ベニザケは海で、ヒメマスは湖で生活
サケ属のなかでは最も細長い体形。淡水域にとどまる陸封型のベニザケを「ヒメマス」と呼びます。
ベニザケはサケ属の中で最も多様な生活史を示し、特徴的なのは幼魚期に湖で生活することです。その後海に下り、主に北太平洋を回遊した後、産卵のために母川に遡上します。ベニザケの分布範囲は広いですが日本には天然のベニザケが恒常的に遡上する河川はなく、一方でヒメマスは一生を湖で過ごします。
産卵期は、ベニザケが7月後半~翌1月、ヒメマスが10~11月で、湧水のある湖岸の浅み、または湖に流入する河川に産卵します。
ベニザケは消費者に最も好まれるサケ・マス類の一つで、身は脂肪分を多く含み赤みが強いこともあり、塩引きや新巻といった塩蔵品として多く利用されます。ヒメマスも美味といわれ、塩焼き、刺身にして食されます。
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