知事定例記者会見
- 日時/令和4年11月25日(金)17:00~17:34
- 場所/記者会見室
- 記者数/18名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
- 新型コロナウイルス感染症対策について
記者からの質問
- 新型コロナウイルス感染症対策について(1)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(2)
- 新型コロナウイルス感染症対策について(3)
- 丘珠空港の将来像案について
- 東京五輪テスト大会に関連する業務の入札における談合の疑いについて
- JR函館線函館-長万部間について
- 北海道データセンターパークについて
知事からの話題
新型コロナウイルス感染症対策について
私から一点お話しさせていただきます。
新型コロナウイルス感染症についてであります。北海道では、引き続き高い感染レベルにあります。いつでも、誰もが、感染の可能性があるという状況が続いています。道内の新規感染者数は、人口10万人当たりで1046.1人となっています。11月12日以降、1000人を超える状況が続いています。一方で、国の専門家からは、北海道の増加は頭打ちの傾向も見られると指摘されております。先週と比較いたしますと、その伸び率はマイナスになっています。今週は祝日もあったことから、その影響もあるため、今後の動向をしっかりとモニタリングしていく必要があると考えています。
また、病床使用率については、52パーセントと増加傾向が続いています。入院患者数は11月23日に過去最多を更新しております。重症病床使用率についても、10.3パーセントと増加が続いており、注意が必要な状況にあります。
全国的に新規感染者数の増加傾向が続いているわけでありますけれども、国の専門家からは、増加の速度が鈍化しているという指摘があります。北海道は、依然として全国最多という状況でありますが、ここ数日は減少しておりまして、他県も同様の状況にあります。また、全国的に病床使用率も増加が続いております。北海道も、先週と比べますと6ポイント増加しているところなのですけれども、全国的に見ますと、10万人当たりの新規感染者数でいうと北海道が一番高いのですけれども、病床使用率も増加しているものの、全国の中では11位となっていまして、例えば山形県とかが12ポイント増えているという状況になっています。ですので、他県の中でも、病床使用率が増加しているという状況が一部地域に見られます。また、現在の感染拡大は、引き続きBA.5系統が主流となっているわけでありますが、先週18日にオミクロン株の亜系統でありますBQ.1.1系統が、道内で初めて札幌市において確認されました。国の専門家からは、海外で感染者数増加の優位性が指摘されている系統については、今後さらに割合が増加する可能性があり、注意が必要とされておりまして、こちらにつきましては引き続き、ゲノム解析によって道内における動向を監視していきます。
道内の感染状況は、依然として高い感染レベルにあります。道民の皆さまには、こうした状況をあらためてご理解いただくとともに、現在のBA.5系統については、これまでの感染対策が有効であることから、前回の会見でも申し上げたところでありますが、感染防止行動の徹底と対策の強化をお願いいたします。
まずは、感染防止行動の徹底、強化についてです。三密の回避など、基本的な感染対策を再徹底していただくとともに、普段と異なる症状がある場合には、外出や出勤を控えていただくことをお願いいたします。次に、ワクチンと検査でありますが、オミクロン株対応ワクチンの速やかな接種を検討いただくとともに、高齢者や基礎疾患を有する方と接する場合の検査をお願いいたします。そして、できる限り感染リスクを避けていただくために、混雑した場所への外出など、感染拡大につながる行動を控えていただくほか、飲食店においては、大声や長時間の回避、会話をする際のマスクの着用について、ご協力をお願いいたします。日頃からの備えといたしましては、感染した場合にはご自身によるセルフケアが重要になりますので、ご自宅に食料品や日用品、解熱剤のほかに、ご用意できる場合には検査キットのご準備をお願いいたします。
現在、病床使用率が増加する状況において、病床の確保は、これまで以上に重要になっております。こうした中で、大きな課題となっている病床確保料の見直しについては、先週11月16日に加藤厚生労働大臣に直接お会いして、地域の実情に応じた病床確保料の柔軟な運用について、意見交換させていただきました。21日には国の通知が発出され、都道府県の裁量において、概ね従来通りの運用が可能となることが明確になりました。道としては、この国の通知を踏まえまして、従来通りの運用を基本とした対応を検討しております。今後、こうした内容について、関係団体や医療機関に丁寧にご説明を行いながら、現在の状況に対応した病床確保に取り組んでまいります。
感染者のための治療薬でありますけれども、これまで重症化リスクのある方向けに限定されてきたわけでありますが、11月22日に新たな経口治療薬「ゾコーバ」が緊急承認されました。これまでとは異なりまして、重症化リスクの低い方についても処方可能ということでありまして、症状の改善に効果が期待されます。この「ゾコーバ」については、新規感染者数が全国最多となっております本道の状況を踏まえて、必要数ができるだけ早期に確保されるように、国に対して求めたところであります。国からは、北海道の状況を踏まえて対応していく旨の考えが示されたところであります。引き続き、国と緊密に連携して対応してまいります。また、この「ゾコーバ」でありますけれども、12月初めに供給開始予定ということでありますので、速やかに処方が開始されるように、医療機関と調整を進めてまいります。
ワクチン接種についてであります。現在の感染状況において、ワクチン接種は重症化を予防するためにも重要になります。オミクロン株対応ワクチンの接種状況は、北海道は全体で、11月23日時点でありますけれども、15.4パーセントとなっておりまして、全国を上回っている一方で、65歳以上の方については若干、全国よりも低い状況にあります。11月、12月にオミクロン株対応ワクチン接種のピークを迎えます。接種が可能な方については、速やかな接種をぜひご検討いただくようお願いいたします。道としては、道内の高い感染レベルを踏まえまして、年内に希望する方々全員が接種していただけるように、市町村と連携いたしまして、集中的な広報を展開してまいります。
最後になりますけれども、国において、本日、政府対策本部が開催されました。オミクロン株対応の新レベル分類や、今後の感染拡大への対応が基本的対処方針に新たに位置づけられ、正式に本日の政府対策本部で決定されたところであります。いつも対策本部が行われますと、今後、国の通知などがございますので、そういったものを確認した上で、道としての対応の考え方を速やかに整理させていただき、有識者の皆さまにご意見を伺うなど、検討を進めるよう、先ほどの道の対策本部会議において指示したところでございます。
道内は依然として高い感染レベルにございます。道民の皆さまには、これまで繰り返しお願いしてきているところでありますが、医療の逼迫を回避する、社会経済活動をできる限り維持していく、そのため基本的な感染防止行動を徹底していただく、そして対策を強化していただく。このことに対するご理解とご協力をお願い申し上げます。
私から以上です。
記者からの質問
(北海道新聞)
コロナの関係で二点お伺いします。今月22日以降、病床使用率が50パーセントを超える状況が続いていると思います。最近は、札幌市内を中心に救急搬送困難事例も出続けている大変厳しい状況になっていると思いますが、知事として、こうした医療の状況というのをどのように認識されているのか、まず一点お伺いします。もう一点が、先ほどのご説明でもあった国の新しいレベル分類について、検討を進めるようにと先ほどの対策本部でも指示されていましたが、レベル分類の道内での適用をいつごろまでに判断される予定なのか、以上二点です。
(知事)
まず、今の入院の状況でありますけれども、先ほどお話ししたとおり、入院患者数につきましても過去最多という状況になっております。特に、今、札幌市のお話がございましたけれども、医療圏域ごとに見ても(病床使用率)50パーセントを超える状況も見られるなど、医療への負荷が増加している状況にあります。何とか医療のさらなる逼迫を抑えていく、そして、社会経済活動をできる限り維持していくためには、15日から対策の強化の呼び掛けを行わせていただいておりますけれども、基本的な感染対策を徹底していただくとともに、今の感染状況を踏まえた中での対策の強化についてのご協力、それと、オミクロン株対応ワクチンの接種の検討を、皆さまにはお願い申し上げたいと思っております。
また、今後の対応でございますけれども、本日、基本的対処方針での新たな位置づけが正式に決定したところであります。これまでも(政府)対策本部を早く開いてほしいということでお願いはしてきたのですけれども、(開催までに)2週間程度かかってしまったという状況なのではないかと思っているところですが、本日、正式に決まりました。いつも、決まった後に国の通知などが来まして、その中で実際の運用の中身などが詳細に明らかになるということがありますので、これは今日の深夜になるのか何時なのか、ちょっと見通せないということはございますけれども、こういった通知などを確認した上で、速やかに道としての考え方を整理させていただいて、有識者の皆さまにご意見を伺って、検討を進めていきたいと考えております。ですので、通知などが来ましたら、すぐに手続き、準備を進めていきたいと考えています。
(北海道新聞)
すみません、今の関連で、国のほうでは新しいレベル分類の関連で、今月中にも都道府県のほうから、適用する場合、出してくるようにというお話があると思うのですけれども、つまりそれに間に合わせるぐらいのタイミングで判断されるという理解でいいでしょうか。
(知事)
まず、確かに(政府)対策本部が行われまして、正式な位置づけはされましたけれども、国の通知などについて、毎回、各都道府県からさまざまな質問が事務打ち合わせで出まして、これはどう解釈するのかということが毎回出るのです。ですから、そういったものなども確認した上で考え方を整理して、速やかに対応していきたいと考えています。
(HTB)
コロナの感染者が鈍化したというふうにありましたけれども、依然としてやはり北海道は高い水準になっています。このような中で、対策強化宣言、こういったものは行う予定はないのでしょうか。
(知事)
先ほどお話しさせていただいたところと重複して恐縮なのですけれども、今日、政府のほうで対策本部が行われまして、新たなレベル分類などの基本的対処方針の位置づけが正式に決まりました。この後、国の通知などが届きますので、そのことを踏まえて道の考え方を整理した上で、速やかに対応していきたいと考えています。
(HTB)
そうしますと、今日のタイミングではそこを検討するものではないというふうに捉えてよろしいでしょうか。
(知事)
11月15日の時点で、分科会が示したような皆さんへのお願いについては、対策の強化を既に行っています。今、示されている国の考え方の中でも、そこは大きく変更されていないのではないかなと思っていますので、15日の時点から現在に至るまで、強化内容については、皆さんに対してお話しさせていただいてます。その上で、基本的対処方針の変更、また国の通知の考え方といったものを踏まえて、大きく分けてレベル(分類)の話と対策強化宣言だとかの話があると思うのですれけど、ここをどう位置づけていくのかということについても、有識者の意見を聞いた上で、速やかに整理していきたいと考えています。
(日本経済新聞)
新しい飲み薬の「ゾコーバ」(新型コロナウイルス治療薬)の件なのですけれども、先ほど知事から、国とも連携して早期に供給ということだったと思うのですが、今日、閣議後の記者会見で、厚生労働大臣のほうから、28日にも本格的な供給、少し前倒しになって供給が始まるというお話もあったようですけれども、実際、道内でも28日に合わせて、本格的な供給が始まっていくということでいいのか、また、道内はどれくらいの数の医療機関に、まずゾコーバが供給される見通しなのか、現状で知事が把握されている部分がどういうものなのかお聞かせください。
(知事)
医療機関と調整しなければならないということがございます。また、全体のボリュームと各都道府県に対する配分量の話がありますので、例えば、北海道がほしいと言った量が、国として想定する北海道へ措置する量を上回る場合など、北海道の感染が全国で最多という状況なども踏まえた中での対応を、国に求めています。まずは速やかにほしいということと、医療機関で必要なところが想定よりも多かったというときに、やはり全体の数は決まっていますから、その中で、(北海道が)日本で最も感染が多いという状況の中で、われわれとしては配慮いただきたい。こういうことも踏まえた中でお願いしているということです。
それに対して、今、具体的に(国が)こうしますということはないですけれども、北海道の状況を踏まえて対応していくというご発言は(国から)いただいています。今お話のあったような(供給を)前倒ししていくということについて、ちょっと私はまだ承知しておりませんけれども、当初12月の上旬ということで、12月の初めですね、(そういう)予定で動いていくということで聞いていますので、(供給が)前倒しになるということであれば、われわれとしても、よりスピード感を持って対応していかなければいけないと思っています。
(日本経済新聞)
現状で、北海道として、北海道の状況を鑑みてどれくらいの量を北海道に割り当ててくださいという要望を出されているのでしょうか。
(知事)
今の時点で具体的なボリュームの要請はしていないです。これは(医療機関などに)聞かなければいけないですから。医療機関に聞いた量というのが、全体の量に対する(北海道への)配分量を上回るかどうかというのが、一つあると思っています。ここら辺も含めて、速やかに対応していきたいと考えています。
(北海道新聞)
札幌市が丘珠空港の滑走路を1500メートルから1800メートルに延長することを柱とする方針を5月にまとめ、今月22日に経済団体などとつくる「(札幌丘珠空港)機能強化推進協議会」を開きました。道はこの協議会の構成メンバーではないとのことなのですけれども、こうした議論にどのような姿勢で関わっていくかということを教えていただきたいのと、また知事は、そもそもこの1800メートルへの滑走路延長について賛成かどうか考え方を教えてください。
(知事)
まず、この協議会が行われたということでありまして、現在、(札幌)市が策定を進めている「丘珠空港の将来像」に示す機能強化策の実現に向けて、経済団体、空港ビル会社といった関係者との相互連携、情報共有を図って、積極的に推進していくことを目的に設立されたと承知しております。
近々、市が策定予定の「丘珠空港の将来像」でありますけれども、道が「北海道航空ネットワークビジョン」で描く、丘珠空港の将来展望と方向性を同じくするものであります。市の将来像に示す機能強化策については、道の将来展望の実現に向けても重要な取り組みであると考えています。
今回の設立会議でありますけれども、道もオブザーバーとして参加させていただいておりまして、私としては、こうした開かれた場で、官民の関係者が認識を共用しながら、丘珠空港の機能強化に向けた取り組みを進めていくことは、大変意義のあることであると受け止めているところであります。
道としては、札幌市はもちろんなわけでありますが、経済界とも連携しながら、丘珠空港の一層の利活用と機能強化に取り組んでいきたいと考えています。
(北海道新聞)
関連で、今の答弁ですと、市の機能強化策については、方向性は同じだということですので、念のため確認なのですけれど、つまり滑走路延長方針についても基本的には同じ思いだという、そういう理解でよろしいでしょうか。
(知事)
そうですね。機能強化についても、ネットワークビジョンの中で位置づけられている方向性と重なるものであると考えています。
(読売新聞)
五輪汚職についてお伺いいたします。本日、東京地検特捜部が東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会が発注したテスト大会業務の入札で談合があったとして、強制捜査に乗り出しました。東京五輪の開催地でもあり、現在、札幌五輪の招致を進めている本道において、知事としての受け止めと、今後の札幌五輪招致にどのような影響があるとお考えかお聞かせください。
(知事)
まずは、東京大会の組織委員会に係る案件でありまして、事件の詳細については、私自身も報道以上のことを承知していないわけでありますけれども、今ご質問にありましたとおり、北海道、札幌市もサッカー、マラソン、競歩競技が開催された地でありますので、この大会に協力してきたわれわれとしても、そういった疑いということでありますので、大変残念でございます。
今、冬季オリパラの招致に向けての機運醸成を進めている中でありますので、五輪の汚職に続いて、組織委員会の発注事業での談合の疑いが浮上しているということであります。影響が生じることへの懸念の声があるということであります。いずれにしても、今後の動向を注視していく必要があると考えています。
(日本経済新聞)
先日、函館-長万部間のJR函館線について、貨物鉄道での維持を模索する4者協議が7日に開かれました。JR北海道さん、貨物さん、国交省さんに加えて北海道の担当者の方も参加されていると思いますが、あらためて、あの路線の貨物物流の維持の重要性を、知事がどのように考えられているのかというところを、まず一点伺いたいのと、また、その後のJR北海道の綿貫社長の記者会見では、JR北海道としては経営分離する路線なので、JR北海道としては費用を負担しないというふうに明言しておりました。仮に貨物専用線として残す場合には、誰かがその費用負担をしなければいけないということになると思うのですが、北海道として、例えば上下分離などでその設備を保有したりですとか、もしくは設備を維持するための費用を負担するお考えというのがあるのかどうか、この二点お願いいたします。
(知事)
函館-長万部間における地域交通の確保策について、渡島ブロック会議において、2025年度をめどに方向性を確認することで協議が進められているところでありますが、8月に開催した会議では、沿線自治体から、コロナ禍により事業者の経営が厳しい中、将来に向けた地域交通を確保していくためにも、早急に方向性を示すべきなどといった意見があったというふうに伺っているところであります。
道としては、通勤・通学・観光・物流の面から大きな役割を担っている線区であります。その特徴や地域の実情などを十分に考慮させていただきながら、早期に方向性が見出せるように、当面は幹事会などの場(渡島ブロック会議幹事会、4者協議)を中心に協議、検討を進めていきたいと考えているところでございます。
(日本経済新聞)
いずれにしても今、道と国土交通省さんと、あと貨物さん、JR北海道さんで進めているその渡島ブロック会議とは別に、貨物専用で、仮に旅客がなくなったとしても、貨物だけでも残すことができないかという協議が進んでいると思うのですけれども、そこにおいて、今後、仮にですけれども、もちろんその沿線の皆さんのご意見が最優先であるということは前提の上でですね、仮に貨物専用で残すとなったときに、道として、貨物物流だけの路線に費用を負担することというのがあり得るのか、それともそれは国のほうで決めるべき話というふうにお考えなのか、それは知事いかがでしょうか。
(知事)
そこは仮定のご質問であると思うのですけれども、しっかり幹事会の場など(渡島ブロック会議幹事会、4者協議)を通じて、さまざま協議、検討していきたいと考えています。
(読売新聞)
データセンターの誘致についてお伺いいたします。(11月)17日に知事が自ら「北海道データセンターパーク」構想を打ち出しました。全道各地にデータセンターを建設し、誘致を進めて拡大していくという計画だったと思うのですけれども、知事として、このデータセンター誘致による道内の経済効果、どのようなものを期待しているのかというのをお聞かせください。
(知事)
道では、本道の豊富な再エネを道内で活用して、電気以外のデータやサービスなどに変えて、グリーンとデジタルを掛け合わせていく象徴的な取り組みがデータセンターの誘致ということで取り組んでおります。こうした中、先般、(北海道)データセンターセミナーにおいて、わが国最大の独立系データセンター事業者でありますブロードバンドタワーより、石狩市への進出表明をいただいたというところであります。また、本日の報道にもありましたが、京セラコミュニケーションシステムのデータセンター、これは、わが国初となるRE100(Renewable Energy 100%)のデータセンターでありますけれども、いよいよ着工となるというほかにも、さまざま動きがあるというところであります。
セミナーにおいて、私からは、再生可能エネルギーを活用したデータセンターを道内各地に立地・集積させた集積群のことを「北海道データセンターパーク」と称しまして、企業の皆さまに道内への拠点立地や投資、道内データセンターの積極的な利用などの提案をさせていただいたところです。
「データセンターパーク」の経済効果でありますけれども、クラウド事業者やコンテンツ事業者といったIT関連の企業など、デジタル産業を中心としたエコシステムの創出につながっていくと。そして、北海道の理系人材を中心とする雇用拡大といったものをもたらすということ。また、人材不足や高齢化、原材料・エネルギーコストの上昇といった課題を抱えております製造業、一次産業、観光業など、さまざまな産業のスマート化を促進し、省力化や自動化、低コスト化や高付加価値化、新たな事業展開など、産業競争力の強化につながるといったことを、経済効果として期待しているところであります。
(読売新聞)
重ねて関連の質問なのですけれども、現在、データセンターは大方、首都圏に(立地が)集中しているという状況が続いていまして、北海道で新たに動きが出ている中ですけれども、今後、企業誘致に向けて、道としてワンストップ制度を行っていると思いますが、どのような課題がまだ残っているというふうに、知事はお考えでしょうか。
(知事)
これは、今、政府が「デジタル田園都市国家構想総合戦略」を年内、12月に取りまとめるということでありまして、私も河野デジタル担当大臣、また大臣が代わられましたけれども、寺田(前)総務大臣や、また先般、地方創生担当大臣などに要請いたしましたけれども、データセンターの地方への分散を、こういった戦略に明確に記載していただくことによって、今、集積しつつある本道へのデータセンターのさらなる(道内)他の地域への誘致促進につながっていくと思っています。ここはまず、明確に政府として(戦略に)記載していただくことを期待したいと思いますし、そうでなければならないと思っています。そもそも、国の方針としても、東京都や大阪府などにデータセンターが集積していて、災害が発生したときの対応なども踏まえると、地方への分散の必要性について示していますから、やはり明確にそういった記載をしていただくことが必要だと思っています。
また、光海底ケーブルの接続や、こういったケーブルについての国内外の事業者への誘致活動などの取り組み、こういったものを引き続き進めていきたいと考えています。
この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)