知事コラム230907

9月7日:復興、そして新たな未来に向けて

 多くの尊い命が失われ、穏やかな日常の暮らしが奪われた北海道胆振東部地震から、昨日(9月6日)で5年の月日が経ちました。
 この震災でお亡くなりになられた多くの方々に、改めて衷心より哀悼の意を捧げますとともに、かけがえのない大切な方を失われたご遺族の皆様に、心からお悔やみを申し上げます。
 9月2日に厚真町で行われた追悼式では、私からは、被災地が一日も早く復興を成し遂げ、被災された方々が、住み慣れたまちで安心して暮らし続けられるよう、地域の皆様の不安や課題を丁寧に受け止めながら、心のケアや被災した森林の再生などに取り組む決意を申し上げました。
 被災した3町では、いま、未来に向けた新たな取組が進められています。厚真町では、「ゼロカーボンシティあつま」を宣言してエネルギーの地産地消や吸収源対策に取り組まれ、安平町では、「自分が“世界“と出会う場所」をコンセプトとした義務教育学校「早来学園」を開校、むかわ町では、「復興の拠点」として、穂別博物館の再整備を中心とする「まちなか再生」に向けて着実に歩みを進められています。
 道としても、震災の記憶を風化させることなく未来につなぐとともに、道民の皆様の命と健康、暮らしを守り抜き、北海道の確かな未来を創る取組を地域の皆様とともに進めてまいります。
 
 北海道の確かな未来を創っていく取組として、先週9月1日に開催されたラピダス社の次世代半導体の製造拠点「IIMー1(イームワン)」の起工式、そして、一昨日(9月5日)、道庁内に開設した官民交流サロン「CONNECT(こねくと)」について紹介します。
 ラピダス社の小池社長が、今年2月に本道への立地を表明されてから、6か月となりますが、スピード感が非常に重視される中で、スケジュールどおり起工式を迎えることができました。起工式に参加された国内外の企業の皆様から寄せられる関心の高まりを肌で感じ、この国家プロジェクトに共に挑戦していく決意を新たにしました。令和7年(2025年)のパイロットラインの稼働、令和9年(2027年)の量産開始に向けて、デジタルの好循環の効果を全道に波及させながら、皆様と緊密に連携して取り組んでまいります。
 「CONNECT」は、4月の知事選で掲げた「日常的な交流の場づくり」を具体化したもので、官民連携の一層の推進に向けて、企業、市町村、地域おこし協力隊の皆さまの打ち合わせや情報交換といった日常的な利用に加え、マッチングイベントなどを随時開催するほか、気軽に懇談いただけるようにコンシェルジュ機能も備えています。5日のオープニング当日は、協力隊の方と応援団会議の参加企業にお集まりいただいてトークセッションを実施し、今後の連携創出に向けたキックオフの機会となりました。こうした「つながり」を「チカラ」に変える場として、「CONNECT」を積極的に活用していただきたいと思います。

 このコラムでも何度か紹介してきましたが、来週は、いよいよ、「アドベンチャートラベル・ワールドサミット北海道・日本」(11日(月)から14日(木))、「第42回全国豊かな海づくり大会北海道大会」(16日(土)から17日(日))が開催されます。これらのイベントについては、道のホームページで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
 最後に、北海道博物館で開催中(10月1日まで)の「北の縄文世界と国宝展」ですが、前々回のコラムでご紹介した際にレプリカ展示だった「仮面の女神」と「縄文の女神」が現在(9月9日まで)実物展示となりましたので、皆さんお見逃しのないように、是非、お越しください。

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