仕事納めのあいさつ(令和6年12月26日)

職員に向けた仕事納めのあいさつ

令和6年12月26日(木)TV会議室

 今年最後の庁議ということであります。皆さん1年間お疲れ様でございました。

 ここに庁議で集まる皆さんは幹部職員が中心なわけですけれども、日々全力で、1年間、仕事に向き合っていただいたことに対して、まずは心から感謝を申し上げます。そして、家族の皆さんはじめ、仕事で頑張っていただいている皆さんを支えていただいた方々にも、本当は直接言いたいのですけれども、なかなか、これを見ているという形にはならないのかなと思うので、ぜひ皆さんからも、感謝の思いをお伝えいただけたら大変嬉しいなというふうに思っています。

 今年は、1月1日に、能登半島の地震もありましたし、各地で大雨などの災害もありました。まさに道民の皆様の命を守る、そういう意味でも皆さんも改めて、その思いを強くした1年でもあったのかなと思っております。こういった災害対応や、能登半島の支援については今も、来年の3月まで、当面まだ依頼が来て、技術職を中心に対応しているという状況がありますので、この対応をいただいたことに対しても改めて感謝を申し上げたいと思っております。

 また、高病原性鳥インフルエンザについても、24時間3交代、昼夜を問わず防疫措置に対応いただきました。先日、私も、空知管内の夕張にお邪魔した際に、「鳥インフルエンザの対応は道の職員が頑張っているんだよ」というお話をしたら、「そうなの?」と、「あれは自衛隊がやっているんじゃないの?」ということで、やっぱりまだまだ伝わっていないのだなと思いましたけれども、そういった様々な現場で、皆さんが本当に大変苦労いただいている中で道民を支えているということも、いろんな場面で私もこれからも伝えていきたいなと思っています。

 そして、今年は総合計画がスタートした年でもありました。総合政策部が取りまとめの中心となって、大変取りまとめにご苦労いただいて、めざす姿として、北海道の力が日本そして世界を変えていくということ、そして、一人ひとりが豊かで安心して暮らせる地域づくりを掲げて、スタートしたということです。初めて子どもの意見が反映されたということで、計画も策定できたということであります。
 職員の皆さんにも、ぜひ、「日本」や「世界」、「地域」ということで、幅広い視点で、または、地域ということで、小さな声をしっかり聞いていくということも含めて、しっかり取り組んでいただければと思います。

 そして、今、北海道は本当に世界を見据えた取組が、事業化が様々進んできたところでもあります。

 GX金融・資産運用特区ですけれども、この戦略特区も北海道で初めて認定されました。東京、大阪、福岡と並んで4ヶ所ということで、北海道が入った。東京、大阪、福岡、北海道というこの4ヶ所で指定されたというのは、非常に感慨深いなと思いましたし、嬉しいなと。やっと北海道の存在というものを国もしっかり正当に評価するという中で、特区の認定をしていただいたなと思いました。

 また、今日、GXビジョンなのですけれど、やっぱり私はエネルギー・デジタル・食の分野で北海道の価値を上げるんだと。皆さんも、これまで北海道は、いろいろポテンシャルがあるだとか、言われてきたんですけれど、なかなか国の政策上、その北海道の位置付けが確固たるものになっていないものがあったと思うんですよね。ゼロカーボンというローカル政策も骨太の方針に、私が知事になって入れましたし、このGXビジョンにおいても、北海道は再エネが豊富にあるわけですから、やっぱり、そういった意味での期待が北海道に大きいと。

 これから電気が足りないよという状況にも世界中がなってくる中で、グリーンエネルギーの需要が高まる中で、AIが急進的に進むとなると、海底のケーブルとかもやっていくのですけれど、やっぱり産業立地を、電気が生まれる地域に集積していくというのは、政府の一つの判断として妥当なんだと、私は思っています。そのときに、その役割を果たすのが、やっぱり北海道だと思うので、今まで東京に企業が集積しましたけれど、こういう新しいビジョンのもとで、仮に、本日、産業集積していくというのを、総理が出席して政府で決定されれば、これは我々にとって非常にチャンスだと思います。今まで一生懸命、企業に北海道に来てくれと言っていたものが、国が集積すると方針を決めるわけですから、あとは、しっかりそこについていく、加速していく、こういうことが大事になるんじゃないかなと思います。

 議会に税の優遇の条例も可決していただいたので、各部局が連携して、日本全体のトレンドとか世界の動きとか、そういう状況の中での北海道の優位性というものを捉えた中で、政策を立案していくという時代がやってきたと、皆さんが望んでいた時代になったんだと、こういう思いを共有して、ぜひ進めていければと思います。

 そして、来年はラピダスもパイロットライン稼働ということで控えています。全国の自治体で初めてだと思いますけれども、ニューヨーク州、ニューヨーククリエイツとも覚書を締結して、推進体制の強化も図られたというふうに思っています。量産に必要なEUV露光装置も搬入されて、いよいよ、来年に向けて大きく踏み出せたと思います。

 そして食料分野は、今、農政部が中心になって、いろいろやってくれているのですけれども、四半世紀ぶりに、食料・農業・農村基本法が改正されて、今、基本計画を来年の3月までに作っていこうということになっています。これも私が7月に坂本元大臣に会いまして、北海道は47分の1じゃないと、食料供給地域と言いわれている中で、食料安全保障を位置付ける中で、よりその役割が高まっていく中で、北海道を重点地域として位置付けてほしいということを、オール北海道で要請をして、大臣から、その位置付けについて前向きな発言もあった中で、今、臨時委員に水戸部部長が参加をして、なんとか北海道を位置付けてくれということでやっています。
 これは農政部の話ではあるのですけれど、さっき言ったような産業集積も北海道ですよね。農業政策も北海道ですよね。私はやっぱり、国の意思としてそういうものを決定して欲しいなというふうに思っていますので、農政部が今、頑張ってくれていますので、ぜひ皆さんも応援していただければというふうに思っています。

 また、道産水産物の消費拡大も、様々やってもらっていましたけれど、ALPS処理水の関係で、輸入再開に至っていないという状況でありますので、これから更なる消費の拡大や多角化も、みんなで頑張っていきたいと思います。

 観光の分野は、経済部が中心となって、宿泊税で本当に頑張っていただきました。本当に改めて、対応いただいた担当をはじめ、みんなに感謝申し上げたいと思います。本当に難しい条例の提案、また、調整ということになりましたので、この点については本当に感謝をしたいというふうに思います。ただ、引き続き調整なども続きますので、この点もみんなで力を合わせてやっていきたいと思います。

 こどもまんなか社会の実現ということで、保健福祉部が中心になって条例制定に向けた検討も進めていただいています。今までにない、社会全体で子供を支えるんだという条例制定に向けた様々な取組を、これからもみんなで協力して進めていければと思っています。

 そして、振興局の皆さんのサポートもいただきながら、私も全道各地を回まわらせていただいて、本当に振興局にその場面でご協力をいただきました。様々な地元との調整であったり、大変な対応に協力いただいたことも感謝申し上げたいと思いますし、これからも、私ももちろんですけれど、各部長をはじめ多くの皆さんもぜひ、現場に入っていただいて、多くの声を聞いていただく。振興局も今、本当に懸命に頑張っていただいていますけれど、札幌にいる皆さんも、ぜひ現場主義の徹底ということでお願いしたいなと思います。

 また、日高山脈襟裳十勝国立公園も誕生いたしました。当初よりは時間がかかったということはありますけれども、大きな一歩であります。環境生活部においては、ヒグマ管理計画の改定にも取り組んでいただきました。これからも、クマと人との軋轢が高まる中で、非常に重要な対応が続きますけども、これからも取組をしっかりみんなで進めていきたいと思っています。

 安全安心においても、道警察、また環境生活部には、先頭に立って取り組んでいただきました。現時点において、交通事故死亡者数についても、これは統計開始以来で最少ということでありまして、非常にみんなで頑張ってきた成果も出ている一方で、飲酒運転の方が、昨年より残念ながら人身事故が増加しているというところがあるので、年末年始、皆さんも飲酒の機会が当然増えるわけですけれど、飲酒運転は「しない、させない、許さない、見逃さない」ということでありまして、この点については、より一層、我々が中心になって、北海道でそういった痛ましい事故は起こさないんだということで、力を貸してほしいというふうに思います。

 そして、この道庁についても様々な動きがあったわけでありまして、知事公館・近代美術館エリアの検討にも、総務部、教育庁が連携して、全体の価値を高めていく検討も進めていただきました。本当にこれは大きな動きだったと思いますし、赤れんが庁舎も56年ぶりに八角塔の屋根が替えられて、「あれ、こんな色だったっけ?」みたいなところもありますけれど、これから本当に多くの方々にご覧いただけるなと思っています。建設部には、来年の7月のオープンに向けて、順調に工事を進めていって、コロナ前は70万人来ていましたから、また多くの方に来ていただけるようにできたらなというふうに思います。

 今まで様々お礼を申し上げてきたんですが、一方で、臨時交付金などの返還の事案も発生しました。多額の財政負担が生じるということについては、しっかりみんなで重く受け止め、反省をしていかなければなりません。これを組織全体として、自分は担当じゃなかったとかそういうことではなくて、組織全体として、全ての職員が「我がこと」として受け止めて、不適正事務の再発防止に、しっかり取り組んでいかなければならないというふうに思いますので、この点、皆さんには、くれぐれもよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。

 最後であります。長くお話をいたしましたけれども、危機管理対応にあたる職員の皆さんが年末年始もいます。年末年始も休み返上で、24時間365日、危機管理対応を道職員は対応いただきました。この皆さんにも、災害などの備えに対応いただいていることに、本当に感謝を申し上げます。
 物価高が長期化する中で、新たな経済対策を含めた必要な支援を届けるために、経済部、総務部を中心に、私も昨日も打ち合わせし、本当に明日もまだ仕事の日が残っている中で、本当に懸命に今、関係予算の検討をやってくれています。本当に皆さんに感謝申し上げます。
 年末年始も休日返上で職務にあたっていただく職員があって、道民の安心が守られているということも、休まれる職員の皆さんも、頭の中に、ぜひ入れていただきながら、本当に感謝を伝えたいというふうに思っております。

 年末年始は皆さん、帰省ですとか、旅行ですとか、様々あると思いますし、お酒の機会も増えるということがあります。繰り返しですが、飲酒運転は「しない、させない、許さない、見逃がさない」。また、旅行の機会などで、怪我や事故などに巻き込まれることのないよう、ご注意をいただきたいと思います。

 今回は、休みが若干長いということでありまして、ぜひ皆さん、年末年始で英気を養って、リフレッシュしていただいて。年が明けたら結構忙しいですよ、皆さん。ですから、年末年始はちょっとですね、休んでいただいて、ご家族やご友人などと楽しい時間を過ごしていただいて、また元気に皆さんと再会して、仕事がスタートできればというふうに思っています。

 今年1年、本当に皆さんのおかげで、今日を迎えることができました。そのことに心から改めて感謝申し上げて、私からの1年間の感謝の言葉に代えさせていただきたいと思います。
 皆さん、1年間、本当にありがとうございました。

その他の知事あいさつ

カテゴリー

知事室秘書課のカテゴリ

cc-by

page top