知事定例記者会見
- 日時/令和5年1月6日(金)15:30~15:45
- 場所/記者会見室
- 記者数/18名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
- 年頭に当たって
- 新型コロナウイルス感染症対策について
記者からの質問
- 「みどりの食料システム法」に係る北海道基本計画について
- 障がい者施設等に係る全道調査について
知事からの話題
年頭に当たって
私から二点お話しさせていただきます。
まず、年が明けまして最初の定例記者会見になります。本年も皆さま、よろしくお願い申し上げます。
新しい年を迎えました。新型コロナウイルス感染症の流行が続いているところであります。まもなく3年を迎えようとしているわけであります。引き続き、この新型コロナウイルス感染症をはじめとして、さまざまなリスクへの対応に万全を期していくとともに、物価高騰等への対応など足元の影響を緩和しながら、将来の成長につなげる取り組みを後押ししてまいります。
本年は、脱炭素化やデジタル化といった社会変革や、世界的な食料需給を巡るリスクの顕在化を踏まえますと、「エネルギー」、「デジタル」、「食」の3つの分野への対応がより大切になると考えています。
「エネルギー」については、本道の豊富な再生可能エネルギーを最大限活用した上で、「ゼロカーボン北海道」の実現に向けて、全庁一丸となって取り組んでまいります。
「デジタル」については、未来技術を活用した社会の実現に向けてドローンの実証を進めるなど、地域課題の解決に向けたデジタル化の取り組みを加速してまいります。こうした取り組みを支える、本道と本州を結ぶ送電と通信の二つの海底ケーブルの整備、洋上風力など再生可能エネルギーの供給拡大に取り組んで、「北海道データセンターパーク」の実現につなげていきたいと考えています。
「食」については、食料安全保障の重要性の高まりに対して、わが国最大の食料供給地域である北海道としての役割を、より一層発揮できるよう、生産力、競争力の強化を進めてまいります。
また、本年は国内外から大きな注目が集まるG7気候・エネルギー・環境大臣会合や、アドベンチャートラベル・ワールドサミット2023、全国豊かな海づくり大会が開催されるほか、北海道ボールパークFビレッジも開業いたします。こうした好機を確実に捉えて、本道の魅力や強みを広く発信してまいりたいと考えています。
記者クラブの皆さまには、本年につきましても、どうぞよろしくお願い申し上げます。
新型コロナウイルス感染症対策について
二点目でございます。
新型コロナウイルス感染症についてでございます。道民の皆さまには年末年始、感染拡大防止の取り組みにご理解、ご協力をいただきました。ありがとうございます。道内の感染状況でありますけれども、本日の新規感染者数は5713人となっております。人口10万人当たりでは430.5人ということで、先週との比較でありますが、マイナス26.9パーセントと大きく減少いたしました。昨日時点ではありますが、新規感染者数については、北海道は全国で最も低い水準となったところであります。47都道府県の中で一番低い状況になりました。年末年始の間、医療機関が休診となっていた影響などが考えられますので、今後の推移を注視していく必要があります。
病床使用率ですけれども、38.7パーセントとなりまして、40パーセントを下回るという状況になりました。また、重症病床使用率については6.5パーセントと、こちらも減少している状況にあります。
季節性インフルエンザでございますが、こちらは12月28日に全国で流行入りと発表されました。道内では、本日、直近の数値を公表いたしましたが、増加傾向が続いているという状況にあります。コロナ禍以前よりは、まだ低い水準にあるわけでありますが、注意が必要な状況にあります。なお、警報が発令されていました江差保健所管内でありますけれども、患者数が減少いたしまして、本日、警報は解除したところであります。
年末年始において、多くの医療機関の皆さまには、外来、入院などに昼夜を問わずご対応いただきました。このことに感謝申し上げます。こうした年末年始の期間において、道では、65歳未満の症状の軽い方には自己検査と陽性者登録センターをご利用いただくよう、呼び掛けを行ってまいりました。昨年末から新年にかけての1週間を見てみますと、感染者の約4割の方が陽性者登録センターをご利用いただくという状況になったところであります。今後とも、外来医療の負担を軽減するということで、登録センターの利用についてのご理解とご協力をお願い申し上げます。
新しい年を迎えたところでありますが、今週末には3連休も控えています。道民の皆さまには引き続き、帰省や旅行、飲食など感染リスクが高まる「3つの場面」における「5つの行動」について、取り組んでいただくようお願いいたします。また、いずれの場面でも、この時期は暖房のために窓を閉め切りがちになりますので、室内温度に十分に留意しながら、換気についてもお願いいたします。そして今週末は成人の日ということで、道内の8割以上、147市町村で成人の日のさまざまな行事が行われます。こうした行事に参加するために、地元に帰省したり、その前後で親族やご友人と会食するという方々も多いと思います。行事の前後も含めまして、「3つの場面」における「5つの行動」について、ご協力いただくようにお願いいたします。
また、道民の皆さまには、日ごろからの備えといたしまして、解熱剤や検査キットをご用意いただくなど、自己検査やセルフケアの準備をお願いいたします。さらに、オミクロン株対応ワクチンのできるだけ早い接種の検討もお願いいたします。また、インフルエンザワクチンの接種についてもご検討いただければと思います。道のワクチン接種センターでありますけれども、1月14日から接種を再開させていただきます。1月はオミクロン株対応は4日間、ノババックスは2日間、接種を行います。現在、予約枠に余裕がありますので、接種をご希望されるという方につきましては、道のホームページをご確認の上で、ご予約いただければと思います。
行動制限のない中で、新たな年が始まりました。現在の感染状況につきましては、年末年始の医療機関の休診の影響が考えられるということがありますので、道としては、慎重なモニタリングを引き続き行っていきます。道民の皆さまには、あらためて年末年始における「3つの場面」、「5つの行動」を実践していただくとともに、ワクチン接種の速やかな検討についてご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。
私からは以上です。
記者からの質問
(日本農業新聞)
農業分野で一点ご質問させていただきたいのですが、昨年の12月23日に、北海道として農業分野でどのくらい温室効果ガスを減らすかであったり、有機農業をどれぐらい、何年までに増やしていくかみたいなことをまとめられた(農林漁業における環境負荷低減事業活動の促進に関する)北海道基本計画を策定されましたけれども、その狙いと、どのようにそれを道農業の振興に結び付けていきたいかについて教えていただきたいです。
(知事)
国内最大の食料供給地域であります本道が、今後ともわが国の食料自給率の向上に寄与しながら、持続的に発展していくためには、「みどりの食料システム法」に基づき、環境と調和のとれた食料システムの確立を図りながら、生産力と競争力を高めていくことが重要であります。
このため、ご質問にありましたとおり、道では昨年の12月23日に、道内179市町村との共同により北海道基本計画を策定したところであります。この計画に基づいて、環境負荷低減事業の認定を受けた生産者の皆さまは、機械や施設等を導入する際に、税制面や金融面でのメリット措置が受けられることとなったところであります。
道としては、国際情勢の変化に伴うエネルギーや原材料等の価格高騰により、経営環境が大変厳しい状況にある中、環境保全型農業を一層推進していくため、肥料や農薬の使用量の低減などによる今回の措置を、広く周知いたしますとともに、道総研農業試験場などと連携して、新品種の開発やクリーン農業、有機農業技術の開発や普及を進めることで、本道農業の生産力向上と持続性を両立させて、「ゼロカーボン北海道」の実現に向けても取り組んでまいりたいと考えています。
(北海道新聞)
西興部村の虐待と江差町の不妊処置問題を受けてですね、道のほうで今月から、全道の施設に対して調査を行う方針が示されていたと思うのですけれども、具体的にいつから調査を始めるのか、また、対象となる施設の種類と数等が決まっていれば教えていただきたいのですが。
(知事)
昨年末にも、年が明けて1月中に調査を実施させていただきたいとお話しさせていただきました。現在、知的障がい福祉協会などの関係団体と、年が明けまして早速、さらにご意見を伺いながら、内容についての検討を鋭意進めているところであります。今ご質問にあった時期などについても、決まりましたらすぐに記者の皆さまなどにお伝えさせていただきたいと思います。今の時点で、何日になりますということはまだ決まっていないということで、ご理解いただければと思います。
(北海道新聞)
関連で、調査される内容についてはどうでしょうか。何かもう既にこういうものを調査するだとかが決まっていれば。
(知事)
今話しましたけれども、内容などについても、知的障がい福祉協会などの関係する団体がありまして、そこにご意見といったものを伺いながら調整させていただいているところでありますので、内容等が決まりましたら、お知らせしたいと思います。
この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)