知事コラム
(令和元年9月13日配信分「記憶と記録を次の世代に」)
皆さん、こんにちは。
以前、このコラムでも触れた「「世界津波の日」2019高校生サミットin北海道」を、今週10日と11日に開催いたしました。
2015年12月の国連総会で、1854年の旧暦11月5日、安政南海大地震の際、多くの方々の生命が、一人の村人の知恵によって救われた故事にちなみ、その日が「世界津波の日」に制定されました。このサミットは、その翌年から、世界各国の高校生が、津波の脅威と対策について学ぶ場として、毎年、日本各地で開催されており、今回で4回目となります。
国内と海外43か国から、約400名の高校生の皆さんにお越しいただき、北海道南西沖地震や有珠山噴火、そして、昨年の北海道胆振東部地震など、多くの災害を経験してきた本道において、生命の大切さや今後への備えといった教訓について、共に学んでいただきました。
高校生の皆さんによるグループ討論では、私が先日訪問し、「世界から来られる皆さんに、ぜひ問題提起してください」とエールを送った奥尻高校の皆さんも参加され、自分たちで考えた今後の津波対策などについて発表されていました。
そして、サミットの最後には、参加した高校生の皆さんが、サミットの成果を世界各地の高校生に引き継ぎ、自然災害への関心を一層高め、自然災害から命を守るため行動する決意を込めた「イランカラプテ宣言」が採択されました。(※「プ」は、本来、少し小さい字で表記します。)
今回のサミットで議長を務められた道内の二人の高校生は、それぞれ、「今日から、新たな出発点に立って、アクションを起こしていきたい」、「宣言の内容を忘れずに、自分の国に持ち帰って、周りの人に広めていってほしい」と、力強く話してくれました。
今回のサミットに参加された若者たちが、サミットの開催を記念して植樹したエゾヤマザクラやイチイのように、それぞれの国や地域で活躍するリーダーとして大きく成長され、このサミットで深めた絆や、築いたネットワークを活かし、各国・各地域の連携を一層深めていかれることを、心から期待しています。
◆「「世界津波の日」2019高校生サミットin北海道」に関する情報は以下に掲載されています。
https://tsunami2019hokkaido.jp/