知事定例記者会見(令和5年11月2日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和5年11月2日(木)16:02~17:03
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/21名(テレビカメラ1台)

記者会見風景

知事顔写真

会見項目

知事からの話題

  1. オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーンについて

記者からの質問

  1. 道産水産物の消費拡大について
  2. 冬季五輪招致について
  3. グループホーム入居者の結婚等に係る実態調査について(1)
  4. グループホーム入居者の結婚等に係る実態調査について(2)
  5. 道内のインフルエンザ感染状況について
  6. バス、鉄道など地域交通の確保について
  7. 通信インフラについて
  8. パートナーシップ制度について
  9. シグマスタッフ社における委託料過請求事案について(1)
  10. シグマスタッフ社における委託料過請求事案について(2)
  11. シグマスタッフ社における委託料過請求事案について(3)
  12. 江差高等看護学院について(1)
  13. 江差高等看護学院について(2)
  14. 江差高等看護学院について(3)
  15. 江差高等看護学院について(4)
  16. 江差高等看護学院について(5)

知事からの話題

オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーンについて

 私から一点、お話しいたします。
 11月は、こども家庭庁が今年初めて定めました「秋のこどもまんなか月間」となっています。子ども、子育てに優しい社会づくりのため、各種取り組みを進めます。その取り組みの一つとして、「オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン」を実施し、「あなたしか 気づいてないかも そのサイン」との標語の下、全国で児童虐待防止の取り組みを集中的に展開します。
 昨年度の児童相談所の児童虐待に関する相談対応件数については、全国では21万9170件と過去最多を更新しています。虐待によって、子どもの尊い命が失われる事案も後を絶たないという状況にあります。北海道では、過去最多の令和3年度から減少しているものの、5930件と依然として高い水準にあります。道においては、キャンペーン期間を通じ、今回、新たにラジオや新聞のデジタル版による広報を行うとともに、シンポジウムや街頭啓発を実施するほか、セコマやファミリーマート、北海道コカ・コーラボトリングなどのご協力をいただきながら、全道各地でさまざまな啓発を行うことで、道民の皆さまに理解や関心を深めていただき、児童虐待の防止を着実に推進していく考えであります。
 道民の皆さまにおかれましては、虐待を受けたと思われる子どもを見つけたときは、児童相談所虐待対応ダイヤル「189」、「いちはやく」にご連絡をお願いいたします。マスコミの皆さまにおかれましても、児童虐待防止に向けた理解促進に対して、ご協力をお願いいたします。
 私からは以上です。

記者からの質問

(NHK)
 中国からの輸入停止を受けている道産ホタテの件でお尋ねします。先日、アメリカのエマニュエル駐日大使が北海道産のホタテを購入するというような表明をなさいました。実際に、多分31日からだったと思いますけれども、在日アメリカ軍の基地内での販売なども今、始まっています。この対応につきまして、道産ホタテを購入してくれたアメリカに対する受け止めを知事としてどのように考えていらっしゃるか、お伺いできればと思います。

(知事)
 これは大変ありがたいと思っています。まず、北海道を応援したいということで、領事館のほうからも、私あてにメッセージをいただいていました。そういった中で、エマニュエル駐日大使のこの取り計らいでですね、在日米軍における道産のホタテの調達ということになりました。横田基地において納入のセレモニーも行われたところであります。出席できませんかというお声かけもですね、エマニュエル大使からいただいたのですけれども、残念ながら、どうしても公務の都合で出席もできなかったものですから、私から、大使に対しては今回の件に対する感謝のメッセージを送りました。セレモニーで紹介いただけたということで、ご報告もいただいたところであります。納入されたホタテガイについては、基地内の売店などで販売されています。今回取り組んでいただいたのですが、今後も継続して日本の水産物を調達していくということで、お話もお伺いしておりまして、今、北海道では「食べて応援!北海道」ということでキャンペーンをしています。まさにそういった取り組みにご協力いただいたと感じています。企業の皆さまにも、さまざまご協力をこのキャンペーンにいただいています。道産水産物の消費拡大につながる取り組みであると考えておりまして、あらためてありがたいと思っています。

(HBC)
 札幌市の冬季オリンピック招致についてお伺いいたします。先週、知事会見の後に、秋元市長が知事の元を訪れまして、一連の経緯を報告されたと思います。この場で知事から38年以降の招致について、ある意味いったん立ち止まった上で、オリンピック・パラリンピックの意義、効果を、こういったものを踏まえて、今後のあり方を検討すべきであるという発言がありました。あらためてこの発言の意図というのをご説明いただきたいのと、知事としては、38年以降の招致をいったん白紙に戻すべきというお考えなのか教えてください。

(知事)
 今、オリンピックの関係でご質問がありましたけれども、私も先ほどニュースで知ったのですが、JOCの山下会長がけがをされて入院されたということで、ニュースが先ほど流れておりました。さまざま私も会長と連絡を取り合いながら、これまでの間、取り組んできた仲であります。一日も早い回復を願っているところでございます。
 今ご質問のありました件については、まず、これはフルオープンでお話しさせていただきましたけれども、2030年については中止するということであります。そして2034年以降の大会の可能性を探るということでありましたが、この2034年についても、(開催地が)同時に決定される可能性がある中で、相当厳しいということで、これを秋元市長がお話しされたという状況がある。そうなると、2038年以降という話なのではないかということを申し上げた上で、私としては、いったん立ち止まった上で、あらためてオリンピック・パラリンピックの開催の意義や効果、こういったものを踏まえて、みんなで招致のあり方については議論をした中で、進めていく必要があるのではないかということを申し上げたところです。ですので、そういった趣旨で、いったん立ち止まった上でということで申し上げたところです。札幌市のほうからは、11月末の状況を受けて、その後の対応はあらためて協議をさせてほしいということでしたので、その11月の状況、そして札幌市のみならず、IOCの動向ですとか、そういったことも共有させていただきながら、協議をさせていただきたいと考えています。

(HBC)
 以前ですと、市民の理解が深まっていないという、知事もそういうお考えでいらっしゃって、まずはそういうところが大事になってくるというお話だったと思うのですが、今回のご発言ですと、そもそものオリンピック・パラリンピックの意義、効果、こういったものをいったん考え直すべきという発言もあったと思いますので、これはもう札幌市側がそもそもの開催について、もう一度検討すべきであるという、そういうお考えですか。

(知事)
 私は意義と効果をあらためて考え直すべきだということで言ったのではなくて、その開催の意義や効果、こういったものを踏まえて、今後のあり方というものを、1回立ち止まって、みんなで議論する必要があるよねと。今申し上げたように、30年は中止ですよと、34年は(可能性を)探るということだけれども、相当厳しいと、そういう状況で、さらにそうなってくると、38年以降ということになるという今の足元の状況がありますので、それはいったん立ち止まって、そういったあり方をみんなで議論するべきではないかということを、私としては考えているので、申し上げたところです。それを受けて、11月の動きを踏まえて協議させていただきたいということでしたので、まずはですね、そこは注視していきたいなと思っています。

(共同通信)
 昨日の障がい者施策推進審議会で公表されたグループホームでの結婚などに係る追加の調査についてお伺いしたいのですけれども、避妊処置の有無の把握について質問されている項目があったと思いますが、その中で14事業所、人数としては25人が避妊処置を受けた人がいると回答していますが、強制性の有無であったり、詳しい状況等は質問されていないということで、まず、今回の14事業所、25人という人数についての知事の受け止めと、今回のグループホームの不妊処置に関する調査で、今回の調査で十分だったのか、その点について知事のお考えをお聞かせください。

(知事)
 まず、今回のこの照会の結果ですけれども、グループホーム入居者の交際や結婚等については、本年の1月から4月まで行った入居者本人、管理者を対象とする実態調査の結果、入居者の同居や結婚について、本人が自ら決定できるよう支援する意思決定支援の重要性が明らかになりました。このため今般、グループホームの管理者を対象に、結婚や同居などの場面で意思決定支援に当たっての課題や工夫している点などに加えて、避妊処置の相談があった際にグループホームがどのように意思決定支援に取り組んだか、あらためて照会したところであります。その結果として、グループホームに入居する25人の方が、過去に避妊処置を受けていたことが明らかになったわけでありますが、本人自らの選択であったとしても、大変重い選択を行ったものと想像されます。こうした重要な選択の場面だからこそ、グループホームの職員をはじめ、障がいのある方に関わる方々が、より丁寧に本人の意思決定を支えることが極めて重要であるというふうに、あらためて強く認識したところであります。
 また、今回の照会で十分であるかということなのですけれども、先に実施した実態調査、そして今回の追加照会については、グループホーム入居者の結婚や出産、子育てに関する思いや考え、事業所の実態や意思決定支援に当たっての課題、そして工夫している点を把握することを目的に行いました。入居者やグループホーム事業所の方々から最大限のご協力を得まして、回答が得られたというところであります。こうした課題等について、障がい者施策推進審議会でご議論いただきながら、年度内に対応策を検討していきたいというふうに考えています。

(北海道新聞)
 今、質問があったグループホームの追加調査について、まず教えてください。今のご回答の中で、今回の照会で十分なのかということについては、グループホーム入居者の思いや考え、事業所の実態、工夫している点を把握することを目的にしたということでしたけれど、あらためて道内のグループホームにおいて、避妊処置がどのように行われていたかの実態を把握する目的ではなかったのかについて、知事の見解を教えてください。

(知事)
 目的につきましては、先ほどお話ししたとおりです。

(北海道新聞)
 知事は、今年の1月から4月のグループホームの調査を受けて、当時、不妊処置の有無を問う質問項目がなかったということから、実態解明にならないのではという指摘もあって追加的な調査を表明されたと、こちらでは理解しているのですけれども、それでも今回の調査の目的としては、道内の不妊処置の状況を明らかにすることは目的としていなかったということでしょうか。

(知事)
 質問の趣旨がわからないのですが、調査は追加で行わせていただいた中で、意思決定支援に当たっての課題や工夫している点などに加えて、避妊処置の相談があった際に、グループホームがどのように意思決定支援に取り組んだか、あらためて照会させていただきました。さまざま事業所の皆さまにご協力いただきながら、その回答をいただいたというふうに考えています。今回の目的については、果たされたというふうに考えています。

(北海道新聞)
 確認で、そうすると今回の調査としては回答率50%を超えないという状況でしたけれど、知事としては、これ以上の不妊処置に関しての道内調査については必要ないというお考えでよろしいでしょうか。

(知事)
 一定の目的は果たせたと思っています。ご質問の背景として、入居者本人に対するさらなる調査についての部分が、おそらく質問の中に含まれているということですか。そういうことであるのであればですね、この点については、知的障がい福祉協会ですとか、手をつなぐ育成会などの関係団体のほか、障がいのある方、当事者の方々から、重い選択であったであろう避妊処置については、当事者本人に聞くのはあまりにも残酷であるといったご意見や、こうした著しく配慮に欠く調査はむしろ知的障がい者への差別ではないかと感じるなど、強い反対意見もあったことも踏まえ、さらなる調査などについては考えておりません。

(北海道新聞)
 別件なのですけれど、インフルエンザについて教えてください。先ほど発表のあった道内の感染状況ですと、全道の指定医療機関で(定点当たり報告数が)19人を超えるという数字になっていました。知事として、感染の状況について受け止めを教えてください。

(知事)
 インフルエンザの流行時期にですね、やはりこれまでコロナの感染対策など、われわれ長い期間、取り組みを進めてきましたが、インフルエンザにあっても、こういった感染を予防する基本的な対策は共通するところがありますので、道民の皆さまにはご注意いただきながら、備えていただきたいというふうに思っています。インフルエンザに対する流行に対しての呼び掛けなどについても、道として引き続き対応しながら皆さんの健康を守っていきたいと考えています。

(日本経済新聞)
 交通インフラに関するところでちょっと質問させていただきます。先月、10月から、道内各地のバス会社さんで運転手がかなり不足していること等を背景に、バスの廃止や減便、路線の縮小等が相次ぎ、また先般、発表もされましたが、北海道中央バスさんでは、近く札幌圏内での大幅な路線の見直しが行われます。こうした状況の中で、今後、道としては、地方部において特にですね、並行在来線の廃線であるとか、また、JR北海道のいわゆる黄色線区の今後の動向に向けた総括的検証も控えている中ではあるのですけれども、例えば、並行在来線では既にバス転換の方針が決まっていますが、足元の状況だと、バス転換できるのかどうかというのを不安視するような声も聞かれています。道として、バス運転手が不足する中で、鉄道の代替交通をどのように考えていくのか、また、鉄道に対する路線を維持するのか、廃止するのかという考え方自体に今、足元の状況を踏まえて変化があるのか、現在の知事のお考えをお願いします。

(知事)
 バス事業者の皆さまには大変厳しい状況の中で、地域の足の確保に向けて、これは今申し上げたような代替バス運行というところだけではありませんけれども、さまざまな地域の声を聞きながら努力していただいています。今ご質問のあったように関係するバス事業者においても、地域からの提案内容に対して、慎重かつ丁寧に対応いただいているところであります。そういった中で、新幹線開業後における人流の変化といったものなどを見据えて、地域の皆さまの暮らし、観光などで利用される方々の利用実態に応じたルートの検討などを通じて、引き続き、沿線自治体、バス事業者の皆さまから丁寧にご意見を伺っていくことと同時に、今ご質問ありましたけれども、十分に、足元のそういった状況に配慮を行いながら、将来にわたる安定的な交通体系の構築に向けては、協議を進めていきたいと考えています。

(日本経済新聞)
 例えば函館線の小樽-長万部、特に小樽-余市の辺りですとか、留萌線の3年後に廃止になる深川-沼田間等ですね、取材していると、かなり代替交通を確保するのが難しい、議論そのものが難しいような状況も、弊社の取材でもちょっと聞こえてくるところなのですが、こうした既にバス転換が決まっている区間で今後、交通網を維持していくために、鉄道を残すとかですね、そういったようなことというのは、現状として、可能性として、道庁としてはそうした可能性も考慮されているのでしょうか。

(知事)
 まず、バス事業者の皆さまの厳しい状況などについても、さまざまお声もお伺いしているところであります。いずれにしても、地域交通を確保していくためには、事業者の皆さまのみならずですね、沿線自治体をはじめ、さまざまな方々にご協力いただきながら、丁寧に協議、検討といったものを行っていく必要があるというふうに考えていますので、そういった状況も踏まえた中で、丁寧にですね、検討を進めていきたいと思っています。

(読売新聞)
 今日の午前中に知事も出席された「(北海道)ミライづくりフォーラム」というイベントの中で、NTT東日本の島津北海道事業部長が、IOWN(アイオン)構想という光通信の構想の中で、北海道のデータセンターを念頭にされた構想の話もされていたと思います。10月の他社さんの記事で、NTTの会長が、ラピダスも含めて半導体でもこういう光通信の構想というのを語られたと思うのですが、NTT東日本をはじめとする通信インフラの今後について、今日の島津事業部長の話とかもお聞きした上で、知事の所感とか、今後の道としての思いがあれば教えてください。

(知事)
 まずはですね、通信関係において言うと、私が何年にもわたって主張してきているのは、世界地図を俯瞰して見ると、ヨーロッパやアメリカと最も近いのが日本においては北海道であると。その中で、海底の通信ケーブルをEU、ヨーロッパとつないでいくことによって、非常に大きな効果といったものが期待できるということで、先般、これは鈴木総務大臣にもあらためてそういった取り組みに対する支援を要望したところであります。国内において、今質問のありましたIOWN(アイオン)の取り組みは非常に大きなイノベーションをもたらす技術であると考えています。ぜひ北海道のラピダス、次世代半導体、こういったものとの相乗効果、そういった可能性がある取り組みでもあるというふうに思いますし、また、本道におけるデータセンターの誘致、データセンターパーク構想、こういった取り組みとの親和性もある取り組みだと思っています。ぜひ、北海道への進出の可能性についてしっかり検討いただけたら、こんなにありがたいことはないなと思っているところでありますし、さまざまこれまでもスマート農業をはじめですね、NTTと連携して、道内におけるさまざまな挑戦をしているという状況もありますので、今後もさまざま新しい技術といったものも、われわれもしっかりと把握しながら取り組みを進めていきたいなと思っています。今日はあらためて説明をお伺いして、非常に良い機会になったと思っています。

(北海道新聞)
 LGBTQなどの性的マイノリティ、性的少数者に関する施策について伺います。今、全国では、LGBTQなどの人たちが生きやすい世の中にしようということで、性的マイノリティのカップルに対する、婚姻関係と同様にサービスを提供する、いわゆるパートナーシップ制度の導入が進んでいます。都道府県レベルでも、この11月に福井県と山梨県が制度を導入していて、そういった状況なのですけれども、まだ北海道としては導入していないかと思います。このパートナーシップ制度についての知事の認識、お考えと、今後導入する予定があるかどうかお尋ねします。

(知事)
 パートナーシップ制度については、住民登録など住民に身近な事務を担う市町村において、地域住民の方々の理解などを踏まえて議論、検討が進められていくことが望ましいと考えています。道としては、この制度の背景にある性の多様性について、より多くの方々に理解を深めていただくということが、優先して取り組むべき課題であるというふうに考えています。制度を導入した自治体の取り組みの周知や連携の促進など、市町村の実情に応じた議論や取り組みが進むように支援していきます。

(北海道新聞)
 理解促進をするという段階だということなのでしょうか。では、そこから進んで、今現在は導入していない、導入する予定がないということなのかもしれないのですけれども、今後そういう検討段階に入っていく可能性はあるのでしょうか。

(知事)
 市町村の実情に応じた議論、そして取り組みが進むよう支援するということの中で、広域自治体として必要な役割をしっかり果たしていきたいと考えています。

(北海道新聞)
 全国的に、今、都道府県でもかなり進んでいる中で、そういった他都府県を参考にしてという動きはありませんか。北海道内の市町村の動きを見ていくというのは、当然あると思うのですけれど、北海道を除く都府県が、今、数字で言うと19都府県が既に広域自治体として(パートナーシップ制度を)導入している例はあるのですが、そこを参考にされることというのはないのでしょうか。

(知事)
 これはパートナーシップ制度のみならずですね、さまざま人権などに対する配慮の中で、さまざまな取り組みを、広域自治体である都道府県のみならず、1700超の市町村が取り組んでおります。ですので、そういった中で、当然のことでありますけれども、われわれ道としても、参考になるような取り組みがあればですね、そこはしっかりと把握しながらということであります。

(北海道新聞)
 シグマ社(株式会社シグマスタッフ)の過大請求問題についてお伺いしたいと思います。過大請求というのは、8月にもですね、電通北海道による事案が発生していると思います。知事としてですね、こういった事案が相次いでいる状況の受け止めと今後の改善策を伺いたいのと、あとシグマ社に対して、例えば刑事告訴だとかそういったものを今後考えていくのかどうか、ご認識を伺えればと思います。

(知事)
 まずですね、このシグマスタッフからの報告を受けまして、道では、今ご質問ありましたけれども、電通北海道の事案を踏まえまして、延べ40人の体制で、5年間の証拠書類等の精査を行いまして、長期にわたり意図的に多額の過請求を行ったことを確認いたしました。こうした行為は、道民の皆さまの信頼を大きく失墜させる悪質な行為であります。極めて遺憾であります。今後、シグマスタッフに対し委託料の返還を求めることはもとより、関係規定に基づき厳正な対応を行ってまいります。道としては、今年度、今ご質問にありましたけれども、複数の過請求事案が判明したことを重く受け止め、こうした事案が再び起こらないよう、高い意識を持って再発防止に取り組んでまいります。

(北海道新聞)
 今回の事案を受けて、新たに何か対策を取るだとかですね、何かそういったことはお考えになっていますでしょうか。

(知事)
 まずは今回、ご質問にもありましたけれども、電通北海道の過請求といったものを踏まえて、今年9月に出納局長通知で、委託期間中における関係書類の徴取や、必要に応じた現地調査の実施、公的書類を活用した確認などに取り組むということになっております。この通知を踏まえまして、シグマスタッフに対しては、既に9月までの実績を確認の上、道に報告するように指示し、その報告を受けて、今月中に現地調査を実施することとしており、今後とも、こうした取り組みを全庁で徹底していくことが重要であります。また、シグマスタッフによる今般の事案の発生を踏まえまして、11月1日付けであらためて、委託業務における適正な執行の確保について、これまでの取り組みを徹底し、万全を期すよう、出納局長から全庁に対する注意喚起を行ったところであります。

(北海道新聞)
 もう一点、シグマスタッフへの刑事告訴というのは、現時点でお考えなのでしょうか。

(知事)
 先ほど申し上げましたけれども、今回のシグマスタッフの行為でありますが、これは道民の皆さまの信頼を大きく失墜させる悪質な行為であると受け止めております。道としては今後、過請求(額)の返還に向けた手続きを、先ほど申し上げたとおり進めるとともに、関係機関とも協議し、告発等の必要性について検討していきます。

(北海道新聞)
 もう一点、本年度もですね、道とシグマスタッフとですね、事業委託をシグマスタッフにしていると思うのですけれども、確認したところ、問題把握の対象となった過大請求の投書が4月下旬にあって、それで実際に契約を締結しているのが、本年度5月末みたいなのですよね。その投書の内容から、契約前にこうした不正問題が発覚する可能性というのも予見できたと思うのですが、シグマスタッフへの本年度の事業委託は適切だったというふうに知事お考えでしょうか。

(知事)
 ここは庁内でも議論があったところなのですが、投書のみで、投書だけをもって契約を止めるという状況にはならないということで、報告を受けたところであります。契約の実務の話でありますので、その点、詳細につきましてはご確認いただければと思いますが、そういったことであります。

(北海道新聞)
 適切だったというふうにお考えなのでしょうか。

(知事)
 そうですね。やはり投書のみで契約を止めるという状況には、なかなかならないという状況だということで、協議が行われたというふうに報告を受けました。

(北海道新聞)
 こうした中、悪質な事例が発覚した。結局、発覚してしまっていることも踏まえてですね、本年の事業を打ち切るだとかですね、道庁側から打ち切るみたいなことは考えていらっしゃらないですか。

(知事)
 その点については、委託契約書では、委託業務の処理が著しく不適当であると明らかに認められるというときは、契約を解除することができる規定、こういうものがあります。一方で、年度途中で事業を中止することや、委託先を変更することは、介護事業所はもとより、そうした事業所に派遣を希望する方にも大きな影響を与えるということも、一方であります。ですので、こうしたさまざまな影響などを総合的に勘案して、契約の継続の可否については今、検討しているところです。

(朝日新聞)
 他社さんの(質問の)件で、まず5月の契約について、それより前に投書があったのにというお話があって、そのロジックのご説明をいただいたので、その点については特にないのですが、一方で、電通北海道とかですね、また先日のお米(・牛乳子育て応援事業)の関係のこととか含めてですね、道の委託している準委任契約、プロポーザル方式でプロポーザルを受けて、道庁のしかるべき方々が評価して、点数をつけて、それによる随意契約という方式が、これら全てに影響を及ぼしていて、それも外部から指摘されたりして、初めてそのことがわかっているということは、多分、北海道というマーケット、競争環境においてですね、この方式が似つかわしくないのではないかと思うのですけれども、そのあたり、知事はプロポーザル方式、そして道庁内での評価によって決める随意契約、このことについてどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 今ご質問にありましたけれども、過請求事案が複数起きています。今、契約のお話がありましたけれども、実支出額での精算を規定している委託の契約、いわゆる準委任契約といった形に関して、実態と異なる経費の請求や重複計上といったものがないかということについては、これは契約先の事業者に対して今、点検を求めています。今、かなりの件数なっていますが、当該点検については今、10月31日を期限として点検のお願いをしています。いまだ回答をいただけていない事業者もありますので、今、回答を促すなどしておりますけれども、こういった点検のご協力も得ながらですね、結果を取りまとめた上で、これはしっかり対策を講じていきたいと考えています。

(朝日新聞)
 シグマ社の件の場合は特にですね、長年にわたってプロポーザル方式の随意契約がずっと同じ会社で進んでいくという、事実上、同社によってのみしか成立しない随意契約の事業になっていると思うのですけれども、そういった北海道のこうしたプロポーザル方式に対して、応募する会社なり組織があまりにも少ないので、ずっと継続している可能性はないのか。然るによって、北海道にこの方式がそもそも競争性とか公平性とか、いろいろな観点から向いていないのではないかと思うのですが、そのあたりいかがでしょうか。

(知事)
 そこはですね、ある意味では当然のことでありますけれども、契約において、ほかとの競争の中でより良い提案が採択されることが必要ですから、このシグマスタッフの関係については、プロポーザルにはもう1社参加されたというような報告を受けているところでありますが、やはりより多くの参加の中で、より良い内容で契約していくこと、これは当然求められることだと思います。ですので、そういった契約のあり方については、当然、基本的考え方としてそういった考え方を持った上で、契約事務を進めているところではあるのですけれども、こういった事案が複数出てきているという状況もあるわけですから、今ご指摘のような点についても、当然のことながらしっかり考えながら、契約行為といったものを進めていく必要があるというふうに思います。

(朝日新聞)
 最後に一点、追加の確認的な質問になるのですが、道庁本体で見抜くことができていなかったということだと思うのですよね。もしくは、委託先のほうに不手際があって期限を延ばすような行為があったとかということなのですけれど、道庁のほうが、特にお金に関する部分で、しっかりと契約を見ることができているのか、実際に4月に投書を受けてから、自分で提出してくださいという形で、提出した結果をもってして初めて確認されるということもあります。多分、民間の契約ではなかなか考えにくいのですが、こういった管理体制、監査体制、検証体制ですね、さらに何らか改善を、新組織とかも含めてお考えはないでしょうか。

(知事)
 今回の事案を含めてですね、電通事案の中でさまざま議論した中で、この再発防止策を講じています。まずは今回、これは非常に許されることではない悪質な行為なわけでありますが、電通の事案を踏まえた中で、40人体制の下、徹底した調査を行った中で、過去5年にわたるこういった状況が明らかになったということもあります。なかなか強制力を持って(調査できない)、われわれは捜査機関ではないので、難しさというところはあるわけでありますが、やはりそういった体制を機動的に講じながら、当然のことながら、こういった体制を充実してですね、取り組んでいく必要があるというふうに思っています。まずは、再発防止策を着実に徹底しながらですね、引き続き調査なども行っていますから、ここで新たに生じた課題などについても対応しながら、これは相当に意識を持って取り組んでいかなければならないというふうに思っています。

(NHK)
 先ほど、多少言及もあったと思うのですけれども、今回のシグマ社に関しては、厳正な対応を取るというお話がありました。先日の、電通北海道の事案と同じような類いの話だと思いますけれども、まず、大前提として、電通北海道の事案と今回のシグマ社の事案についての悪質性の部分においては、例えば、両方とも極めて悪質な行為だというふうに知事が考えていらっしゃるのか、それとも、今回のシグマ社のほうがより悪質だと考えているのか、その辺の何かお考えについて具体的にもしあれば、まずお聞かせ願えますか。

(知事)
 私は、今回のシグマスタッフの件については、やはりこれは悪質な行為であるというふうに思っています。これは、電通北海道も許されるようなことでは当然ないのですけれども、要は、あれは再委託などの中で、電通北海道が自ら直接的に、いわゆる故意に改ざんをしているというよりは、その先の委託先が(改ざんした)、そういった状況なのですが、今回は直接、契約の相手方がこういう状況になっていますので、より悪質性が高い事案ではないかというふうに私自身は受け止めています。

(NHK)
 その上でなのですけれど、今回のシグマ社に対しては、告発等の必要性を検討するとありましたが、電通北海道ないし電通北海道の子会社が行った事案についても、過去にですね、いわゆる告発等の必要性を検討するというような話があったと思いますが、今の検討状況、ちょっと話それるのですけれども、どうなっていますでしょうか。

(知事)
 これは以前、他の自治体に類する事案なども踏まえながらというふうに申し上げたところですが、今、関係機関との協議をしています。関係機関とも協議をしつつ、今、告発等の必要性については、さらなる検討を重ねているところです。

(NHK)
 最後に一点、先ほど、他社さんとかの質問にもあったと思うのですけれども、こういうような事案がちょっと相次いでいるということで、1日付けで出納局長から再発防止の徹底を、というような文書も出されたということですけれども、それだけでまた事足りるのかというかですね、もうちょっといわゆる契約のあり方について、抜本的な対策の見直しなども場合によっては必要なのではないかなというような気が個人的にはしているのですけれども、そのあたりについて何かあらためて考えがありましたら教えてください。

(知事)
 道庁自らが、さまざまさらなる努力を重ねていかなければならないということは、これは当然していかなければいけないと思います。先ほどの9月の(通知に基づく)再発防止にあっては、それをしっかり実行していく、これが道庁として大事だと思いますし、また、現に契約をしていただいている事業者の皆さまにも今、点検をお願いして取りまとめていきたいというふうに思いますし、また、契約する相手方の皆さまに対しても、やはりあらためて、そういった契約上遵守すべき事項等については徹底していく、このことが双方やはり大事だと思います。今回は、電通北海道の事案を踏まえた中で、かなり強力に、現地(調査)に入るなどの取り組みをした中で、全体像が一定程度見えてきたところもありますので、こういった中での取り組みの効果も検証しながら、体制の充実についても検討していく必要があると思います。

(朝日新聞)
 江差高看の件で、先日レクを担当部署にしていただいてですね、損害賠償の範囲についての民法の規定について明示していただいたので、このことの法律的な意味での論点というのがよくクリアになりました。民法416条ですか、このあたりを巡るところでというお話があってですね、この部分というのは、知事なり道なりが遺族に対して行った謝罪の根幹部分と重複する部分であるので、必ずしもというか、大きな部分で、謝罪行為とですね、法廷でこの部分について交渉したり協議したりするのが相容れないと思うのですが、知事はこれまでの謝罪というものを、今もなお維持されて、今もなお、民法416条などにまつわる部分について交渉していくことは別に考えて、当時の謝罪というものは今も有効であるというお考えであるか、その点をお聞かせください。

(知事)
 謝罪についてはですね、これは道として、相当因果関係を含めた第三者調査委員会の調査書の内容を受け止めまして、謝罪を行ったものです。

(朝日新聞)
 ということは、確認なのですが、今も当時の謝罪は、謝罪として有効であるけれども、同時に、一致しない点については、法的な部分で弁護士同士で協議していると、そういう状態であるという理解でよろしいでしょうか。

(知事)
 賠償の内容などについては、あの(謝罪の)時点で、当然のことながら何か確定しているということではなくてですね、その後、弁護士の方がご説明にお伺いした際も、いらっしゃった中でも、そういった賠償については今後、弁護士と協議しながらということでお考えが示された中で、これまでもですね、道の顧問弁護士と代理人の方の弁護士と、そういった具体の協議を行わせていただいているというところです。

(朝日新聞)
 最後に確認なのですけれども、この後、今おっしゃっているような形でですね、協議していく中で、一致が見られず、望まぬことですが裁判とか、そういったことになっていって、最終的な結果がついた時点で、あらためてそういったところで争った結果について、また別途、謝罪なり何なりされるということなのでしょうか。

(知事)
 そこはまずはですね、今、顧問弁護士と代理人弁護士においての協議を行っているところであります。ですから、そういった仮定のお話をこの場で申し上げるという状況にはないのではないかというふうに思います。

(HTB)
 昨日ですね、遺族側の代理人の弁護士のほうから、道の代理人から届いたというような文書が、マスコミに公表といいますかあったのですけれども、今いろいろ道の代理顧問弁護士と遺族側の代理人がやりとりをされているというのを、先週から知事はおっしゃっていますけれども、この中身に関しては、知事は把握された上で動かれていることなのか、もう完全に代理人同士のお話し合いに任せてしまっていることなのか、そこをちょっとお伺いしたかったのですが。

(知事)
 そこ(遺族側との対応)は道の顧問弁護士になりますので、そこはしっかり担当部局ともお話をしながら、そういった対応ですね、当たっているということであります。

(HTB)
 知事も遺族側にどういうふうなお話がいっているのかというのは、把握はされているということでよろしいですか。

(知事)
 報告を受けております。

(HTB)
 先週の知事会見でですね、この問題の質疑について、いろいろやりとりがありましたけれども、途中で関連の質問を知事がさえぎったりですとか、ご自身の謝罪をお伺いしたのですけれども、それについて担当部局に回答を委ねるような場面もございまして、こういった様子をですね、映像を通して見られたご遺族が、私、直接お話をお伺いしましたけれども、非常に憤っていらっしゃってですね、気持ちを踏みにじられたというようなお話もお伺いをしています。あらためてなのですけれども、今回の問題、賠償の問題は別にしてですね、本当にもうかなり前からずっと訴えが上がっていたにもかかわらず、道が調査をしなかったり対応しなかったことで深刻化したわけで、もっと早く対応していれば、もしかしたら救われた命だったのかもしれないというふうに私自身は感じているのですけれども、知事だけの責任というふうには思いませんけれども、道のトップとしてですね、あらためてこの問題をどういうふうに捉えていて、ご遺族と今後どういうふうに向き合っていくのかというのをですね、あらためて知事ご自身のお言葉でお伺いさせてください。

(知事)
 まず、お話しさせていただきたいのは、以前の記者会見におきまして、その報告書の内容につきまして、ご説明を事務方からさせていただきたいということでお話をさせていただいたところであります。また、質問がですね、ほかの質問もあるかもしれないということで、ほかの質問をお受けした上で、また今回の件のご質問を受けるという形で対応させていただきました。その点については、ご理解いただけたら大変ありがたいなというふうに思っています。
 また、謝罪にあっては、先ほど申し上げましたけれども、この第三者調査委員会の、先ほどご説明の話もありましたけれども、調査書の内容を受け止めて謝罪をさせていただきました。また、ご遺族に対してですね、真摯に対応していかなければならない、このことも申し上げてきました。さまざま、今、代理人弁護士、また当方の顧問弁護士との間で協議が進められておりますけれども、その中でもさまざまな、代理人を通してのご主張、そういったものも当然おありだというふうに思いますので、しっかりと対応していくことが重要であるという考えです。

(NHK)
 今回の件で、ちょっと私が個人的に感じているところでもあるのですけれども、示談交渉については、本当は当事者間の話ですので、あまり深く立ち入るつもりはありませんが、昨日の記者レクの中で担当部局からの話があった中では、今回の対応については、パワハラだけが自死との因果関係ではないというようなことだというふうな説明をされていました。つまり、これまでパワハラ認定を受けて示談交渉されてきた、ほかの被害者の方たちもいらっしゃると思うのですけれども、その方たちと多分、同様の対応で今、示談交渉を多分されているのだろうなとは思うのですけれども、今後当然、弁護士同士での交渉事ではあると思いますけれども、今回の件に関しては、最終的に、結果としてやはりお一人お亡くなりになってしまっているという事案が発生してしまっているという面から考えても、これまでとやはりちょっと多少違った対応が必要なのではないかと。特に、パワハラだけがその自死との因果関係を認められないという言い方であると、少なくともパワハラはワン・オブ・ゼム(いくつかの中の一つ)の形で、自死との因果関係の一つに含まれているということは、道としても認識がきっとあると思うので、今後、交渉を重ねる中でですね、最終的に政治的な決着というか、知事のご判断で、これまでのパワハラを受けた方々とはまた違ったご対応を判断するという余地というのが残されているのかどうか、そのあたり知事はどう考えていらっしゃるか伺います。

(知事)
 それは当然のことながら、それぞれ、さまざまご事情も、当然のことながら異なる中でですね、先方の代理人である弁護士の方から、さまざまなやりとりを現在に至るまでしております。ですので、ここは今後もですね、道の顧問弁護士を通じて、誠意を持って対応させていただきたいというふうに思います。

(北海道新聞)
 今の他社さんの質問とちょっと重なるのですけれども、今回、損害賠償の示談交渉について、知事は先週もそうでしたし、今週も顧問弁護士があたっているというようなお話を強調されていますけれども、もちろん法律家同士の交渉が前提ですし、それが不可欠だということは承知の上でですね、一方、これまで行政の責任が問われる損害賠償に関しては、例えば国家レベルではですね、ハンセン病ですとか薬害肝炎など、救済の観点からトップの責任で政治決断がたびたび行われておりまして、地方自治体の例に関しても、特に今回、示談交渉という意味ではですね、是非はともかくですけれども、必ずしも法律家ばかりで取り組む案件ではなくて、政治決断、政治判断ができる、介入できる部分はあると考えているのですけれども、今回の損害賠償の示談交渉に関しては、学生が亡くなっているということも踏まえてですね、ご自身の政治決断の余地がそもそもある問題、案件というふうに思っていらっしゃるのかを教えてください。

(知事)
 さまざまな判例を含めた事案が、それはあると思います。先ほど申し上げたように、これまでも相手方の代理人弁護士と当方の顧問弁護士が、この調査報告書の説明以降ですね、やりとりをさせていただいています。その中で、しっかり誠意ある対応をしていくことが、やはり私は必要だというふうに思います。

(北海道新聞)
 今度はちょっと先ほどの他社さんの質問にちょっと関係するのですけれども、先週の知事の記者会見の対応についてなのですけれども、先ほど知事はですね、報告書の内容については事務方が答えるというようなご説明をされたのですけれども、先週のやりとりを確認するとですね、知事は、やはりご自身が5月に謝罪した内容や真意を問われたのにも関わらず、それについて明確に答えなくてですね、質問が続いたら事務方に説明を指示されてたというふうに私は理解しています。議事録を読めばそれは明らかなのですけれども、結局、その事務方の説明も判然としないままですね、昨日、事務方の記者会見で、知事の謝罪というのはこういう意味ですという説明があったのですけれども、知事は自身の過去の言葉の認識について、事務方に託して答えさせるという対応には、私は違和感を覚えましたし、そもそも極めて事務的な内容であればまだしもですね、今回のように社会的関心も一定程度高くて、遺族という相手がいる案件について、トップが自ら会見で事務方に答弁を振る姿勢自体にもですね、あまり多用するとちょっと疑問を感じざるを得ませんでした。先週の会見のこうした対応は適切だったのでしょうか。

(知事)
 今後とも適切に対応したいと思います。

(朝日新聞)
 この件で別に質問させていただいたのとはポイントを変えて質問をさせていただきます。今回の江差高看というのは道が直接持っている学校で、教育委員会の配下の学校ではありません。ですので、教育委員会のように定期的な、例えば不祥事の公表であったりとか、そういった教育委員会で普通あるようなプロセスを踏まない、ある種、数少ないとも思いますが、数少ない特殊な学校群だと思います。その結果、こうしたことが、長年におけるパワハラとかですね、あの酷い状態が放置されてきたと思うのですが、こうした道が直接持っている学校、もしくは学校に準ずる施設、機関について、知事は今後、どういった管理体制であるとか、教育委員会並みなのか、また別途新たな対策をとるのか、知事としてとりあえず今すぐどうというのはないでしょうけれども、どういった方向性を追求していきたいとお考えか、お考えをお聞かせください。

(知事)
 これはいわゆる教育委員会所管、教育長所管でも、またいわゆる知事部局というか知事所管でも、共にですね、教育環境を適切な形で提供しながら、皆さんが目指す将来に向けて適切な教育を実施していかなければならない、これは当然のことながら同じであります。確かにそういったさまざまな学校の数だとか、またそういった状況の中での課題の総数の違い、そういったものはあるかもしれませんけれども、目的は同じ中で、今回もですね、いわゆる道教委の中でのこれまでのさまざまな取り組みの過去事例とかですね、そういったものもわれわれとしても当然のことながら学びながら、対応については取り組んでまいりました。今後とも、やはりそういった違いが問題にならないような、そういった取り組みについては、しっかりしていかなければならないとは思います。

(朝日新聞)
 ありがとうございます。教員とかスタッフとか指導員の流動性というのが、機関の数が少ない分だけ滞りがちで、長期間にわたって、いろいろな良い面も悪い面も続くと思いますので、いろいろな方策が出てくることを個人的に期待しています。


この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責 広報広聴課)

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