みそ汁の具としてもおなじみのシジミ貝
殻の輪郭は幅の広い楕円形ですが、殻の頂上部(殻頂)が膨らむため全形は丸みを帯びた正三角形を成します。殻の表面には、年に1回あるいは数回、成長が鈍る時期に形成されるしま模様(成長脈)がみられます。
えりも岬以西の太平洋、オホーツク海、石狩以北の日本海に面した河口域および汽水湖沼に分布し、冬には砂泥中に完全に埋没しますが、春から秋には殻の後縁を砂泥から出して生息します。
産卵期は7月中旬~9月中旬。産卵および卵や幼生の発生は、水温と塩分の影響を強く受け、完全な海水や淡水では起こらず、また水温の低い冬から春にかけてはほとんど成長もしません。
ヤマトシジミは砂泥を掘り返して底質から水中へ窒素を拡散させるため、植物プランクトンの増殖を促進し、底質と水を浄化する役目を果たしています。
ほとんどが生鮮で出荷され、主にみそ汁の具として用いられます。
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