北方型住宅 ー北海道の気候風土に根ざした質の高い住まいー
北海道では、産学官の連携により、1988年から北海道の気候風土に適した「北方型住宅」の研究開発・普及推進に取り組んでいます。住宅性能だけでなく、北海道らしい住まい方などにも配慮し、豊かな住まいづくりを推進しています。
北方型住宅の誕生
北海道の住宅は、積雪寒冷気候に対応するため、戦後の早期から住宅技術の開発と普及に取り組んできました。1950年代には、防火・不燃構造化を目的としてブロック造住宅が開発され、1980年代からは、省エネルギー基準が定められ、断熱性能への関心が高まるなど、住まいに求められることが「量」「広さ」から「質」へとシフトしてきました。このような中、住宅の高断熱化、高気密化を目指し、「北方型住宅」が誕生しました。
2005年には、「長寿命」「安心、健康」「環境との共生」「地域らしさ」の4つの基本性能を定めるとともに、住宅の断熱・気密のスペシャリストであるBIS資格者による設計、施工を義務付けています。
「北方型住宅2020」 ~社会ニーズに対応した新基準~
2020年2月には、自然災害への対応、省エネ・省CO2などの性能向上を目指し、「北方型住宅」「北方型住宅ECO]に続く新基準として「北方型住宅2020」を決定。耐震性能、省エネ性能の基準を強化しています。
「北方型住宅2020」のロゴマークについて
北方型住宅2020を含む北方型住宅のブランドを広く道民の皆様へ知っていただくため、新たにロゴマークを作成しました。
[北方型住宅2020](2020年基準)
[北方型住宅ECO](2010年基準)
[北方型住宅](2005年基準)
<コンセプト>
北海道の豊かな気候風土のなかで生まれ、未来に向かって育まれる北方型住宅をイメージ
[背景]
本道の豊かで変動する自然エネルギーの躍動感をあらわしたもの
[中央に位置する4つの窓]
北方型住宅を構成する4つの基本性能「長寿命」「安心・健康」「環境との共生」「地域らしさ」をイメージしたもの
[住宅の3つの色]
2005年の「北方型住宅」、2010年の「北方型住宅ECO」、2020年の「北方型住宅2020」のブランドを道民にわかりやすく伝えるもので、暖色への変化により、4つの基本性能の性能向上をあらわしている。
北方型住宅のつくり方 -北方型住宅技術解説書(令和3年1月改訂版)-
北方型住宅の高い性能と品質を確かなものとするための設計・施工に関する技術解説書として、その基準である「北方型住宅基準」に関する仕様や性能、技術について解説します。
また、北海道の住宅として備えるべき基本的な品質・性能を確保するための仕様と技術的な解説を記載しています。
(資料:北方型住宅2020の仕様の例)
※UA値計算例、部位熱貫流率計算の例は、(一社)住宅性能評価・表示協会の計算シートを活用しています。
『きた住まいる制度』について ~北方型住宅を支える仕組み~
きた住まいる制度は、北海道が定めた3つのルールを守り、「安心で良質な家づくり」ができる住宅事業者を「きた住まいるメンバー」として、登録・公開する制度です。
北方型住宅を支える仕組みとして、専用のWEBシステム「きた住まいるサポートシステム」で「きた住まいるメンバー」の検索や新築時の図面・写真、点検・修繕などの住宅の履歴保管などができます。
北方型の住まいLab(ポータルサイト) ⇑
※北方型住宅・きた住まいる制度の総合サイトです。
きた住まいるサポートシステム ⇑
※きた住まいるメンバーの検索はこちら
きた住まいるメンバーの登録手続についてはこちら ⇑
<きた住まいるサポートシステムでできること>
・きた住まいるメンバーの情報を公開
・住宅ラベリングシートの作成
・建築時の図面や工事写真、修繕履歴情報等の保管
・北方型住宅基準など基準のチェック
南幌町 みどり野きた住まいるヴィレッジ ~「北方型住宅2020」の住まいを実現~
北方型住宅2020を実際に建設している、先進的なモデル団地が南幌町きた住まいるヴィレッジです。きた住まいるメンバーの建築家と地域工務店がタッグを組み、地域に根ざした豊かな暮らしを提案しています。ヴィレッジでは、暮らしの質を何より大切にする「クオリティ・ファースト」をテーマに、住まい手を募集中です。
動画配信情報 ~北方型住宅技術講習会などPR動画を配信しています~
北方型住宅技術講習会(WEB講習会)や「きた住まいるヴィレッジ」のPR動画などを配信しています。