医に入っていただいたりだとか、要請して、実際にもう来ていただいてたりはします。ただ、今、全国的に感染が同時に立ち上がってしまっていて、一部地域で感染がぐっと増えている時には、われわれも知事会を通して応援に出したりはしていたのですけれども、今、全国でなかなか派遣する余力がないという状況になっているのも事実です。ですから、国のほうから、厚生労働省からの派遣などはいただいていますけれども、なかなか自治体から協力をいただくということが難しい環境にあると思っています。そういった限られたマンパワーではありますけれども、最大限有効に活用しながら、重点化した対策の中で、医療が必要な方にしっかりつないでいく。そしてベッドをしっかり動かしていくためにも、医療関係者の皆さんの感染対策とともに、クラスター対策もしっかり病院とも連携しながらやっていかなければいけないと思っていますので、この取り組みをしっかり進めていきたいと思っています。
(朝日新聞)
みなし陽性に関して伺いますけれども、みなし陽性の運用が昨日から始まったことと思いますが、道はみなし陽性者のいわゆる数について、新規陽性者に含めて、そのうち検査陽性者と区別せずに公表するという方針を決めたようですが、なぜ、みなし陽性者の内訳を公表しないのかということをお伺いします。これはこれまで検査陽性で実績を数えてきたわけですので、過去の統計と比較する際ですとか、感染状況を把握する際に同じ指標で取ったデータが必要かと思うのですけれども、なぜこれを公表しないのでしょうか。
(知事)
まず、陽性になられた方の全体の人数については、今、数字を整理するのにかなり時間がかかっていますけれども、毎日マスコミの皆さまに速やかにお知らせするということで、感染1人目の発生以降ずっとやってきましたので、まずそこが大事だと思っています。日々、まず速やかにお知らせすると。マスコミの皆さんにお知らせして、道民の皆さまにもお伝えいただくことが重要だと思っています。
その上で、みなしの部分は、結果として(HER-SYS(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム)に)入力したりだとか、その後の対応がありますから、そこはあらためてしっかり整理した上で、適切に対応したいと思っています。まずは、全体の数を速やかにお知らせする。その上で、属性とかそういったものは、どっちみち入力しなければいけないわけですから、この点については、しっかり整理して対応していくと考えています。今は爆発的に感染が増えていますから、医療機関とかいろいろなところから報告がどんどんどんどん来ています。その数字を、まず今日何人でしたということを皆さんにお知らせする作業をしっかりやっていくことが重要だと思っています。その上で、後ほど当然入力していくことになりますので、そこをどういった形で皆さんと共有していくのかは考えていきたいと思っています。
まだ、昨日から運用を始めた状況ですから、全体像がまだ上がってきているような状況でもないのですけれども、そこは適切に対応したいと思っています。
(朝日新聞)
国の指針でもですね、検査陽性者と区別して公表してほしいというような指針になっていますけれども、すぐにはできなくてもですね、例えばその1週間ごとですとか、どのぐらい検査陽性者と、どのぐらいみなし陽性者がいたのかというのは非常に気になる情報ですので、公表していただくお考えはありますでしょうか。
(知事)
マスコミの皆さまが気になるということはご指摘のとおりだと思っています。一方で、今、爆発的に感染が増えていまして、しっかり毎日毎日、感染者数をマスコミの皆さまにお伝えすることを、まずしっかりやっていかなければいけないと思っています。先ほど申し上げたように、整理しなければいけないところは当然ありますから、そこは適切に対応していきたいと思います。
(朝日新聞)
3回目のワクチン接種に関してお伺いしますけれども、昨日時点で約4パーセントの接種率、1回目、2回目に比べて順調に進んでいないような、進んでいないというか、感染が拡大していく中で、接種のスピードが上がらないという状況があるかと思いますが、3回目のワクチン接種について、どのように知事はお考えでしょうか。
(知事)
3回目の接種につきましては、1回目、2回目を踏まえた中で、各市町村の皆さまが、国の度重なる接種の対象変更に対応する形で、かなり懸命に取り組んでいただいていると思っています。その結果として、全国平均と同水準の接種の割合になっているという状況です。
一方で、やはり1回目、2回目の接種とまた違って、例えば1回目、2回目にファイザーを打ったので、モデルナではなくてファイザーを打ちたいとか、いろいろあります。やっと国がCMをやってくれるということですけれど、岸田総理もモデルナを打ちますと言ってくれたのですかね。皆さんに安心して交差接種を受けてほしいのだということでやってくれています。ですので、高齢者の皆さまの3回目接種が本格化してくる中で、道としても市町村の接種をしっかり連携して進めながら、さらに、それを加速するために、道直営の集団接種会場をつくろうということで、特に平日は市町村がやっていますから、土日、祝日でしっかりやろうということで、医師会とかいろいろな方と話して、やります。ぜひこれをご利用いただきたいと思っていますし、また、市町村によってそれぞれ課題も違いますので、そこも引き続きしっかりフォローしながら、対応していきたいと思っています。皆さん、ぜひ3回目の接種をご検討いただければと思っています。ファイザーが良いというご希望などがあるかもしれませんけれども、交差接種も有効性が認められていますので、ぜひご検討いただきたい。希望される方につきましては、できるだけ早く打ったほうが良いというところもありますので、ぜひ接種について、接種券が届いている方については、ご検討いただければなと思っています。
(朝日新聞)
確認ですが、いわゆる高齢者接種が進まない理由の一因として、モデルナワクチンに対して何かちょっと不安感があるというようなご認識をお持ちだということですか。
(知事)
本格的に高齢者の方の接種が始まりますので、医療従事者の皆さまなどと比較して接種対象母体が一気に増えるという状況はありますけれども、市町村の皆さんがそれぞれ準備をしてきてくれています。ですから、接種できる体制は、1、2回目と比べますと、しっかり整えています。国の接種が2回前倒しに変更になっていて、そもそも対象になっている方とかが変更になったりとか、いろいろなことがありましたけれど、そこも今、市町村が必死で対応していますので、体制を整えていただいていると思っています。ですから、接種を希望される方の戸惑いとして、できれば同じものを受けたいなと、同じところで受けたいなというところも多分あると思いますけれども、やはり高齢者の方が感染した時のリスクが高いという状況などもありますので、ご希望される方については、接種券が来た方は、検討していただくことが必要だと思っています。今、ご質問にあったような点も課題としてあると思っていますので、しっかり有効性も周知していくことが大事だと思います。
(読売新聞)
まん延防止等重点措置が始まってから1週間以上が経過したと思うのですが、昨日の(北海道新型コロナウイルス感染症)対策本部会議では、すすきのの夜の人出は減ってはいるが、一定の人出の抑制効果はあった部分はあるのかなということで、実際の感染者の場合は、一週間以上経っても続いているという形で、全国的にも飲食店よりも学校現場とかのほうが感染の要因になっているのではないかという意見があったりとか、今回の重点措置の効果について、どう考えられているのかということと、現状、20日で予定どおり終わるのかどうかという認識についてお伺いします。
(知事)
今ご質問にもありましたとおり、対策本部会議でもお示ししましたけれども、夜間の人流は大きく減少していますので、こうした人流の動向は、引き続き見ていきたいと思っています。医療への負荷も30パーセントを超える病床使用率になってきています。この増加のスピード、負荷の状況について、慎重にモニタリングを続けていきたいと思っています。
一方で、10代以下の感染者の方が増加しているという状況がありますので、2月7日月曜日から、学校においては長時間、近距離で行う活動など、感染リスクが高くなる活動は行わないようにという対策を追加していきたいと思っています。こういった状況を見極めながら、2月20日までの間、重点措置をやりますので、この措置にしっかり取り組んでいきたいと考えています。
(読売新聞)
20日以降は、どういった状況なら終えることができるのか、場合によっては延長しないといけないのかという、その辺のご判断の目安となるものを教えてください。
(知事)
20日まで、まだ期間がありますので、感染状況、また医療への負荷の状況なども慎重に見極めていく必要があると思っています。また、社会機能の維持の観点からも、状況を見極めていく必要があると思っていますので、現時点でその後の対策を申し上げるということは控えたいと思っています。
(STV)
みなし陽性について一点確認でして、これまでは病院での陽性確認とか保健所からPCRの検査キットが送られてきて、それに自宅とかで対応して送り返して陽性、陰性が分かるというのもあったと思うのですけれども、抗原検査とかもろもろその辺が不足していてのみなし陽性というとこで、例えばPCRと抗原検査で状況がどれほど違うのかちょっと今不勉強で分からないのですけれども、自宅にこれまでいた状態で陽性が分かるという選択肢が例えば無くなって、病院に行かないと、ある意味では診断を受けないと陽性かどうか分からないというような状況に陥る可能性というのも、この中には含まれているのでしょうか。
(知事)
当然オンライン診療などがありますから、そういう対応なども行っていくという形になりますし、道医師会とこの取り扱いについて協議させていただきました。国の通知が来て、ドクターが診断していくわけですから、これは非常に慎重に対応しなければいけないということで、その対象をどうするかということで議論させていただきましたけれども、基本的には感染確認された方の同居するご家族とか、あとは同居している方に限定しようと。そして症状が具体的に出ている方については、当然医師が診断するわけですけれども、検査を行わなくても、これはコロナであろうということで(診断)できるという形にしましたので、何でもかんでもみなし陽性ということではないです。これは都道府県によっても多分違うと思うのですけれども、北海道については基本的には同居家族、あと同居している方ということで、まず医師会とも話をして、限定して対応しようと。一緒に生活していますので、どうしても感染のリスクがあります。同居している中で、お一人の方が陽性確認されていて、さらに症状が出ているということを医師が確認するわけです。どういう症状ですかということも確認して、みなし診断していくという話ですので、このことによって医療機関への負荷が減ってくると思っていますので、ここはしっかり医師会とも引き続き連携しながら、活用していくと考えています。
(STV)
ありがとうございます。ちょっと嫌な質問にはなるのですけれども、同居のくくりというのは、例えば高齢者施設とかで一緒に暮らしているだとか、あるいは学生寮とかで家族という言い方もちろん違うところも発言されていましたけれども、そういう何て言うのですか、大人数での共同生活というのも今後含まれていく可能性がというのは認識としてはございますか。
(知事)
日常生活上、常に一緒の空間で生活しているという、基本的には感染リスクが高い状況の中で、症状が出るということが対象になってきます。例えばご家族についても、住んでいらっしゃるお家の規模とかで、判断するわけではないですから、基本的には一緒に暮らしているのですということになると、やっぱり生活上、同じところを使ったりだとか、同じ時間一緒にその空間で過ごしているわけですから、そういういろいろなことを聞き取った中で、医師が総合的に判断するということになります。
(朝日新聞)
今回のみなし(陽性)の関係に至ったことで、過去2年間こうして知事の会見を聞いてきた人間としてはですね、この2年間でやはり十分な検査体制というものの整備ができなかったのではないだろうかと。この2年間で、例えばPCRにしても、相当大規模な器材がたくさん市場に出て、昨年初めの資材不足も乗り越えた夏頃には大分市場に出回っていたと理解していますが、その間の準備体制というのは、今振り返ってみて知事はどうお考えなのか、その点を教えてください。
(知事)
検査能力については、1日当たり3万4000件できるという状況なのですけれども、この3万4000にはいわゆる民間検査で委託に出したりとか、いろいろな検査があります。日本全体で検査需要がぐっと上がっています。そうすると、検査委託を受けた企業とかも、当然検査が詰まってくるという状況がありますので、そこの結果が結局遅くなって、次の検体がまた詰まってくるという状況になっています。ですから、この点はどうしても北海道だけの原因ではなくて、全国的にも爆発的に(検査需要が)増えている中で、そういう問題が起きる。また、今、抗原検査キットも、日本全体では在庫があるというお話なのですけれども、どこかで目詰まりしていて、実際に在庫がないという状況が起きています。ですから、体制上はできたとしても、そこにキットがないと検査ができない。これは北海道で工場をつくって、ずっと(抗原検査キットを)作ればいいのではないかと言われるかもしれませんが、これは世界から輸入するのと国内生産と両方あります。世界もかなり検査をやっていますから、例えば、日本が買い負けてしまうという状況もありますし。なので、オミクロン株の爆発的な感染のスピードによって、日本全体で検査需要が増えて、いろいろな形で目詰まりが起きてしまっているという状況は否めないと思っています。ただ、検査キットも総理が増産を要請したりとかしているという状況もあって、できるだけ早く改善してほしいと思っています。検査を受けられる場所はさらに拡充していきたいと思っています。検査キットさえ来ればできますから。ですから、この点は引き続き拡大していきたいと思っています。そういった状況の中で、できる対応をしっかり道としては引き続きやっていきたいと思っていますので、皆さまにはご理解いただければと思っています。
(朝日新聞)
分かりました。あと、それともう一点、これは質問というよりはお願いなのですけれども、先ほど知事、(当社の)同僚へのお答えの中で、マスコミの皆さんが気になるのはご指摘のとおりという形で、マスコミが気になるからということを強調されていますけれども、内訳の数の公表というのは情報公開の基本中の基本だと思いますし、データはマスコミだけではなくてデータサイエンティストも統計学者も使うものですから、くれぐれもそういったデータを今日間に合わなくても使えるような体制というものを、やはり行政としてお願いしたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
(知事)
本当にマスコミの皆さまにも、さまざまご理解、ご協力をいただきながら、今対応していまして、なかなか不十分であるというご指摘もいただいているところですけれども、今、懸命に各保健所、並びに医療機関も含めて情報を整理させていただいているところでございますので、何とかご理解いただけたらありがたいなと思っています。
(北海道新聞)
並行在来線について二点お伺いします。昨日、長万部-余市間のバス転換、沿線自治体の方が決めましたが、それについての知事の受け止めをお聞きしたいのと、あと一方で、余市-小樽間、まだ個別協議続いていますけれども、それについて道としてどのように対応していくのか、知事のお考えを聞かせてください。
(知事)
昨日ですけれども、並行在来線対策協議会の後志ブロック会議が開催されました。経営分離後における長万部-小樽間の地域交通の方向性について、態度を保留とされていました4つの自治体のうち、ニセコ町、蘭越町、黒松内町の3町が、バス方式ということで表明いたしました。この長万部-余市間につきましては、バス方式とするということを確認いたしました。なお小樽市につきましては、2月上旬に住民説明会を予定されているということで、態度について保留ということでお話があったと承知しています。方向性を示された各首長の皆さまにおかれましては、地域のさまざまな事情ですとか、各地域における議会議論なども踏まえて、自治体にとっての大きなご決断をされたと受け止めております。
また、ご質問のありました余市-小樽間でございますけれども、ブロック会議において、沿線自治体の考え方をお示しいただくということで、皆さんと合意しているところでございまして、今回、小樽市のほうで態度保留ということでしたので、この小樽市のお考えを聞くことが大事だと思っています。
今後、長万部-余市間については、バス事業者と具体的なルートなどの協議を進めていくとともに、余市-小樽間につきましては、道と小樽市、余市町の三者で個別協議を引き続き開催いたしまして、令和4年の早い時期に、地域交通の方向性を決定できるように取り組んでいきたいと考えています。
(時事通信)
今の並行在来線の話なのですけれども、これまで道としてはですね、収支予測というのを出されていると思います。少しちょっと先の話になってしまうのですけれども、仮にこの小樽-長万部間全線の方針が決定した後も、そういった将来の赤字をどう分担するのかっていう、これまた議論が必要になってくると思うのですが、まだちょっと将来の話になってしまって恐縮なのですが、現時点でその分担とかについてどういうふうに進めていくのか、今の時点での知事のお考えがあれば教えてください。
(知事)
まずは昨日、保留されていた4つの自治体のうち3町がバス方式ということで表明があったところでありますので、長万部-余市間についてバス方式ということで確認されました。また一方で、余市-小樽間につきましては、引き続き小樽市のほうで態度保留という状況になっていますので、まずここの部分につきまして、お考えをお聞きするということが大事だと思っています。その上で今後、長万部-余市間のバス方式の具体的な協議を進めていく中で、それぞれ方向性を決定していくという流れになります。昨日、態度をお示しいただいたわけですから、しっかり皆さんの声をお伺いした中で、整理されていくべきものだと思います。
(読売新聞)
JRの関連でですね、根室線のほうも先日、一部区間の廃線が決まったと思うのですね。
道議会の一部などから、道は鉄路を守る姿勢を示していなかったのではないかという結構厳しい意見が出ていたりもしたのですけれど、こちらのほうに関しては認識としてはどのようにお考えでしょうか。
(知事)
根室線につきましては、平成28年8月に大雨による災害に見舞われて以来、南富良野町の東鹿越から新得間において、現在も運休という形になっています。地域の皆さまにおける日常生活をはじめとして、関係者の方々などにさまざまな影響が生じている中で、関係する4市町村の皆さまが、地域の将来を見据えてさまざまな観点から真摯に議論を重ねてこられました。このことに対して深く敬意を表します。こうした中で、1月28日に、根室線の富良野-新得間の鉄道の存続を断念せざるを得ないとされたところでありまして、私も夕張市の市長として仕事をさせていただいた中において、石勝線夕張支線の廃止を受け入れたという経験もあります。今回の各市町村長のご決断は、苦渋の選択ということであって、いかに重いものであるかということについて深く受け止めているところであります。道として、今後、関係市町村との連携を強めながら、JR北海道との協議や、地域の皆さんが安心して利用できる新たな交通体制の確保に向けて、しっかりと取り組んでいきたいと考えています。
(日本農業新聞)
高病原性鳥インフルエンザについてお伺いいたします。道内では、野鳥で高病原性鳥インフルエンザウイルスの確認が相次いでおりまして、あらためて生産農場に対して注意喚起等についてお考えをお聞かせください。
(知事)
今、高病原性鳥インフルエンザウイルスの確認が相次いでいるという状況がございます。監視体制強化を継続しているところです。道内の養鶏場において異常を認めるという報告はないというところでありますけれども、道内において、身近なカラスも高病原性のウイルスを持っており、(ウイルスが)養鶏場へ侵入するリスクは非常に高い状況が続いているという状況の中にありますので、本病の発生を予防するためには、農場のバイオセキュリティのギアを上げていくことが必要だと考えています。
道としても、一昨日になりますけれども、高病原性鳥インフルエンザ緊急警報を発令いたしまして、注意喚起をいたしました。特に今シーズンより、農場で自己点検を行っていただき、不備があれば侵入防止の徹底を図っているところでございます。家きんの飼養者並びに関係者の皆さまには、農場そのものに野鳥を近づけないという強い意識を持っていただいて、日々の点検、消毒、防鳥ネットによる対策などを確実に実施していただきたいと考えております。
道といたしましても、この現下の状況を踏まえて、必要な対策についての対応を担当に指示したところであります。引き続き最大限の警戒感を持って対応していきたいと考えています。
(産経新聞)
前回もお聞きしているのですけれども、百年記念塔についてあらためてご質問させてください。まず、前回の会見で知事のほうから塔の解体の決定につきましてですね、道民に丁寧な説明をしたというお話をいただきました。私のほうでその後取材をしまして、担当課のほうから塔周辺のですね、町内会に対する説明会を開いていないというようなお話を伺っています。その後の取材でも、道議会に対しても、当時出ていた約29億円の維持した場合の試算額について、要望があれば説明するけれども、要望はなかったので説明していないというお話をいただきました。こうした対外的な情報提供ですとか、説明が不十分なので、今も、反対を強く訴える市民グループ等々の活動が続いているのではないかというふうにも見えているのですが、いわゆる塔の解体についての道民理解ということについて、知事の今の認識をお聞かせいただきたいと思います。
もう一点なのですが、令和4年度の当初予算案に塔の解体費用が盛り込まれる方向にあるのかどうか。この点についてもお聞かせいただきたいと思います。
(知事)
百年記念塔に関することでありますけれども、記念塔に関する考え方をお示しいたしました交流空間構想の策定にあたりまして、道民ワークショップを3回開催させていただき、出前講座を2回開催させていただきました。これとともに施設を利用されている方や、全道の社会人の皆さま、大学生の皆さまを対象としたアンケート調査などを通じまして、道民の皆さまから寄せられました、さまざまなご意見を踏まえて、交流空間構想の案を策定いたしました。そしてパブリックコメントを経まして、決定したところでございます。道では交流空間構想の策定後におきましても、道民の皆さま、存続を求める団体の方々に対して、できるだけ丁寧な説明に努めてきたところでございます。塔の解体に関してはさまざまなご意見がありますことから、今回、説明会を3回にわたって開催させていただくことといたしました。解体の判断に至った道の考え方、今後の周辺広場の整備の方向性などについてあらためてご説明を行って、皆さまにご理解をいただきたいと考えています。
これは百年記念塔という個別のお話ではございますけれども、予算につきましては、今まさにさまざま、知事査定を行っているところでありまして、発言は控えたいと思います。
この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)