8月3日:北海道のワイン、北の縄文世界と国宝展
先週、全国知事会議に出席するため山梨県に行ってきました。埼玉出身の私ですが、すでに人生の3分の1以上を北海道で生活しており、真夏の本州の猛暑は体にこたえました。今夏は北海道もかなり暑い日が続いていますので、皆さん熱中症などにならないよう体調管理にご留意いただき、こまめな水分補給などに努めてくださいね。
さて、今回は、日本のワイン発祥の地である山梨県とのつながりで北海道のワインについてお話します。北海道ではワイナリー数がここ5年ほどで大きく増え、本年7月末の時点で57箇所と全国3位です。では、1位はどこかというと山梨県で92箇所(令和4年時点)となっています。
道では、平成27年からワインづくりに関する人材育成事業「北海道ワインアカデミー」を実施しており、事業開始当初から山梨大学のワイン科学研究センターのご協力をいただいているご縁もあって、7月24日に、山梨大学とサッポロビール株式会社のグランポレール勝沼ワイナリーを訪問させていただきました。
山梨大学では、中村学長とワイン研究や人材育成について意見交換したほか、学内のワイン科学研究センターを視察、また、グランポレール勝沼ワイナリーでは、「グランポレール」ブランド発売当初から北海道余市産ぶどうを使用した高品質なワインを醸造しており、醸造設備などを視察しました。
北海道は、山梨県に続き、全国2番目にワインの地理的表示(GI)の指定を受けるとともに、日本ワインコンクールでの受賞総数もこの10年で倍増し、400を超えるなど、北海道産ワインの評価はますます高まっています。
こうした中、道では、昨年4月、道内ぶどう農家やワイナリーの方々などを産学官金で支援する「北海道‐ワインプラットフォーム」を設立し、世界に肩を並べるワイン産地「北海道」を目指して取組を進めています。
私も地域を訪問する際には、道内各地のワイナリーを視察しており、特色あるワイン造りはもちろんのこと、サテライトオフィスを併設したワイナリー、ワインツーリズムやヤギを飼育しながらのサステナブルな取組、海外の老舗ワイナリーのぶどう栽培から醸造まで行う日本初の取組などを直接お伺いし、北海道のワインの無限の可能性に胸の高鳴りを感じています。
今後も、山梨県における取組も参考にしながら、北海道のワイン産業の振興に取り組んでいきます。
もう一つお話したいのが、「北の縄文世界と国宝展」についてです。
「北海道・北東北の縄文遺跡群」が、北海道初のユネスコの世界文化遺産に登録されて、先週7月27日で2周年を迎えました。この2周年を記念して、10月1日までの期間、北海道博物館において、特別展を開催しています。
私も先週観覧してきましたが、見どころは、なんと言っても今年6月に国宝に指定された黒曜石製石器をはじめとする道内外の国宝8件、28点(うち、3件3点は、現在、レプリカ展示中。実物展示期間は下記HPをご確認ください)です。さらに、今回初めて、縄文世界文化遺産を構成する17の遺跡の出土品が一堂に展示され、国宝に加え、国の指定重要文化財38点を含む約480点をご覧いただけます。
1万年に及ぶ縄文時代の歴史を感じていただく、またとない機会ですので、皆さん、是非、北海道博物館にお越しください。
このほかにも、今月20日には、芸能界きっての縄文通である俳優の井浦新さんをお招きしてのシンポジウムを札幌市内で開催するなど、今後も様々なイベントを実施します。こうしたイベントを通じて、ご関心をお持ちいただき、是非、登録2周年を迎えた各地の「北海道・北東北の縄文遺跡群」にも足を運んでいただきたいと思います。
■北海道産ワインの振興など