北海道立文書館所蔵資料案内~私文書 柳田家資料

分類番号:B1
 
 
柳田藤吉は、1837(天保8)年陸奥国盛岡の下駄工の次男として生まれ、商業見習などを経て1856(安政3)年に箱館に渡り、越前国河野出身の柳田治郎右衛門の援助で箱館大町に商店を開いた。1859(安政6)年箱館開港後、最初の貿易といわれる大豆の取引をきっかけに、昆布貿易や戊辰戦争のさいの軍需品の調達などで巨富を築き、官との接触で御用商人的性格も持つようになる。場所請負制度が廃止された1869(明治2)年には、のちに根拠地となる根室地方での漁場経営に乗り出し、この地方の漁業を発展させるとともに、根室銀行の設立、クナシリ島硫黄山の採掘、釧路での牧畜、北洋漁業への進出、倉庫業など、多くの事業に手を広げた。1876(明治9)年には本店を根室に移し、函館を支店とした。また1901(明治34)年に道会議員、1904(明治37)年に衆議院議員に当選し、根室地方の産業と政治に多大な影響力をもった。
 
資料は、幕末文久年間から昭和期に至る膨大なもので、大福帳や勘定元帳など経営上最も基本的な帳簿類、指令書、諸用日記などがほとんど漏れなく揃っており、また刊行物や書簡、柳田家の個人に関する資料もある。
 
1976(昭和51)年に柳田家より北海道に寄贈され文書館が引き継いだものと、北海道開拓記念館から移管されたものがある。
 
前者に関しては、整理して『北海道立文書館所蔵資料目録 柳田家文書』(1)-文書、(2)-印刷物の2冊の目録を印刷刊行しているが、一紙文書、書簡などがまだ整理中である。
 
資料年代:文久期~昭和20年代
 
点数
 B1-1:5,419点 (上記目録(1)に収録の文書類)
 B1-2:1,499点 (上記目録(2)に収録の印刷物)
 B1-3:1,888点 (開拓記念館移管分)
 B1-4: 470点+ (整理続行中の書簡の部。今後増加予定)
 B1-5: 788点+ (整理続行中の一紙文書の部。今後増加の予定。)
 
<追記>
 書簡の部、一紙文書の部はボランティア事業により整理されたものです。
 ここにボランティアの方々のお名前(姓のみ)を記し、感謝の意を表します。
秋山さん、阿部さん、市川さん、大熊さん、大庭さん、荻さん、尾張さん、鎌田さん、川村さん、城戸さん、鬼柳さん、佐藤さん、沢田さん、鈴江さん、高田さん、高橋さん、手塚さん、長井さん、日並さん、樋山さん、三浦さん、箕輪さん、宗片さん、森田さん、鷲塚さん、藁谷さん
※ 現在ボランティア活動をしていただいている方でも今回公開分に関わっていない場合お名前が入っていない場合があります。ご了承ください。

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