丸い頭とぶよぶよお腹の“布袋様”
体は長卵形でやわらかく、うろこや突起物もないため、体表はなめらかでぶよぶよしています。膨らんだお腹には吸盤状に変化した腹びれがあります。ホテイウオの和名は、体形が七福神の布袋様に似ていることからつけられましたが、北海道では「ゴッコ」と呼ぶのが一般的です。
北部北太平洋に広く分布し、成熟までの3年間は海底ではなく沖合いの表層から深度100mの中層を漂って生活し、産卵期になるとごく浅いところにやってきます。産卵期は12~4月、産卵場所は小潮時に岩が露出するような浅い岩場で、産卵期の体色は雌がはっきりした青黒色なのに対し、雄はくすんだ茶色で、さらに胸びれや吸盤が大きくなり両顎の歯が鋭くなるなどの二次性徴もみられます。
身は柔らかく、鍋料理(通称「ゴッコ汁」)の材料としてなじみがあります。
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