職員訓示 (令和6年4月1日)

職員訓示

    令和6年4月1日(月)10:00~知事会議室  

 皆さん、おはようございます。

 本日、新たに623人の皆さんを道庁にお迎えをいたしまして、令和6年度の道政がスタートいたします。

 新たに仲間となる、今申し上げた623人の皆さん、その入庁を心から歓迎したいと思います。そして、これまで一緒に仕事をして参りました皆さんも、ぜひ、こういった新たなメンバーと共に、新たな気持ちで、この新年度をスタートしたいと思います。

 本道を取り巻く環境でありますが、かつてないスピードで変化をしているところでございます。実際、令和6年になってからのこの3か月間という短い間にも、重大な出来事が数多く起きたということがございます。

 1月1日には、能登半島地震がございました。道としても、これまでも多くの職員が昼夜を問わず被災地支援ということで、力を尽くしてくれております。現在も6名の職員がこの被災地域において、献身的に支援活動にあたっていただいているというところであります。このことも、皆さんぜひ忘れないでいただきたいと思います。

 寒さが厳しく、交通が寸断されるという状況の中で、過酷な環境の中、従事をいただいた職員の皆さんには、この場をお借りして、改めてご尽力に対して感謝を申し上げたいと思います。

 道民の皆様の命と暮らしを守る、この思いを改めて、新年度のスタート、皆さんとしっかりと共有をして、いつ何時起こるかわかりません、こういった災害に備えて、万全の対応を我々はしていかなければならないという思いを、皆さんと共に強く持ちたいと思っております。

 こうした災害対応の一方で、1月には、国内初導入となる大型発電機を設置した洋上風力発電所が、石狩湾新港で営業運転を開始をしたところでございます。また、先月でございますが、再生可能エネルギーの投資を全道に呼び込んでいこうということで、「GX金融・資産運用特区」、これを札幌市とともに国に提案をしたところであります。

 また、先週、27日でございますけれども、1兆円を超える道内総生産への波及効果、これを目指し、次世代半導体やデジタル関連産業の振興に向けたビジョン、これを策定をいたしました。北海道の未来に向けた動きは、確実に次のステージに歩みを進めているというところであります。

 こうした大きく変化するこの状況にあるからこそ、北海道の将来を道民の皆さまとしっかりと共有をしながら、政策を前に進めていく、このことが重要であります。

 そのため、この夏を目途にスタートする新たな総合計画において、「北海道の力が日本そして、世界を変えていく」、そして、「一人ひとりが豊かで安心して住み続けられる地域を創る」というこういっためざす姿をお示しをいたしました。

 これは、地域の力を高めて、それぞれのポテンシャルを活かして、国内や海外からの人や投資を呼び込んで、日本や世界の発展に貢献していく、このことが、道内各地域の持続的な発展の鍵となるという考えから、この発表、お示しをしたものであります。

 今年度については、このめざす姿、この実現への第一歩を踏み出すという重要な1年になるわけであります。北海道の将来に向けた一つひとつの政策に、職員の皆さんとともにしっかりと取り組んでいきたいと考えています。

 北海道の発展に重要な役割を担っているのが言うまでもなく道庁であります。道庁は、高い発想力、そして豊富な専門的知識、そして経験、広いネットワーク、これを持つ皆さんが働く、道内最大級のこの組織であると考えています。人口減少はもとより、デジタル化、脱炭素化など、北海道を取り巻く環境の大きな変化に、道庁自身、的確に対応していく、このことが重要であります。

 そのため、地域が直面する課題に、総合的な視点で、スピード感を持って対応していくということとともに、国際政策の一体的推進、一次産業分野における環境変動への対応の加速、さらには、道行政のイノベーションの推進などを機動的に進める、この新たな体制につきましても、4月本日からスタートさせて、知事部局全体としては、2,727件の人事異動を行ったところであります。

 そこで、改めて、皆さんに意識してほしい3つの視点、これを申し上げたいと思います。

 1つ目でありますけれども、北海道が直面する政策分野が複雑化、多様化しております。そういった中で、どのような課題であっても、分野横断的視点で、各部局がこれまで以上に連携の強化、これを図っていただきたいということであります。どうしても、役所組織というのは、縦割りの弊害ということで、指摘をされる訳でありますけれども、やはり国内・世界、そういった潮流の中で、課題対応していくにあっては、各部局、分野横断的な視点で、仕事に取り組んでいかなければとても解決できる問題ではありませんし、今こそ、そういった視点がより求められていることを念頭に置いていただきたいと思います。

 そして2つ目は、これは絶えず私申し上げているのですが、ぜひ前例に囚われず、課題解決に向けて果敢に挑戦をしてほしいということであります。私たちが向き合っている今は、まさにこの過去からの単純な延長ではなくて、状況に応じた、不断の改善、そして大胆な変革、これが必要な時代であり、今そういう状況にあります。こうした思いを全職員、共有をして、組織としてそうした挑戦を皆で後押しをしていこうという環境を作っていく、このことにも力を尽くしていただきたいと思います。

 そして、最後3点目でございますけれども、地域への意識を一層高めていただきたいということであります。地域の声を反映していく、こう言うと、それは当たり前だよと、皆さん思われると思いますし、今までもそういった視点で、当然取り組んできているのですけれども、道政運営において、やはりこれは最も大切なことだと思います。職員一人ひとりが、現場主義を徹底していく、そして様々な機会を活用して、地域の幅広い関係者の方々とコミュニケーションを取っていく、このことは基本であり、また最も重要なことだと思います。ぜひこの点も深めていただきたいと思っています。

 こうした、今申し上げたような3点、申し上げましたような意識、これを皆さんと共に持って、一歩一歩、未来につながる確かな北海道、これを創っていきたいと考えております。皆さんの力を繋ぎ合わせる、そのことで、この北海道における最大級の組織である道庁が真価を発揮する、総合力を発揮する、そういうことになります。大きな変化の時代に、それを乗り越えていくためには、そのことが必要だと考えております。

 職員の皆さんの経験、そしてネットワーク、こういったものを存分に活かしながら、私も皆さんと、しっかりと力を合わせて、取り組みを進めていきたいと思っております。

 新年度、新たな気持ちで、皆様と共にしっかりと北海道を前に進めていきたいと思いますので、改めて、皆さんよろしくお願い申し上げます。

 今後とも皆で一緒に頑張っていきましょう。よろしくお願い申し上げます。

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