知事定例記者会見(令和5年10月6日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和5年10月6日(金)16:31~17:40
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/22名(テレビカメラ1台)

記者会見風景

知事顔写真

会見項目

知事からの話題

  1. 令和5年第3回北海道議会定例会の閉会に当たって
  2. 道産水産物の消費拡大について

記者からの質問

  1. 道産水産物の消費拡大について(1)
  2. 道産水産物の消費拡大について(2)
  3. 道産水産物の消費拡大について(3)
  4. 道産水産物の消費拡大について(4)
  5. 赤ちゃんポストについて(1)
  6. 赤ちゃんポストについて(2)
  7. 高レベル放射性廃棄物について
  8. 生成AIについて
  9. 冬季五輪招致について(1)
  10. 冬季五輪招致について(2)
  11. 電通北海道における委託業務に関する過請求事案について
  12. 野鳥での高病原性鳥インフルエンザの疑い事例の確認について
  13. 観光振興を目的とした新税について
  14. 国の経済対策について
  15. 冬季五輪招致について(3)
  16. 鈴木宗男参議院議員のロシア訪問について
  17. 北海道百年記念塔の跡地利用について
  18. JR北海道の路線維持問題について

知事からの話題

令和5年第3回北海道議会定例会の閉会に当たって

 私から二点お話しいたします。
 まずは定例会でありますが、第3回定例会、本日終了いたしました。このたびの議会では、物価高騰への対応や中国による日本産水産物の全面輸入停止措置への対応など、道政上の重要課題について議員の皆さまと活発な議論をさせていただきました。また、総額約397億円の補正予算案や、4件の条例案について議決いただきました。今議会での議論を踏まえて、今後とも、道民の皆さまの命と健康、暮らしを守り、北海道の確かな未来をつくっていくために、しっかり取り組みを進めてまいります。

道産水産物の消費拡大について

 二点目でございます。道産水産物の消費拡大に関するお話をさせていただきます。
 まず一つ目といたしまして、北海道のホタテをはじめ、日本全国の水産物についても、中国による輸入停止の影響を受けておりますことから、道産、国産水産物の消費拡大に向けて、道内の宿泊事業者と連携して、「ホテルで、旅館で、食べて応援!北海道」と題しまして、取り組みを実施してまいります。道と北海道観光振興機構は、このたび道内四つの宿泊団体と連携いたしまして、北海道の宿泊施設に泊まっていただいて、道産、国産の水産物を召し上がっていただくということで、消費の拡大や風評被害の軽減を図る取り組みを展開していくというものであります。
 まず、ご協力いただく道内の宿泊施設において、10月から、今月から順次、ホタテなどの水産物のフェアを開催いたしまして、消費の拡大をしていくほか、WebやSNSなどを活用いたしまして、安全性や魅力のPRをしていきます。また、全国旅行支援「HOKKAIDO LOVE!割」が10月20日から、個人旅行については11月29日まで、団体旅行のほうは12月14日までと、始まるのは一緒なのですけれども、利用分がそれぞれ個人と団体で違う形になっていますけれども、こちらも追加実施いたします。ぜひ、こうした割引制度もご活用いただいて、水産物の消費拡大に向けて、皆さまに応援いただきたいというふうに思っています。
 二つ目です。「食べて応援!北海道」と連動したふるさと納税を活用した第2弾の取り組みということです。10月中旬から順次実施することとし、関係者の皆さまへの支援ということでつなげていきます。具体的に何をするのですかということですけれども、道のふるさと納税の新規の返礼品ということで、こちら(スライド)にありますけれども、道産水産物を活用した応援セットということで、道のほうの新たな返礼品に加えていくということ。それと、フード塾の修了生がコラボしたおせちということで、実際の写真がこちら(スライド)なのですけれども、道産水産物だったり特産品を詰め合わせたおせち。おせちの予約だとかが始まっていますので、こういった北海道産のおいしいおせちですね。これは、いろいろ道産の水産物を扱っていますけれども、ホタテをはじめですね、いろいろな水産物が道内にはあるのですが、北海道では、いろいろなものを市町村がふるさと納税として扱っていますので、ぜひこういったものを発信しながら、市町村へのふるさと納税にもつなげていきましょうというものであります。
 そして、「ホテルで、旅館で、食べて応援!北海道」ということで先ほど申し上げましたけれども、そちらのキャンペーンとも連動して、旅行クーポンを全道で、道内で活用できる旅行クーポンを拡充するという形で、ふるさと納税で道内への旅行クーポンを選んでいただいて、食べて応援ということで、旅館では水産物をやっていますので、そこで食べていただいて応援するということで、こういった第2弾をやっていきたいというふうに思います。
 さまざまなPRを実施していく中で、企業と連携したプロモーションとして、これも大変ありがたい話なのですけれども、ふるさと納税をやっている楽天グループが協力しますということでお話をいただきまして、包括連携協定を楽天と結んでいるのですけれども、道内市町村のふるさと納税、水産物のですね、そういったところの特集企画ということで掲載いただけるということです。楽天さんがふるさと納税のサイトを運営しているのですけれども、このサイトで北海道の水産物の応援ということで特別企画を掲載して、市町村に寄付がしっかりつながっていくという形をやっていきたいと思っています。そして、さらに高島屋でありますけれども、こちらでは、北海道物産展で道産水産物のPRを実施しています。こういったさまざまなところでPRしていきたいと思っています。
 三つ目ですけれども、「食べて応援!北海道」キャンペーンについては、本当に多くの事業者の皆さんのお力添えをいただきながら、道内のみならず道外まで応援の輪が広がっているところであります。ご協力いただいている皆さまに心から感謝を申し上げます。こういった状況が広がっていますので、道や各事業者の皆さんの取り組みをご紹介できるポータルサイトということで、全体が今どうなっているのですかということで、サイトを開設いたしました。こちらにアクセスいただきますと、いろいろな展開が新規で追加されていたりもしますので、こちらからぜひ状況も確認いただけたらうれしいなと思います。このポータルサイトのアクセスについては、「食べて応援!北海道」と検索していただいてアクセスいただければと思いますし、北海道庁のトップページにもバナーを貼ってですね、どんどんアクセスを増やしていくということでやっていきたいと思います。皆さまには、このポータルサイトを通じて、道やキャンペーンにご賛同いただいた事業者の皆さまによる支援の取り組みを多くの方に知っていただいて、今、大変な状況にありますので、一緒にですね、取り組みの後押しにご協力いただけたら大変ありがたいなというふうに思っています。
 引き続き、いろいろマスコミの皆さまに準備が整った段階で(お知らせし)、また取材などに、できればご協力いただけたらありがたいなと思います。これからまた宿泊施設とか、いろいろな展開もやっていきますので、ぜひお力添えいただければ大変ありがたいなというふうに思います。
 私から以上です。

記者からの質問

(読売新聞)
 二点目の水産物の関係でご質問なのですが、今回、新しいやり方としまして、例えば宿泊施設での提供であったりとか、あと、ふるさと納税の強化とか、そういったところだと思うのですが、狙いというのは、より全国というか、道外の人にやはりアプローチしていくという狙いがあるのかというところ、詳しくお聞きしたいというのと、あと、これまで道庁の食堂であったりとかPRというのもやられてきたと思うのですけれど、例えば今までの効果、道庁の食堂で出したものがどれぐらい利用があったとか、毎回完売したとか、あとPRもなかなか数量とか数値を出すの難しいかもしれないですけれど、これまでやったPRとか何か効果で申し上げられることがあればお願いします。

(知事)
 本当にですね、多くの皆さまにご協力いただいていることに、まずは本当に感謝申し上げたいというふうに思います。今お話がありましたけれども、当然、道内のみならず道外の皆さまにも、ぜひこの実情をよりご理解いただいた中でご協力いただきたいという思いは、大前提としてあります。先ほどの「HOKKAIDO LOVE!割」についても当然、全国の方にご利用いただけますし、北海道にお越しいただいて宿泊される、ホテルに泊まる、旅館に泊まる、そういう方々、道民ももちろんご利用いただいていますけれども、当然のことながら道外の方も多くお越しいただいていますので、そういった方。また、外国からお越しになる方々にも、しっかり北海道の置かれている状況、中国の輸入停止を受けてこういう状況になっているけれど、安全・安心でおいしいのですよということを、道内外、海外のお客様にも、ぜひ知っていただくということが大事だと思いますので、宿泊先、ホテルだとか旅館でも、多言語でそういう情報なども発信しながら、やっていきたいなというふうに思っています。ぜひこの輪を全国に、また海外からわが国日本に、また北海道にお越しいただく方々にもしっかり、おいしい安心・安全な水産物を、厳しい影響の中で取り組んでいるんだということをご理解いただいた上で、ぜひおいしく味わっていただいて、発信していただけるような、そういう取り組みになっていけばいいなと思っています。
 地下食堂の取り組みですね、本当に多くの方にご利用いただいています。私も毎日のように食べていますけれども、道議会の食堂とかですね。道庁の地下食堂は、確か最初100食でスタートしたのかな。それが(今は)200食ということで、ご協力いただいて増やしたのですけれども、12時前後には完売するという状況で、非常に列を作っているような状況になっています。ですので、本当に道民の皆さまをはじめ、道庁の食堂にもお越しいただいて、応援するよということで、ご協力いただいたことは本当にうれしく思っています。それと「らんこし米」とのコラボということで、蘭越町も本当に風評を懸念されている町長のお話などもあって、取り組みもしましたけれども、これまでのこういった取り組みに、1000人を超える方々が味わっていただいて、食べて応援いただいたということがあります。この延べ1000人を超える方々には、本当に感謝を申し上げたいと思います。ただ、本当に行列になって、すぐに(販売が)終わってしまうということがありまして、それを踏まえて、来週12日の木曜日から、毎週木曜日に、お持ち帰りができる「ホタテ弁当」ということで、今のところ50食ぐらいの限定にして開始できたらなというふうに思っています。ですので、食堂に来ていただいて食べていただくのと、お持ち帰りでもホタテを味わっていただけるということで、そういうことも開始していきたいと思っています。今月31日まで、この取り組みは食堂でやっていきますので、ぜひ、今日お集まりの記者の皆さまにも、引き続きご協力いただけたら大変ありがたいなと思います。

(読売新聞)
 弁当というのは、ちなみにどういうものが入る予定なのですか。

(知事)
 ホタテは間違いなく「ホタテ弁当」だから入っていると思うのですけれど、ホタテ以外のところは鋭意、今、検討中と。

(広報広聴課長)
 あらためてリリースさせていだきます。

(知事)
 多分、買いに行ってくれますね。

(日本経済新聞)
 先ほどの水産物の消費の件で関連なのですけれど、ふるさと納税の話がありましたが、これは道のふるさと納税ということなのですか、それとも自治体とかも含めてということなのですか。

(知事)
 北海道のおせちが道の(ふるさと納税)で、応援セットということで、漁連のほうにも協力してもらって(います)。大体、ホタテの産地だったらホタテを返礼にしますよという形だと思うのですけれど、道の場合、(道産品の)全部を返礼品にできるのですけれど、それをやってしまうと、市町村内への寄付がありますので、市町村がやはり困りますよね。ですので、セットにはするのですけれど、数量をやはり絞る形にして、ぜひ各市町村に寄付をして欲しいよということで、きっかけとしてですね、そういうセットにして、漁業団体も大変ですから、やっていきたいなと。おせちも数量を限定する形で、北海道には本当においしい水産物とか特産品があって、こんなにおいしいおせちが作れるのですよということで、皆さん、おせちを取り寄せるのもそうだと思うのですけれど、年末のときに、おせちの材料になるものを買ったりとか、あとは返礼品で年末にもらって、それをお正月に食べたりとかするというのが結構多いのですよ。ですので、おせちという形で、皆さんに、北海道はこんなにいろいろなおいしい食材があるのですよということをやるということです。これ(旅行クーポン)も市町村だと市町村で使うクーポンなのですよね。北海道の場合は全道でご利用いただけますので、そういう形でぜひお越しいただいて、食べて応援というところにもつなげていきたいなというものです。

(日本経済新聞)
 10月中旬から取り扱い開始ということですけれど、それぞれ応援セットとかおせちとか、いくらでどういうものが返礼品で受け取れるみたいな詳細は決まっているのでしょうか。

(知事)
 これから最終的に詰めて、10月からいろいろ総務省の審査とかが個別にやりますよということになったりとかもしてまして、新規の返礼品についてはそういった形もあるので、そういった取り扱いをするところとも話をしたりとか、総務省と話をしたりとかしながら、内容自体はこういう形で行かせていただきたいところなのですが、数量をどうするのとか、価格帯をどうするのとかという詳細が決まった時点で、ふるさと納税は年末が一番多いので、そこに向けてどんどん発信していきたいなというふうに思っています。

(日本経済新聞)
 今回、ふるさと納税もそうですし、その前のホテルとの、旅館、観光局関連の団体の皆さんとの連携もそうですけれど、こうした取り組みを通じて、例えば道としてホタテ何トンくらいの消費拡大につなげたいとか、もちろん輸出していた分全部というわけにはいかないと思うのですけれど、この道の取り組みを通じて、これくらい消費拡大ができればというのは何か数字としての目標というのは道庁の中でもあったりするのでしょうか。

(知事)
 今、明確に定めているものはないですけれど、例えば農林水産大臣が、ホタテで言えば国民が何個多く食べると、単純計算でいうと、今回影響を受ける部分が解消されるみたいなことを、政府は言っていますけれども、とにかくホタテをはじめとする水産物全体がいろいろな影響を受ける懸念があるような状況ですから、まず皆さんの思いとして、北海道のおいしい水産物を食べてもいいよ、応援しているよという人たちが本当にいっぱいいらっしゃるので、そういう皆さんがアクセスできる場所を、宿泊という形であったり、手に取る物産展だったり、ふるさと納税だったり、いろいろな形で、スピードというか、早くやっていかなければいけませんので、とにかくどんどん対策を講じながら、結果をしっかり出せるようにしていくというのが、まず大事かなと思っています。今はまだ、全ての詳細が決まりきっていない部分もあるのですが、こういった方針で考えていると、まず皆さんにお知らせして、またどんどんですね、できれば皆さんにも取り上げていただけたら大変ありがたいなと思いますので、今後とも皆さんに決まり次第、いろいろなことをお知らせしていきたいというふうに思います。

(北海道新聞)
 ふるさと納税に関連して伺います。9月にですね、根室市の石垣市長が政策提言という形で、ホタテの共通返礼品を作ってはどうかというような提言がありました。今お話もあったように、ホタテの禁輸が続いてですね、解除される見通しもないという中で、道のふるさと納税の返礼品として出る量はかなり限られると思うのですけれども、全道の返礼品として、ホタテを共通返礼品とする考えはありますでしょうか。

(知事)
 まず、根室市から、私も直接、市長からもお話をお伺いして、北海道としてのふるさと納税に対する取り組みの提案をいただいて、本当に参考になりました。道としてやれることはまだまだあるということで、今回のこういった取り組みを検討する上で本当に参考になりました。そのことには本当に感謝しています。この提言を受けて、いろいろ市町村にも聞いてみたのですよね。両貝で在庫が積み上がっているという状況があるのですけれども、例えば、未加工の状態で全国の消費者の皆さんにお届けするということが、やはり課題があるのではないかというご意見もありました。そして、品質管理上の課題になってしまうことを懸念している声も、実際いろいろ皆さんにも聞いてみて、あるということもありました。
 ただ、そういった中で、どうやれば市町村の寄付につながったり、道としての枠組みの中で、皆さんに発信できるかなということを考えながら、今回、第2弾という形で、こういった形で取り組みをさせていただいたところです。ですので、結果としては、根室市の提案をそのままやるという形には、今の時点のこの第2弾ではなっていないわけですけれども、まず道として、まだまだ市町村に寄付が集まる、または、大変な状況を支援すべきだという意味ではですね、非常にありがたいご提案をいただいたなというふうに思っています。

(毎日新聞)
 宿泊施設との連携したキャンペーンで確認させていただきたいのですけれども、道として何らかの予算的な支援があるものなのか、それとも、旗振り役を務めて、民間の協力を得てやっていくものかということと、あと、期間をどの程度やっていこうと考えてらっしゃるのかというのを教えてください。

(知事)
 まず、先ほどの4団体がですね、1個前の(スライド)だと思うのですけれど、こちらの各団体が、こういう厳しい状況なのでぜひ協力しますよという、大変ありがたい申し出をいただきまして、ぜひ一緒になって、みんなでやっていこうということで始まった話でもあるので、例えば食材の調達とかは、賛同いただいてる皆さまがやっていただけると。ただ、普段、取引があまりないと、やりたいのだけれどもないのでちょっと紹介してくださいと、そういうことは道としても当然、関係団体とやったりはします。ですので、取り組み自体はそういった形でやりたいと思っています。ただ、PRだとかいろいろな形で、既決(予算)または観光振興機構で取り組んでいくさまざまな取り組みなどもありますので、この取り組みとどう連動させていくのかというのは、さらに考えていきたいと思います。10月から順次、いろいろなフェアとかをやっていきますので、今、情報を知るのは、WebとかSNSとかいろいろな形で皆さんに情報が入りますので、そういったキャンペーンをやっていることが伝わらなかったら意味がないと思いますので、そこはしっかりやっていきたいと思います。
 「HOKKAIDO LOVE!割」のほうについても、これは閑散期で、先ほど言ったシーズンまでご利用いただけますので、当然こちらもアピールもしながら、そちらに行っていただきたいということをまずはやっていくと。さらに、団体や観光振興機構だとか、いろいろなところと話をしながら、より効果の高い取り組みについては、今、検討しているところです。

(毎日新聞)
 宿泊施設の食事の取り組みのほうの期間というのは、当面の間、続けていかれるような感じですか。

(知事)
 そうですね、当面の間、ぜひご理解いただきながら、進めていきたいと思っています。長期化が懸念されている状況がありますので。今、4団体で1000社くらいの皆さんに、団体と連携してお声かけをさせていただいて、大変ありがたいことに、声かけもついこの間やったのですけれど、300施設くらいは、協力してもいいよというお声もいただいています。そういった皆さんと連携して、動きが出たときに、できればまたマスコミの皆さんに、何々ホテルでやりますよとかですね、そういうことをお知らせしながら、ぜひ取り上げていただけたらうれしいなと思っています。なかなかすべてきれいに整ってということではないのですが、皆さんも本当に協力的で、いろいろなご提案をいただいてますので、そこはしっかりわれわれが全体を調整しながら、効果的にやっていければなと思っています。

(NHK)
 当別町の赤ちゃんポストについてお伺いしたいのですが、運営の方法を変えるというお話もありましたけれども、これに関して道としてこれまで把握されている経緯ですとか、あと今後の対応についてお聞かせいただけますでしょうか。

(知事)
 赤ちゃんポストについてですけれども、こちらは自宅に設置しているというところであり、そして医療設備がないという状況など、安全性が確保されていないということがありましたので、道としては、この場でも何度も、この会見で申し上げてきましたけれども、繰り返し自粛要請という形でお願いしてきたところです。
 本日ですけれども、このいわゆる赤ちゃんポストについては、運営者から子どもの受け入れ施設を廃止したということ、今後は、子育てや予期せぬ妊娠などに悩む方々からの相談については、継続していく意向であるということで、廃止の件と、相談については継続していく意向がありますよと、この二点について、直接、道としての確認をしているところです。その報告を私は受けたところであります。
 道としては、自粛要請を繰り返ししてまいりましたので、そのことを受け入れていただけたのではないかと認識しております。安全面などが確保されていないという状況の中で、お子さんを預けられるということがなくなったということがありますので、その点については安堵しているところであります。

(NHK)
 何かですね、今後こういった妊産婦の方々ですとか、不安を抱えている方々への支援などで考えていらっしゃることはありますでしょうか。

(知事)
 当然、悩みを抱えている妊婦の方など、そういった方々を孤立させることなく、寄り添って、関係機関が連携して、しっかり相談対応などで受け止めて、支援ができるようにしていかなければならない。このことは当然していかなければなりません。「にんしんSOSほっかいどうサポートセンター」といったところで、さまざまなご相談をお受けしております。また、道立の保健所におきましても、匿名でもとにかくご相談を受けますので、こういったものをぜひご活用いただきたいと思います。また、子育てに悩む方々につきましては、各地にある児童相談所のほか、やはり「親子のための相談LINE」ですね。これを開設していますので、こちらも相談に応じているので、ぜひご利用いただけたらありがたいと思っています。市町村ですとか関係の団体の皆さまと連携して、この相談窓口の一層の周知をしっかりとやっていかなければいけないと考えています。

(朝日新聞)
 今の関係でご質問なのですが、朝日新聞のほうでも、施設の管理者ご本人にお話を聞いたところ、廃止はしていないと。時間を限定して予約時間のみの運用にするのだというふうにおっしゃっていて、実際問題として、赤ちゃんのスペースを使っているかどうかというと、実績はないですし、使っていないと。ただ、50件以上の相談や受け入れをしてきたというご説明で、今、知事がおっしゃっていた廃止とは、ずいぶんその当事者との認識が違うと思うのですが、そのあたりどうなっているのでしょうか。

(知事)
 そこは、私は廃止の報告を受けているので、詳細がもしわかれば。

(子ども政策局長)
 私どもとしては、ご本人から直接、受け入れ施設を廃止するということを確認しております。なお、今後の取り組み、対応については、ご自身のホームページで公表されるということですので、確認していきたいと思います。

(朝日新聞)
 不一致が今のところあるということなので、そのあたり、報道機関としては留保しながら見ていきたいなと思います。

(HBC)
 いわゆる核のゴミの処分地の問題でお伺いします。処分地の文献調査の議論が続いていました長崎県の対馬市で、先月、市長が風評被害などを念頭に文献調査を受け入れないと表明しました。この対馬市長の判断についての知事の受け止めを聞かせてください。

(知事)
 この件は、以前にも会見で聞かれておりますけれども、ほかの地域で、さまざま市長もお考えになられた中でご判断されたことなのだと思います。その内容についてのコメントは控えたいというふうに思っています。ただ、これは繰り返し申し上げなければならないのですが、道では、幌延町で、全国で唯一、深地層研究を受け入れております。国の原子力行政に具体的な役割を果たしているわけであります。また、高レベル放射性廃棄物の最終処分の問題は、原発の所在の有無に関わらず、国民的な議論が必要な問題であります。道ではこれまで、全国において、最終処分事業の理解促進に向けた取り組みを一層加速させるようにということで、国に要望してきたところです。私自身も、これは西村経産大臣に直接、そういった内容などについても直接求めてきたところでありますので、引き続き国には働きかけをしていきたいというふうに思います。

(HBC)
 知事としては、繰り返しになりますが、全国で議論すべき話であるというお考えだと思うのですが、もう一つ、これも繰り返しになるのですけれども、この考えを踏まえて、道の条例の趣旨も踏まえて、寿都町、神恵内村での概要調査への移行に対しては反対されるというお立場でいらっしゃったと思うのですけれども、現時点でもこの考えも変わらないということでよろしいでしょうか。

(知事)
 はい。それは一貫して申し上げているとおり変わりません。

(日本経済新聞)
 二つのテーマについてちょっとお伺いしたいと思います。まず一つ目、生成AIの利用についてです。先日の道議会の予算特別委員会でも知事のほうから10月下旬をめどにですね、生成AIの道の業務への活用を表明されたところかと思います。現時点で道のどういった業務に生成AIを活用していくのか、また、今後活用する範囲を広げていくとすれば、どういったところにさらに広げていくのか、現段階でのお考えを伺ってもよろしいでしょうか。

(知事)
 生成AIについては、革新的な技術であります。業務の進め方を変える可能性があることから、今後さまざまな分野での有効活用が期待されているところであります。道においては、業務の効率化、また行政サービスの向上のため、この生成AIの活用に向けた必要な検討を行っております。生成AIは、特性を理解して、正しく取り扱う必要があるということがありますので、入力で得られた回答を利用する際の注意事項といったことのほか、質問や指示の出し方といった有効な活用方法などを整理したガイドラインを、新たに作成いたします。それと、安全に利用できるシステム環境を整えた上で、今月下旬から試行を行う予定であります。
 どういった分野でというお話もありましたけれども、今、ぜひ生成AIを活用して、自身の業務においてこういったことができるのではないかというようなことも、試行の中でも、さまざま職員みんなから意見ももらいながら、トライしていきたいと思っています。この内容については、具体的に決まり次第、また皆さんにお知らせできればと思っています。ですので、ガイドラインを作るのと、システム環境を整えた上で、今月下旬から試行するという点が、今、決まっている方向性です。

(日本経済新聞)
 知事ご自身も、ご自身の業務、例えばどこかで挨拶される際の文面ですとか、もしくは、例えば議会へのご答弁をお考えになる際とかですね、そういった知事ご自身の業務でも生成AIを活用されるお考えというのはあるのでしょうか。

(知事) 
 各部局において、私の挨拶のベースとなるような、さまざまなたたき台というか、そういうものは作ってくれているところがあるのですけれど、逆に私は最終的に、私自身が確認しながら、自分自身が肉付けしたりだとか、そういった形がやはり多いので、なかなかそこが直ちに生成AIに置き換わるということに対する違和感を私自身は持っているので。ただ、いろいろな活用の可能性がやはりあるのだろうと思っていますので、そこは実際に活用していきたいという意欲のある職員のみんなもいっぱいいますので、そういった部分や、また業務上、やはりここで使ってもらうと効率化が図りやすい分野とかもあるので、そういったことも考えながら、まずは試行の中で、いろいろな挑戦をできればなというふうに思っています。

(日本経済新聞)
 二つ目の話題です。今日、それぞれ新聞等ですね、報道にもあったかと思うのですが、札幌市のほうで2030年に目指していた冬季オリンピックの招致を断念して、34年に延期するというようなことがありました。昼頃に札幌市の秋元市長も報道各社の取材に対応されておりましたが、現時点で30年招致断念ということに対する知事個人としての受け止めを伺ってもよろしいでしょうか。

(知事)
 まず、今の状況ですけれども、来週末からIOCの理事会、総会が開かれるという日程があるという状況の中で、2030年の開催地決定のプロセスについての議論が行われる見込みであるということについては、まず承知をしています。それと札幌市からは、秋元市長が山下会長から、現状を踏まえ、招致実現に向けてどう取り組んでいくべきなのかということで、相談したいという打診を受けて、来週11日にも上京する方向で調整中であるということで、そのことについて事務方のほうから伺っています。
 私もそういう報告を受けたという段階ですので、また本日の会見の中で秋元市長が、札幌市としては、30年の招致ということで、多くの方と取り組んできたと、それを前提としながら、今の状況をお伺いして今後どうしていくのかということを、山下会長と協議していくのですよということで、今日の会見ですかね、それで、市長がそういうお話をされたということですので、そういった状況なのだろうと思っています。

(日本経済新聞)
 知事ご自身としては、今日の秋元市長のぶら下がりの中でも、市長からもまだ理解が十分に市民、道民の理解が得られていないというようなお話もありましたが、知事ご自身としては、今の状況で30年招致を続けていくべきだとか、それとも34年ないしはそれ以降に延期していくべきだとお考えなのか、それともそもそもオリンピック招致自体ちょっと難しいのではないかとお考えなのか、知事ご自身のお考えいかがでしょうか。

(知事)
 まずこの30年の招致に向けては、札幌市民の皆さまの理解、こういったものが進むことが重要であるということは、この場でも繰り返し申し上げてきたところであります。その上で、市長は、本日の会見の中で、現時点で理解が進んでいるという状況までは言えないという認識を示しております。札幌市民の皆さまに対して、なかなかそういった状況にあるということでありますので、その認識については私も同じところであります。
 市とJOC、この検討状況、その動向、これをしっかり注視していきたいと思いますし、今後の進め方などについて、この11日にも予定されるような状況の中で、どういった議論があるのかという点について、情報の共有をしっかりしていきたいと思っています。

(日本経済新聞)
 知事としては、34年以降の招致に延期になってしまってもやむを得ないというようなご認識なのでしょうか。

(知事)
 まずは、30年の招致で、札幌市として取り組みを進めているわけですから、そしてその上で、この11日に向けて、山下会長と今後の進め方についてお話をされるという段階でありますから、まずはそこをしっかり注視していきたいというふうに思っています。

(朝日新聞)
 今の五輪関係で確認なのですが、オリンピックを開くとなれば、確か帯広市だったか道内の他地域にも波及してくる問題だと思います。北海道全体に及ぶこのイベントであるので、まず前提として知事としては、もちろん五輪というものは来て欲しいとお考えなのかどうか、そこを一つ確認させてください。

(知事)
 オリパラ(オリンピック・パラリンピック)が開催されるということは、スポーツの振興、これはもちろん、皆さんも当然あるということで理解していただけるのではないかなと思いますが、また地域の活性化ですとか、観光の振興、また共生社会の実現といった多方面での北海道の活性化に、大きく寄与するものであると認識しています。ただ、これまでも、これは繰り返し申し上げてきたところなのですが、やはり開催都市である札幌市の市民の皆さま、そして道民、国民の皆さんの十分な理解が重要だということがあると思っていますので、今、札幌市については、現時点ではなかなか、その理解が進んでいる状況にはないということについての認識は、私も同じ思いを持っているところです。

(朝日新聞)
 あと五輪から少し変わりますが、今回の議会で、電通北海道における業務委託の過請求の件で多くの質問が、委員会も含めて出たと思うのですが、この件、当初いろいろ調べるということで、いったん、半年であるとか1年であるとかの指名停止とかという処分も示されましたが、実際に例えば、大阪府のほうではですね、刑事事件となっているような似たような事案もあります。北海道として、今回のような電通北海道の申し開きを、まず受け入れるのかどうかと、あと今後の刑事的な手続き、もしくは民事的な手続きについて、今現時点で知事はどうお考えなのかお伺いしたいと思います。

(知事)
 まず、この電通北海道と電通プロモーションエグゼの行為については、道民の皆さまの信頼を著しく失墜させる極めて不適切なものだと受け止めています。そして、この過請求(額)の返還に向けた手続きを、まず進めていかなければなりません。これを進めていきます。そして今、大阪府のお話もありましたけれども、他の自治体の類似する事案、こういったものなども踏まえながら、関係機関とも協議をしまして、告発などの必要性は検討を進めてまいります。

(朝日新聞)
 検討とかのそういった総括についての時期というのは、年度内であるとかですね、年内であるとか、もしくはお金の返還があってからとかですね、どういったタイミングをお考えでしょうか。

(知事)
 今の時点で、いついつまでにということは申し上げることができないわけでありますが、ただ、当然のことながら、いたずらに期間だけが過ぎていくということは、これはあってはならないことだと思いますので、先ほど申し上げたように、この返還の手続きを進めることと併せて、告発等の必要性については、しっかり検討を進めていきたいと思います。

(朝日新聞)
 関連で、この件で、まず道の体制についてなのですが、会計検査院が入ったことによってわかった部分というのがですね、大きいと思います。ということは、道のほうでは精査できていなかったということにもなるかと思います。コロナ禍の大変な状況下であったと思いますが、実際に(事業者が)自前で(事業を実施)する能力があるかないかということと、契約の内容というのが齟齬をきたしているとすれば、それは道のほうが契約を用意する時点で、十分用意(確認)できていなかったということになるかと思うのですが、そのあたりというのはどのようにご判断されるのでしょうか。

(知事)
 この(電通)エグゼ側の不適切な行為についての理由とか内容について、説明してもらってもいいですか。

(保健福祉部予防接種担当課長)
 今回の事案につきましては、会計検査院が勤務実績表などの提出を求めたことが、発覚の契機となったということではございますけれども、道が行っている調査自体に、会計検査院との手法に大きな違いはないというふうには思っておりまして、道といたしましてもですね、今回の事案を踏まえて、再発防止策には、不適切な行為が原因で、今回、結果として過請求を発見できなかったというところでございますので、そうしたことを踏まえた再発防止策にしっかりと取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

(朝日新聞)
 今の件なのですけれども、契約時点で、契約の時に、そもそも再委託というものがないという契約だったということはですね、その契約相手にその能力があるという判断をしたのは道になると思うのですけれども、その際に道が契約するに当たって、相手の能力をきちんと見ることができなかったということではないかと思うのですが、そのあたりはどうお考えでしょうか。

(知事)
 それは契約内容を見た上で、その内容を履行できるという状況で、契約は当然、お互いがするわけであります。また再委託については、その承認を得なければいけません。再々委託についてはそもそも禁止されています。ですから、そういった状況の中で、さらには一部改ざんなどがある中でありますので、なかなかそこを確認することの難しさがあったというところがあります。当然、再々委託、また再委託にあっては、道のほうに承認を得なければいけないのですよということですとか、そういったことを新たな契約を締結する相手方にはそこは当然のことであるのですが、再度、全ての契約者に対してですね、そういったことを理解した中で、契約が適切に行われるような、再発防止策は実行していきます。

(朝日新聞)
 これはコメントまでなのですけれども、やはり東京五輪の時もですね、中抜きというのが大きな話題になりました。やはりコロナ禍の大変な時期だったので、やはりできるだけ道内企業にですね、実施者に直接利益が回る形というのが望ましいのではないかと思うので、今後見守っていきたいと思います。

(日本農業新聞)
 鳥インフルエンザについてお伺いいたします。4日に美唄市内で回収されたハシブトガラスの死亡野鳥1羽で、高病原性鳥インフルの疑い事例が報告されました。今、遺伝子検査中ということですけれども、確定すれば今シーズン初めてでありまして、道の野鳥での陽性事例としては過去最速だった昨シーズンを更新する早さということだと思います。このことについて知事の受け止めと、あと、今後の注意点とか養鶏生産者への呼び掛けもお願いいたします。

(知事)
 今ご質問にありましたけれども、一昨日の4日火曜日に発生した、疑い事例という状況に今なっていますが、この疑い事例が仮に高病原性鳥インフルエンザと確認された場合については、今ご質問にもあったとおり、昨シーズンは10月8日だったのですが、今回はこの疑いが確定しますと4日なので、最も早い時期の確認にはなるのですが、ほぼ同じぐらいの時期という形にはなるのではないかなというふうに思ってます。いずれにしましても、道内にこのウイルスが持ち込まれた可能性がありますので、昨年同様の感染拡大への警戒の必要があると思っています。
 道では、家きんへの感染防止に向けまして、養鶏関係者の皆さまに対して、注意喚起、そして侵入防止対策の徹底などについて丁寧に指導していくとともに、昨シーズンは本当に全国的な発生がございましたので、このことを踏まえて、新たにネズミ対策の講習会の開催、また優良事例集の作成、配布、発生防止に向けて、さまざま取り組みを進めているところです。また今回、疑い事例でありますけれども、確認されましたことを踏まえて、来週早々、10日になりますけれども、北海道海外悪性伝染病警戒本部幹事会を開いて、関係機関とあらためて情報の共有などを進めて、緊張感を持って、この対策を進めていきたいと思っています。養鶏の農家、そして関係者の皆さま、本当に、非常に警戒感を持っていただいているところではあるのですが、引き続き農場への侵入リスクの低減に努めていただくよう、お願いを申し上げたいというふうに思います。

(読売新聞)
 今回の定例会で取り上げられたところとして宿泊税があると思うのですけれども、知事は予算特別委員会のほうで、宿泊税について、今後各自治体と調整を進めていくというお話をされておりまして、定率制など、既に導入している先行自治体もある中で、今後どういった形で調整を進めていくか、大まかな方針とスケジュールを教えてください。

(知事)
 今ご質問にもありましたけれども、さまざま議会の中でもご議論いただいたところであります。議会の中では、市町村との調整、事業者や納税者の皆さまからの意見聴取のあり方をはじめとして、税率などの税制度を含めたさまざまな議論がありました。道としては、今回お示しさせていただいた「たたき台」を基に、今回の道議会におけるご議論なども踏まえて、今後さらに検討を深めていきたいと考えています。
 そして、具体的な今後の動きでありますけれども、今月から各地を訪問いたしまして、税を検討する市町村と十分な調整を図り、また宿泊事業者の皆さまや道内に宿泊される方々のご意見も伺いながら、道の考えを丁寧に取りまとめていく考えであります。まずは今月ですね、各地を訪問する中で、検討している市町村をはじめ、ご意見をお伺いしたいというふうに思います。

(読売新聞)
 税を検討する市町村ということですけれども、札幌市、函館市含む14市町に訪問されるということでよろしかったでしょうか。

(知事)
 まずは、そういったご検討をされているところにお伺いしたいというふうに思います。

(北海道建設新聞)
 国が10月末をめどにまとめる経済対策のことで二点質問なのですけれど、今回、物価高や賃上げなど五つの柱になっていますが、まず、この経済対策への期待感などあれば教えてください。二つ目がちょっと関連して、半導体については、支援策がこの経済対策に盛り込まれるように、熊本県と一緒に要望するということが昨日の本部会議でもそういった話題がありましたけれど、具体的な要望内容やその時期がいつ頃なのか教えていただけますか。

(知事)
 熊本県との具体的な要望内容などについては、私が会議で指示したことを受けてですね、今まさに県と、調整を進めているところであります。また、その内容や時期について決まった場合については、皆さまにお知らせできればというふうに思っています。
 また、五つの柱立てに基づく総合経済対策を、国が今月末にまとめるということであります。この国の動きを見据えて、道民の皆さま、事業者の方々の声を、道としては、その声に真摯に耳を傾けながら、この状況を丁寧に把握し、対策の検討について進めていきたいと思っています。
 内容についての受け止めという部分なのですが、価格高騰等経済対策の一層の強化、そして本道経済の成長に向けて必要な支援措置、こういった内容が講じられるように、これは当然、半導体をはじめとしたところもあるわけでありますが、この点についても、早急にですね、国に要望するよう指示したところでありますので、国に要望することによって、この対策へもその声を反映させていきたいというふうに思っています。

(北海道新聞)
 三つのテーマについてお伺いしたいと思います。まず、先ほど説明のあった札幌オリパラ招致に関してなのですけれども、知事は先ほど、秋元市長から今月11日にですね、山下会長と今後の方向性について協議する旨の報告を受けたとのご説明があったと思います。報告を受けたのはいつ頃かということと、また、そのやり取りの中で、報道にあったような30年招致断念、34年以降の招致転換というお話は出なかったでしょうか。

(知事)
 私は、具体的にはですね、事務方のほうから、11日にも上京する方向で調整中であるということで、本日の午前中だったですかね、いろいろ報道などもありましたけれども、報告を受けて、その後ですかね、市長のほうで、場所はどこかわかりませんが、ぶら下がりみたいな形で、お話ししている内容についても、こういったお話をされていましたということで、お伺いしたところです。

(北海道新聞)
 市長から直接、知事のもとに連絡があったというわけではないということですか。

(知事)
 事務方のほうからお伺いしたというところです。

(北海道新聞)
 今後何か市長に、報道のあった内容をですね、これから確認するだとかそういったことをお考えでしょうか。

(知事)
 オリパラに関わらず、秋元市長とはさまざま連絡を、携帯などでも取り合っていますので、そこはまさに市長と私の関係の中で、必要なことについてはやり取りを、今後もしていきたいと思います。

(北海道新聞)
 話題が変わりまして、先日、鈴木宗男参議院議員がロシアを訪問して、ロシアの外務省の高官に、北方墓参の再開だとか、北方四島周辺での日本漁船の安全操業の早期再開を要請したということですけれども、政府が渡航中止勧告を出している中での訪問というのに批判が集まっています。知事は、鈴木宗男さんが代表を務める新党大地から知事選で推薦を受けており、非常に近い関係にあると思いますけれども、今回の対応に対する賛否、お伺いできればと思います。

(知事)
 まず、鈴木参議がですね、ロシアを訪問したということで報道がありましたので、その件については承知しています。現在、日本としてですね、政府がロシア全土に渡航中止勧告以上の危険情報を発出し、ロシアへの渡航はやめていただくようにということで、国民の皆さまに対して求めているという状況がありますので、このたび、鈴木参議が渡航したということですけれども、これは政治家個人としての判断として、そういったことになったということなのだろうというふうに理解しています。また、ご本人がですね、このようなときだからこそ対応が必要だという思い、そういう趣旨のようなご発言をされていたということで、これも報道でそのようなことがなされていましたけれども、非常にさまざまな意見がある訪問ではないかというふうに受け止めています。

(北海道新聞)
 知事の評価はいかがでしょうか、賛否。

(知事)
 訪問そのもの、また、そこで行った内容や背景の詳細が、ちょっとまだ私自身、正確に理解できていないわけでありますが、先ほど申し上げたような、国として国民の皆さまに対して求めている中での訪問なわけですから、それは政治家本人の、個人の判断だということをおっしゃっているようですが、今、私自身が知り得ている報道などの内容を見ますと、懸念のある行為であったのだろうというふうに思います。

(北海道新聞)
 懸念があったというのは、あまり好ましくない、適切ではないという認識でよろしいですか。

(知事)
 質問の仕方がちょっとよくわからないのですけれども、その後の場所での発言だとか、いろいろなことを鈴木参議がやっていることの総合的な評価ということなのか、渡航行為そのものに対するご質問なのかが、ちょっとよくわからないのですが。

(北海道新聞)
 渡航行為に関する賛否です。渡航勧告が出ている中で。

(知事)
 渡航をしたという、国会議員が渡航したところ、発言だととか、そういうことなしにしてであれば、先ほど申し上げたとおりですね、国として、国民の皆さまに対して、(渡航中止を)求めているわけでありますから、政治家個人の判断ということはあるのでしょうが、そこに懸念はあるのではないかと思います。

(北海道新聞)
 続いて、百年記念塔の跡地に建設するモニュメントに関してお伺いします。デザイン公募の段階で決定したデザインについて、予算の都合でですね、今後そのデザインを変更するという要件が入っています。ただ、この要件について道議会の一部から、道の都合で決まったデザインを変更するような選考方法は容認できないとの反発の声が上がっています。道は有識者懇談会の要望を受けて、最終候補に残った6人に対して、想定予算を聞き取っているとのことですが、今後ですね、道が把握している想定予算などを公表する考えというのはございますでしょうか。

(知事)
 ちょっと実務的な話なので、担当のほうからお話しします。

(環境生活部文化局長)
 モニュメントデザインに関わる情報の公開についてのご質問でございました。今回はですね、モニュメントのデザインの募集ということでございまして、モニュメントデザインをより多くの皆さまから、老若男女、プロでも素人でもどなたからでも御提案いただきたいという考えで、まず行ったというものでございます。また、一次審査を通過した6作品につきましては、道民の皆さまからご意見をいただく際には、提案されたデザインに加えまして、提案者がデザインに込めたコンセプト、また、懇談会における有識者のご意見をお示ししたところでございます。なお、道民の皆さまからいただいたご意見につきましては、今後開催を予定しております懇談会におきまして、最終審査の資料としてご提供した上で、話し合いを行って決定することとしております。最終審査の結果とあわせてこちらを公表することと考えております。以上でございます。

(北海道新聞)
 今の質問では、最終候補に残った6人から、想定の予算を聞き取ったということだと思うのですけれど、それについてもデザインが決定後に聞き取ったものも公表するのでしょうか、そういうことではないですよね。

(環境生活部文化局長)
 今回はですね、あくまでデザインの募集をしたということでございまして、提案者に対しましては、予算の積算を求めているものではございません。ですので、予算について、今のところそうした聞き取った内容については、公表を予定しているものではございません。

(総合政策部広報広聴課長)
 ちょっと実務的なので、後ほど。

(北海道新聞)
 もう一点、知事にお伺いしたいのですけれども、このモニュメントに関して、そもそも今回のデザイン公募では、予算というのは審査基準に含まれていないと思います。建前上は予算に関係なくデザインを決めるという選考方式だと思いますけれども、有識者からの要望とはいえ、選考中に候補者から想定予算を聞き取るという行為自体が、選考の平等性を欠くというような見方もありますけれども、選考中に予算の想定を聞き取ったことについては適切だったというふうにお考えでしょうか。

(知事)
 デザインそのものを募集しているわけですから、いろいろな方が提案するということなのでしょうから、設計事務所というか、本当にカチッとしたものから、ラフなデザインというか、いろいろな提案を募集したという状況の中で、どういったデザインがいいでしょうかということで、皆さんの中で議論いただいた中で、とはいえ、どれぐらいのことと考えているものがあれば、それを聞き取るということ自体は、議論の中で審査の懇談会の皆さんとしても、ぜひちょっとそこは聞いてみたいなということだったということで、参考として聞いているということなのかなというふうに理解はしていますが、ちょっと詳細は実務手続きをやっている(事務方に)、私がなかなか全てこの事務をやっているわけではないので、そういった点は聞いていただければと思います。

(北海道新聞)
 審査基準に予算が含まれていないけれども、想定予算を聞き取ったことについては、特に問題なかったということでよろしいですか。

(知事)
 それを聞いてはいけないと、この懇談会の審査に参加している方々に申し上げるということは、逆に問題なのではないでしょうか。聞きたいと言っているのですから。

(北海道新聞)
 弊社の取材でJR北海道が地元負担を前提に存続を目指す、通称黄色線区を巡って、本年度中に示される予定だった区間ごとの維持費負担のあり方について、国とJRが来年度以降に決定を先送りする方向で調整していることがわかりました。赤字が続くJRに、国が求める抜本的な改善方策としては、道や沿線自治体が一定分を賄うような方法が選択肢として想定されていますけれども、この中で議論が十分に進められなかったことが原因とみられています。この決定先送りについて知事の受け止めをお願いいたします。

(知事)
 報道というか、記事は見たのですけれども、いろいろな記事があるなという思いで見ましたが、国からJR北海道に対する監督命令においては、今年度に集中改革期間における取り組みに係る総括的な検証ということで、これと併せて事業の抜本的改善方策の検討を行うこととされています。
 道や沿線自治体では、これらについては、コロナ禍の影響や現在各線区で実施している調査、実証事業の取り組み状況なども踏まえて行われる必要があるということで、これは沿線の首長の皆さんとも、思いを共有させていただいたわけであります。この意見交換においても、そういった議論がもう本当に多くの沿線の皆さんから出たところです。
 国とJRにおいては、今後、この総括的検証ということで、今、報道のお話もあったのですけれども、手法や時期などについて調整を行っていくという段階なので、何か決まったということではないということで、報告自体は受けていますが、現時点で明確にされたものはないのですけれども、私自身としては、やはりこの総括的な検証に向けた地域の懸念などをお聞きしていますので、こういったものについては、やはり直接、国にお伝えしていく必要があるというふうに今の時点で考えています。

(北海道新聞)
 関連で、時期がいずれになるにしても、この通称黄色線区の今後の事業運営を巡っては、なかなかこのJR北海道としては抜本的に負担のあり方を見直さない限りは、持続的な運営は難しいという立場でいます。鉄路を残すのであれば、誰かしらが負担する必要があるわけですけれども、今後この地元自治体として、道は黄色線区に関して何かしら財政負担を伴う支援を継続的に行っていく考えというのはあるのでしょうか。

(知事)
 そこは、議会議論も含めて、一貫して申し上げているのですけれども、持続的な鉄道網の確立に向けては、JRの徹底した経営努力を前提として、国の実効ある支援、そして地域としても可能な限りの支援、協力が必要だという認識です。
 道では、これまで、沿線地域関係者の皆さまと連携を密にしながら、鉄道の利用促進に関する取り組みといったものなど、鉄道の維持、活性化に向けて取り組みを進めてきております。道としては、こうした取り組みのさらなる強化を図っていくことに加えて、鉄道の利用拡大を図る実証事業などに対する国の支援策と連携して、線区ごとの取り組みに対する支援を行っていくとともに、本道の経済や暮らしを支える鉄道ネットワークが有するさまざまな役割、そして価値などの評価分析、これも国の総括的な検証があるという重要なタイミングですので、道としてもこの評価分析を実施しております。その重要性についてしっかり国に訴えながら、持続的な鉄道網の確立に向けての取り組みを進めていきたいという考えです。

 

この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責 広報広聴課)

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